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4章 全ての元凶

135話 城下町の命運

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「やっぱり、悪魔だったのか・・・おい!オストリッチ!!」

「そんな名前で呼ぶな!!!俺様の名前はチョーダだ!!しかと耳に入れておくがいい!!」

「んな事知るか!!何で今更名前なんか覚えなおさなきゃいけねぇんだ!!」

「今から戦う戦士の名前だぞ?覚えるのが常識だろうが?」

 そう叫ぶと、ベルセルクは鼻で笑う。

「戦士ぃ?オレからしたらお前なんか獲物だね。そもそも戦いにすらならねぇよ!だって今から始まるのは一方的な蹂躙なんだからなぁ!!」

「今に見てろ!!肉塊にしてやる!!」

 天井の近くまで飛んでいたチョーダは、ホバリングを止め、ベルセルク向かって急降下。落下の勢いを加えて斧を振り下ろす。

「おおっ!意外とやるな。本来の姿に戻って、本来の力を取り戻したか?でもな───それでもオレには叶わねぇ!!」

 背後に隠してメアの光の刃の攻撃準備をしていたベルセルク。満を持して放ったメアの一撃は、チョーダの胸を深く抉った・・・が。

「ぐええぇぇ・・・痛い・・・痛えなあ!!何しやがるんだ!!」

 チョーダの胸に付けたばかりの傷はすぐさま再生をはじめ、1分後には完全に元通りとなっていた。

「驚いているな?そうだな?そうだろう!?俺様みたいな中級の悪魔にはデフォルトとして再生能力が備わっている!!その程度の光の力じゃあ、俺様は殺せないぞ!!」

 メアの光チャージが少なかったか。しかし、体感1分程のチャージで内臓が見えるくらい抉っていた。3分もチャージすれば殺しきる事が出来そうだ。

 メアが壊れる事を考慮しなければの話だが。

 メアは依然壊れかけている。3分も光の力を溜めて放てば確実に壊れるだろう。メアもその事を自覚しているはずだが───。

「メア!君は大丈夫なのか!?」

『あと一発で私の体は壊れると予想します!そしたらまた新しい体を作ってください!!』

 全く気に留めていない模様。それならば、やるしかない。

「ベルセルク!メアの光を溜めてくれ!!それまでの時間は俺が稼ぐ!!」

「お前が支持すんな!!てかタイマンなら余裕だからお前らはどっか行ってろ!!」

「タイマンじゃねぇ!!周り見てみろ!!」

 こんな城に2体しか悪魔が住んでるわけがないだろう?と言わんばかりに悪魔達があちこちから姿を現す。

『チョーダを含めて69体います。協力することを推奨します』

「ええ~でもー・・・」

『これは貴方の楽しみではありません。この町の命運・・・いえ、世界の命運がかかった戦いかもしれません。おふざけはやめて協力をお願いします』

「・・・はぁ~分かったよ。おい!鍛冶屋!!死ぬなよ!!」

 メアの説得力、流石だ。
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