108 / 141
四章 正義とは?
107話 全身全霊
しおりを挟む
「流石は浄化の神の子ね。だったらアタシも本気出さないとねっ!!」
シェルターメンが力むと、全身の筋肉が膨れ上がり、地面も軋む。第三の能力は筋肉操作なのだろうか?
「周りに瘴気が発生していないのにどうしてそんなに力が発揮できるんだ?」
「観戦者の瘴族、少しばかり少なすぎないと思わないかい?」
そう言いながらシェルターメンは腹をポンポンと叩いた。全身に悪寒が走り鳥肌が立つ。瘴気を吸収したんじゃない。食べたのか・・・。
「カニバリズムって言うんだっけそういうの」
「戦闘から逃げる弱い瘴族なんてアタシの養分になるくらいしか使い道が無いからね」
「成程・・・なんて酷い事を・・・って言うのはあくまで僕の価値観でしかない。アンタにとっては当たり前の事なんだよね。ごめん、また無意識にアンタを悪として見てしまった」
「そんな事気にしている暇があるなら剣を振るいな!!さもなくばアタシに真っ二つにされるよ!!」
「アンタがそういうやり方で戦うならば、僕も全力を出させてもらうよ」
ガルの全身から浄化の奇跡が迸る。光の強さは半径100mを照らす程だ。
「浄化の奇跡かい。良いねぇ、アタシも無闇に戦う事は出来なくなったってわけだ!!そうでなくちゃ戦いは面白くないさぁ!!」
右肩から袈裟斬りを狙った一撃が下りてくる。僕はそれを紙一重で避けると浄化の奇跡を纏ったタワーシールドをシェルターメンの眼球目掛けてぶん投げた。
僕の筋力なんて一般人に毛が生えた程度でしかない為、速度はまるで出ていない。その為難なく避けられてしまったが、その際には体をのけ反ってくれたおかげで一瞬ではあるもののシェルターメンの視界から逃れる事に成功した。
僕が視界に入っていないうちに急接近。先端が折れながらも浄化の奇跡をしっかりと纏ったリリィ姉さんの剣を思い切り突き刺した。すると、先程まで鋼鉄のように硬かった皮膚を難なく斬り裂きその中の筋肉すらも斬り裂き、突き刺す事に成功した。
「そっか・・・!体の硬化は瘴気を吸収したからできた技。浄化の奇跡の前なら豚肉よりも柔らかいってわけか・・・!!」
「ぐうぅぅぅぅぅぅ!!やるねぇ・・・だが、その程度じゃアタシは倒れないよ!!」
痛みに耐えながらも斧を大きく振りかぶり、僕に向かって振り下ろそうとしているシェルターメン。流石は三幹部の1人。だけど、僕もハナからこの程度で倒せるとは思っていない・・・!!
「我が主よ、力をお貸しください!!」
「神への言葉での火力上昇!!そう来るかい!!」
「これが僕の全力だああぁぁぁぁぁぁ!!」
刺した剣から夥しい量の浄化の奇跡がシェルターメンに流れ込む。1分程流し込んだ後、彼女の体は四肢の先端から崩壊を開始した。
シェルターメンが力むと、全身の筋肉が膨れ上がり、地面も軋む。第三の能力は筋肉操作なのだろうか?
「周りに瘴気が発生していないのにどうしてそんなに力が発揮できるんだ?」
「観戦者の瘴族、少しばかり少なすぎないと思わないかい?」
そう言いながらシェルターメンは腹をポンポンと叩いた。全身に悪寒が走り鳥肌が立つ。瘴気を吸収したんじゃない。食べたのか・・・。
「カニバリズムって言うんだっけそういうの」
「戦闘から逃げる弱い瘴族なんてアタシの養分になるくらいしか使い道が無いからね」
「成程・・・なんて酷い事を・・・って言うのはあくまで僕の価値観でしかない。アンタにとっては当たり前の事なんだよね。ごめん、また無意識にアンタを悪として見てしまった」
「そんな事気にしている暇があるなら剣を振るいな!!さもなくばアタシに真っ二つにされるよ!!」
「アンタがそういうやり方で戦うならば、僕も全力を出させてもらうよ」
ガルの全身から浄化の奇跡が迸る。光の強さは半径100mを照らす程だ。
「浄化の奇跡かい。良いねぇ、アタシも無闇に戦う事は出来なくなったってわけだ!!そうでなくちゃ戦いは面白くないさぁ!!」
右肩から袈裟斬りを狙った一撃が下りてくる。僕はそれを紙一重で避けると浄化の奇跡を纏ったタワーシールドをシェルターメンの眼球目掛けてぶん投げた。
僕の筋力なんて一般人に毛が生えた程度でしかない為、速度はまるで出ていない。その為難なく避けられてしまったが、その際には体をのけ反ってくれたおかげで一瞬ではあるもののシェルターメンの視界から逃れる事に成功した。
僕が視界に入っていないうちに急接近。先端が折れながらも浄化の奇跡をしっかりと纏ったリリィ姉さんの剣を思い切り突き刺した。すると、先程まで鋼鉄のように硬かった皮膚を難なく斬り裂きその中の筋肉すらも斬り裂き、突き刺す事に成功した。
「そっか・・・!体の硬化は瘴気を吸収したからできた技。浄化の奇跡の前なら豚肉よりも柔らかいってわけか・・・!!」
「ぐうぅぅぅぅぅぅ!!やるねぇ・・・だが、その程度じゃアタシは倒れないよ!!」
痛みに耐えながらも斧を大きく振りかぶり、僕に向かって振り下ろそうとしているシェルターメン。流石は三幹部の1人。だけど、僕もハナからこの程度で倒せるとは思っていない・・・!!
「我が主よ、力をお貸しください!!」
「神への言葉での火力上昇!!そう来るかい!!」
「これが僕の全力だああぁぁぁぁぁぁ!!」
刺した剣から夥しい量の浄化の奇跡がシェルターメンに流れ込む。1分程流し込んだ後、彼女の体は四肢の先端から崩壊を開始した。
0
お気に入りに追加
42
あなたにおすすめの小説

