326 / 422
獣人を率いる者
325話
しおりを挟む
は? と、クラリスは……いや、クラリスだけではなく、部屋の中にいた全員がシスターナの口にした言葉に疑問を抱く。
当然だろう。
シスターナが口にしたのは、降伏しないのかといった内容だったのだから。
「本気で言ってるのですか?」
たっぷり一分近く沈黙したあと、クラリスはシスターナに向かってそう告げる。
その様子は、言葉通り相手が本気で言ってるのかどうかというのを気にしているかのようなものだった。
だが、アランは本気ですかと聞いたクラリスの言葉は、まだしも優しいと思える。
もしアランがクラリスの立場にいるのなら、それこそ本気ではなく正気ですか? と聞いたのだろうから。
だが、クラリスを含めて他の面々からも視線を向けられたシスターナは、自分に向かってどのような視線を向けられているのかを理解しつつも、当然だといったように頷く。
「ええ。もちろん本気です。考えてみて下さい。ゴールス様が持つ戦力と、貴方たちが持つ戦力の違いを」
「客観的に考えた場合、戦力はこちらが有利だと思いますけど? ゴールスは獣牙衆を部下に引き入れましたが、それはこちらも同じこと。四人の獣牙衆がこちらに協力を約束してくれてますし……何より、探索者の方たちがいます。ワストナの屋敷がどうなったのかは、そちらも知ってるのでは?」
ワストナの屋敷は、ギーグを倒す為にアランが使ったビームサーベルの召喚によって、大きな被害を受けていた。
それを思えば、とてもではないが侮ることは出来ないと判断するはずだった。
この状況でギジュの屋敷にやって来る以上、当然その辺りについては十分に知っているはずだった。
そうなれば、戦力という意味では獣牙衆を含めた獣人を戦力に引き入れているとはいえ、客観的に見た場合はクラリスの方が戦力的に上なのは間違いない。
それこそ、アランが本当にその気になってデルリアの被害にも注意を払わなくなった場合、ビーライフルやビームサーベルを使ってゴールスのいる建物を消滅させるといったような手段を選ぶことも出来る。
にもかかわらず、シスターナは何故か自分たちの方が戦力は上だと、そう確信しているかのような態度なのだ。
「そうかもしれませんね。実際、ワストナの屋敷は凄い被害でしたから」
「それを知っていても、戦力はそちらが上だと?」
確認するように尋ねるクラリスの言葉に、シスターナは頷く。
「はい。……誤解しているようですから言っておきますが、ゴールス様の戦力は別に獣牙衆と獣人だけが全てではありません。ガリンダミア帝国とも繋がりがあり、そこから戦力を回して貰うことも可能です」
ガリンダミア帝国。
その名前がシスターナの口から出た瞬間、アランは半ば反射的に険しい表情を浮かべる。
もちろん、それは一瞬のことではあったが、そんなアランの変化は間違いなくシスターナに気取られたはずだった。
この中でガリンダミア帝国と因縁があるという意味では、アラン以外にジャスパーもそうなのだが、それでもジャスパーはガリンダミア帝国の名前が出ても大きく反応するようなことはない。
そんな二人の違いは、アランがまだ未熟だという証拠だろう。
(問題なのは、何でここでガリンダミア帝国の名前を出してきたか、だよな)
自分の中にある動揺や苛立ちを表情に出さないように注意しながら、アランは考える。
ガリンダミア帝国軍に狙われているアランだったが、アランをアランと認識するようなことは、特に行ってはいないはずだった。
具体的には、ゼオンの召喚といった真似を。
ゼオンの武器を召喚してはいたが、言ってみればその程度でしかない。
それだけに、今の状況を考えればガリンダミア帝国から戦力が派遣されるとして、それが自分を目当てにくるとは思えない。
思えないのだが、それでもガリンダミア帝国ならばもしかしたら、と。そのように思ってしまうのも事実。
そう思ってしまうのは、ガリンダミア帝国の城で会ったビッシュという人物が強くアランの中に印象付いているからだろう。
外見だけなら、アランよりも圧倒的に小さい……それこそ、子供という表現が相応しいような人物。
だというのに、外見とは見合わぬ圧倒的な気配を宿している存在。
そのような存在を見てしまったからこそ、もしかしたら自分が現在メルリアナにいるというのを何らかの理由で知られ、そして自分に対処するためにゴールスに味方をするという名目で戦力を送ってくるのではないか。
どうしても、そのように思ってしまうのだ。
