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ガリンダミア帝国との決着
395話
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レジスタンス連合は、特に抵抗らしい抵抗もなくガリンダミア帝国の領土内を進む。
ゼオンを攻撃してきた敵は、結局アランが追っていったとき以降、攻撃をしてくることはなかった。
アランにとっては攻撃をされていないので楽なのは間違いないが、まだ敵を倒していない以上、いつまた攻撃をされるのかといったようなことを考えながら移動する必要があるのは、面白くない。
「転移の使いすぎと攻撃のしすぎで消耗している……とかだったらいいんだけどな」
ゼオンのコックピットで、アランはそんな風に呟く。
その表情には緊張感があるものの、それでも襲撃された当初に比べれば明らかに緩んでいた。
アランが攻撃されてから既に十日ほどが経過してるので、それだけの時間、緊張感を維持しろというのは難しい。
その間、特に戦いらしい戦いがないままレジスタンス連合は進み……恐らく今日明日には帝都が見えてくるはずだった。
そして帝都が見えれば、そこで行われるのは最後の戦いとなる。
ガリンダミア帝国軍は戦力をそこに集中していると予想されており、実際アランもその予想は間違っていないように思えた。
事実、ここに来るまでの間に寄ってきた村や街に、戦力は何も残っていなかったのだから。
いや、正確にはガリンダミア帝国軍の軍人はいなかったが、その村や街の自警団の類は多少なりともいた。
しかし、イルゼンは当然のようにそのような村や街で略奪をするといったような真似はせず、金を支払って食料や情報を買うといった程度しかしていない。
それこそ村や街で泊まるといったような真似もせず、全てを野営ですませていた。
レジスタンス連合の中には、そんなイルゼンの指示が面白くないと思う者もいる。
特にあとからレジスタンス連合に合流してきた者たちに、そう思っている者は多かった。
そのような者たちにしてみれば、自分たちが苦しんでいる間、ガリンダミア帝国の人間は豊かな暮らしをしていたのだ。
そうである以上、その恨みを晴らしたいと思うのは当然だろう。
イルゼンもそれは分かっているが、だからといって一般市民しかいない村や街の住人に危害を加えるのは許容出来ない。
これがガリンダミア帝国軍の基地であれば、また多少は話が違ったもしれないが。
そのような訳で不満を抱いてる者もいるが、今のところはそれでも大きな不満の声はない。
何だかんだと、イルゼンの言葉に従っている者が多いからだろう。
特にレジスタンス連合の主力……それも数ではなく質という意味での主力の雲海と黄金の薔薇の面々は、そんなイルゼンの指示に全面的に従っている。
そのような状況である以上、不満を抱いてもそれを表に出すことは出来なかった。
いや、不満を口に出すという意味では問題ないが、実際にその不満から村や街で略奪するといったような真似は決して出来なかった。
もしそのような真似をした場合、恐らく……いや、間違いなく雲海や黄金の薔薇の探索者たちが出て来ると、そう納得していたのだろう。
「ともあれ、今の俺たちが出来るのはよけいなことは考えず、帝都に向かって進むだけか。……多分、その間に攻撃をしてくるといったようなことはないだろうから、そういうトラブルが起きるというのは心配しなくてもいいか」
ゼオンのコックピットの中で、周囲の様子を探索しながらアランが呟く。
何だかんだと、こうして空を飛べるゼオンというのは、敵のいる場所を探索するという意味では非常に便利だ。
もし遠くから敵が近付いてきていた場合、アランが真っ先にそれを見つけることが出来るだろう。
とはいえ、今のところ敵が攻めてくるといったような真似は一切ないのだが。
「そうなるとやっぱり、今のうちにあの敵が出て来て欲しいよな」
