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※別世界2※
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ソファに座った私は背筋が伸びてしまう。これくらいのことならもう何回もされているはずなのに、場所が変わったせいか、やたらと胸が煩く鳴っていた。
頬に手を添えられ、横を向かされる。ソファ越しに私を抱いていた王子は顔を僅かに傾けて、柔らかい唇をそっとあてがった。
「んっ……」
にゅるっと優しく舌が入り込む。抱かれた手が私の胸を撫で回した。
「ゆっ……ゆーり様、だれかきたら……」
鍵もかけられていない部屋。いつもとは違う緊張が身を包んでいた。
けれど王子は一向にやめようとはせず、むしろ興奮を掻き立てるように舌を激しく動かした。
「ふっ……う、んっ」
王子の指が器用に胸の頂を引っ掻いて、もどかしい痺れが胸をジワリと疼かせる。張っていたはずの背は、いつの間にか求めるように反り返っていた。
「もっと脱がしやすいのにしておけば良かった」
唇を離した王子は名残惜しそうに呟いた。そんな中でも胸の悪戯は続いていて、熱の籠った視線が私の身体を舐っていた。
「ねぇ、可愛い下着見せて?」
告げた王子は興奮するように顔を上気させていた。
「ぇ……」
「ほら、スカートを捲ってさ、僕にどんなのつけてるか見せてよ」
「でもっ……」
そっと自分の脚へ目線を落とした。こんな場所でという背徳感と疼いた欲が入り乱れ、湧き出る淫欲を抑えるように太腿をギュッと締めた。
「……は、恥ずかしい、です」
答えれば、王子はクスリと微笑んだ。
「ムズムズするんでしょ? 気持ち良いことしてあげるからさぁ……、ね?」
キュッと私の胸を摘み上げる。下着のお陰でバレてはいないけど、その下では乳頭がピンッと尖っているのを感じていた。
腿に置いた両手をギュッと握り締める。スカートに皺が走った。そのままそろそろと引き寄せていく、やがて白い膝が見えた。
「あぁ、そうそう、ゆっくりとね」
ハァハァと荒くなっていく王子の吐息を聞きながら、私はゆっくりと捲り上げていく。
熱気帯びた下着の中がキュンと痺れるのを感じた。
「ぁ……あの、ユーリ様。ここで……、その、するんですか?」
緊張と共におずおず尋ねれば、意地悪でもするような声が返ってくる。
「大きい声出したらバレちゃうね」
その言葉に、ゾワワッと粟立つようなこそばゆさが広がった。
捲り上げると純白レースの下着が現れる。ジワジワと濡らした秘部のせいで、くっきりといやらしい筋が露わになっていた。
「期待してたの?」
クスッと囁いた王子は嬉しそうに笑む。その瞳は熱烈に私の下半身を映していた。
「えっと……、あの……」
「その可愛い溝を指で擦って」
「えっ! そ、そんなことはっ」
「お願い、僕の部屋で君がやらしいことするのが見たいんだ」
「え……、は……?」
流石に理解に苦しみ正気に戻る。けれど王子の興奮は高まる一方だった。胸を弄る手を片手にして、後ろからはカチャカチャとズボンを下ろす音がした。
「僕の物とか匂いで興奮してる君を見るのが夢でね、勿論本当は自主的にやって欲しいんだけど、取り敢えずはえっちな姿だけでも残させて」
「やっ……ちょっと……、意味が……」
「お願い、好きなように気持ちよくなっていいから。やってくれたら何でもお願い事聞いてあげるから」
「そっ……そういうことじゃ」
ハァハァと後ろで何をしているかは容易に想像がついた。王子を喜ばせるツボは心得てきていたはずだったのだが、ここはイマイチよく分からなかった。
握っていたスカートの裾から右手を離し、ゆっくりとクロッチへ手を伸ばす。中指だけ曲げて優しく引っ掻いた。
「んっ」
「あぁ、そう……。昔、お家でやってたみたいにいっぱい声出して――」
コンコンッと扉が鳴った。同時に私もビクッと身体を揺らし、指を止めた。王子の動きもピタリと止まった気配がした。
コンコンッと再び扉が叩かれる。「殿下、お忙しいところ申し訳ありません! 急ぎご相談したいことが!」外から大きな声が飛んできた。
「……気にしないで続けて」
冷えた言葉で告げられるも、私のメンタルはそう強いものではなかった。
「殿下、すいませ――ん!」外の声はめげずに叫び続ける。ややあって王子は苛立つようなため息を吐いた。
「何でいるってバレてるんだろう……」
白艶の眉間に皺を寄せ、手荒にズボンを上げて身なりを整えた。
「折角、良いところだったのにね……」
名残惜しそうに頭を撫でる。私もあわあわと身なりを整えた。私の準備が整ったことを確認してから王子は扉を開けていく。
今度は妙齢の男性で白衣を身に纏っていた。
私は未だドキドキと胸が高鳴っていて、落ち着かせるように窓際に近寄った。
へぇ……、お庭が見えるんだ。
王子の私室は、二階にあった。丁度、中庭の真ん中から全体が見渡せるような位置で、直線には噴水が見えた。
休み時間だから、チラホラ生徒が歩いていた。男女で話す者や同性同士で集まる者。そんな光景はやはり講義棟と変わらなかった。
懐かしいなぁ、なんてことを思ってしまう。といっても、私は基本一人だったけど。
苦笑しつつも景色を眺めていれば、ふと見覚えのある姿が目に映った。
久しぶりに見る顔に胸がいっぱいになっていく。目頭がジワジワと熱くなった。
噴水から少し離れたベンチに腰掛けて、彼らは寄り添って話していた。男子生徒は女生徒の背に手を添えているようだった。
