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三章 魔術師達の図書館
69話 過酷な道のり
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「ひ、ひどい惨状だ・・・たった3人現れただけでああなるのか?」
瘴族の影響に驚きが隠せない3人。しかし、同時に瘴族を倒さなければならないという強い意思を抱く事が出来た。
「これはゆっくりは向かっていられませんね。急いで魔術師達の図書館へと向かいましょう」
「丁度今俺達がいる場所はゴッズステイの中央地帯だから、ここから歩いて3日ぐらいはかかるんじゃないか?最西端だし」
馬で走ればもっと早いのだろうが、誰でもなんでも魔物化する瘴気の蔓延したゴッズステイで動物で移動するのは非常に危険だ。乗馬中に魔物になってしまい、そのまま振り落とされ踏み殺されるなんて事もありえる。なので、ここでの最適解は徒歩という事になる。
「古代の魔術の中には以前訪れた事のある町や村に瞬間的に移動できる魔術があったとか。まあ、既に忘れ去られているけど」
「どうしてそんなに凄い魔術が忘れ去られたんだろうな。技術もそうだ。そういうのをロストテクノロジーって言うんだっけ?」
「はい。まあ、その技術を有した特定の人物が伝える前に亡くなってしまった又は集団ごと滅ぼされた、そもそも技術自体に欠陥が存在したかのどっちかでしょうね」
「まあ、存在しない技術を悔やんでも仕方ないか。さっさと向かおう。時間はあると言いたいが、そう悠長な事は言っていられない状態だからな」
瘴族はこれまでに二度地上に姿を現しており、そのどちらともゴッズステイを侵略するというものだった。今回も例に漏れずゴッズステイを奪いに動くだろう。故に時間が無いと僕達は判断し、急ぎ気味に最西端の魔術師達の図書館へと向かう。
その道中当たり前ではあるが、集落や村も存在しており例外に漏れず瘴気の穴が発生していたので、封印して目的地へと移動を繰り返していたら、ブレ洞窟を出て1ヶ月が経過していた。
因みに瘴気の穴一か所を埋めるのにかかった日にちは平均1日であり、それを既に20回以上繰り返している。そのせいで1ヶ月経っているのにも関わらず目的地である魔術師達の図書館についていなかった。しかし────
「魔術師達の図書館はここからもう少し歩けば到着する。2人共、よく頑張ったな」
「・・・ああ、やっとですか。それじゃあ、僕は寝ますね」
オルタの参戦で浄化活動は格段と楽にはなったが、それでも大変な事には変わりない。最近のガルは夜になり寝る準備が完了するとすぐに意識を手放してしまうようになった。本人は熟睡と語っているが、世間では気絶と呼んでいる。
瘴族の影響に驚きが隠せない3人。しかし、同時に瘴族を倒さなければならないという強い意思を抱く事が出来た。
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「丁度今俺達がいる場所はゴッズステイの中央地帯だから、ここから歩いて3日ぐらいはかかるんじゃないか?最西端だし」
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「魔術師達の図書館はここからもう少し歩けば到着する。2人共、よく頑張ったな」
「・・・ああ、やっとですか。それじゃあ、僕は寝ますね」
オルタの参戦で浄化活動は格段と楽にはなったが、それでも大変な事には変わりない。最近のガルは夜になり寝る準備が完了するとすぐに意識を手放してしまうようになった。本人は熟睡と語っているが、世間では気絶と呼んでいる。
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