帝都での最終決戦が行われるよりも前に、出来るだけ危険な要素は減らしておきたいと考えるのは、おかしな話ではない。
特にガリンダミア帝国軍が帝都で待ち構えていることを考えれば、そこにさらに戦力が追加されるのは面白くなかった。
「出来れば俺が空から攻撃をして可能な限りガリンダミア帝国軍の数を減らしたいんだけど、それが出来るかどうかはまた別の話だよな」
空を飛ぶモンスターに変身する心核使いは、それなりに存在している。
事実。今までアランは多くの心核使いと戦ってきたり、あるいは共闘してきたが、その中に空を飛ぶモンスターに変身する心核使いはそれなりにいた。
そして今回のレジスタンス連合によってガリンダミア帝国軍との戦いが始まってからも、敵の心核使いの中には空を飛ぶモンスターはいた。
そうである以上、帝都で待ち受けているだろう戦力の中に、空を飛ぶモンスターに変身する神格使いがいてもおかしくはない。
そして中には、ゼオンの攻撃すら回避したワイバーンと同レベル……いや、帝都で待ち受けている以上、ワイバーンよりも腕の立つ心核使いがいてもおかしくはなかった。
どうするべきか……そんな風に考えていると、不意にゼオンのレーダーに反応がある。
「敵か!?」
鋭く叫ぶアランだったが、この場合の敵というのはあくまでも普通の敵であって、心核使い……ましてや、ゼオンを集中的に狙ってくる例の敵ではない。
実際に確認してみると、映像モニタに表示されたのは三騎の騎兵。
それも重量のある金属鎧ではなく、革の鎧を身に着けており、可能な限り機動力を重視しているのは明らかだった。
「偵察だな。……倒すか」
帝都でどのくらいの戦力が待っているのかは、アランにも分からない。
分からないが、それでもここで敵を倒しておくのは悪い話ではなかった。
レジスタンス連合の情報を持ち帰られるのは、アランにとっても出来れば遠慮しておきたい。
とはいえ、ガリンダミア帝国軍のことだ。
アランには想像も出来ない方法で自分たちの情報を得ている可能性は十分にあった。
それを思えば、この偵察隊を生かしたまま返しても問題はないのかもしれないが、このような偵察隊であっても、レジスタンス連合――雲海と黄金の薔薇以外――にとっては、厄介な敵になるのは間違いない。
「死ね」
その呟きと共に、頭部バルカンのトリガーを引く。
この距離ではモンスターを相手にした場合は、効果が薄いかもしれない。
しかし、相手は騎兵……それも機動力に特化したために、出来るだけ重い防具をつけないでいる騎兵だ。
もちろん、世の中には布や革の防具であっても、金属鎧以上の防御力を発揮するような物もある。
しかしそれは、非常に希少なモンスターの革を使っていたり、あらういはマジックアイテムであったり、もしくはアーティファクトといったような物だ。
地位のある者、腕の立つ者であればまだしも、偵察にやって来た騎兵隊が装備出来るような代物ではない。
それを証明するかのように、ゼオンの頭部から発射されたバルカンは騎兵隊に命中した瞬間、そこにいた全ての者達を肉片と化す。
殺すのではなく、砕く。
戦いにもならず、遠距離から一方的に相手を殺すその行為に思うところがない訳でもなかったアランだが、今の状況を思えば少しでも敵の戦力を減らしたいと思うのは陶然だった。
(せめてもの救いは、痛みや恐怖を感じずに死んだことか)
遠距離からの一斉射で、騎兵隊は一種にしてその身体を砕かれた。
当然のように痛みを感じる暇はなく、一瞬だったので仲間がいきなり殺されたといった恐怖を感じるようなこともない。
そういう意味では、アランの攻撃は下手に長剣や槍、弓……もしくは魔法といった攻撃で殺されるよりは慈悲深いと言ってもいいのかもしれなかった。
頭部バルカンの発射音は、当然のように周囲に響き渡る。
地上を進むレジスタンス連合とはある程度距離をとった場所を飛んでいるゼオンだったが、それでも今の攻撃の音が聞こえないほどではない。
ゼオンの様子に、地上を進む者達は一体何があったのかといったように驚き、ゼオンのいる方を見ていた。