思わず窓に手をついて、食い入るように見てしまう。視線に気がついたのか、男子生徒がこちらを向く素振りがあった。
頬に手を添えられ、横を向かされる。ソファ越しに私を抱いていた王子は顔を僅かに傾けて、柔らかい唇をそっとあてがった。
「んっ……」
にゅるっと優しく舌が入り込む。抱かれた手が私の胸を撫で回した。
「ゆっ……ゆーり様、だれかきたら……」
鍵もかけられていない部屋。いつもとは違う緊張が身を包んでいた。
けれど王子は一向にやめようとはせず、むしろ興奮を掻き立てるように舌を激しく動かした。
「ふっ……う、んっ」
王子の指が器用に胸の頂を引っ掻いて、もどかしい痺れが胸をジワリと疼かせる。張っていたはずの背は、いつの間にか求めるように反り返っていた。
「もっと脱がしやすいのにしておけば良かった」
唇を離した王子は名残惜しそうに呟いた。そんな中でも胸の悪戯は続いていて、熱の籠った視線が私の身体を舐っていた。
「ねぇ、可愛い下着見せて?」
告げた王子は興奮するように顔を上気させていた。
「ぇ……」
「ほら、スカートを捲ってさ、僕にどんなのつけてるか見せてよ」
「でもっ……」
そっと自分の脚へ目線を落とした。こんな場所でという背徳感と疼いた欲が入り乱れ、湧き出る淫欲を抑えるように太腿をギュッと締めた。
「……は、恥ずかしい、です」
答えれば、王子はクスリと微笑んだ。
「ムズムズするんでしょ? 気持ち良いことしてあげるからさぁ……、ね?」
キュッと私の胸を摘み上げる。下着のお陰でバレてはいないけど、その下では乳頭がピンッと尖っているのを感じていた。
腿に置いた両手をギュッと握り締める。スカートに皺が走った。そのままそろそろと引き寄せていく、やがて白い膝が見えた。
「あぁ、そうそう、ゆっくりとね」
ハァハァと荒くなっていく王子の吐息を聞きながら、私はゆっくりと捲り上げていく。
熱気帯びた下着の中がキュンと痺れるのを感じた。
「ぁ……あの、ユーリ様。ここで……、その、するんですか?」
緊張と共におずおず尋ねれば、意地悪でもするような声が返ってくる。
「大きい声出したらバレちゃうね」
その言葉に、ゾワワッと粟立つようなこそばゆさが広がった。
捲り上げると純白レースの下着が現れる。ジワジワと濡らした秘部のせいで、くっきりといやらしい筋が露わになっていた。
「期待してたの?」
クスッと囁いた王子は嬉しそうに笑む。その瞳は熱烈に私の下半身を映していた。
「えっと……、あの……」
「その可愛い溝を指で擦って」
「えっ! そ、そんなことはっ」
「お願い、僕の部屋で君がやらしいことするのが見たいんだ」
「え……、は……?」
流石に理解に苦しみ正気に戻る。けれど王子の興奮は高まる一方だった。胸を弄る手を片手にして、後ろからはカチャカチャとズボンを下ろす音がした。
「僕の物とか匂いで興奮してる君を見るのが夢でね、勿論本当は自主的にやって欲しいんだけど、取り敢えずはえっちな姿だけでも残させて」
「やっ……ちょっと……、意味が……」
「お願い、好きなように気持ちよくなっていいから。やってくれたら何でもお願い事聞いてあげるから」
「そっ……そういうことじゃ」
ハァハァと後ろで何をしているかは容易に想像がついた。王子を喜ばせるツボは心得てきていたはずだったのだが、ここはイマイチよく分からなかった。
握っていたスカートの裾から右手を離し、ゆっくりとクロッチへ手を伸ばす。中指だけ曲げて優しく引っ掻いた。
「んっ」
「あぁ、そう……。昔、お家でやってたみたいにいっぱい声出して――」
コンコンッと扉が鳴った。同時に私もビクッと身体を揺らし、指を止めた。王子の動きもピタリと止まった気配がした。
コンコンッと再び扉が叩かれる。「殿下、お忙しいところ申し訳ありません! 急ぎご相談したいことが!」外から大きな声が飛んできた。
「……気にしないで続けて」
冷えた言葉で告げられるも、私のメンタルはそう強いものではなかった。
「殿下、すいませ――ん!」外の声はめげずに叫び続ける。ややあって王子は苛立つようなため息を吐いた。
「何でいるってバレてるんだろう……」
白艶の眉間に皺を寄せ、手荒にズボンを上げて身なりを整えた。
「折角、良いところだったのにね……」
名残惜しそうに頭を撫でる。私もあわあわと身なりを整えた。私の準備が整ったことを確認してから王子は扉を開けていく。
今度は妙齢の男性で白衣を身に纏っていた。
私は未だドキドキと胸が高鳴っていて、落ち着かせるように窓際に近寄った。
へぇ……、お庭が見えるんだ。
王子の私室は、二階にあった。丁度、中庭の真ん中から全体が見渡せるような位置で、直線には噴水が見えた。
休み時間だから、チラホラ生徒が歩いていた。男女で話す者や同性同士で集まる者。そんな光景はやはり講義棟と変わらなかった。
懐かしいなぁ、なんてことを思ってしまう。といっても、私は基本一人だったけど。
苦笑しつつも景色を眺めていれば、ふと見覚えのある姿が目に映った。
久しぶりに見る顔に胸がいっぱいになっていく。目頭がジワジワと熱くなった。
噴水から少し離れたベンチに腰掛けて、彼らは寄り添って話していた。男子生徒は女生徒の背に手を添えているようだった。
思わず窓に手をついて、食い入るように見てしまう。視線に気がついたのか、男子生徒がこちらを向く素振りがあった。
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