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4章 全ての元凶

134話 真実の告白 後編

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「俺が神様の使い・・・?何で?このタイミングで?」

「タイミングなんかじゃねえ。今までもずっとお前と同じ武器鍛冶スキル持ちの神の使いは生まれてきた。その度に俺らは殺してきた」

 じ、じゃあ、何で俺は殺さない?今までは殺してたんじゃないのか?

「だが、俺らが殺したら、神は間髪入れずに武器鍛冶持ちの神の使いを送る。何度も何度も殺してもな!!!なあ!マーサ!!俺らは一体何人の神の使いを殺してきたと思う?いいや、わかんないだろうから答えてやろう!!98人だ!!400年前に兵器を作った神の使いを殺してからずっと殺してきた!!けれども、全然人間の神は諦めなかった!!」

 いきなりの感情の爆発。オストリッチの感情の起伏は激しい。

「だから俺は考えた。俺らが殺しているから神の使いが新たに現れるんだなと。ならば、追放して俺らではない別の誰か若しくは魔物に殺させようと思ったわけさ」

「それが俺を追放した理由・・・嘘をでっちあげてまでやった事の理由で良いのか?」

「そうだ。どうだ?ムカついたか?」

「・・・いいや、哀れだなって思った」

「なんだと?」

「どんなに頑張っても神様に無かった事にされるお前がみじめで仕方ないと思っただけだよ。それで、苦肉の策で取った追放が裏目に出るだなんて・・・相当運命に嫌われてるみたいだな。お前は」

「こんの・・・・クソガキィィィィィィィィ!!」

 マーサの一言はものの見事にオストリッチの地雷を踏み抜いた。先程までの冷静さをかなぐり捨てて斧を片手にこちらに猛突進!!しかし、マーサは反撃の構えすら取らない。

 それは何故か?答えは横に立っている。

「やっぱ、お前バカだなぁ!!オストリッチィィ!!!!」

「ぶべぇ!?」

 ハンスの大剣の平面が、オストリッチの顔面をぶん殴る。後先考えずに全速力で向かっていたせいで、オストリッチの顔面から全身にかけて大きなダメージが入った事だろう。

 ハンスの腕力は異常な程に高い為、オストリッチを玉座の方向に向かって思い切り吹き飛ばした。

「・・・・忌々しい神の使い共め・・・」

「やっぱりオレも神の使いって奴だったのか!!これで、オレに戦いを挑んだのも!オレに濡れ衣を着せてあの鉱山に送ったのもしっかり理由があったわけだ!!!」

「ああ、そうだ!!お前は対悪魔兵器の使用者として現世に産み落とされたバケモノだ!!そして俺の名ペリカ・オストリッチは偽りの名前と身分!!正体は・・・」

 服を破り捨てると、肉体が変化を始める。肌からは烏のように黒い羽が生え始め、背中には翼が生え始める。顔は人間のものから、鳥のものへと変化した。

「地獄の尖兵チョーダ様だぁぁぁぁ!!」

 本来の姿を取り戻したオストリッチ改めチョーダは、実に楽しそうに空を舞い始めた。
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