「ガリンダミア帝国に? ……このメルリアナのことを考えれば、そのような真似をするのは許されないのでは?」
「そうかもしれませんね。それに、ガリンダミア帝国軍が派遣されてくれば、戦力的にはどうすることも出来ないでしょう。ですから、降伏をしては? と提案しに来たのですが」
そう告げるシスターナの様子は、敵地にいて、その上で自分の言葉によってアランが何らかの反応を示したというのを理解しつつも、全く動揺した様子はない。
「どうします? そちらとしてもこのままでは不味いのでは?」
シスターナのその言葉に、クラリスは一瞬迷い……だが、その瞬間アランは自分の隣に座っているクラリスの手を握る。
クラリスの手は震えていた。
姫として育てられたとしても、まだ十歳になるかどうかといった年齢の少女が、このようなやり取りをしているのだから当然だろう。
触れているクラリスの手を、アランはしっかりと握る。
ここで退くなという思いを込めて。
テーブルに隠されている現状、アランがクラリスの手を握っているというのは、シスターナには分からないだろう。
しかし、シスターナの目にもはっきりとクラリスの顔が変わったのが分かった。
一瞬不安の表情を浮かべたが、次の瞬間にはその不安が消えたのだから当然だろう。
あるいは、シスターナに不安の表情を見られたくなくて、表情を隠したのかもしれないと思いもしたが、クラリスの様子を見る限りではそのような強引なものではなく、もっと別の理由で不安が消えたように思える。
「降伏はお断りします。それに、今の話を聞く限りでは、まだそちらにこちらの戦力に対処するだけの戦力は残っていないのでは? だとすれば、時間をかけてそちらが戦力を充実するよりも前に、素早く動けばいいだけですから。そういう意味では、こちらに動く切っ掛けを作ってくれてありがとうございますと言った方がいいのでしょうか?」
クラリスの言葉には、今のままなら自分たちが勝てるだろうという強い確信があった。
とはいえ、それはあくまでもシスターナの言ってる内容……アランたちに対処するために、ガリンダミア帝国軍が派遣されてくるかもしれないというのが、事実ならの話だが。
あるいは、こうしている今のうちにすでにガリンダミア帝国に連絡をし、部隊が派遣されているという可能性は否定出来ない。
クラリスも当然その辺の事情は理解していたのだろうが、それでも今の状況では強気で押す必要があると判断したのだろう。
そして、シスターナはこれ以上クラリスを揺さぶっても意味はないと判断した。
目の前の少女は、一度決めてしまえばそれを曲げることはないだろうと。
「そうですか。残念ですが、交渉は決裂ですね。そうなると、次に会うのは戦場でという事になるのでしょうが……どうしますか? ここで私を殺しますか?」
普通に考えれば、シスターナのその言葉はクラリスたちにとってすぐに実行されてもいおかしくはないだろう。
少なくても、ゴールスが相手であれば敵対が決まった以上は敵だと判断し、その場で相手を殺すといったような行為をしてもおかしくはない。
シスターナの言葉を聞いたロルフは、一瞬殺気を滲ませる。
本人が言ったように、ここで相手を殺すことが最善だと判断したのだろう。しかし……
「いいえ、そのようなことはしません。私たちはゴールスではないのですから」
ゴールスではないと断言するクラリスの言葉は、シスターナにとっては痛烈な皮肉だろう。
シスターナもそれを理解していたが、それでもゴールスの性格を考えれば納得することしか出来ない。
そしてクラリスの言葉を聞いていた他の者たちも、クラリスがそう言うのであればと、何も行動を起こすことはない。
「そうですか。甘いと、そう言いたいところですけど。それが、貴方の長所でもあるのでしょうね」
そう言い、シスターナは立ち上がる。
これ以上ここにいても、何の意味もないと理解したからこその行動だろう
「では、私はこの辺で失礼します。また戦場で」
優雅に一礼したシスターナは、部屋を出ていく。
そんなシスターナの姿が部屋の中から消えると、ようやく部屋の中には安堵の雰囲気が漏れる。
「ふぅ、何とかなりましたね」
クラリスが安堵した様子で呟く。
今回のシスターナとのやり取りは、クラリスにとっても決して楽なものではなかったのだろう。
だからこそ、その面会が終わったことで安堵して呟いたのだろうが……
「姫様、その……いつまでアランの手を?」
そんなクラリスに対し、ロルフが尋ねる。
「え? あ……きゃっ!」
