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1章 追放とクソ雑魚オンボロ聖剣との出会い
3話 森の中の遺跡
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門番の言う事を聞いて歩く事12時間。言っていた通り、森に入る事ができた。
そう、入る事はできたのだが、土が湿るくらい湿度が高い森の中、俺は道に迷っていた。
道らしきものはあるのだが、あまり使われていないのだろう。道には雑草が生えてしまっており、見分けがつかなくなっていた。
18年もこの土地で暮らしている俺が今まで知らなかった農村だ。かなり閉鎖的かつ、他の町や村に頼らず、自分らのみで成り立っている農村なのだろう。
果たして、そんな村に部外者である俺が行って良いのだろうか?そもそも、滞在させてくれるのだろうか?疑問が残るが、行かなければ真相は分からない。目指すしか道は無さそうだ。
けれども、既に太陽は落ちており、たいまつがないと先が見えなくなってしまった。
木の影からは、魔物が俺を獲物として捉えているし、お腹も空いてきた。何処か休める場所は無いだろうか?
あまり、草木のある場所で焚き火はしたくない。燃え移った結果、森が全焼してしまったら、俺だけが死ぬだけじゃ済まされないからな。
何処かに草木が生えていない場所が都合よく無いだろうか?森の中でそんな場所が簡単に見つかるはずがないが・・・。
「これは・・・石?」
人の手が加えられたであろう石が落ちていた。恐らく何かから欠けた石だと思われる。
足元をよく見ると、似たような石が数個落ちていた。良く触ってみると、石ではなく、粘土を固めて加工した物だ。手で擦ったらボロボロと土が地面に溢れていく。
加工済みの粘土が落ちていた方向をみると、同質の物で作られた建物を発見した。いや、建物というよりも遺跡と言った方が近いだろうか?
かなり古い遺跡のようで、いろんな箇所が崩れており、壁にはヒビが走っている。
しかし、今にも崩壊しそうと言うわけではなさそうだ。更に、天井もある。雨が降っても防げそうだ。
「粘土性の建物の中なら、火を起こしても森に燃え移る心配もないな・・・」
旅初日からこんな好条件の場所を見つけられるなんてなんて幸運なんだろうと、神に感謝しながら遺跡の中に入る。
中は椅子やテーブルなどの家具はなく、ただ土色の部屋が拡がっているのみ。大きさからして、民家だったのだろうが、まるで生活感がない。経年劣化で跡形もなく消えてしまったのだろうか?
「いや、違う・・・ここは元民家なんかではない。別の目的で作られた家だ・・・」
そう判断できたのは、足元にあった階段。木の板で隠されていた階段のおかげだった。
偶然見つけたはるか昔の民家に作られた地下への階段。人間の好奇心を揺すぶるには十分すぎる状況だ。
「魔物がいませんように・・・」
戦鎚と松明を手に、マーサは階段を降りて行った。
そう、入る事はできたのだが、土が湿るくらい湿度が高い森の中、俺は道に迷っていた。
道らしきものはあるのだが、あまり使われていないのだろう。道には雑草が生えてしまっており、見分けがつかなくなっていた。
18年もこの土地で暮らしている俺が今まで知らなかった農村だ。かなり閉鎖的かつ、他の町や村に頼らず、自分らのみで成り立っている農村なのだろう。
果たして、そんな村に部外者である俺が行って良いのだろうか?そもそも、滞在させてくれるのだろうか?疑問が残るが、行かなければ真相は分からない。目指すしか道は無さそうだ。
けれども、既に太陽は落ちており、たいまつがないと先が見えなくなってしまった。
木の影からは、魔物が俺を獲物として捉えているし、お腹も空いてきた。何処か休める場所は無いだろうか?
あまり、草木のある場所で焚き火はしたくない。燃え移った結果、森が全焼してしまったら、俺だけが死ぬだけじゃ済まされないからな。
何処かに草木が生えていない場所が都合よく無いだろうか?森の中でそんな場所が簡単に見つかるはずがないが・・・。
「これは・・・石?」
人の手が加えられたであろう石が落ちていた。恐らく何かから欠けた石だと思われる。
足元をよく見ると、似たような石が数個落ちていた。良く触ってみると、石ではなく、粘土を固めて加工した物だ。手で擦ったらボロボロと土が地面に溢れていく。
加工済みの粘土が落ちていた方向をみると、同質の物で作られた建物を発見した。いや、建物というよりも遺跡と言った方が近いだろうか?
かなり古い遺跡のようで、いろんな箇所が崩れており、壁にはヒビが走っている。
しかし、今にも崩壊しそうと言うわけではなさそうだ。更に、天井もある。雨が降っても防げそうだ。
「粘土性の建物の中なら、火を起こしても森に燃え移る心配もないな・・・」
旅初日からこんな好条件の場所を見つけられるなんてなんて幸運なんだろうと、神に感謝しながら遺跡の中に入る。
中は椅子やテーブルなどの家具はなく、ただ土色の部屋が拡がっているのみ。大きさからして、民家だったのだろうが、まるで生活感がない。経年劣化で跡形もなく消えてしまったのだろうか?
「いや、違う・・・ここは元民家なんかではない。別の目的で作られた家だ・・・」
そう判断できたのは、足元にあった階段。木の板で隠されていた階段のおかげだった。
偶然見つけたはるか昔の民家に作られた地下への階段。人間の好奇心を揺すぶるには十分すぎる状況だ。
「魔物がいませんように・・・」
戦鎚と松明を手に、マーサは階段を降りて行った。
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