一瞬、そんな地上の様子を無視しようかと思ったアランだたが、イルゼンが馬に乗ってゼオンのいる方に近付いてきたのを見れば、まさかそれを無視するといったような真似も出来ない。
『アラン君、今のは一体何が?』
「敵の偵察隊です。騎兵が数騎こちらの様子を窺っていたので、倒しました」
『そうですか。助かりました』
イルゼンにしてみれば、アランが何の意味もなく武器を発射するといったようなことは考えて折らず、今回の一件も本来ならこのような真似をしなくても構わないはずだった。
それでもこうしてわざわざ聞きに来たのは、一緒に行動しているのが雲海や黄金の薔薇の面々だけではなく、レジスタンスが多数を占めているからだろう。
アランが何のために今のような行動を行ったのか……それをしっかりと周囲に示す必要がある以上、このような真似をする必要があった。
アランにしてみれば、それはかなり面倒だといったように思う。
とはいえ、ガリンダミア帝国軍と戦うためには質だけではなく数も必要となる。
また、自分たちがガリンダミア帝国によって支配されていたのに、いつの間にかその支配から解放されていたといったようなことになった場合、実感がなくてもおかしくはない。
そういう意味で、やはりここはしっかりと自分たちでガリンダミア帝国を倒し、その支配から脱するといったような実感を抱かせるというのも重要だった。
他にも色々と理由はあるのだが、レジスタンス連合として活動はレジスタンスたちにも配慮するといった真似は絶対に必要だった。
『では、これからも警戒をお願いしますね。現在の私たちの状況を思えば、少しでも早く敵の姿を見つける必要がありますから』
「分かりました。敵は今のうちに出来るだけ潰した方がいいですからね。それ結果として帝都での戦いにおいてこちらが有利となりますから」
アランとイルゼンの会話は、どちらかといえばこの会話を周囲の者に聞かせるとい目的の方が大きい。
アランはそのようなことをしないといけないのが面倒だと思いつつも、今の状況であればそれも仕方がない……と、そう納得して少しの間イルゼンと会話を行うのだった。
ゼオンを攻撃してきた敵は、結局アランが追っていったとき以降、攻撃をしてくることはなかった。
アランにとっては攻撃をされていないので楽なのは間違いないが、まだ敵を倒していない以上、いつまた攻撃をされるのかといったようなことを考えながら移動する必要があるのは、面白くない。
「転移の使いすぎと攻撃のしすぎで消耗している……とかだったらいいんだけどな」
ゼオンのコックピットで、アランはそんな風に呟く。
その表情には緊張感があるものの、それでも襲撃された当初に比べれば明らかに緩んでいた。
アランが攻撃されてから既に十日ほどが経過してるので、それだけの時間、緊張感を維持しろというのは難しい。
その間、特に戦いらしい戦いがないままレジスタンス連合は進み……恐らく今日明日には帝都が見えてくるはずだった。
そして帝都が見えれば、そこで行われるのは最後の戦いとなる。
ガリンダミア帝国軍は戦力をそこに集中していると予想されており、実際アランもその予想は間違っていないように思えた。
事実、ここに来るまでの間に寄ってきた村や街に、戦力は何も残っていなかったのだから。
いや、正確にはガリンダミア帝国軍の軍人はいなかったが、その村や街の自警団の類は多少なりともいた。
しかし、イルゼンは当然のようにそのような村や街で略奪をするといったような真似はせず、金を支払って食料や情報を買うといった程度しかしていない。
それこそ村や街で泊まるといったような真似もせず、全てを野営ですませていた。
レジスタンス連合の中には、そんなイルゼンの指示が面白くないと思う者もいる。
特にあとからレジスタンス連合に合流してきた者たちに、そう思っている者は多かった。
そのような者たちにしてみれば、自分たちが苦しんでいる間、ガリンダミア帝国の人間は豊かな暮らしをしていたのだ。
そうである以上、その恨みを晴らしたいと思うのは当然だろう。
