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最終章 悪魔の契約
170話 悪魔の囁き
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「やっと降りてきた・・・皆さん、退いてて下さい!悪魔の王が降りてきます!」
「了解!退避ー!退避ー!」
戦場になっていた城下町の広場から悪魔も人も退く。退いた10秒後には悪魔の王が広場の地面に敷き詰められた石床を破壊しながらジュリエットの前に現れた。
「せっかく楽しんでいたと言うのにぃぃぃぃ!なんで台無しにしたんだぁぁぁぁぁ!!」
体からタコのような触手が現れ、彼女を襲う。しかし、その触手はジュリエットの体に届く前に彼女の放つ光によって消し炭にされてしまった。
「くっっ!!」
「私がこんなに強くなれたのはアナタのせいです。私のせいにしないでください。全てはアナタの怠慢が原因だ!そうやって怒られる筋合いはないっ!!」
光に包まれた剣の一撃が悪魔の王の体を切り裂く。反撃しようにも光が邪魔して攻撃ができずにただただ攻撃を喰らう以外できる事はなかった。
「やめろぉ!やめてくれぇ!」
「やめない!私が救いたいのは悪魔じゃない!パンジグ人だ!トラコ王女だ!!」
「ならば、より一層やめるべきだ!俺が死んだら、トラコも死ぬぞぉ!!」
「っっ!!そんな嘘に騙されません!」
「いやいやいやぁ!よく考えろぉ!俺が今使ってるこの体は誰のダァ?」
「でも、他の悪魔達はある程度の攻撃を喰らったら魔獣人の体から抜けている!お前はやっぱり嘘つきだ!」
「おいおいぃ、忘れたか?俺は悪魔の王だぜぇ?他の悪魔達と比べてデキは数倍も違う。体の主も道連れにする事なんて可能なんだぜぇ?実際に俺はドートン王を殺したろう?」
悪魔の王のせいでだいぶ変わってしまっているがトラコ王女のものだ。再認識した同時に悪魔の王が本当の事を言っていることを理解する。
「ククク・・・ようやく理解できたみたいだなぁ?俺を殺すという事はトラコ王女を殺すということになるという事に」
「・・・・・・」
ジュリエットは考えた。熟考した。
悪魔の王を倒せば、トラコ王女も死ぬけどコンパス人は救われる。悪魔の王を倒さなければトラコ王女は死なないけど、コンパスの運命はどうなるか分からない。
「私は・・・」
「ふぅ・・・猶予をくれてありがとう。勇者ジュリエット♪」
悪魔の王の発言で自分がどれだけ愚かな行為をしたのか気づいた時には既に遅かった。
悪魔の王の体が先程よりも更に大きく・・・いや、肥大化する。もはや美しかったトラコ王女の面影はなく、ただただ醜い化け物が私の目の前に現れた。
「悪魔の言葉に耳を傾けるなぁ!」
「あぐぅ!!」
醜い化け物の手がジュリエットを叩く。彼女は建物の壁に叩きつけられるとそのまま気絶してしまうのだった。
「了解!退避ー!退避ー!」
戦場になっていた城下町の広場から悪魔も人も退く。退いた10秒後には悪魔の王が広場の地面に敷き詰められた石床を破壊しながらジュリエットの前に現れた。
「せっかく楽しんでいたと言うのにぃぃぃぃ!なんで台無しにしたんだぁぁぁぁぁ!!」
体からタコのような触手が現れ、彼女を襲う。しかし、その触手はジュリエットの体に届く前に彼女の放つ光によって消し炭にされてしまった。
「くっっ!!」
「私がこんなに強くなれたのはアナタのせいです。私のせいにしないでください。全てはアナタの怠慢が原因だ!そうやって怒られる筋合いはないっ!!」
光に包まれた剣の一撃が悪魔の王の体を切り裂く。反撃しようにも光が邪魔して攻撃ができずにただただ攻撃を喰らう以外できる事はなかった。
「やめろぉ!やめてくれぇ!」
「やめない!私が救いたいのは悪魔じゃない!パンジグ人だ!トラコ王女だ!!」
「ならば、より一層やめるべきだ!俺が死んだら、トラコも死ぬぞぉ!!」
「っっ!!そんな嘘に騙されません!」
「いやいやいやぁ!よく考えろぉ!俺が今使ってるこの体は誰のダァ?」
「でも、他の悪魔達はある程度の攻撃を喰らったら魔獣人の体から抜けている!お前はやっぱり嘘つきだ!」
「おいおいぃ、忘れたか?俺は悪魔の王だぜぇ?他の悪魔達と比べてデキは数倍も違う。体の主も道連れにする事なんて可能なんだぜぇ?実際に俺はドートン王を殺したろう?」
悪魔の王のせいでだいぶ変わってしまっているがトラコ王女のものだ。再認識した同時に悪魔の王が本当の事を言っていることを理解する。
「ククク・・・ようやく理解できたみたいだなぁ?俺を殺すという事はトラコ王女を殺すということになるという事に」
「・・・・・・」
ジュリエットは考えた。熟考した。
悪魔の王を倒せば、トラコ王女も死ぬけどコンパス人は救われる。悪魔の王を倒さなければトラコ王女は死なないけど、コンパスの運命はどうなるか分からない。
「私は・・・」
「ふぅ・・・猶予をくれてありがとう。勇者ジュリエット♪」
悪魔の王の発言で自分がどれだけ愚かな行為をしたのか気づいた時には既に遅かった。
悪魔の王の体が先程よりも更に大きく・・・いや、肥大化する。もはや美しかったトラコ王女の面影はなく、ただただ醜い化け物が私の目の前に現れた。
「悪魔の言葉に耳を傾けるなぁ!」
「あぐぅ!!」
醜い化け物の手がジュリエットを叩く。彼女は建物の壁に叩きつけられるとそのまま気絶してしまうのだった。
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