婚約破棄にて前世を思い出す。

10 増える同行者

新たな魔力量増加の件は私から魔導師、魔導師からお父様に報告されたようです。
お父様にこれは我々の武器になると他言無用だと言われました。

同行する意志を変えないだろう彼女達に伝えたいとお父様にお願いをしました。
彼女達は否定したが婚約破棄されたのは私のせいだと、側にいれば私が守るが、彼女達自身でも自分を守ることができるように、このことを伝えたいとお願いをした。

ルイナスを守ることにも繋がりだろうと許可されて、ありがとうございます！とお父様に抱きついてしまいました。


翌日魔法試行している時に彼女達が来ましたと報告があり、なぜか昨日と同じ応接室ではなく会議室に連れていかれました。
中に入ると彼女達だけではなく彼女達の父親、ご当主様と彼女達の一人アシャルーナ嬢の婚約者とそのご当主様、それに我が家の騎士、魔法士に魔導師達がいました。
高位貴族の当主様がいることに驚いて入口で固まってしまいました。

お父様に呼ばれ、我に返り隣の席に向かい座ります。

「娘、ルイナスに同行する表明していただき、父親として感謝しています。」

ご当主様達が同行の許可をいただきありがとうございます。娘をよろしくお願いいたしますと言いました。

いや私はまだ許可してませんよ？と言える雰囲気ではありませんが……

あら？息子をお願いしますと言いました？
え？次期当主ですよね？
アシャルーナ嬢の婚約者ヴァルディス様の方を見ると目が合いにっこりと微笑みかけられました。
いいですか？大丈夫？本当に？
アシャルーナ嬢と共に頷きました。

二人が良いのならいいんですが……

お父様が会議室にいる我が家の騎士、魔法士魔導師達全員が同行すると言いました。

全員？！嘘でしょ？！
副団長に団長の息子に未来の魔導団長候補に隊長格がいますよ？！
侍女長の娘もいるじゃない？！
お父様が皆ルイナスについていきたいと言ってな。と副団長達が頷きます。

視界がぼやけます。
本当に、嬉しい……

彼らを落胆させないよう頑張らないといけないわね！と気合いを入れました。

ありがとうと声をかけ副団長達は訓練や仕事に戻り、お父様達は開拓に必要な物資の相談しています。

私は彼女達を端に呼んで、魔力量増加の方法を伝える。

「こんな方法を思い付くなんて、さすがルイナス様！」

「おお！私はまだまだ強くなれる！その力でルイナス様を守ります！」

「魔力量を増える。嬉しい。ありがとうございます。」

「凄いですっ！」

「また恩が増えてしまいましたわ。」

「アーシャ、僕も一緒にルイナス嬢への恩返しを考えるよ。」

「ありがとうございます。ヴァーデ様。」

私の知らぬ間に同行者となっていたヴァルディス様はアシャルーナ嬢と仲良く話しています。
この令嬢達の中にいてもなんでか違和感ないですわ。
私は聞いてもいないし許可もしていないのに。

まぁ、嬉しいですけど……