イルゼンもそれは分かっているが、だからといって一般市民しかいない村や街の住人に危害を加えるのは許容出来ない。
これがガリンダミア帝国軍の基地であれば、また多少は話が違ったもしれないが。
そのような訳で不満を抱いてる者もいるが、今のところはそれでも大きな不満の声はない。
何だかんだと、イルゼンの言葉に従っている者が多いからだろう。
特にレジスタンス連合の主力……それも数ではなく質という意味での主力の雲海と黄金の薔薇の面々は、そんなイルゼンの指示に全面的に従っている。
そのような状況である以上、不満を抱いてもそれを表に出すことは出来なかった。
いや、不満を口に出すという意味では問題ないが、実際にその不満から村や街で略奪するといったような真似は決して出来なかった。
もしそのような真似をした場合、恐らく……いや、間違いなく雲海や黄金の薔薇の探索者たちが出て来ると、そう納得していたのだろう。
「ともあれ、今の俺たちが出来るのはよけいなことは考えず、帝都に向かって進むだけか。……多分、その間に攻撃をしてくるといったようなことはないだろうから、そういうトラブルが起きるというのは心配しなくてもいいか」
ゼオンのコックピットの中で、周囲の様子を探索しながらアランが呟く。
何だかんだと、こうして空を飛べるゼオンというのは、敵のいる場所を探索するという意味では非常に便利だ。
もし遠くから敵が近付いてきていた場合、アランが真っ先にそれを見つけることが出来るだろう。
とはいえ、今のところ敵が攻めてくるといったような真似は一切ないのだが。
「そうなるとやっぱり、今のうちにあの敵が出て来て欲しいよな」
帝都での最終決戦が行われるよりも前に、出来るだけ危険な要素は減らしておきたいと考えるのは、おかしな話ではない。
特にガリンダミア帝国軍が帝都で待ち構えていることを考えれば、そこにさらに戦力が追加されるのは面白くなかった。
「出来れば俺が空から攻撃をして可能な限りガリンダミア帝国軍の数を減らしたいんだけど、それが出来るかどうかはまた別の話だよな」
空を飛ぶモンスターに変身する心核使いは、それなりに存在している。
事実。今までアランは多くの心核使いと戦ってきたり、あるいは共闘してきたが、その中に空を飛ぶモンスターに変身する心核使いはそれなりにいた。
そして今回のレジスタンス連合によってガリンダミア帝国軍との戦いが始まってからも、敵の心核使いの中には空を飛ぶモンスターはいた。
そうである以上、帝都で待ち受けているだろう戦力の中に、空を飛ぶモンスターに変身する神格使いがいてもおかしくはない。
そして中には、ゼオンの攻撃すら回避したワイバーンと同レベル……いや、帝都で待ち受けている以上、ワイバーンよりも腕の立つ心核使いがいてもおかしくはなかった。
どうするべきか……そんな風に考えていると、不意にゼオンのレーダーに反応がある。
「敵か!?」
鋭く叫ぶアランだったが、この場合の敵というのはあくまでも普通の敵であって、心核使い……ましてや、ゼオンを集中的に狙ってくる例の敵ではない。
実際に確認してみると、映像モニタに表示されたのは三騎の騎兵。
それも重量のある金属鎧ではなく、革の鎧を身に着けており、可能な限り機動力を重視しているのは明らかだった。
「偵察だな。……倒すか」
帝都でどのくらいの戦力が待っているのかは、アランにも分からない。
分からないが、それでもここで敵を倒しておくのは悪い話ではなかった。
レジスタンス連合の情報を持ち帰られるのは、アランにとっても出来れば遠慮しておきたい。
とはいえ、ガリンダミア帝国軍のことだ。
アランには想像も出来ない方法で自分たちの情報を得ている可能性は十分にあった。
それを思えば、この偵察隊を生かしたまま返しても問題はないのかもしれないが、このような偵察隊であっても、レジスタンス連合――雲海と黄金の薔薇以外――にとっては、厄介な敵になるのは間違いない。
「死ね」
その呟きと共に、頭部バルカンのトリガーを引く。
