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三章 黄金の愛と銀の翼の騎士、2人ともぶっ殺す
第四話 とりあえず、武器を買おう
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「依頼に出る前に俺、武器新しく買わないと。鎧も盾も剣も壊されちゃったし」
生き返れたことに焦点が行き過ぎていたが、幸助は黄金の騎士と銀の翼の騎士に戦うのに必要な装備品を全て失ってしまったのだ。特に、ブロードソードの喪失は幸助の心にショックを与えた。命の恩人からもらい、命を何度も救ってくれた剣を失ったのだ。気持ちが凹むのも無理はない。
「私も今まで拳1つでやってきましたが、銀の翼の騎士とタイマンを決めて限界を感じました。拳を守るグローブが欲しいです」
「拙者もそろそろ鎧が欲しい所・・・しかし、日本とは全く違うこのふらむで日本の鎧なんて作れるのだろうか・・・」
「ワタシも杖じゃなくてモーニングスターにしようと思ってたんですよね!」
自分らの弱さも実感したと同時に自分の装備に不満を感じていたらしい。そんな4人はギルドではなく、商業エリアの武器屋へと向かった。
「らっしゃい!・・・って、何だランマルか。今日は珍しくお友達を連れて入店かい?」
刀という切れ味抜群!けれども、脆いという欠点を持つ武器を愛用している蘭丸は頻繁に武器屋に顔を出しており、美形も相まって店主に顔を覚えられていた。
「友であり、仲間だ。昨日、依頼でしくじって仲間が武器と防具を全て駄目にしてしまったんだ。」
「え!?全部か!?もしかして俺の店で買った武器と防具をか!?」
「武器は違いますが、防具は全てこのお店でご購入させていただきました。大切に作った防具を壊してしまい、申し訳ございません・・・」
頭を下げる幸助。しかし、武器屋の店主は別に怒っているわけではないようだ。
「一体、何を装備して何に負けたんだ?詳しく教えてくれ。それに応じてチョイスしてやる」
幸助は自分の出くわした状況をしっかりと説明する。すると、店主は裏に行き、一本の剣を取って来た。鉄の刃が美しい柄も握りやすさを追求した一品だった。
「これは見習いの鍛冶職人が打った剣だ。どうだ?結構良いだろう?」
「確かに握り心地は最高ですね・・・切れ味とか試しても?」
「外に捨てる予定の樽があるんでそれを使って見て下さい」
剣を拝借して、外に出て、空き樽を斬りやすい位置に置く。空き樽の前に立ち、剣を大きく振り上げ、斬りかかる。空気を切りながら空き樽へと迫る・・・が。
パキィン!!と金属が折れる音が鳴ったと同時に宙で円を描きながらゆっくりと地面に落下してくる細長い物が幸助達の目に映る。手には剣の柄のみ。飛んでいるのは剣の刃だった。数秒後、分離した剣の刃は地面に伝説の勇者の剣のように深々と突き刺さる。
呆気にとられる幸助に店主は肩を叩いてため息交じりで伝える。
「・・・3万アモです」
しっかりと弁償する幸助であった。
★
「今度はどうだ?ベテランの鍛冶職人が打った頑丈さと切れ味のバランスが素晴らしいこの鉄の剣!きっと、あんたのレベルに似合わない剛腕でも耐えきって見せるだろうよ」
店主から渡された片手剣にしてはかなりごつくて重量感のある鉄の剣を手に取り、数回振り回した後に空き樽を斬る。先程のように根元から折れる事なく、真っすぐと空き樽を斬ってみせた。
「コイツは凄いや・・・いくらで売ってくれます?」
「ソイツは10万アモだね。月10回払いのローンにもできるけど、どうする?安くはしないよ」
「じゃあ、一括で」
幸助は財布を取り出すと、木製のトレイの上に合計10万アモになる硬貨を置いた。
「幸助、一度とはまた大胆だな。そんなに貯めていたのか?」
「はい。買うなら良い武器を買いたいんでね。遊びたい気持ちを抑えて貯めてました。なんなら、防具も買えるぐらい余裕ありますよ」
「では、どういう鎧をご購入しますか?素早さ重視の革の鎧?それとも、防御重視の鉄製の鎧?それともお値段は張りますが、魔術が込められた属性耐性が施された鎧?どうぞお好きな物をお選び下さい!!」
3つとも魅力的だが、欠点がある。革の鎧は安いが、防御力にあまり優れていない。一方、鉄の鎧は防御力に優れているが、高いし、俺の筋力ではすばしっこく動く事はできない。魔術でいくらか軽くしている3つ目の鎧は最高だが、お値段が200万アモという高額な為、買うことはできない。
悩みに悩んだ末、幸助が出した答えは───────。
「革の鎧でお願いします。それと、壁に立て掛けてある鉄製の円盾も下さい」
「良いんですか?コウスケさんならもっと良い鎧をつけても良いと思うんですが・・・」
「俺のレベルじゃ、まだ鉄の鎧以上の鎧は早いよ。だから、革の鎧と鉄の鎧の中間点を取ることにするよ。メアリーも良かったら着いてくる?」
「何処に行くんですか?コウスケさんと行く場所なら何処でも良いですけど」
「おっ、嬉しいこと言ってくれるじゃん。まあ、行く場所は鍛冶屋なんだけどね」
武器屋の輸入源、鍛治屋へ行くつもりのようだ。
生き返れたことに焦点が行き過ぎていたが、幸助は黄金の騎士と銀の翼の騎士に戦うのに必要な装備品を全て失ってしまったのだ。特に、ブロードソードの喪失は幸助の心にショックを与えた。命の恩人からもらい、命を何度も救ってくれた剣を失ったのだ。気持ちが凹むのも無理はない。
「私も今まで拳1つでやってきましたが、銀の翼の騎士とタイマンを決めて限界を感じました。拳を守るグローブが欲しいです」
「拙者もそろそろ鎧が欲しい所・・・しかし、日本とは全く違うこのふらむで日本の鎧なんて作れるのだろうか・・・」
「ワタシも杖じゃなくてモーニングスターにしようと思ってたんですよね!」
自分らの弱さも実感したと同時に自分の装備に不満を感じていたらしい。そんな4人はギルドではなく、商業エリアの武器屋へと向かった。
「らっしゃい!・・・って、何だランマルか。今日は珍しくお友達を連れて入店かい?」
刀という切れ味抜群!けれども、脆いという欠点を持つ武器を愛用している蘭丸は頻繁に武器屋に顔を出しており、美形も相まって店主に顔を覚えられていた。
「友であり、仲間だ。昨日、依頼でしくじって仲間が武器と防具を全て駄目にしてしまったんだ。」
「え!?全部か!?もしかして俺の店で買った武器と防具をか!?」
「武器は違いますが、防具は全てこのお店でご購入させていただきました。大切に作った防具を壊してしまい、申し訳ございません・・・」
頭を下げる幸助。しかし、武器屋の店主は別に怒っているわけではないようだ。
「一体、何を装備して何に負けたんだ?詳しく教えてくれ。それに応じてチョイスしてやる」
幸助は自分の出くわした状況をしっかりと説明する。すると、店主は裏に行き、一本の剣を取って来た。鉄の刃が美しい柄も握りやすさを追求した一品だった。
「これは見習いの鍛冶職人が打った剣だ。どうだ?結構良いだろう?」
「確かに握り心地は最高ですね・・・切れ味とか試しても?」
「外に捨てる予定の樽があるんでそれを使って見て下さい」
剣を拝借して、外に出て、空き樽を斬りやすい位置に置く。空き樽の前に立ち、剣を大きく振り上げ、斬りかかる。空気を切りながら空き樽へと迫る・・・が。
パキィン!!と金属が折れる音が鳴ったと同時に宙で円を描きながらゆっくりと地面に落下してくる細長い物が幸助達の目に映る。手には剣の柄のみ。飛んでいるのは剣の刃だった。数秒後、分離した剣の刃は地面に伝説の勇者の剣のように深々と突き刺さる。
呆気にとられる幸助に店主は肩を叩いてため息交じりで伝える。
「・・・3万アモです」
しっかりと弁償する幸助であった。
★
「今度はどうだ?ベテランの鍛冶職人が打った頑丈さと切れ味のバランスが素晴らしいこの鉄の剣!きっと、あんたのレベルに似合わない剛腕でも耐えきって見せるだろうよ」
店主から渡された片手剣にしてはかなりごつくて重量感のある鉄の剣を手に取り、数回振り回した後に空き樽を斬る。先程のように根元から折れる事なく、真っすぐと空き樽を斬ってみせた。
「コイツは凄いや・・・いくらで売ってくれます?」
「ソイツは10万アモだね。月10回払いのローンにもできるけど、どうする?安くはしないよ」
「じゃあ、一括で」
幸助は財布を取り出すと、木製のトレイの上に合計10万アモになる硬貨を置いた。
「幸助、一度とはまた大胆だな。そんなに貯めていたのか?」
「はい。買うなら良い武器を買いたいんでね。遊びたい気持ちを抑えて貯めてました。なんなら、防具も買えるぐらい余裕ありますよ」
「では、どういう鎧をご購入しますか?素早さ重視の革の鎧?それとも、防御重視の鉄製の鎧?それともお値段は張りますが、魔術が込められた属性耐性が施された鎧?どうぞお好きな物をお選び下さい!!」
3つとも魅力的だが、欠点がある。革の鎧は安いが、防御力にあまり優れていない。一方、鉄の鎧は防御力に優れているが、高いし、俺の筋力ではすばしっこく動く事はできない。魔術でいくらか軽くしている3つ目の鎧は最高だが、お値段が200万アモという高額な為、買うことはできない。
悩みに悩んだ末、幸助が出した答えは───────。
「革の鎧でお願いします。それと、壁に立て掛けてある鉄製の円盾も下さい」
「良いんですか?コウスケさんならもっと良い鎧をつけても良いと思うんですが・・・」
「俺のレベルじゃ、まだ鉄の鎧以上の鎧は早いよ。だから、革の鎧と鉄の鎧の中間点を取ることにするよ。メアリーも良かったら着いてくる?」
「何処に行くんですか?コウスケさんと行く場所なら何処でも良いですけど」
「おっ、嬉しいこと言ってくれるじゃん。まあ、行く場所は鍛冶屋なんだけどね」
武器屋の輸入源、鍛治屋へ行くつもりのようだ。
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