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4章 全ての元凶

136話 悪魔を蹂躙

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「『サンダー』!!」

 悪魔達に雷の一撃!!・・・ではなく。

「じゃじゃーん!即席サンダーソードです!!」

 自分の得物にかける。これにより、一時的ではあるが、剣には電気を帯びる。

「「「「グギャアァァァァァァァァ!!」」」」

「凄い凄い!!わたしの剣が効いてます!!見てますか!?師匠!!」

「ああ!見てるぜ。流石はオレの弟子だ」

「俺様の相手に集中しやがれ!」

「そんなの無駄だから嫌だねっ!!」

チョーダとベルセルクの実力差は圧倒的で、ルッタと話しながらチョーダの空中からの攻撃を余裕でかわしている。チョーダの攻撃が当たらない一方で、メアに光はチャージされていく。

「オラァ!硫酸じゃボケェ!!喰らわんかいっ!!」

「「「「ア゛ァァァァァァァァ!!!」」」」

 パァラは贅沢かつ楽しそうに錬金術の賜物らしき液体を悪魔に向かってぶちまけている。かかった箇所からどんどん溶けて行っており、悪魔達は苦しみながら絶命していく光景が目の前に広がる。

「ウオォォォォォォ!!悪魔にも効くんだなぁ!悪魔に対して実験できる機会なんて滅多に、いや!これからもう無いと言っても過言じゃ無いぜぇ!!」

 ・・・どちらが悪魔なのか分からないな。

「ヴエェェェェェ・・・」

「おっと、俺の足元にも・・・ふんっ!!」

 苦しまないように頭を一撃で粉砕する。冒険者や戦士と比べて非力な俺でも下級悪魔なら簡単に殺せるみたいだ。血は赤黒く、人間や魔物の物とは違う。

 本当にコイツらが今のウォリアよりも技術が上なジッパを滅ぼしたのだろうか?何だか、苦しみながら戦っている感じが否めない。

「クソォ・・・こんなはずではないのに・・・!!」

 チョーダも調子が上がり切っていない模様。しかし、そんな事お構いなしにベルセルクは攻撃する。傷が再生する速度も傷つくごとに下がっていく。単なる時間経過によるものではないみたいだ。演技という線も無いと思われる。

「聖剣メア!オストリッチの様子はどうなんだ?」

『生命力がみるみると下がっていきます。再生する力は有していますが、不死身ではないみたいです』

「それは良い事聞いた!!パワーのチャージは?」

『十分です!!行けます!!』

「じゃあ、行くぞ!!!」

 使っていた大剣を思い切り地面に突き刺し、両手を自由にする。腰に携えていたメアの刃を引き抜くと、刃から神々しい光が放たれていた。

「よっしゃあ!!悪霊退散!!喰らえボケナスッ!!!」

「や、やめっ!!」

 チョーダは慌てて制止しようとするが、既にその時には光の刃は飛ばされており、チョーダの体は真っ二つになり、床へと落下。一方のメアの体であったフランベルジェは原型を留めずに粉々に砕けて行ったが───。

「危ねっ!」

『きゃっ!!・・・ナイスキャッチです』

 ハンスの反射的キャッチによって、メアの核である琥珀が床に落ちる事はなく、ハンスの手の平にすっぽりと収まったのであった。
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