この距離ではモンスターを相手にした場合は、効果が薄いかもしれない。
しかし、相手は騎兵……それも機動力に特化したために、出来るだけ重い防具をつけないでいる騎兵だ。
もちろん、世の中には布や革の防具であっても、金属鎧以上の防御力を発揮するような物もある。
しかしそれは、非常に希少なモンスターの革を使っていたり、あらういはマジックアイテムであったり、もしくはアーティファクトといったような物だ。
地位のある者、腕の立つ者であればまだしも、偵察にやって来た騎兵隊が装備出来るような代物ではない。
それを証明するかのように、ゼオンの頭部から発射されたバルカンは騎兵隊に命中した瞬間、そこにいた全ての者達を肉片と化す。
殺すのではなく、砕く。
戦いにもならず、遠距離から一方的に相手を殺すその行為に思うところがない訳でもなかったアランだが、今の状況を思えば少しでも敵の戦力を減らしたいと思うのは陶然だった。
(せめてもの救いは、痛みや恐怖を感じずに死んだことか)
遠距離からの一斉射で、騎兵隊は一種にしてその身体を砕かれた。
当然のように痛みを感じる暇はなく、一瞬だったので仲間がいきなり殺されたといった恐怖を感じるようなこともない。
そういう意味では、アランの攻撃は下手に長剣や槍、弓……もしくは魔法といった攻撃で殺されるよりは慈悲深いと言ってもいいのかもしれなかった。
頭部バルカンの発射音は、当然のように周囲に響き渡る。
地上を進むレジスタンス連合とはある程度距離をとった場所を飛んでいるゼオンだったが、それでも今の攻撃の音が聞こえないほどではない。
ゼオンの様子に、地上を進む者達は一体何があったのかといったように驚き、ゼオンのいる方を見ていた。
一瞬、そんな地上の様子を無視しようかと思ったアランだたが、イルゼンが馬に乗ってゼオンのいる方に近付いてきたのを見れば、まさかそれを無視するといったような真似も出来ない。
『アラン君、今のは一体何が?』
「敵の偵察隊です。騎兵が数騎こちらの様子を窺っていたので、倒しました」
『そうですか。助かりました』
イルゼンにしてみれば、アランが何の意味もなく武器を発射するといったようなことは考えて折らず、今回の一件も本来ならこのような真似をしなくても構わないはずだった。
それでもこうしてわざわざ聞きに来たのは、一緒に行動しているのが雲海や黄金の薔薇の面々だけではなく、レジスタンスが多数を占めているからだろう。
アランが何のために今のような行動を行ったのか……それをしっかりと周囲に示す必要がある以上、このような真似をする必要があった。
アランにしてみれば、それはかなり面倒だといったように思う。
とはいえ、ガリンダミア帝国軍と戦うためには質だけではなく数も必要となる。
また、自分たちがガリンダミア帝国によって支配されていたのに、いつの間にかその支配から解放されていたといったようなことになった場合、実感がなくてもおかしくはない。
そういう意味で、やはりここはしっかりと自分たちでガリンダミア帝国を倒し、その支配から脱するといったような実感を抱かせるというのも重要だった。
他にも色々と理由はあるのだが、レジスタンス連合として活動はレジスタンスたちにも配慮するといった真似は絶対に必要だった。
『では、これからも警戒をお願いしますね。現在の私たちの状況を思えば、少しでも早く敵の姿を見つける必要がありますから』
「分かりました。敵は今のうちに出来るだけ潰した方がいいですからね。それ結果として帝都での戦いにおいてこちらが有利となりますから」
アランとイルゼンの会話は、どちらかといえばこの会話を周囲の者に聞かせるとい目的の方が大きい。
アランはそのようなことをしないといけないのが面倒だと思いつつも、今の状況であればそれも仕方がない……と、そう納得して少しの間イルゼンと会話を行うのだった。
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