家庭菜園物語
コンビニ
ファンタジー
お人好しで動物好きな最上 悠(さいじょう ゆう)は肉親であった祖父が亡くなり、最後の家族であり姉のような存在でもある黒猫の杏(あんず)も静かに息を引き取ろうとする中で、助けたいなら異世界に来てくれないかと、少し残念な神様に提案される。
その転移先で秋田犬の大福を助けたことで、能力を失いそのままスローライフをおくることとなってしまう。
異世界で新しい家族や友人を作り、本人としてはほのぼのと家庭菜園を営んでいるが、小さな畑が世界には大きな影響を与えることになっていく。


~クラス召喚~ 経験豊富な俺は1人で歩みます
無味無臭
ファンタジー
久しぶりに異世界転生を体験した。だけど周りはビギナーばかり。これでは俺が巻き込まれて死んでしまう。自称プロフェッショナルな俺はそれがイヤで他の奴と離れて生活を送る事にした。天使には魔王を討伐しろ言われたけど、それは面倒なので止めておきます。私はゆっくりのんびり異世界生活を送りたいのです。たまには自分の好きな人生をお願いします。
ボッチになった僕がうっかり寄り道してダンジョンに入った結果
安佐ゆう
ファンタジー
第一の人生で心残りがあった者は、異世界に転生して未練を解消する。
そこは「第二の人生」と呼ばれる世界。
煩わしい人間関係から遠ざかり、のんびり過ごしたいと願う少年コイル。
学校を卒業したのち、とりあえず幼馴染たちとパーティーを組んで冒険者になる。だが、コイルのもつギフトが原因で、幼馴染たちのパーティーから追い出されてしまう。
ボッチになったコイルだったが、これ幸いと本来の目的「のんびり自給自足」を果たすため、町を出るのだった。
ロバのポックルとのんびり二人旅。ゴールと決めた森の傍まで来て、何気なくフラっとダンジョンに立ち寄った。そこでコイルを待つ運命は……
基本的には、ほのぼのです。
設定を間違えなければ、毎日12時、18時、22時に更新の予定です。

没落した建築系お嬢様の優雅なスローライフ~地方でモフモフと楽しい仲間とのんびり楽しく生きます~
土偶の友
ファンタジー
優雅な貴族令嬢を目指していたクレア・フィレイア。
しかし、15歳の誕生日を前に両親から没落を宣言されてしまう。
そのショックで日本の知識を思いだし、ブラック企業で働いていた記憶からスローライフをしたいと気付いた。
両親に勧められた場所に逃げ、そこで楽しいモフモフの仲間と家を建てる。
女の子たちと出会い仲良くなって一緒に住む、のんびり緩い異世界生活。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

転生してしまったので服チートを駆使してこの世界で得た家族と一緒に旅をしようと思います
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
俺はクギミヤ タツミ。
今年で33歳の社畜でございます
俺はとても運がない人間だったがこの日をもって異世界に転生しました
しかし、そこは牢屋で見事にくそまみれになってしまう
汚れた囚人服に嫌気がさして、母さんの服を思い出していたのだが、現実を受け止めて抗ってみた。
すると、ステータスウィンドウが開けることに気づく。
そして、チートに気付いて無事にこの世界を気ままに旅することとなる。楽しい旅にしなくちゃな
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる