138 / 208
4章 全ての元凶
138話 ビフォーアフター
しおりを挟む
「ク・・・ククク・・・ウレシイ誤算ダ・・・マサカ、地獄ノ門が開くだなんてな・・・」
真っ二つだったチョーダは自らの腕で左右に別れた頭を押さえ、くっつけ、更に胴体、股間と順番にくっつけていく。まるで何事も無かったかのように元通りになったチョーダはニヤニヤと笑みを浮かべながら再びベルセルクと対峙する。
「まだ生きてたのか?それなら好都合だ。まだ、体が戦いを求めてたからなぁ!!」
「戦い?何を言っているんだ?これから始まるのは一方的な蹂躙だ。間違えるなよ、人間風情が」
真っ二つからの再生を果たしたチョーダは戦う前の調子の乗りようを取り戻していた。表情も先程よりも良い。
「長期間、人間の醜い姿を取っていたせいか忘れていた!!俺様は斧などという武器なんぞ要らなかったんだ!!」
指先のツメは鋭く、ナイフのように研がれている。真っ二つにされる前の不調は武器のせいだったのか?若干違うような気がする。
「そして、俺様はお前を超える事が出来る」
「ッッ!!」
気づいた頃にはチョーダは目の前にはおらず、瞬きした頃にはベルセルクの前に立っていた。ワープしたのか?と勘違いする程だが、実際は違う。物凄い速度で距離を詰めただけだ。
「うおっ!!」
それでも、バケモノことベルセルクは持ち前の反射神経を上手く活用して籠手の部分でツメの攻撃を弾き飛ばした。
「あっぶな・・・おい、鍛冶屋!この鎧は鉄で作ったんだよな?」
「ああ、間違いなくね。それがどうしたんだ?」
「いやさ、めっちゃ抉れたんだよね。ほらこれ見てよ」
ベルセルクのいう通り、籠手は後少しでベルセルクの肌を傷つけるところまで深い傷が作られていた。俺は仕事で手を抜く事は無いし、使った鉄はサルフル鉱山から取れた質の良い鉄だ。そんな簡単に傷つかないはずだ。
「鍛冶職人が未熟だと、作った物も未熟だな。そんな奴中途半端な鍛冶職人を頼るべきではなかったな」
やはり、何か変わった。まるで水を得た魚のように力を増している・・・いや、力を取り戻したと言った方が良いだろうか。
「おい!忘れたか?お前を真っ二つにしたのは、聖剣メアだが、そのメアの宿となる剣を作ったのはオレらの鍛冶職人だぜ?脳みそも真っ二つに斬ってしまったせいで、記憶がいくつか漏れちまったか?」
「ああ、お陰でお前ともう一度フレッシュな気分で戦えるぜ。もう一度見せてくれよバケモノ。お前の人間離れした戦闘能力をな!!!」
「じっくり見とけよ!!お前が最後に見る芸術作品なんだからな!!」
背中の大剣を引き抜いた瞬間、2人の間に空耳のゴングが鳴り響いた。
真っ二つだったチョーダは自らの腕で左右に別れた頭を押さえ、くっつけ、更に胴体、股間と順番にくっつけていく。まるで何事も無かったかのように元通りになったチョーダはニヤニヤと笑みを浮かべながら再びベルセルクと対峙する。
「まだ生きてたのか?それなら好都合だ。まだ、体が戦いを求めてたからなぁ!!」
「戦い?何を言っているんだ?これから始まるのは一方的な蹂躙だ。間違えるなよ、人間風情が」
真っ二つからの再生を果たしたチョーダは戦う前の調子の乗りようを取り戻していた。表情も先程よりも良い。
「長期間、人間の醜い姿を取っていたせいか忘れていた!!俺様は斧などという武器なんぞ要らなかったんだ!!」
指先のツメは鋭く、ナイフのように研がれている。真っ二つにされる前の不調は武器のせいだったのか?若干違うような気がする。
「そして、俺様はお前を超える事が出来る」
「ッッ!!」
気づいた頃にはチョーダは目の前にはおらず、瞬きした頃にはベルセルクの前に立っていた。ワープしたのか?と勘違いする程だが、実際は違う。物凄い速度で距離を詰めただけだ。
「うおっ!!」
それでも、バケモノことベルセルクは持ち前の反射神経を上手く活用して籠手の部分でツメの攻撃を弾き飛ばした。
「あっぶな・・・おい、鍛冶屋!この鎧は鉄で作ったんだよな?」
「ああ、間違いなくね。それがどうしたんだ?」
「いやさ、めっちゃ抉れたんだよね。ほらこれ見てよ」
ベルセルクのいう通り、籠手は後少しでベルセルクの肌を傷つけるところまで深い傷が作られていた。俺は仕事で手を抜く事は無いし、使った鉄はサルフル鉱山から取れた質の良い鉄だ。そんな簡単に傷つかないはずだ。
「鍛冶職人が未熟だと、作った物も未熟だな。そんな奴中途半端な鍛冶職人を頼るべきではなかったな」
やはり、何か変わった。まるで水を得た魚のように力を増している・・・いや、力を取り戻したと言った方が良いだろうか。
「おい!忘れたか?お前を真っ二つにしたのは、聖剣メアだが、そのメアの宿となる剣を作ったのはオレらの鍛冶職人だぜ?脳みそも真っ二つに斬ってしまったせいで、記憶がいくつか漏れちまったか?」
「ああ、お陰でお前ともう一度フレッシュな気分で戦えるぜ。もう一度見せてくれよバケモノ。お前の人間離れした戦闘能力をな!!!」
「じっくり見とけよ!!お前が最後に見る芸術作品なんだからな!!」
背中の大剣を引き抜いた瞬間、2人の間に空耳のゴングが鳴り響いた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
101
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる