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獣人を率いる者
349話
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クラリスとゴールスの公開試合の件は、翌日にはデルリア中に広がっていた。
誰がそのような真似をしたのか……それは、考えるまでもない。
「ゴールスが話を広げてくれたおかげで、こちらとしてはわざわざ手間をかける必要がなくなったのはよかったわね。……もっとも、ゴールスが広げたとなると、何かこちらにとって不利になるような噂も流れている可能性があるけど」
レオノーラのその言葉に、部屋に集まっている者たちはそれぞれ頷く。
ここに集まっているのは、クラリス、ギジュ、レオノーラ、ジャスパー、そしてアランだ。
本来なら、ここにはガーウェイやロルフがいてもおかしくはないのだが、現在その二人は残った一つの出場選手の枠を巡って戦っている。
……正確には、ロルフがガーウェイに挑み続けているといった表現の方が正しいのだが。
そんな訳で、現在はここにいる面子だけで戦いに対しての話を行っていた。
「それはいいけど、公開試合のルールはどうなったんだ? 詳細は後日改めてって話になってただろ?」
「それについては、今日の午後に向こうから人が来るらしいです。とはいえ、ルールについては大体想像出来ますけどね」
「……出来るのか?」
あっさりと言ってくるクラリスに、アルンは不思議そうな表情を浮かべる。
だが、クラリスの言葉にギジュも頷く。
「ええ、獣人……それもこの辺りの獣人の間には、一対一で戦う儀式があります。恐らくそれを使ってくるのでしょう」
「それは……ゴールスが自分に有利なルールにする可能性もあるのではないですか?」
「どうでしょうな。このデルリアにいる獣人たちは、当然その儀式を知っています。それを知った上で、戦いを自分たちに有利なように変えた場合、その話は瞬く間に広がりますからな」
当然、その噂を広めるのは自然に任せるのではなく、ギジュの手の者も使って広めるということなのだろう。
クラリスに好意的ではあるが、それでもギジュはまだ完全にクラリスを認めた訳ではない。
そうである以上、本来なら完全に手を貸すといったような真似はしないのだが、それでも獣人族に伝わる儀式を汚したとすれば、許容出来ることではない。
(とはいえ、ゴールスの場合は力で周囲の者たちを押さえつけているらしいし、そう考えれば他人からの評価はそこまで気にしないんじゃないか?)
そう思うも、ギジュとクラリスの二人は揃って問題ないと判断している。
レオノーラもそんな二人に視線を向け、そしてそれならといった様子で口を開く。
「そうなると、ルールについては問題ないとして……次に考えるべきなのは、ゴールスが公開試合前に何をしてくるか、でしょうね。普通に考えれば、出場する相手を狙って暗殺かしら?」
「それは……そこまでしますか?」
レオノーラの口から出た言葉が信じられないといった様子で尋ねるクラリス。
クラリスににしてみれば、無用な被害を出さないようにということで、今回の一件をゴールスに提案したのだ。
そうである以上、ゴールスが再度刺客を送ってくるといったような真似をするとは考えたくなかった。
この辺が、クラリスの甘さ……いや、若さだろう。
本人の能力は、子供とは思えないほどに高い。
だが、その年齢から相手がこのような状況でも刺客を送るといったような真似をしてくるとは、思ってもいなかったのだ。
「そうなると、やっぱり危険なのはアランでしょうね。ゴールスにしてみれば、アランが心核使いとしては強いというのを知っていたわ。だとすると、同時にアランが心核使いに特化した存在であるというのも、知ってるかもしれない」
だとすればアランは狙うべき相手としては最善となる。
そう考えるレオノーラだったが、これもまた微妙に違う。
ゴールスはガリンダミア帝国と繋がっており、だからこそアランを殺すといったような真似をするつもりはない。
しかし、それを知らないレオノーラにしてみれば、公開試合に出る中で最も狙われやすいのは、やはりアランだと考えてしまうのは当然だろう。
アランもレオノーラに言われずとも、自分が心核を使えない状態では決して強いとは言えないというのは知っている。
そうである以上。レオノーラの言葉に対し、真剣な表情で頷く。
「分かった。何かあったときにはすぐに対処出来るように、準備はしておくよ。それと、屋敷からも可能な限り出ないようにする」
「そうね。そうすれば、ゴールスが何かをしようとしても、刺客をこの屋敷に向かわせるといった真似しか出来ないわ。そして……もし刺客が屋敷に侵入したのなら、対処するのも難しい話ではないわ」
そう告げるレオノーラは、何かあったら即座に対応するといった自信に満ちていた。
黒豹の獣人の一件もあったが、今度はあのときのような無様な真似はしないと、そう決意しての言葉。
アランとしてはそんなレオノーラの様子を見て、頼もしいと感じると同時に自分の弱さに思うところはある。
とはいえ、強さというのは強くなろうと思ってすぐに強くなれる訳ではない。
……いや、世の中には天才が存在する以上、そのような者であれば短時間で強くなってもおかしくはないのだが。
自分にそのような才能はないと思っているアランだったが、アランもまた心核使いという点では突出した存在なのは間違いない。
「とにかく、アランが一番気をつけないといけないのは、間違いないわ。……そうなると、やっぱり私と一緒とは言わないけど、近くの部屋がいいんじゃないかしら」
「なんですって!?」
レオノーラのその言葉に、真っ先に反応したのはクラリスだった。
クラリスにしてみれば、レオノーラは頼れる相手であると同時に、自分が兄のように慕っているアランと親しい危険人物だ。
そんなレオノーラが、アランと同じ部屋に……もしくは近くの部屋にするというのは、色々な意味で許容出来ないことだった。
だが、レオノーラはそんなクラリスの上げた声に対し、不思議そうな表情を浮かべる。
「あら、どうかしたのかしら? アランが狙われる可能性が高い以上、私が守るのは当然でしょう?」
「アランさんを守るのなら、ジャスパーさんでもいいじゃないですか! いえ、ジャスパーさんでもじゃなくて、ジャスパーさんが最善なのは間違いありません!」
クラリスのそんな言葉が周囲に響き渡り、それがまた誰がアランと一緒の部屋になるのかと、一騒動起こるのだった。
公開試合のルールについては、クラリスやギジュが予想した通り、儀式に則ったものとなることが決まった。
ゴールスから派遣された者たちも、最初からそうするべきと決めていたためか、お互い特に揉めるようなこともないまま、話は決まったのだ。
唯一クラリスが不満に思ったのは、選手の登録は公開試合の当日に行われるといったものだった。
普通であれば、それはそこまで気にするようなことではないだろう。
だが、ゴールスから派遣された者たちは、明らかに見て分かるように、クラリスたちを侮っている様子を見せた。
それはつまり、今から選手を決めてしまえば試合当日になれば死んでしまって試合に出られないだろうと、そう暗に示していた為だ。
それが何について示しているのか、当然ながらクラリスも理解している。
理解していながら、特に何か反論をすることもなかった。
交渉に来た者たちの態度から、やはり自分たちの予想が当たっていたというのを理解したのが大きい。
狙ってくるかどうか分からない状況であれば、守られる方も気が抜けたりする可能性がある。
だが、幸いな……というのはどうか分からないが、向こうから手を出すと断言してくれたのだ。
そうである以上、対処する心構えが出来るのも当然の話だった。
そして……
「そっちだ、そっちに行ったぞ! 逃がすな!」
「ロッコーモが一人倒した! 残りの侵入者は何人だ!?」
そんな声がギジュの屋敷の中に響き、それからまたすぐに侵入者を倒したといった声がする。
「くそっ! 何だよこれは一体!」
イタチの獣人が、誰にも見つからないようにと隠れながら吐き捨てる。
本来なら、この屋敷はそこまで警備が厳しくないはずだった。
少なくても、イタチの獣人が前もって聞いていた話から考えれば、そのようになっていたのだ。
だというのに、実際に侵入してみればそこにいるのは獣牙衆の自分と戦っても勝てるだろう強者と呼ぶに相応しい者。
それも一人や二人ではなく、十人、二十人といった単位でいるのだ。
前もって聞いていた話とは全く違う現在の状況に、イタチの獣人は全く見当違いの情報を持ってきたゴールスの部下に、ここを無事に抜け出したら思い知らせてやると、そう決意する。
しかし、そんなイタチの獣人の決意は次の瞬間にはあっさりと砕かれる。
気配も何も感じていなかったのに、唐突に強力な衝撃を受けてイタチの獣人は吹き飛ばされたのだ。
「甘いな。それで気配を消しているつもりだったのか?」
そう言ったのは、イタチの獣人にといって見覚えのない男。
手に持つ槍で殴られたのだろうが、それでも咄嗟に衝撃を殺すことが出来たのは、イタチの獣人だったからだろう。
「げほっ、が……はぁ、はぁ……誰だ、お前。何だってこの屋敷にお前達みたいな腕利きがこんなにいる?」
「俺が腕利き? まぁ、そう見えるってことは、お前はそういう狭い世界でしか生きてこなかったってことなんだろうな」
「何? どういうことだ!?」
自分が侮られたように思え、イタチの獣人は槍を持つ相手に襲いかかろうとしたが……次の瞬間には、あっさりと意識を失い、床に倒れ込む。
「公開試合に出られるのは、この屋敷にいた者たちだけ。宿に泊まっていたり、街の外で野営をしていた俺たちには出場権はないが……だからといって、何も出来ない訳じゃない」
そう告げる男の耳には、雲海と黄金の薔薇の探索者たちが屋敷に侵入した刺客を倒す声が聞こえてくる。
こうして、アランたちは最強の護衛と呼ぶに相応しい仲間たちに守られ……そして、無傷のままで公開試合の当日を迎えるのだった。
誰がそのような真似をしたのか……それは、考えるまでもない。
「ゴールスが話を広げてくれたおかげで、こちらとしてはわざわざ手間をかける必要がなくなったのはよかったわね。……もっとも、ゴールスが広げたとなると、何かこちらにとって不利になるような噂も流れている可能性があるけど」
レオノーラのその言葉に、部屋に集まっている者たちはそれぞれ頷く。
ここに集まっているのは、クラリス、ギジュ、レオノーラ、ジャスパー、そしてアランだ。
本来なら、ここにはガーウェイやロルフがいてもおかしくはないのだが、現在その二人は残った一つの出場選手の枠を巡って戦っている。
……正確には、ロルフがガーウェイに挑み続けているといった表現の方が正しいのだが。
そんな訳で、現在はここにいる面子だけで戦いに対しての話を行っていた。
「それはいいけど、公開試合のルールはどうなったんだ? 詳細は後日改めてって話になってただろ?」
「それについては、今日の午後に向こうから人が来るらしいです。とはいえ、ルールについては大体想像出来ますけどね」
「……出来るのか?」
あっさりと言ってくるクラリスに、アルンは不思議そうな表情を浮かべる。
だが、クラリスの言葉にギジュも頷く。
「ええ、獣人……それもこの辺りの獣人の間には、一対一で戦う儀式があります。恐らくそれを使ってくるのでしょう」
「それは……ゴールスが自分に有利なルールにする可能性もあるのではないですか?」
「どうでしょうな。このデルリアにいる獣人たちは、当然その儀式を知っています。それを知った上で、戦いを自分たちに有利なように変えた場合、その話は瞬く間に広がりますからな」
当然、その噂を広めるのは自然に任せるのではなく、ギジュの手の者も使って広めるということなのだろう。
クラリスに好意的ではあるが、それでもギジュはまだ完全にクラリスを認めた訳ではない。
そうである以上、本来なら完全に手を貸すといったような真似はしないのだが、それでも獣人族に伝わる儀式を汚したとすれば、許容出来ることではない。
(とはいえ、ゴールスの場合は力で周囲の者たちを押さえつけているらしいし、そう考えれば他人からの評価はそこまで気にしないんじゃないか?)
そう思うも、ギジュとクラリスの二人は揃って問題ないと判断している。
レオノーラもそんな二人に視線を向け、そしてそれならといった様子で口を開く。
「そうなると、ルールについては問題ないとして……次に考えるべきなのは、ゴールスが公開試合前に何をしてくるか、でしょうね。普通に考えれば、出場する相手を狙って暗殺かしら?」
「それは……そこまでしますか?」
レオノーラの口から出た言葉が信じられないといった様子で尋ねるクラリス。
クラリスににしてみれば、無用な被害を出さないようにということで、今回の一件をゴールスに提案したのだ。
そうである以上、ゴールスが再度刺客を送ってくるといったような真似をするとは考えたくなかった。
この辺が、クラリスの甘さ……いや、若さだろう。
本人の能力は、子供とは思えないほどに高い。
だが、その年齢から相手がこのような状況でも刺客を送るといったような真似をしてくるとは、思ってもいなかったのだ。
「そうなると、やっぱり危険なのはアランでしょうね。ゴールスにしてみれば、アランが心核使いとしては強いというのを知っていたわ。だとすると、同時にアランが心核使いに特化した存在であるというのも、知ってるかもしれない」
だとすればアランは狙うべき相手としては最善となる。
そう考えるレオノーラだったが、これもまた微妙に違う。
ゴールスはガリンダミア帝国と繋がっており、だからこそアランを殺すといったような真似をするつもりはない。
しかし、それを知らないレオノーラにしてみれば、公開試合に出る中で最も狙われやすいのは、やはりアランだと考えてしまうのは当然だろう。
アランもレオノーラに言われずとも、自分が心核を使えない状態では決して強いとは言えないというのは知っている。
そうである以上。レオノーラの言葉に対し、真剣な表情で頷く。
「分かった。何かあったときにはすぐに対処出来るように、準備はしておくよ。それと、屋敷からも可能な限り出ないようにする」
「そうね。そうすれば、ゴールスが何かをしようとしても、刺客をこの屋敷に向かわせるといった真似しか出来ないわ。そして……もし刺客が屋敷に侵入したのなら、対処するのも難しい話ではないわ」
そう告げるレオノーラは、何かあったら即座に対応するといった自信に満ちていた。
黒豹の獣人の一件もあったが、今度はあのときのような無様な真似はしないと、そう決意しての言葉。
アランとしてはそんなレオノーラの様子を見て、頼もしいと感じると同時に自分の弱さに思うところはある。
とはいえ、強さというのは強くなろうと思ってすぐに強くなれる訳ではない。
……いや、世の中には天才が存在する以上、そのような者であれば短時間で強くなってもおかしくはないのだが。
自分にそのような才能はないと思っているアランだったが、アランもまた心核使いという点では突出した存在なのは間違いない。
「とにかく、アランが一番気をつけないといけないのは、間違いないわ。……そうなると、やっぱり私と一緒とは言わないけど、近くの部屋がいいんじゃないかしら」
「なんですって!?」
レオノーラのその言葉に、真っ先に反応したのはクラリスだった。
クラリスにしてみれば、レオノーラは頼れる相手であると同時に、自分が兄のように慕っているアランと親しい危険人物だ。
そんなレオノーラが、アランと同じ部屋に……もしくは近くの部屋にするというのは、色々な意味で許容出来ないことだった。
だが、レオノーラはそんなクラリスの上げた声に対し、不思議そうな表情を浮かべる。
「あら、どうかしたのかしら? アランが狙われる可能性が高い以上、私が守るのは当然でしょう?」
「アランさんを守るのなら、ジャスパーさんでもいいじゃないですか! いえ、ジャスパーさんでもじゃなくて、ジャスパーさんが最善なのは間違いありません!」
クラリスのそんな言葉が周囲に響き渡り、それがまた誰がアランと一緒の部屋になるのかと、一騒動起こるのだった。
公開試合のルールについては、クラリスやギジュが予想した通り、儀式に則ったものとなることが決まった。
ゴールスから派遣された者たちも、最初からそうするべきと決めていたためか、お互い特に揉めるようなこともないまま、話は決まったのだ。
唯一クラリスが不満に思ったのは、選手の登録は公開試合の当日に行われるといったものだった。
普通であれば、それはそこまで気にするようなことではないだろう。
だが、ゴールスから派遣された者たちは、明らかに見て分かるように、クラリスたちを侮っている様子を見せた。
それはつまり、今から選手を決めてしまえば試合当日になれば死んでしまって試合に出られないだろうと、そう暗に示していた為だ。
それが何について示しているのか、当然ながらクラリスも理解している。
理解していながら、特に何か反論をすることもなかった。
交渉に来た者たちの態度から、やはり自分たちの予想が当たっていたというのを理解したのが大きい。
狙ってくるかどうか分からない状況であれば、守られる方も気が抜けたりする可能性がある。
だが、幸いな……というのはどうか分からないが、向こうから手を出すと断言してくれたのだ。
そうである以上、対処する心構えが出来るのも当然の話だった。
そして……
「そっちだ、そっちに行ったぞ! 逃がすな!」
「ロッコーモが一人倒した! 残りの侵入者は何人だ!?」
そんな声がギジュの屋敷の中に響き、それからまたすぐに侵入者を倒したといった声がする。
「くそっ! 何だよこれは一体!」
イタチの獣人が、誰にも見つからないようにと隠れながら吐き捨てる。
本来なら、この屋敷はそこまで警備が厳しくないはずだった。
少なくても、イタチの獣人が前もって聞いていた話から考えれば、そのようになっていたのだ。
だというのに、実際に侵入してみればそこにいるのは獣牙衆の自分と戦っても勝てるだろう強者と呼ぶに相応しい者。
それも一人や二人ではなく、十人、二十人といった単位でいるのだ。
前もって聞いていた話とは全く違う現在の状況に、イタチの獣人は全く見当違いの情報を持ってきたゴールスの部下に、ここを無事に抜け出したら思い知らせてやると、そう決意する。
しかし、そんなイタチの獣人の決意は次の瞬間にはあっさりと砕かれる。
気配も何も感じていなかったのに、唐突に強力な衝撃を受けてイタチの獣人は吹き飛ばされたのだ。
「甘いな。それで気配を消しているつもりだったのか?」
そう言ったのは、イタチの獣人にといって見覚えのない男。
手に持つ槍で殴られたのだろうが、それでも咄嗟に衝撃を殺すことが出来たのは、イタチの獣人だったからだろう。
「げほっ、が……はぁ、はぁ……誰だ、お前。何だってこの屋敷にお前達みたいな腕利きがこんなにいる?」
「俺が腕利き? まぁ、そう見えるってことは、お前はそういう狭い世界でしか生きてこなかったってことなんだろうな」
「何? どういうことだ!?」
自分が侮られたように思え、イタチの獣人は槍を持つ相手に襲いかかろうとしたが……次の瞬間には、あっさりと意識を失い、床に倒れ込む。
「公開試合に出られるのは、この屋敷にいた者たちだけ。宿に泊まっていたり、街の外で野営をしていた俺たちには出場権はないが……だからといって、何も出来ない訳じゃない」
そう告げる男の耳には、雲海と黄金の薔薇の探索者たちが屋敷に侵入した刺客を倒す声が聞こえてくる。
こうして、アランたちは最強の護衛と呼ぶに相応しい仲間たちに守られ……そして、無傷のままで公開試合の当日を迎えるのだった。
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