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三章 魔術師達の図書館
71話 意外な人物との再会
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どんなに大地が瘴気で汚染されていても、生命活動の源である太陽は朝を引き連れてやって来る。
太陽の光と共に起きた3人は身支度を終えてからすぐに目的地へと向かった。
「ふわぁ・・・最近は野宿が多くて眠りの質が下がっていますね。魔術師達の図書館にはベッドはあるんでしょうか?」
「あそこはゴッズステイの魔術師達が勉学に励む場所とされている。5年前に浄化の神殿からいなくなったルピスを覚えているか?」
「はい。僕の2つ上で凄い魔術が上手かったですよね。覚えていますよ」
「あいつが出て行った理由は魔術師達の図書館で勉強して一人前の魔術師になる為だ」
「そうだったですか!何で教えてくれなかったんですか!!」
「教えるなって言われたから。お前、ルピスに結構懐いてただろ。いなくなった時も馬鹿みたいに喚き散らしてたし」
「辛くなるから言わなかったのか・・・となると、久しぶりにルピスさんに会えるのか。楽しみだな」
「成長したお前を見せてやれ。きっと驚くだろうよ・・・って、おいあそこ見ろ」
オルタが指差す先のは僕達が向かおうとしている方向。そこには見覚えのあるハーフリングが僕らの方向へと歩いて来ていた。
「おいそこの旅商人。前に会ったよな?」
「おや?あんた達は魔物から助けてくれた浄化の眷属さんじゃないか!!ここにいるって事はブレ洞窟を助けてくれたって事だな!!ありがとうな!!」
僕達にブレ洞窟の事を教えてくれた旅商人だった。まさかこんなにも早く再開するとは思わなかった。
ブレ洞窟の事を教えてくれたのは彼だったので、ブレ洞窟での出来事を全て話した。ハーフリングの旅商人は苦虫をかみつぶしたような複雑な表情をしたが、僕らに感謝をする姿勢は変える事は無かった。
「ところで、アンタ達は何処に向かおうとしているんだ?」
「ここからすぐの魔術師達の図書館だ。調べものがあるんだ」
「ああ~~あそこね・・・あそこかぁ・・・」
旅商人の歯切れが悪い。一体どうしたのだろうか?
「おいら、ちょうど図書館を通りかかったけどよ。あの図書館から・・・おびただしい量の瘴気が溢れていたぜ」
「「「・・・え?」」」
「あの量から察するに既に何日も経ってると思う。外から見たから人の気配なんて分からないけど、人が住める環境じゃ・・・ってあれ?」
話すのに夢中で目の前を見ていなかった旅商人。目の前には既にトキしかいなかった。
「ごめんなさい、2人とも慌てて図書館の方に向かっちゃったみたいなのでわたしも行きますね。ありがとうございました」
「ああ、どういたしまして?」
他2人の分も含めて感謝の言葉を述べるとトキも慌てて追いかけていった。
太陽の光と共に起きた3人は身支度を終えてからすぐに目的地へと向かった。
「ふわぁ・・・最近は野宿が多くて眠りの質が下がっていますね。魔術師達の図書館にはベッドはあるんでしょうか?」
「あそこはゴッズステイの魔術師達が勉学に励む場所とされている。5年前に浄化の神殿からいなくなったルピスを覚えているか?」
「はい。僕の2つ上で凄い魔術が上手かったですよね。覚えていますよ」
「あいつが出て行った理由は魔術師達の図書館で勉強して一人前の魔術師になる為だ」
「そうだったですか!何で教えてくれなかったんですか!!」
「教えるなって言われたから。お前、ルピスに結構懐いてただろ。いなくなった時も馬鹿みたいに喚き散らしてたし」
「辛くなるから言わなかったのか・・・となると、久しぶりにルピスさんに会えるのか。楽しみだな」
「成長したお前を見せてやれ。きっと驚くだろうよ・・・って、おいあそこ見ろ」
オルタが指差す先のは僕達が向かおうとしている方向。そこには見覚えのあるハーフリングが僕らの方向へと歩いて来ていた。
「おいそこの旅商人。前に会ったよな?」
「おや?あんた達は魔物から助けてくれた浄化の眷属さんじゃないか!!ここにいるって事はブレ洞窟を助けてくれたって事だな!!ありがとうな!!」
僕達にブレ洞窟の事を教えてくれた旅商人だった。まさかこんなにも早く再開するとは思わなかった。
ブレ洞窟の事を教えてくれたのは彼だったので、ブレ洞窟での出来事を全て話した。ハーフリングの旅商人は苦虫をかみつぶしたような複雑な表情をしたが、僕らに感謝をする姿勢は変える事は無かった。
「ところで、アンタ達は何処に向かおうとしているんだ?」
「ここからすぐの魔術師達の図書館だ。調べものがあるんだ」
「ああ~~あそこね・・・あそこかぁ・・・」
旅商人の歯切れが悪い。一体どうしたのだろうか?
「おいら、ちょうど図書館を通りかかったけどよ。あの図書館から・・・おびただしい量の瘴気が溢れていたぜ」
「「「・・・え?」」」
「あの量から察するに既に何日も経ってると思う。外から見たから人の気配なんて分からないけど、人が住める環境じゃ・・・ってあれ?」
話すのに夢中で目の前を見ていなかった旅商人。目の前には既にトキしかいなかった。
「ごめんなさい、2人とも慌てて図書館の方に向かっちゃったみたいなのでわたしも行きますね。ありがとうございました」
「ああ、どういたしまして?」
他2人の分も含めて感謝の言葉を述べるとトキも慌てて追いかけていった。
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