私を愛するスパダリ王子はヤンデレでストーカーでど変態だった

木野ダック

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※転機2※

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「えっ?」
「もう一回、いいよね?」荒い息と共にそういうと、まだ熱帯びた肉棒をヒクつく秘孔へ押し込んだ。
「ぁ……、あぁっ」
 切ない快感がジワッと上乗せされていく。受け入れてしまったそれを奥へ導こうと、中の肉がうねうねと蠢いていた。
「あぁ~~、やっぱり君の中は気持ちいいね」
 王子は中を慰めていた手を秘核へずらし、クリクリと捏ねていた。
 後ろからは昂る劣情のままに激しい律動で私を責め立てて、私の耳元へ唇を近付けた。
「脚、開ける?」
 吐息混じりに放たれる声。快楽に従順になってしまった身体は、答えるより先に膝を上げてしまう。できた隙間に王子はより奥へと肉棹を埋め込んで、私の好きなところを突っついた。
「んぅっ!」
 中がギュウッと王子を締め付けて、大切なものを離さないようにと力強く咥え込んだ。
「気持ちいい?」囁いて、「じゃあもっと気持ちよくなろうね」王子は羽交い締めにするように、脇の下から腕を通して私を固定した。
 そうして捕えるようにした私の奥をまるでお仕置きでもするように打ち付けた。
 ますます激しさを増す律動に、響く肉音も大きくなっていく。私の絶頂幸せはもう目の前だった。
「あっ、あぁっ、ゆーりさまっ、きちゃうっ……、きちゃう!」
 身体を反らせ更にお尻を突き出して、快楽に頭を熱くしながらおねだりの姿勢をとる。
 それが王子を悦ばせる行動だと私はよく分かっていた。
「ははっ、凄いね! 自分でこんな格好して。そんなに気持ちよくなっちゃうんだ」
「んっ、うぅっ、ゆーりさまきもちぃっ」
「そっか、じゃあちゃんとおねだりできるよね?」
「んぁっ、あっ、ゆっ、ゆーりさますきっ、なかっ、なかにっ、らひてくらさいっ」
 言えば、中で王子のものが一層膨らんだ。それをそのまま私の淫奥へと突きつけて、グチュグチュと混ざり合う音を早めていく。
 やがて王子からも苦しげな喘ぎが耳を掠めた後、私の淫孔が限界を迎えると同時に熱い子種が解き放たれた。
「んっ……」
 既に絶頂を迎えていた秘孔が悦ぶように、うねりを見せる。全身にも奥からじわーっと溶かされるように温かいものが広がった。
「ねぇ、レア」
 そう呼ばれて、何故だかハッとした。
 呼び捨てにされるのが初めてだったからなのか、私をそう呼ぶ別の人間がよぎったからなのか、私にはよく分からない。分からないけど、幸せが壊れてしまう気がして考えないようにした。
「……はい」
「今日さ、久々に学園に行ってみようか?」
「……え?」
 声に反応して怒られた経験があるので、慎重になった。罠……? そうとさえ考えてしまう。
 けれど王子の声は至って穏やかなものだった。
「ほら、そろそろ僕も君と外に出掛けたりしたいしさ。それに……」
「……?」
 いつになくはっきりとしない王子に戸惑った。
 やっぱり罠……? そう思ったのも束の間、王子の言葉は予想外のものだった。
「僕たち二人の仲だって、ちゃんと公表したいしね」
「えっ」微睡かけてすらいた目を大きく見開いた。
「ほら、君のご両親にご挨拶とか、婚約とか……。こっちの一族にだって自慢したいしさ。そしたら、指輪とかドレス選んで結婚式の準備もしないといけないでしょ。あっ、婚約披露パーティーの案内も出さないと。やることっていっぱいあるから、名残惜しいけどそろそろ君を出さないとって思ってね」
「……な、なる……ほど?」
「うん、だからリハビリじゃないけど、二ヶ月も出てなかった訳だしさ。取り敢えず学園にでも行ってみようかなって考えたんだけど……」
 どう? 軽く聞かれて、返答に困った。
 正直、外には出たい。二ヶ月も経っているとは思わなかったが、長い時を外も見えぬ閉鎖空間で過ごすのは辛いものがあった。
 けれど同時に不安もある。変わってしまった自分が外に出て、その変化を受け入れられる自信がなかったのだ。
「まぁ、基本的には僕が側にいるつもりだよ。一人にはしないから安心して」
「それは……」
 不覚にも心が落ち着く自分がいた。きっと王子がいれば必ず守ってくれる。そんな確固たる信用が私を頷かせた。
「では……、はい……。行ってみます……」
「本当⁉︎」
 ピクッと動き、良かったぁ~と安堵するように呟いた。
「じゃあ、すぐに服を用意するね! 可愛いワンピースを取り寄せたんだ」 
 まるで子供のように喜んで、私の身体を強く抱き締める。
「アクセサリーも色々あるから選ばないといけないし……、髪型でしょ……、お化粧もあるのか……」ぶつぶつ呟いてから勢いよく身を起こした。
「ダメだね、全然時間が足りないや。早速始めよう!」
 キラキラと輝かせた目を向けられて、無論私は困惑した。
 ただ王子が見定めるように目を細め「やっぱベビーピンクかな」と呟いているのを聞いて、もうコーディネートが始まっているんだとだけ理解した。
 
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