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二章 愛の対義語
47話 迅雷の一撃
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見た感じ、人間の皮膚と変わらない柔らかさだ。これならどんなにぼろい剣で簡単にさせそうだ。しかし、今いる場所は尻からすぐの所。心臓はもっと上にあるはずだ。
外骨格を足をかけてよじ登る。いつでも剣を構えられるように鞘ではなく、口にくわえて昇っていく。ロックイーターの攻撃手段は強靭な顎による攻撃のみ。故に登っていく毎に故が激しくなっていく。
幸いにもそれなりの大きさの為か、僕が昇っていても重いとは感じてはいないらしく、俺が昇っている事に気づいていないみたいだ。
大体頭を尻の中間地点ぐらいだろうか?心臓の位置は分からないので、何となくで刺すのを決めた。
「よいしょっと」
木に登る時のようにしがみつきながら、剣を逆手に持ち刺す。
「キキャアアアアアア!!」
女性の悲鳴のような鳴き声を上げる。甲高い上に音量が大きすぎて耳がとても痛い。しかし、しっかりと深く差す事で貫通させる事に成功。そのまま引き抜こうとしたのだが、引き抜く前に暴れられてしまったので、関節部分に刺さったまま、振り落とされてしまった。
「マズイ・・・剣を手放しちゃった」
「いや、あれで良い。100点満点だ。後は俺に任せろ」
そう言いながらオルタ副団長は俺に愛用の鉄製の鉤爪を渡し、暴れ回るロックイーターの方へと向かっていった。
「天から見守りし神々の怒りよ!!『サンダー』!!」
魔術を唱えた瞬間、空洞の天井付近に巨大な雨雲が生まれる。鉱山の中なのに生まれた雨雲の中では黄色い何かが蠢いており、雨雲から出ていくのをまだかまだかと待ち構えている。
「はぁ!!」
オルタ副団長が真上に上げていた右腕を振り下ろすと、雨雲の中の黄色い何かがロックイーター目掛けて落ちていく。それは、オルタ副団長の魔力により生み出された雷だった。
雷は、目にもとまらぬ速さで落ちていくと、僕が刺した剣に落雷。剣を通してロックイーターの全身に通電した。
「キャアアアアァァァ・・・」
肉をも簡単に焦がす雷が体内からロックイーターを傷つけたようで、ロックイーターは悲鳴を上げる事なく絶命。巨体を地面に叩きつけるようにして倒れた。
「成程・・・剣が避雷針になったんだ・・・流石は浄化の騎士団最高戦力ですね」
「まあな。お前も中々やるじゃないか。こんな巨体をよじ登って剣をしっかりと刺すなんてな」
今まで俺に何かと厳しく冷たかったオルタ副団長だったが、今初めて心が通じような理解し合えたような気がしてとても嬉しかった。
外骨格を足をかけてよじ登る。いつでも剣を構えられるように鞘ではなく、口にくわえて昇っていく。ロックイーターの攻撃手段は強靭な顎による攻撃のみ。故に登っていく毎に故が激しくなっていく。
幸いにもそれなりの大きさの為か、僕が昇っていても重いとは感じてはいないらしく、俺が昇っている事に気づいていないみたいだ。
大体頭を尻の中間地点ぐらいだろうか?心臓の位置は分からないので、何となくで刺すのを決めた。
「よいしょっと」
木に登る時のようにしがみつきながら、剣を逆手に持ち刺す。
「キキャアアアアアア!!」
女性の悲鳴のような鳴き声を上げる。甲高い上に音量が大きすぎて耳がとても痛い。しかし、しっかりと深く差す事で貫通させる事に成功。そのまま引き抜こうとしたのだが、引き抜く前に暴れられてしまったので、関節部分に刺さったまま、振り落とされてしまった。
「マズイ・・・剣を手放しちゃった」
「いや、あれで良い。100点満点だ。後は俺に任せろ」
そう言いながらオルタ副団長は俺に愛用の鉄製の鉤爪を渡し、暴れ回るロックイーターの方へと向かっていった。
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「はぁ!!」
オルタ副団長が真上に上げていた右腕を振り下ろすと、雨雲の中の黄色い何かがロックイーター目掛けて落ちていく。それは、オルタ副団長の魔力により生み出された雷だった。
雷は、目にもとまらぬ速さで落ちていくと、僕が刺した剣に落雷。剣を通してロックイーターの全身に通電した。
「キャアアアアァァァ・・・」
肉をも簡単に焦がす雷が体内からロックイーターを傷つけたようで、ロックイーターは悲鳴を上げる事なく絶命。巨体を地面に叩きつけるようにして倒れた。
「成程・・・剣が避雷針になったんだ・・・流石は浄化の騎士団最高戦力ですね」
「まあな。お前も中々やるじゃないか。こんな巨体をよじ登って剣をしっかりと刺すなんてな」
今まで俺に何かと厳しく冷たかったオルタ副団長だったが、今初めて心が通じような理解し合えたような気がしてとても嬉しかった。
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