クラリスはそう言われ、初めて自分がアランの手を握ったままだったことを思い出したのか、悲鳴を上げながら手を離す。
とはいえ、その悲鳴にあるのは拒絶ではなく羞恥の色だったが。
アランを兄のように慕っているクラリスではあったが、姫として育てられてきただけに、男の手を握りっぱなしだったというのは、色々と思うところがあってもおかしくはない。
「気にするな。緊張してたんだから、すっかり忘れてたんだろ」
アランはクラリスにそう告げると、表情を真面目なものに変えてから口を開く。
「それで、これからの件ですが、どうします? あのシスターナという女の様子からすると、向こうは俺の攻撃を怖がっているようでしたが。いっそやっぱり俺が出ましょうか?」
「それは止めておいた方がいい」
アランの言葉に反対を口にしたのは、ジャスパー。
「向こうもアランにそのような手段があると知ってる以上、自分の拠点にいるとは限らないでしょうし」
その言葉には、アランも納得するしか出来なかった。
当然だろう。
シスターナが口にしたのは、降伏しないのかといった内容だったのだから。
「本気で言ってるのですか?」
たっぷり一分近く沈黙したあと、クラリスはシスターナに向かってそう告げる。
その様子は、言葉通り相手が本気で言ってるのかどうかというのを気にしているかのようなものだった。
だが、アランは本気ですかと聞いたクラリスの言葉は、まだしも優しいと思える。
もしアランがクラリスの立場にいるのなら、それこそ本気ではなく正気ですか? と聞いたのだろうから。
だが、クラリスを含めて他の面々からも視線を向けられたシスターナは、自分に向かってどのような視線を向けられているのかを理解しつつも、当然だといったように頷く。
「ええ。もちろん本気です。考えてみて下さい。ゴールス様が持つ戦力と、貴方たちが持つ戦力の違いを」
「客観的に考えた場合、戦力はこちらが有利だと思いますけど? ゴールスは獣牙衆を部下に引き入れましたが、それはこちらも同じこと。四人の獣牙衆がこちらに協力を約束してくれてますし……何より、探索者の方たちがいます。ワストナの屋敷がどうなったのかは、そちらも知ってるのでは?」
ワストナの屋敷は、ギーグを倒す為にアランが使ったビームサーベルの召喚によって、大きな被害を受けていた。
それを思えば、とてもではないが侮ることは出来ないと判断するはずだった。
この状況でギジュの屋敷にやって来る以上、当然その辺りについては十分に知っているはずだった。
そうなれば、戦力という意味では獣牙衆を含めた獣人を戦力に引き入れているとはいえ、客観的に見た場合はクラリスの方が戦力的に上なのは間違いない。
それこそ、アランが本当にその気になってデルリアの被害にも注意を払わなくなった場合、ビーライフルやビームサーベルを使ってゴールスのいる建物を消滅させるといったような手段を選ぶことも出来る。
にもかかわらず、シスターナは何故か自分たちの方が戦力は上だと、そう確信しているかのような態度なのだ。
「そうかもしれませんね。実際、ワストナの屋敷は凄い被害でしたから」
「それを知っていても、戦力はそちらが上だと?」
確認するように尋ねるクラリスの言葉に、シスターナは頷く。
「はい。……誤解しているようですから言っておきますが、ゴールス様の戦力は別に獣牙衆と獣人だけが全てではありません。ガリンダミア帝国とも繋がりがあり、そこから戦力を回して貰うことも可能です」
ガリンダミア帝国。
その名前がシスターナの口から出た瞬間、アランは半ば反射的に険しい表情を浮かべる。
もちろん、それは一瞬のことではあったが、そんなアランの変化は間違いなくシスターナに気取られたはずだった。
この中でガリンダミア帝国と因縁があるという意味では、アラン以外にジャスパーもそうなのだが、それでもジャスパーはガリンダミア帝国の名前が出ても大きく反応するようなことはない。
そんな二人の違いは、アランがまだ未熟だという証拠だろう。
(問題なのは、何でここでガリンダミア帝国の名前を出してきたか、だよな)
自分の中にある動揺や苛立ちを表情に出さないように注意しながら、アランは考える。
ガリンダミア帝国軍に狙われているアランだったが、アランをアランと認識するようなことは、特に行ってはいないはずだった。
具体的には、ゼオンの召喚といった真似を。
ゼオンの武器を召喚してはいたが、言ってみればその程度でしかない。
それだけに、今の状況を考えればガリンダミア帝国から戦力が派遣されるとして、それが自分を目当てにくるとは思えない。
思えないのだが、それでもガリンダミア帝国ならばもしかしたら、と。そのように思ってしまうのも事実。
そう思ってしまうのは、ガリンダミア帝国の城で会ったビッシュという人物が強くアランの中に印象付いているからだろう。
外見だけなら、アランよりも圧倒的に小さい……それこそ、子供という表現が相応しいような人物。
だというのに、外見とは見合わぬ圧倒的な気配を宿している存在。
そのような存在を見てしまったからこそ、もしかしたら自分が現在メルリアナにいるというのを何らかの理由で知られ、そして自分に対処するためにゴールスに味方をするという名目で戦力を送ってくるのではないか。
どうしても、そのように思ってしまうのだ。
「ガリンダミア帝国に? ……このメルリアナのことを考えれば、そのような真似をするのは許されないのでは?」
「そうかもしれませんね。それに、ガリンダミア帝国軍が派遣されてくれば、戦力的にはどうすることも出来ないでしょう。ですから、降伏をしては? と提案しに来たのですが」
そう告げるシスターナの様子は、敵地にいて、その上で自分の言葉によってアランが何らかの反応を示したというのを理解しつつも、全く動揺した様子はない。
「どうします? そちらとしてもこのままでは不味いのでは?」
シスターナのその言葉に、クラリスは一瞬迷い……だが、その瞬間アランは自分の隣に座っているクラリスの手を握る。
クラリスの手は震えていた。
姫として育てられたとしても、まだ十歳になるかどうかといった年齢の少女が、このようなやり取りをしているのだから当然だろう。
触れているクラリスの手を、アランはしっかりと握る。
ここで退くなという思いを込めて。
テーブルに隠されている現状、アランがクラリスの手を握っているというのは、シスターナには分からないだろう。
しかし、シスターナの目にもはっきりとクラリスの顔が変わったのが分かった。
一瞬不安の表情を浮かべたが、次の瞬間にはその不安が消えたのだから当然だろう。
あるいは、シスターナに不安の表情を見られたくなくて、表情を隠したのかもしれないと思いもしたが、クラリスの様子を見る限りではそのような強引なものではなく、もっと別の理由で不安が消えたように思える。
「降伏はお断りします。それに、今の話を聞く限りでは、まだそちらにこちらの戦力に対処するだけの戦力は残っていないのでは? だとすれば、時間をかけてそちらが戦力を充実するよりも前に、素早く動けばいいだけですから。そういう意味では、こちらに動く切っ掛けを作ってくれてありがとうございますと言った方がいいのでしょうか?」
クラリスの言葉には、今のままなら自分たちが勝てるだろうという強い確信があった。
とはいえ、それはあくまでもシスターナの言ってる内容……アランたちに対処するために、ガリンダミア帝国軍が派遣されてくるかもしれないというのが、事実ならの話だが。
あるいは、こうしている今のうちにすでにガリンダミア帝国に連絡をし、部隊が派遣されているという可能性は否定出来ない。
クラリスも当然その辺の事情は理解していたのだろうが、それでも今の状況では強気で押す必要があると判断したのだろう。
そして、シスターナはこれ以上クラリスを揺さぶっても意味はないと判断した。
目の前の少女は、一度決めてしまえばそれを曲げることはないだろうと。
「そうですか。残念ですが、交渉は決裂ですね。そうなると、次に会うのは戦場でという事になるのでしょうが……どうしますか? ここで私を殺しますか?」
普通に考えれば、シスターナのその言葉はクラリスたちにとってすぐに実行されてもいおかしくはないだろう。
少なくても、ゴールスが相手であれば敵対が決まった以上は敵だと判断し、その場で相手を殺すといったような行為をしてもおかしくはない。
シスターナの言葉を聞いたロルフは、一瞬殺気を滲ませる。
本人が言ったように、ここで相手を殺すことが最善だと判断したのだろう。しかし……
「いいえ、そのようなことはしません。私たちはゴールスではないのですから」
ゴールスではないと断言するクラリスの言葉は、シスターナにとっては痛烈な皮肉だろう。
シスターナもそれを理解していたが、それでもゴールスの性格を考えれば納得することしか出来ない。
そしてクラリスの言葉を聞いていた他の者たちも、クラリスがそう言うのであればと、何も行動を起こすことはない。
「そうですか。甘いと、そう言いたいところですけど。それが、貴方の長所でもあるのでしょうね」
そう言い、シスターナは立ち上がる。
これ以上ここにいても、何の意味もないと理解したからこその行動だろう
「では、私はこの辺で失礼します。また戦場で」
優雅に一礼したシスターナは、部屋を出ていく。
そんなシスターナの姿が部屋の中から消えると、ようやく部屋の中には安堵の雰囲気が漏れる。
「ふぅ、何とかなりましたね」
クラリスが安堵した様子で呟く。
今回のシスターナとのやり取りは、クラリスにとっても決して楽なものではなかったのだろう。
だからこそ、その面会が終わったことで安堵して呟いたのだろうが……
「姫様、その……いつまでアランの手を?」
そんなクラリスに対し、ロルフが尋ねる。
「え? あ……きゃっ!」
クラリスはそう言われ、初めて自分がアランの手を握ったままだったことを思い出したのか、悲鳴を上げながら手を離す。
とはいえ、その悲鳴にあるのは拒絶ではなく羞恥の色だったが。
アランを兄のように慕っているクラリスではあったが、姫として育てられてきただけに、男の手を握りっぱなしだったというのは、色々と思うところがあってもおかしくはない。
「気にするな。緊張してたんだから、すっかり忘れてたんだろ」
アランはクラリスにそう告げると、表情を真面目なものに変えてから口を開く。
「それで、これからの件ですが、どうします? あのシスターナという女の様子からすると、向こうは俺の攻撃を怖がっているようでしたが。いっそやっぱり俺が出ましょうか?」
「それは止めておいた方がいい」
アランの言葉に反対を口にしたのは、ジャスパー。
「向こうもアランにそのような手段があると知ってる以上、自分の拠点にいるとは限らないでしょうし」
その言葉には、アランも納得するしか出来なかった。
0
お気に入りに追加
162
あなたにおすすめの小説
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明
まったりー
ファンタジー
主人公はダンジョンに向かう冒険者の荷物を持つポーターと言う職業、その職業に必須の収納魔法を持っていないことで悲惨な毎日を過ごしていました。
そんなある時仕事中に前世の記憶がよみがえり、ステータスを確認するとユニークスキルを持っていました。
その中に前世で好きだったゲームに似た空間魔法があり街づくりを始めます、そしてそこから人生が思わぬ方向に変わります。
ルイナ
Dr.SUN
ファンタジー
【週1更新目標にしています】
クフ王ピラミッド内部で発見された遺物と、それを使用することで起こる超常的現象。
それが強大な力であることは明確だった。
国家がその力を手に入れた先に待つものは破滅か、支配か。
遺物とは何か。
なぜそこで発見されたのか。
どうしてこうなったのか。
本作は現代を舞台とした魔法系のものです。転生はしません。
カワイコチャンも出ないしカッコイイ人も出ません。
力を得た人々が破滅に突き進んでいく有様を目に焼き付けてください。
あと初作品なので感想お待ちしてます!
なろうでも掲載してます
https://ncode.syosetu.com/n6658hb/
【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~
石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。
ありがとうございます
主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。
転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。
ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。
『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。
ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする
「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。
二人分働いてたのに、「聖女はもう時代遅れ。これからはヒーラーの時代」と言われてクビにされました。でも、ヒーラーは防御魔法を使えませんよ?
小平ニコ
ファンタジー
「ディーナ。お前には今日で、俺たちのパーティーを抜けてもらう。異論は受け付けない」
勇者ラジアスはそう言い、私をパーティーから追放した。……異論がないわけではなかったが、もうずっと前に僧侶と戦士がパーティーを離脱し、必死になって彼らの抜けた穴を埋めていた私としては、自分から頭を下げてまでパーティーに残りたいとは思わなかった。
ほとんど喧嘩別れのような形で勇者パーティーを脱退した私は、故郷には帰らず、戦闘もこなせる武闘派聖女としての力を活かし、賞金首狩りをして生活費を稼いでいた。
そんなある日のこと。
何気なく見た新聞の一面に、驚くべき記事が載っていた。
『勇者パーティー、またも敗走! 魔王軍四天王の前に、なすすべなし!』
どうやら、私がいなくなった後の勇者パーティーは、うまく機能していないらしい。最新の回復職である『ヒーラー』を仲間に加えるって言ってたから、心配ないと思ってたのに。
……あれ、もしかして『ヒーラー』って、完全に回復に特化した職業で、聖女みたいに、防御の結界を張ることはできないのかしら?
私がその可能性に思い至った頃。
勇者ラジアスもまた、自分の判断が間違っていたことに気がついた。
そして勇者ラジアスは、再び私の前に姿を現したのだった……
婚約者が隣国の王子殿下に夢中なので潔く身を引いたら病弱王女の婚約者に選ばれました。
ユウ
ファンタジー
辺境伯爵家の次男シオンは八歳の頃から伯爵令嬢のサンドラと婚約していた。
我儘で少し夢見がちのサンドラは隣国の皇太子殿下に憧れていた。
その為事あるごとに…
「ライルハルト様だったらもっと美しいのに」
「どうして貴方はライルハルト様じゃないの」
隣国の皇太子殿下と比べて罵倒した。
そんな中隣国からライルハルトが留学に来たことで関係は悪化した。
そして社交界では二人が恋仲で悲恋だと噂をされ爪はじきに合うシオンは二人を思って身を引き、騎士団を辞めて国を出ようとするが王命により病弱な第二王女殿下の婚約を望まれる。
生まれつき体が弱く他国に嫁ぐこともできないハズレ姫と呼ばれるリディア王女を献身的に支え続ける中王はシオンを婿養子に望む。
一方サンドラは皇太子殿下に近づくも既に婚約者がいる事に気づき、シオンと復縁を望むのだが…
HOT一位となりました!
皆様ありがとうございます!
物理最強信者の落第魔法少女
あげは
ファンタジー
主人公アリスは、魔法使いとして落ちこぼれだった。
どれだけ努力しても初級魔法しか使えず、王国最高峰の教育機関「アカデミー」を退学させられてしまった。
そんなアリスは、王都を離れ一人辺境の地で探索者として日銭を稼ぐ生活を送る。
しかし、初級魔法しか使えない魔法使いでは、パーティーでは役に立てず、加入と解雇を何度も繰り返していた。
唯一、親切にしてくれていた探索者のパーティーですら解雇されてしまい、アリスの心はもう限界だった。
そうしてアリスは探索者を辞める覚悟を決め、最後の冒険に出ることを決意し、単身で低ランクダンジョン探索に向かう。
その決意が、アリスの運命を大きく変える――――。
※なろう、カクヨムでも投稿しています。
ゲーム内転移ー俺だけログアウト可能!?ゲームと現実がごちゃ混ぜになった世界で成り上がる!ー
びーぜろ@転移世界のアウトサイダー発売中
ファンタジー
ブラック企業『アメイジング・コーポレーション㈱』で働く経理部員、高橋翔23歳。
理不尽に会社をクビになってしまった翔だが、慎ましい生活を送れば一年位なら何とかなるかと、以前よりハマっていたフルダイブ型VRMMO『Different World』にダイブした。
今日は待ちに待った大規模イベント情報解禁日。その日から高橋翔の世界が一変する。
ゲーム世界と現実を好きに行き来出来る主人公が織り成す『ハイパーざまぁ!ストーリー。』
計画的に?無自覚に?怒涛の『ざまぁw!』がここに有る!
この物語はフィクションです。
※ノベルピア様にて3話先行配信しておりましたが、昨日、突然ログインできなくなってしまったため、ノベルピア様での配信を中止しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる