89 / 141
三章 魔術師達の図書館
88話 まずは1体!!
しおりを挟む
「ブォオオオオオワッヒャアァァァァァァァァ!」
「ぐぅぅぅぅ・・・!」
クレオジタスが口から放つのは単なる火ではなく、火炎放射。クレオジタスの尋常じゃない肺活量のせいで盾と共に体が押し負けてしまっている。
装備込みなら僕の体重は今100キロを悠に超えている。にも関わらず、体を吹き飛ばすこの肺活量。はっきり言って生き物としての格が違う!
体がどんどん後ろへと飛ばされていき、最初は部屋のど真ん中にいたというのにあっという間に踵が壁についてしまうくらい吹き飛ばされてしまった。
このままだと風圧で持っている盾がひっくり返ってしまい、僕の体は炎に包まれてしまうだろう。
「キヒヒ!大した事ないなぁ!近づかなきゃ本当によわっちいなぁ!!やっぱりお前は大した事ねぇ!俺でも倒せる弱い子ちゃんだ!」
「そうだろうな!だけどもそれで良い。なぜなら弱さは他人で補えるんだから!」
「キィ?」
「副団長!お願いします!!」
「キィ!?」
クレオジタスの位置はちょうど天井の穴のど真ん中。ガルの合図と共にオルタは天井の穴から落下。クレオジタスの脳天を鉄の鉤爪で突き刺した。
「ギィイイイ!!卑怯だぞ!!男なら正々堂々一対一の勝負をしやがれ畜生!!」
「ゴッズステイの命運がかかっているんだ!そんな事している暇と余裕なんて俺らにはないんだよ!!」
僕らは騎士だ。騎士たるもの、正々堂々とした勝負をしなければならない。しかし、それ以前に人々を守らなくてはならない。僕とオルタ副団長は人をゴッズステイを守るためなば、非道な戦い方でもなんでもするタイプだ。
「ガル、よくぞ俺に任せた。あとは頼んだぞ!!」
「はい!はぁああああああ!!」
両手に浄化の奇跡を宿す。先程までは火炎放射から体を守るのに必死だったが、オルタ副団長のおかげで貯める猶予が生まれた。
「ま、まずい!あれだけは食らったらダメだ!俺は!俺は死んでしまう!!死ぬのはいやだぁぁぁぁ!」
「おっと!逃すかよ!!」
爪を背中に差し込み、逃がさないように体内で爪を捻る。捻れば痛みと共に爪が体に入り込み、逃げられなくなる仕組みだ。
「馬鹿野郎ー!お前も道ずれだぞ!死にたくないならさっさと離さないか!!」
「忘れたか!俺は浄化の眷属だ!そうじゃなきゃ瘴気まみれのお前なんかに触らねぇっての!ガル!今だ!トドメを刺せぇぇぇ!!」
「はい!うぉおおおおおりゃああぁぁぁぁ!!」
浄化の奇跡が宿った手で拳を作り、クレオジタスに向けて拳を放つ。拳が触れる直前、クレオジタスの苦しそうな表情が再び人を見下すようなものへと変化した。
「ふふん!なぁんちゃって♪」
そう言うと、クレオジタスの体は瘴気のような霧となって消え、クレオジタスではなく、オルタ副団長を殴っていた。
「ぐぅぅぅぅ・・・!」
クレオジタスが口から放つのは単なる火ではなく、火炎放射。クレオジタスの尋常じゃない肺活量のせいで盾と共に体が押し負けてしまっている。
装備込みなら僕の体重は今100キロを悠に超えている。にも関わらず、体を吹き飛ばすこの肺活量。はっきり言って生き物としての格が違う!
体がどんどん後ろへと飛ばされていき、最初は部屋のど真ん中にいたというのにあっという間に踵が壁についてしまうくらい吹き飛ばされてしまった。
このままだと風圧で持っている盾がひっくり返ってしまい、僕の体は炎に包まれてしまうだろう。
「キヒヒ!大した事ないなぁ!近づかなきゃ本当によわっちいなぁ!!やっぱりお前は大した事ねぇ!俺でも倒せる弱い子ちゃんだ!」
「そうだろうな!だけどもそれで良い。なぜなら弱さは他人で補えるんだから!」
「キィ?」
「副団長!お願いします!!」
「キィ!?」
クレオジタスの位置はちょうど天井の穴のど真ん中。ガルの合図と共にオルタは天井の穴から落下。クレオジタスの脳天を鉄の鉤爪で突き刺した。
「ギィイイイ!!卑怯だぞ!!男なら正々堂々一対一の勝負をしやがれ畜生!!」
「ゴッズステイの命運がかかっているんだ!そんな事している暇と余裕なんて俺らにはないんだよ!!」
僕らは騎士だ。騎士たるもの、正々堂々とした勝負をしなければならない。しかし、それ以前に人々を守らなくてはならない。僕とオルタ副団長は人をゴッズステイを守るためなば、非道な戦い方でもなんでもするタイプだ。
「ガル、よくぞ俺に任せた。あとは頼んだぞ!!」
「はい!はぁああああああ!!」
両手に浄化の奇跡を宿す。先程までは火炎放射から体を守るのに必死だったが、オルタ副団長のおかげで貯める猶予が生まれた。
「ま、まずい!あれだけは食らったらダメだ!俺は!俺は死んでしまう!!死ぬのはいやだぁぁぁぁ!」
「おっと!逃すかよ!!」
爪を背中に差し込み、逃がさないように体内で爪を捻る。捻れば痛みと共に爪が体に入り込み、逃げられなくなる仕組みだ。
「馬鹿野郎ー!お前も道ずれだぞ!死にたくないならさっさと離さないか!!」
「忘れたか!俺は浄化の眷属だ!そうじゃなきゃ瘴気まみれのお前なんかに触らねぇっての!ガル!今だ!トドメを刺せぇぇぇ!!」
「はい!うぉおおおおおりゃああぁぁぁぁ!!」
浄化の奇跡が宿った手で拳を作り、クレオジタスに向けて拳を放つ。拳が触れる直前、クレオジタスの苦しそうな表情が再び人を見下すようなものへと変化した。
「ふふん!なぁんちゃって♪」
そう言うと、クレオジタスの体は瘴気のような霧となって消え、クレオジタスではなく、オルタ副団長を殴っていた。
0
お気に入りに追加
42
あなたにおすすめの小説
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
2回目の人生は異世界で
黒ハット
ファンタジー
増田信也は初めてのデートの待ち合わせ場所に行く途中ペットの子犬を抱いて横断歩道を信号が青で渡っていた時に大型トラックが暴走して来てトラックに跳ね飛ばされて内臓が破裂して即死したはずだが、気が付くとそこは見知らぬ異世界の遺跡の中で、何故かペットの柴犬と異世界に生き返った。2日目の人生は異世界で生きる事になった

