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三章 勇者探し
81話 未熟で無価値
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「おっとぉ?スキルを扱っているのにこんな常識的な事すら知らないのか?いや、そもそも複数持ちが少なかったからこの知識が廃れてしまっただけかぁ!」
スキル『発熱』のコントロールをモノにしたナハーンが吐血する哲郎を持ち上げる。
「スキルはな、同時発動すると体に一気にガタが来るんだよ互いに別々の力が反発し合うからなぁ!!」
「マジ・・・かよ・・・!!」
新たなに知る情報に驚く。吐血した瞬間、すぐにスキルを2つとも解除しておいて本当に良かった。あのまま使っていたら死んでいただろう。
「このまま殺したいのも山々だが、まずは俺様に押し付けたスキルを何とかしろ!話はそれからだぁ!」
「分かったよ!スキル返品!!」
そのままにしておくのも手だったが、ナハーンは既に『発熱』をコントロールしていたので、持たせておくだけ無駄だろう。
「ご苦労!それでは死ねぇぇぇぇぇ!!」
「させてたまるモノですか!!」
ニアの怒りの一撃が哲郎を握りつぶそうとしている腕を斬り裂く。切断までは出来なかったが皮と肉を裂き、骨を露出する事に成功した。
切断こそできなかったものの、重症である事には変わりない。ナハーンは腕を抑えながらテツロウを投げ捨てる。
「どうですか!私の怒りの一撃は!」
「・・・す、素晴らしいなぁ!!俺様が血液を大量摂取しなかったら死んでいたよ!!」
露出していた骨が肉で埋もれ、ニアが付けた傷は綺麗さっぱり無くなってしまった。
「再生能力ですって!?」
「おいおい気づかなかったのか?さっきから俺様は再生能力を使ってるぜ。未熟で無価値な勇者様に胸を貫かれた時の傷が消えているのに気づいてなかったみたいだな!!」
血を摂取していたから再生出来たと言っている所から、再生は血液ドーピングの副作用的効果なのだろう。超攻撃型のスキルだな。
「未熟で無価値と言いましたか?魔鮫将軍ナハーン・・・」
「そういったが何か間違っているかドワーフの生娘」
「全て間違っています!!」
ハガネが怒りに震えている。ナハーンを許されざる者と認識して見ている。戦鎚が空を切って鈍い音が鳴る。
「彼女はこの2か月間、各地を回って魔獣人や魔物と戦ってきました。彼女の参戦で助けられた命は346名。記憶力の良いあたしが数えていたんです。間違いありません!!」
「細かいな!ドワーフゥ!」
目にもとまらぬ速さの槍の一撃を鎚でパリィ。そのままの勢いで脇腹に重い一撃を喰らわせる。
「そして助けられた人達はまた何処かで誰かを助けている。彼女の人助けが知らないうちに何倍にもなっているんです!」
足にしがみつき、ドワーフの怪力で足を持ち上げ転ばせる。
「そんな事、考えたら誰でも想像できるはず!それすら考えられない貴方は雑魚以下ですッッ!!」
「があぁぁぁぁぁ!!」
転んだナハーンの股間に鎚の一撃をかます。容赦のない一撃にナハーンも情けない声を上げる。
「だから、気に病まないで下さい勇者!!貴方は素晴らしい人です!ですからどうかこんな奴でくじけないで下さい!!」
ハガネの心からの叫びに呼応するかのように、項垂れていた勇者の顔がゆっくりと上へと上がる。後悔に打ちひしがれていた彼女の目には再び光が灯っていた。
スキル『発熱』のコントロールをモノにしたナハーンが吐血する哲郎を持ち上げる。
「スキルはな、同時発動すると体に一気にガタが来るんだよ互いに別々の力が反発し合うからなぁ!!」
「マジ・・・かよ・・・!!」
新たなに知る情報に驚く。吐血した瞬間、すぐにスキルを2つとも解除しておいて本当に良かった。あのまま使っていたら死んでいただろう。
「このまま殺したいのも山々だが、まずは俺様に押し付けたスキルを何とかしろ!話はそれからだぁ!」
「分かったよ!スキル返品!!」
そのままにしておくのも手だったが、ナハーンは既に『発熱』をコントロールしていたので、持たせておくだけ無駄だろう。
「ご苦労!それでは死ねぇぇぇぇぇ!!」
「させてたまるモノですか!!」
ニアの怒りの一撃が哲郎を握りつぶそうとしている腕を斬り裂く。切断までは出来なかったが皮と肉を裂き、骨を露出する事に成功した。
切断こそできなかったものの、重症である事には変わりない。ナハーンは腕を抑えながらテツロウを投げ捨てる。
「どうですか!私の怒りの一撃は!」
「・・・す、素晴らしいなぁ!!俺様が血液を大量摂取しなかったら死んでいたよ!!」
露出していた骨が肉で埋もれ、ニアが付けた傷は綺麗さっぱり無くなってしまった。
「再生能力ですって!?」
「おいおい気づかなかったのか?さっきから俺様は再生能力を使ってるぜ。未熟で無価値な勇者様に胸を貫かれた時の傷が消えているのに気づいてなかったみたいだな!!」
血を摂取していたから再生出来たと言っている所から、再生は血液ドーピングの副作用的効果なのだろう。超攻撃型のスキルだな。
「未熟で無価値と言いましたか?魔鮫将軍ナハーン・・・」
「そういったが何か間違っているかドワーフの生娘」
「全て間違っています!!」
ハガネが怒りに震えている。ナハーンを許されざる者と認識して見ている。戦鎚が空を切って鈍い音が鳴る。
「彼女はこの2か月間、各地を回って魔獣人や魔物と戦ってきました。彼女の参戦で助けられた命は346名。記憶力の良いあたしが数えていたんです。間違いありません!!」
「細かいな!ドワーフゥ!」
目にもとまらぬ速さの槍の一撃を鎚でパリィ。そのままの勢いで脇腹に重い一撃を喰らわせる。
「そして助けられた人達はまた何処かで誰かを助けている。彼女の人助けが知らないうちに何倍にもなっているんです!」
足にしがみつき、ドワーフの怪力で足を持ち上げ転ばせる。
「そんな事、考えたら誰でも想像できるはず!それすら考えられない貴方は雑魚以下ですッッ!!」
「があぁぁぁぁぁ!!」
転んだナハーンの股間に鎚の一撃をかます。容赦のない一撃にナハーンも情けない声を上げる。
「だから、気に病まないで下さい勇者!!貴方は素晴らしい人です!ですからどうかこんな奴でくじけないで下さい!!」
ハガネの心からの叫びに呼応するかのように、項垂れていた勇者の顔がゆっくりと上へと上がる。後悔に打ちひしがれていた彼女の目には再び光が灯っていた。
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こちらもよろしくお願いします!
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