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19 盗賊
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参勤交代の行列みたいだなぁ。見たことないけど。と私が呟く。
王命を聞いたときは私と数人、馬車二、三台くらいかと思っていました。
それが令嬢達が同行の許可のお願いに来て、その翌日にその令嬢の一人の婚約者、オリジール家の騎士達が同行者になり、さらに出発当日令嬢達の同行者、開拓物質や家畜用の馬車が増えました。
私の魔法馬車三台、魔法荷馬車三台に令嬢達の用意した魔法馬車九台、魔法荷馬車十二台、家畜用の魔法馬車が二台と大所帯になっています。
しかも私達に便乗してついてくる馬車が数台あります。
こんな大所帯だから襲われることがないだろうと一緒にいけば安全だし護衛もいらない、安くなる!、とついてくるのも理解できます。
万が一のために護衛は雇っておいた方がいいとは思いますけど……
王都を出て三日、王国領を出て三日計六日ほど進んだ先で、その万が一の時が来ました。
この大所帯を見て、それにどう見ても貴族の馬車だとわかる集団を襲おうとする人達の頭の中がどうなっているのか知れたいですね。
きっとお花畑が広がっているんでしょうね。
まぁ、標的がいるからでしょうね。
えぇ、私ですよ、たぶん。
何処からか集められたのか人数は百人以上、私達より多いです。
待ち伏せからの馬車が止まった瞬間、周りを囲まれていました。
王都と領都を繋ぐ道と草しかない見渡しの良いところなのに気が付きませんでした。
「奇襲をしないで姿を現すなんて何を考えているのだろうね?」
絶対わかっているヴァーデがわざとらしく首を傾げながら言います。
「ふっふっふ。今、この時が、訓練したことを活かす時ですね!ルース様に教えてもらった魔法を試してきます!」
「あっ、待ちなさい!」
興奮したカミィ(ディランド伯爵家四女カサリア)が馬車を出ていってしまった。
「まったく、もう……心配なので私も出ますね。みんなはここで待っていて。」
「いえ、私も行きます。」
「わ、私も行きます!」
「女性を守るのは男の役割ですからね。私も行きますよ。」
「カミィちゃんは困った子ですね。」
「みんな、困った子です……すぐに魔法が使えるようにしておいてください。」
「「「「はい。」」」」
馬車を出ると馬に乗ったオリジール騎士団副団長アジスが親猫が子猫の首をくわえて移動するかのようにカミィの襟を持ちながら駆け寄っててきました。
カミィは怒られたのか涙目になっています。
自業自得ですね。
「暴走を止めてくれてありがとう。」
「一人で突っ込もうとしたんですよ……バカミィは。」
「……バカって言った方がバカだもん。」
「はぁ……今回はカミィが悪いです。あなた一人が突っ込んであなたを追いかけあなたの支援、助けようとする人が怪我、最悪亡くなったりしたら、どうするんですか?」
「…………ごめんなさい。」
「冷静でいましょうね。一緒に訓練したでしょ?一緒に戦いましょう。」
「は、はい!」
「じゃあ、オリジールの皆と私達は作戦ディーで行くわよ!他のみんなは抜けてきた者を無力化しなさい!」
「「「「「はい!」」」」」
「「「「「わかりました!」」」」」
王命を聞いたときは私と数人、馬車二、三台くらいかと思っていました。
それが令嬢達が同行の許可のお願いに来て、その翌日にその令嬢の一人の婚約者、オリジール家の騎士達が同行者になり、さらに出発当日令嬢達の同行者、開拓物質や家畜用の馬車が増えました。
私の魔法馬車三台、魔法荷馬車三台に令嬢達の用意した魔法馬車九台、魔法荷馬車十二台、家畜用の魔法馬車が二台と大所帯になっています。
しかも私達に便乗してついてくる馬車が数台あります。
こんな大所帯だから襲われることがないだろうと一緒にいけば安全だし護衛もいらない、安くなる!、とついてくるのも理解できます。
万が一のために護衛は雇っておいた方がいいとは思いますけど……
王都を出て三日、王国領を出て三日計六日ほど進んだ先で、その万が一の時が来ました。
この大所帯を見て、それにどう見ても貴族の馬車だとわかる集団を襲おうとする人達の頭の中がどうなっているのか知れたいですね。
きっとお花畑が広がっているんでしょうね。
まぁ、標的がいるからでしょうね。
えぇ、私ですよ、たぶん。
何処からか集められたのか人数は百人以上、私達より多いです。
待ち伏せからの馬車が止まった瞬間、周りを囲まれていました。
王都と領都を繋ぐ道と草しかない見渡しの良いところなのに気が付きませんでした。
「奇襲をしないで姿を現すなんて何を考えているのだろうね?」
絶対わかっているヴァーデがわざとらしく首を傾げながら言います。
「ふっふっふ。今、この時が、訓練したことを活かす時ですね!ルース様に教えてもらった魔法を試してきます!」
「あっ、待ちなさい!」
興奮したカミィ(ディランド伯爵家四女カサリア)が馬車を出ていってしまった。
「まったく、もう……心配なので私も出ますね。みんなはここで待っていて。」
「いえ、私も行きます。」
「わ、私も行きます!」
「女性を守るのは男の役割ですからね。私も行きますよ。」
「カミィちゃんは困った子ですね。」
「みんな、困った子です……すぐに魔法が使えるようにしておいてください。」
「「「「はい。」」」」
馬車を出ると馬に乗ったオリジール騎士団副団長アジスが親猫が子猫の首をくわえて移動するかのようにカミィの襟を持ちながら駆け寄っててきました。
カミィは怒られたのか涙目になっています。
自業自得ですね。
「暴走を止めてくれてありがとう。」
「一人で突っ込もうとしたんですよ……バカミィは。」
「……バカって言った方がバカだもん。」
「はぁ……今回はカミィが悪いです。あなた一人が突っ込んであなたを追いかけあなたの支援、助けようとする人が怪我、最悪亡くなったりしたら、どうするんですか?」
「…………ごめんなさい。」
「冷静でいましょうね。一緒に訓練したでしょ?一緒に戦いましょう。」
「は、はい!」
「じゃあ、オリジールの皆と私達は作戦ディーで行くわよ!他のみんなは抜けてきた者を無力化しなさい!」
「「「「「はい!」」」」」
「「「「「わかりました!」」」」」
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