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最終章 悪魔戦争
186話 聖剣づくり
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溶けた状態で使う事も出来るが、剣自体の質が落ちてしまう為、インゴットの型に流し込んで、固まるのを待つ。
「マー君、わたしの氷の魔法で一気に冷やしましょうか?」
「駄目だ。急激に冷やしたら折角のインゴットにヒビが入っちゃう」
ここでは焦らずにゆっくりと待つ事が必要だ。それにしても汗をかいてしまった。熱は全部外に出るように設計したはずなのだが・・・恐らく緊張による汗だな。
一発目で成功してよかった。今、ギャラリーの中には鍛冶職人もいる。良い手本を見せる事ができたのだ。
1時間も経つと、インゴットは完全に冷えて、加工しやすい状態と化す。こうなったら、後は剣の形に成型していくだけだ。
ラムーグの鍛冶本を頼りにグリット合金を赤くして、形を作っていく。打つごとにグリット合金は強い光を発するため、目を守るゴーグルが必要不可欠となる。遠くから見ているギャラリーはともかく、至近距離で打っている俺なんかは特に危険だ。失明の可能性だってある。
ラムーグの本に書かれていたメア専用の剣の形はシンプルな直剣ではなく、坂が急な山のような形をした棘が付いている。これを作るのがかなり大変で苦戦したが、何とか形にする事ができた。
「マー君、何も100%再現する必要はないんじゃないですか?」
「そうかもね。俺流で行くのもありだ。けどね、これはメアにとってのリベンジなんだよ」
「リベンジ?悪魔に対してのですか?」
「その通り。メアは400年前、戦う前に負けてしまった。その時と同じ形で再戦させてあげたいんだ。それに、この形はメアの父親であるラムーグが作ったんだろう?この素晴らしい技術を作ってくれたラムーグにも一緒に戦ってほしいんだ」
「成程・・・400年前のジッパ人の無念を晴らすためですか!!それは良いですね!!」
形を完成させるのにかかったのは2時間。成型が終わった頃には、観客は知り合い以上の人しか残っていなかった。流石に時間をかけすぎてしまった。
そこから研いでいき、ナマクラから、真に剣へと変化していく。
「全然削れねぇ・・・!!」
「そりゃあ、悪魔にも有効なくらいだからな。簡単には削れねぇよ」
耐久度に関しては文句なしみたいだ。剣を研ぎ終えたのは形を完成させてから3時間後の事である。
そこから柄革を巻き、鍔に作っておいたくぼみを調整していく。
「・・・良し。ベルセルク頼む」
「任せとけ!聖剣メアの方は大丈夫か?」
『・・・はい!よろしくお願いします・・・!!』
仮の体であるレイピアからメアが外されると、ベルセルクは慎重にメアを壊さないように落とさないようにくぼみの中へと入れる。
『あ・・・・──────』
くぼみにすっぽりとハマった瞬間、メアは剣と共に強いを放ち始めた。
「マー君、わたしの氷の魔法で一気に冷やしましょうか?」
「駄目だ。急激に冷やしたら折角のインゴットにヒビが入っちゃう」
ここでは焦らずにゆっくりと待つ事が必要だ。それにしても汗をかいてしまった。熱は全部外に出るように設計したはずなのだが・・・恐らく緊張による汗だな。
一発目で成功してよかった。今、ギャラリーの中には鍛冶職人もいる。良い手本を見せる事ができたのだ。
1時間も経つと、インゴットは完全に冷えて、加工しやすい状態と化す。こうなったら、後は剣の形に成型していくだけだ。
ラムーグの鍛冶本を頼りにグリット合金を赤くして、形を作っていく。打つごとにグリット合金は強い光を発するため、目を守るゴーグルが必要不可欠となる。遠くから見ているギャラリーはともかく、至近距離で打っている俺なんかは特に危険だ。失明の可能性だってある。
ラムーグの本に書かれていたメア専用の剣の形はシンプルな直剣ではなく、坂が急な山のような形をした棘が付いている。これを作るのがかなり大変で苦戦したが、何とか形にする事ができた。
「マー君、何も100%再現する必要はないんじゃないですか?」
「そうかもね。俺流で行くのもありだ。けどね、これはメアにとってのリベンジなんだよ」
「リベンジ?悪魔に対してのですか?」
「その通り。メアは400年前、戦う前に負けてしまった。その時と同じ形で再戦させてあげたいんだ。それに、この形はメアの父親であるラムーグが作ったんだろう?この素晴らしい技術を作ってくれたラムーグにも一緒に戦ってほしいんだ」
「成程・・・400年前のジッパ人の無念を晴らすためですか!!それは良いですね!!」
形を完成させるのにかかったのは2時間。成型が終わった頃には、観客は知り合い以上の人しか残っていなかった。流石に時間をかけすぎてしまった。
そこから研いでいき、ナマクラから、真に剣へと変化していく。
「全然削れねぇ・・・!!」
「そりゃあ、悪魔にも有効なくらいだからな。簡単には削れねぇよ」
耐久度に関しては文句なしみたいだ。剣を研ぎ終えたのは形を完成させてから3時間後の事である。
そこから柄革を巻き、鍔に作っておいたくぼみを調整していく。
「・・・良し。ベルセルク頼む」
「任せとけ!聖剣メアの方は大丈夫か?」
『・・・はい!よろしくお願いします・・・!!』
仮の体であるレイピアからメアが外されると、ベルセルクは慎重にメアを壊さないように落とさないようにくぼみの中へと入れる。
『あ・・・・──────』
くぼみにすっぽりとハマった瞬間、メアは剣と共に強いを放ち始めた。
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