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再作戦会議
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というわけで、作戦会議を開くことにした。
参加者はお姉様と私の二人だけ。
クッキー片手に夜な夜な悩みを打ち明ける。
「お姉様どうしよう。このままじゃあの女タラシと結婚して、私は暗い人生を送ることになってしまう……」
しかし姉は不思議そうに首を傾げる。
「あの顔を毎日至近距離で拝めるなら、そういう人生もアリだと思う」
断固、かぶりを振った。
「確かに顔は良いけれど、あんな悪魔は絶対無理!」
「そう……?」
姉は顔面第一主義だった。
「私、もっと普通に人生を楽しみたい。普通に人と話をしたり、好きなアクセサリーを身に付けたい。髪型だって、綺麗なリボンで纏めたりとかしてみたい!」
全部で全部、王子に制限をされていることだ。
理由を聞けば婚約者の務めだと、まるで話にはならない。
結局は元凶を経たつしか方法はないわけだ。
イライラをクッションにぶつけて、ポスポス拳を打ち付ける。ジッと見つめていた姉は、静かに口を開いた。
「……じゃあ、やってみる?」
「え?」手を止め、姉を見た。
「もう一回、やってみる?」
「何を……」
姉は黙って、メイク道具とカツラを持ってきた。
ニィと悪い顔をする。
「な、なるほど!」
私と姉は髪色と背丈に多少の差はあれど、相貌はかなり似ている姉妹だったのだ。
「流石、我が姉! お姉様!」
夜な夜な、秘密の作戦を練りに練る。
完璧としか言いようのないその作戦に、私は溢れ出る笑みを抑えきれなかった。
参加者はお姉様と私の二人だけ。
クッキー片手に夜な夜な悩みを打ち明ける。
「お姉様どうしよう。このままじゃあの女タラシと結婚して、私は暗い人生を送ることになってしまう……」
しかし姉は不思議そうに首を傾げる。
「あの顔を毎日至近距離で拝めるなら、そういう人生もアリだと思う」
断固、かぶりを振った。
「確かに顔は良いけれど、あんな悪魔は絶対無理!」
「そう……?」
姉は顔面第一主義だった。
「私、もっと普通に人生を楽しみたい。普通に人と話をしたり、好きなアクセサリーを身に付けたい。髪型だって、綺麗なリボンで纏めたりとかしてみたい!」
全部で全部、王子に制限をされていることだ。
理由を聞けば婚約者の務めだと、まるで話にはならない。
結局は元凶を経たつしか方法はないわけだ。
イライラをクッションにぶつけて、ポスポス拳を打ち付ける。ジッと見つめていた姉は、静かに口を開いた。
「……じゃあ、やってみる?」
「え?」手を止め、姉を見た。
「もう一回、やってみる?」
「何を……」
姉は黙って、メイク道具とカツラを持ってきた。
ニィと悪い顔をする。
「な、なるほど!」
私と姉は髪色と背丈に多少の差はあれど、相貌はかなり似ている姉妹だったのだ。
「流石、我が姉! お姉様!」
夜な夜な、秘密の作戦を練りに練る。
完璧としか言いようのないその作戦に、私は溢れ出る笑みを抑えきれなかった。
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