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5章 400年の輪廻転生
175話 地獄への道
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「なあ、南って何があったっけ?」
「特に何もない!」
「じゃあ、何でレイヴン・・・悪魔は南に向かったんだ?俺らに見つかる可能性を恐れて?」
いや、多分違うな。あの時のレイヴンはとにかく強かった。腹を貫かれてはいたが、すぐに再生していたはず。近くに潜伏していても何も問題はなかったはずだ。
「そうだな。何もない南に向かって何の意味があると思うよな。必要がない。表沙汰になってる情報だけだとな?」
「・・・何だって?」
「オストリッチ家はこの国の中でもかなり影響力のある貴族だった。それに加えて、国はかなり前から悪魔に支配されてたっぽいからな。南には何もなかった事にされていたんだ」
「オストリッチ・・・偽の王族・・・やっぱり悪魔に関係する何かがあるんだな?」
「なあ、マーサ。地獄の門の話は知ってるよな?」
「勿論だ。地獄の門は俺らが生きてる世界と、悪魔が生きてる世界を繋ぐ唯一の門なんだろ?どこにあるのかは知らない・・・け・・・ど・・・」
言いかけている瞬間、話の流れから気づいてしまった。南には何があるのか。レイヴンが南に向かった理由が。
「南にあるのか?地獄の門が」
「ああ、すんごい近くにな」
そう言って歩く事50分。町を出て1番近くにある洞窟に到着した。洞窟の前には兵士数人が警備していた。
「こんなところに兵士がいるだなんて知らなかった」
「だって、お前が外に出始めたのは半年前じゃないか。俺は知ってたぞ、何の為だかは2ヶ月前までは知らなかったが」
「心配するな、おれら兵士も知らなかった」
「10年ここで勤めてたけど、まさか悪魔が出るなんてな・・・今まで殺されなかったのは、悪魔がこの世界で潜伏している事を気づかせない為だろうな」
城下町に住み着いていたのは、広いからではなく、地獄の門の近くにあるからだったのか。先人達もとんでもない所に城を建てたものだ。
「9日ぐらい前にここにカラスみたいな女の悪魔が来なかったか?」
「それっぽい奴は近づいてきてたな」
「こっちに降りてこようとしてたから、矢やボウガン、魔法で牽制したら北の方へと逃げていったぜ」
「そういえば、腹に剣が刺さってたな。誰かにやられたから地獄の門に帰ろうとしたんだろうかね」
パワーアップしている時は、だいぶ調子に乗っていたが、案外レイヴンはビビりだったのかもしれない。というよりも、悪魔自体があまり肝が据わってる奴がいないだけかも。
「よし、じゃあ地獄の門を見に行くか」
ここまできたので、ある程度覚悟はしていたが、やはり少し怖いな。
兵士達から松明をもらい、奥へと進んだ。
「特に何もない!」
「じゃあ、何でレイヴン・・・悪魔は南に向かったんだ?俺らに見つかる可能性を恐れて?」
いや、多分違うな。あの時のレイヴンはとにかく強かった。腹を貫かれてはいたが、すぐに再生していたはず。近くに潜伏していても何も問題はなかったはずだ。
「そうだな。何もない南に向かって何の意味があると思うよな。必要がない。表沙汰になってる情報だけだとな?」
「・・・何だって?」
「オストリッチ家はこの国の中でもかなり影響力のある貴族だった。それに加えて、国はかなり前から悪魔に支配されてたっぽいからな。南には何もなかった事にされていたんだ」
「オストリッチ・・・偽の王族・・・やっぱり悪魔に関係する何かがあるんだな?」
「なあ、マーサ。地獄の門の話は知ってるよな?」
「勿論だ。地獄の門は俺らが生きてる世界と、悪魔が生きてる世界を繋ぐ唯一の門なんだろ?どこにあるのかは知らない・・・け・・・ど・・・」
言いかけている瞬間、話の流れから気づいてしまった。南には何があるのか。レイヴンが南に向かった理由が。
「南にあるのか?地獄の門が」
「ああ、すんごい近くにな」
そう言って歩く事50分。町を出て1番近くにある洞窟に到着した。洞窟の前には兵士数人が警備していた。
「こんなところに兵士がいるだなんて知らなかった」
「だって、お前が外に出始めたのは半年前じゃないか。俺は知ってたぞ、何の為だかは2ヶ月前までは知らなかったが」
「心配するな、おれら兵士も知らなかった」
「10年ここで勤めてたけど、まさか悪魔が出るなんてな・・・今まで殺されなかったのは、悪魔がこの世界で潜伏している事を気づかせない為だろうな」
城下町に住み着いていたのは、広いからではなく、地獄の門の近くにあるからだったのか。先人達もとんでもない所に城を建てたものだ。
「9日ぐらい前にここにカラスみたいな女の悪魔が来なかったか?」
「それっぽい奴は近づいてきてたな」
「こっちに降りてこようとしてたから、矢やボウガン、魔法で牽制したら北の方へと逃げていったぜ」
「そういえば、腹に剣が刺さってたな。誰かにやられたから地獄の門に帰ろうとしたんだろうかね」
パワーアップしている時は、だいぶ調子に乗っていたが、案外レイヴンはビビりだったのかもしれない。というよりも、悪魔自体があまり肝が据わってる奴がいないだけかも。
「よし、じゃあ地獄の門を見に行くか」
ここまできたので、ある程度覚悟はしていたが、やはり少し怖いな。
兵士達から松明をもらい、奥へと進んだ。
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