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1章 追放とクソ雑魚オンボロ聖剣との出会い
1話 投げられた石は投げ返せ
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「マーサ、まじで解雇なのか?」
「・・・悪い。これ以上ここには居られない」
「お前以外に誰に武器を注文すれば良いんだよぉ!」
「・・・本当にすまない」
ギルドを出ようとした時には既に親交があった冒険者や同僚には広まっていたようだ。
ありがたい事に皆、俺の解雇を悲しんでくれている。若干理不尽も混ざっているので、哀れみもあるだろうが。
「とにかく、今までお世話になりました。また、何処かで会える事を願うよ」
典型的なお別れの言葉だが、本心である。たった1人を除いて・・・。
「おっ?誰かと思えば国賊の不貞の子じゃーん!何?どしたの?ギルドから解雇されちゃった?」
ギルドから出た俺を待ち構えていたのは、俺を目の敵にするボンボン冒険者のオストリッチ。周りには、彼の権力に目が眩んだ3流冒険者がオストリッチを真似するようにニヤニヤと笑みを浮かべている。
「お前が俺を恨んでいたのは知ってた。だが、こんなにモグラみたいに根掘り葉掘り調べるとは思わなかった。たかが俺を陥れる為だけにな。俺みたいな鍛治職人はどうって事ないんじゃないのか?」
「どうでも良いけど、いるだけで腹立つでしょ?お前だって部屋にハエが入ってきたら潰すでしょ?それと同じだよ~」
「たかがハエ1匹追い出すのに一体いくらつぎ込んだ?流石は金だけはあるボンボン冒険者は他の冒険者とやる事は違うな」
「チッ・・・いちいちかんに触る野郎だ、なっ!!」
オストリッチと取り巻き達は足元にあった石を拾い上げると、俺に向かって殺す勢いで投げてきた。
頭に当たってたら即死だったろう。咄嗟に腕でガードして良かった。
「お前!みたいな!野郎が!うちにいたら!品格が下がるだろうがっ!!」
確かに国賊の息子なんかいたら、ギルドの評判なんてダダ下がりだ。だから、俺は解雇通知を受け取った。名残惜しいが、もう戻ることはないだろう。
「死ね!死ね!死ね!死ねぇ!!」
石を投げられる中、俺の体に当たって、地面に再び落下した石も拾い上げ、オストリッチの顔面目掛けてぶん投げた。
「へ?─────へぶっ!?」
まさか投げ返されると思っていなかったのだろう。オストリッチはまともに喰らい、そのまま気絶。
残念ながら俺は冒険者のような荒い仕事をしているわけではないので、顔面を粉砕できるような力は持っていない。まあ、殺しの罪に問われないので良いだろう。
それにしても、なんで反撃されないと思ったのだろうか?普段から魔物と戦っているのだから、攻撃されたら反撃されるなんて常識だろうに。
「だからいつまで経ってもブロンズ級なんだよ・・・じゃあな」
これ以上の報復は罪になる。俺は気絶するオストリッチを背に自宅へと戻っていった。
「・・・悪い。これ以上ここには居られない」
「お前以外に誰に武器を注文すれば良いんだよぉ!」
「・・・本当にすまない」
ギルドを出ようとした時には既に親交があった冒険者や同僚には広まっていたようだ。
ありがたい事に皆、俺の解雇を悲しんでくれている。若干理不尽も混ざっているので、哀れみもあるだろうが。
「とにかく、今までお世話になりました。また、何処かで会える事を願うよ」
典型的なお別れの言葉だが、本心である。たった1人を除いて・・・。
「おっ?誰かと思えば国賊の不貞の子じゃーん!何?どしたの?ギルドから解雇されちゃった?」
ギルドから出た俺を待ち構えていたのは、俺を目の敵にするボンボン冒険者のオストリッチ。周りには、彼の権力に目が眩んだ3流冒険者がオストリッチを真似するようにニヤニヤと笑みを浮かべている。
「お前が俺を恨んでいたのは知ってた。だが、こんなにモグラみたいに根掘り葉掘り調べるとは思わなかった。たかが俺を陥れる為だけにな。俺みたいな鍛治職人はどうって事ないんじゃないのか?」
「どうでも良いけど、いるだけで腹立つでしょ?お前だって部屋にハエが入ってきたら潰すでしょ?それと同じだよ~」
「たかがハエ1匹追い出すのに一体いくらつぎ込んだ?流石は金だけはあるボンボン冒険者は他の冒険者とやる事は違うな」
「チッ・・・いちいちかんに触る野郎だ、なっ!!」
オストリッチと取り巻き達は足元にあった石を拾い上げると、俺に向かって殺す勢いで投げてきた。
頭に当たってたら即死だったろう。咄嗟に腕でガードして良かった。
「お前!みたいな!野郎が!うちにいたら!品格が下がるだろうがっ!!」
確かに国賊の息子なんかいたら、ギルドの評判なんてダダ下がりだ。だから、俺は解雇通知を受け取った。名残惜しいが、もう戻ることはないだろう。
「死ね!死ね!死ね!死ねぇ!!」
石を投げられる中、俺の体に当たって、地面に再び落下した石も拾い上げ、オストリッチの顔面目掛けてぶん投げた。
「へ?─────へぶっ!?」
まさか投げ返されると思っていなかったのだろう。オストリッチはまともに喰らい、そのまま気絶。
残念ながら俺は冒険者のような荒い仕事をしているわけではないので、顔面を粉砕できるような力は持っていない。まあ、殺しの罪に問われないので良いだろう。
それにしても、なんで反撃されないと思ったのだろうか?普段から魔物と戦っているのだから、攻撃されたら反撃されるなんて常識だろうに。
「だからいつまで経ってもブロンズ級なんだよ・・・じゃあな」
これ以上の報復は罪になる。俺は気絶するオストリッチを背に自宅へと戻っていった。
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