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。

無限に進化を続けて最強に至る
お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。
※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。
改稿したので、しばらくしたら消します

異世界転生ファミリー
くろねこ教授
ファンタジー
辺境のとある家族。その一家には秘密があった?!
辺境の村に住む何の変哲もないマーティン一家。
アリス・マーティンは美人で料理が旨い主婦。
アーサーは元腕利きの冒険者、村の自警団のリーダー格で頼れる男。
長男のナイトはクールで賢い美少年。
ソフィアは産まれて一年の赤ん坊。
何の不思議もない家族と思われたが……
彼等には実は他人に知られる訳にはいかない秘密があったのだ。

アワセワザ! ~異世界乳幼女と父は、二人で強く生きていく~
eggy
ファンタジー
もと魔狩人《まかりびと》ライナルトは大雪の中、乳飲み子を抱いて村に入った。
村では魔獣や獣に被害を受けることが多く、村人たちが生活と育児に協力する代わりとして、害獣狩りを依頼される。
ライナルトは村人たちの威力の低い攻撃魔法と協力して大剣を振るうことで、害獣狩りに挑む。
しかし年々増加、凶暴化してくる害獣に、低威力の魔法では対処しきれなくなってくる。
まだ赤ん坊の娘イェッタは何処からか降りてくる『知識』に従い、魔法の威力増加、複数合わせた使用法を工夫して、父親を援助しようと考えた。
幼い娘と父親が力を合わせて害獣や強敵に挑む、冒険ファンタジー。
「カクヨム」「小説家になろう」にも掲載しています。
SSSレア・スライムに転生した魚屋さん ~戦うつもりはないけど、どんどん強くなる~
草笛あたる(乱暴)
ファンタジー
転生したらスライムの突然変異だった。
レアらしくて、成長が異常に早いよ。
せっかくだから、自分の特技を活かして、日本の魚屋技術を異世界に広めたいな。
出刃包丁がない世界だったので、スライムの体内で作ったら、名刀に仕上がっちゃった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる