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※消えゆく声4※

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「じゃあ、次ね」
「えっ……、え?」中途半端に煽られた身体は物欲しさに蝕まれ、私は縋るように王子を見た。
 けれど王子は気に留めず、にこやかに笑って胸へと手を伸ばした。クリクリと布越しに乳頭を弄くり回す。ビリビリとした感覚が頭を痺れさせて、ますます下半身への欲が高まっていく。
 グズグズな視界で王子を見つめた。
「どうしたの?」
 ふふっと笑いながら王子は腰を上げる。そのまま顔を捻って、私の唇を奪っていった。
「ふっ……んっ、んふっ」
 粘膜を熱い舌が激しく暴れ回る。裏の歯茎をなぞられて走る感覚に、思わず両脚で王子を挟み込んだ。腰をくいくいと動かせども欲しい刺激には至らなくて、もどかしい気持ちを舌を絡ませることで訴えた。
 ゆったりと唇が離される。二人の間には透明の糸が伝っていた。
「……ゆーり、さまぁ……」
 私の口端に唾液が流れる。王子は恍惚と舌舐めずりをして微笑んだ。
「分かってるよ、ここを触って欲しいんでしょ?」
 ぱんぱんに膨らんだ陰核の周りをなぞられて、私の腰はそれだけで喜んでしまう。自分の姿がどれほどはしたないか、考える余裕などありはしなかった。
「はぁ、んぅ……っ、お、おねがい……、さっ、さわってぇっ」
「どうしようかな」クルクルと一番欲しいところを避けて王子は意地悪する。秘孔からはダラダラと恥液が垂れ出して、頭がジリジリとおかしくなりそうだった。
「そんなに欲しいんだ。でもまだダメかな。このままちょっと休憩ね」
「……ぇぇ」 
 絶望に打ちひしがれる私を横目に、王子は正面の椅子に腰掛けた。テーブルの隅に置いたカップに口をつける。
「うわ、流石に冷めてるね」
 爽やかに笑いながら華麗に紅茶を口にする。私の姿をうっとりと眺めた。
「体勢は絶対変えないでね。変えたら始めからやり直しだから」
 静かにカップを置いて、懐から銀の棒を出す。先が丸くなった不思議な棒を私に見せつけた。
「これ、なーんだ」
 私は眉を寄せる。王子はニタリと口角を上げた。
「君のために作った玩具だよ。こうやってね……」
 王子は銀の棒の端と端を摘んでカチャカチャと伸ばしてみせた。手のひら大だった物があっという間に、腕一本くらいの長さになる。
 王子は脚を組んで、その上に頬杖をついていた。空いた手で棒をピシッと私の鼻に突きつけて、それをそろそろと口や喉へ下ろしていく。途中で胸に寄り道をして、布越しに立ち上がる乳頭をクリクリと弄った。
「やっ、はぁ、んっ」
「君は何でも気持ちよくなっちゃうんだねー」
 意地悪に笑みながら、潰したりなぞったり器用に私の先をいじめていく。暫く遊ぶと、またゆっくりと下がっていった。
 何処に向かっているかは分かっている。待ち侘びるように陰核が熱くなった。
「ふぅ、んっ」
 ぷにっと棒の先を秘肉に食い込ませる。ぷにぷにと突っついて、そろ~っとなぞられた。
「やぁぁ……」
「ますます濡れちゃったね」
 すっかり張り付いて形が露わになっている恥ずかしい秘孔を突っついた。 
「今日はね、三十回気持ち良くなるのを我慢して貰おうと思ってるんだ。さっき我慢できたから、あと二十九回だね」
 ピンッと棒で陰核を弾かれる。さっきよりは弱まった、もどかしい感覚が下半身に痺れ渡る。
「さ……さんじゅ……?」気が遠くなる数字にクラクラした。問えば王子は困ったように眉を下げた。
「でも、流石に僕も疲れちゃうからね――……」
「んっ……、ひゃあっ!」
 ビリビリと秘核が震え出す。銀の棒が細かく揺れているようだった。
「はわっ、なっ、に……っ、これっ」
 人間ではあり得ない速度で小刻みに揺らされる。その感覚にあっという間に絶頂が迫り上がってきた。
「あああっ……、あっ、やっ、はぁっ、イッ……、あぁ……」
 ピタッ振動が止められる。王子は愉しそうに笑っていた。
「電気を流していい感じに振動させるようにつくったんだ。喜んで貰えたみたいだね」
「……つくっ、た……?」
「うん、君のためにね。頑張っちゃった」
 王子は悪戯っ子のような顔で微笑んだ。
 
 
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