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メルリアナへ
308話
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レオノーラの言葉は正しかった。
蛇の獣人……ナージャの襲撃が終わってからは、特に襲撃されることはないまま旅を進めることが出来たのだ。
そうして、ナージャの襲撃があった日から十日ほどが経過し……
「見えました、あそこが私たちの目的地です」
ゴドフリーが、道の先にある街を見てそう告げる。
そんなゴドフリーの言葉に、話を聞いていた者たちは全員が嬉しそうな声を上げる。
探索者として、野営には慣れている。
それに不満がある訳でもないが、それでもやはりたまにはしっかりとベッドのある場所で眠りたかったのだ。
特にそれは女の探索者に多い。
本来なら、ここまで来る途中にもいくつか村や街はあった。
しかし、獣牙衆の襲撃を考えると迂闊にそのような場所に泊まる訳にはいかない。
それこそ宿に泊まっている最中獣牙衆が襲ってくるといったようなことになった場合、それは確実に面倒なことになる。
ましてや、宿の従業員になりすまして暗殺を狙ってきたり、それどころか宿の従業員を買収して毒を盛るといったような手段も考えられた。
その辺の事情を考えると、やはり宿に泊まるのではなく野営をした方がいいという結論になる。
また、何より一行は雲海と黄金の薔薇の八割の戦力と、クラリスたち一行がいるのだ。
それだけの人数を泊められる宿となれば、その辺の村や小さな街にはないだろう。
であれば、誰が宿に泊まるかといったようなことで争ったりするよりは、こちらもまた野営の方がいいとレオノーラが考えるのは当然だった。
とはいえ、レオノーラも女だ。
それも王族である以上、野営を続けるのは厳しかったのだが。
「それで、あの街にいる訳だ。クラリスを狙ってきた相手が」
「……はい」
アランはクラリスの乗っている馬車に向け、そう尋ねる。
そんなアランの問いに返ってきたのは、真剣なクラリスの声。
クラリスにしてみれば、これから自分が向かうのは命を狙う相手だ。
そうである以上、真剣になるなという方が無理だった。
そんなクラリスの緊張を解くべく、アランは馬車の壁を軽く叩く。
「そこまで暗くなるなよ。何かあったら、俺たちが守ってやるから。俺もクラリスのお陰で、ビームサーベルだけじゃなくてビームライフルも召喚出来るようになったし」
「……アランさん。言うまでもないですけど、あのビームライフルという武器は街中で使わないで下さいね?」
数秒前とはまた違った真剣な視線をアランに向けるクラリス。
とはいえ、周囲でアランとクラリスの話を聞いていた者たちは、当然だと頷く。
何しろ、アランがビームサーベルを召喚出来るようになってから数日後、どうせならビームライフルも召喚出来るのでは? とアランは考え、そして召喚は見事に成功した。
だが、どうせならということで撃ったビームライフルは、近くにあったちょっとした丘を消滅させた。
不幸中の幸いだったのは、ビームライフルの試射を行った場所が、周囲に村や街のない場所だったということだろう。
だが、街道である以上は、いずれ丘が消滅したという噂が広まるのは確実だった。
だからこそ、アランたちはそそくさとその場から離れたという一面もあったのだが。
「あー……うん。分かった。出来るだけ使わないようにするから、それで勘弁してくれ」
アランに懐いているクラリスであっても、こうして念を押すほどの圧倒的な威力を持つビームライフル。
しかし、それでもアランはそれを使わないと断言するようなことは出来なかった。
今の状況を考えれば、それは当然のことだろう。
アランも別に好んで人を殺したり、建物を破壊したりといったようなことはするつもりがない。
だが、視線の先に存在する街は、クラリスの命を狙う相手が待ち構えている場所だ。
そのような場所である以上、これからそこで一体何が起こるのかは分からない。
いざというとき、アランがビームライフルを使うのを躊躇ったせいで、クラリスが死んだりしては目も当てられない。
アランとしては、絶対にそんなことはごめんだった
(まぁ、それでも大抵の敵はビームライフルじゃなくて、ビームサーベルでどうにかなるだろうけど)
アランはそんな風に自分に納得させる。
とはいえ、ビームサーベルも別に周囲に被害を与えないという訳ではない。
ビームライフルに比べると、その攻撃範囲は決まっている。
だが、決まっているからといって、その範囲が狭い訳ではない。
ビームサーベルのビームは、十メートル近くまで延びるのだから。
街中で十メートル近い攻撃範囲となれば、どうなるか。
当然だが、それは狙っていた敵以外にも被害を与えることになる。
街の外での戦いなら、その辺を気にする必要もないのだが。
ともあれ、一行は街に進む。
そして、当然の話だがそんな集団が街中に近付いてきているのは街からでも理解出来る。
クラリスが来るというのは知っていたのだろうが、それでもまさかこれだけの護衛が一緒に来るという情報はなかったのだろう。
クラリスたちが近付いてくるに従って、街の方でもざわめいているのがアランにも理解出来た。
「あら、向こうから来たわね」
そう言いながらレオノーラが視線を向けた方をアランも見る。
そちらでは、十人ほどの獣人がアランたちのいる方に向かって近付いてくるところだった。
見るからに緊張している様子は、アランたちの存在を敵であるかもしれないと、そう思っているのだろう。
実際、街を守る存在……警備兵や兵士、場合によっては傭兵や冒険者、探索者といった者たちにしてみれば、まだクラリスの存在を知らないアランたちは敵意ある存在と判断してもおかしくはかった。
獣人たちが集まっている街だけあって、近付いてくる者の大半が獣人だ。
(ロルフたちを見て分かってたけど、獣人って色々なのがいるんだな)
アランは近付いてくる相手を見ながら、そんな風に思う。
この色々というのは、獣人の種類が色々いるという訳ではなく、獣人の度合いとでも呼ぶべきものだ。
ロランたちのように、人間の頭に獣の耳が生えていたり、尻尾があったりといったような個体もいれば、二足歩行の獣といったような者もいる。
そのように色々な獣人がいるのを珍しそうに見ているアランの視線の先で、豹の獣人……人間ベースの獣人の男とレオノーラが向かい会う。
獣人と人間であっても、美醜の感覚は同じなのだろう。
豹の獣人の男は、レオノーラの美貌に目を奪われて口を開くことが出来ない。
「ちょっと!」
そんな豹の獣人の男に、隣の牛の獣人の女が嫉妬を込めた様子で背中を抓る。
「痛っ! ……悪いが、あんたたちは何者だ? 見たところ、随分腕利きが揃ってるみたいだが。かといって、盗賊って訳でもなさそうだし」
牛の獣人の女のお陰で我に返った豹の獣人は、レオノーラに見惚れていたのを誤魔化すように、そう尋ねる。
レオノーラにしてみれば、自分に目を奪われる相手というのは珍しくもないので、そんな相手の様子は特に気にせず、口を開く。
「私たちは護衛よ」
「護衛?」
豹の獣人の男は、あっさりとそう告げたレオノーラの言葉に何と反応すればいいのか迷う。
これだけの腕利きを護衛として引き連れるような相手が想像出来なかったのだろう。
実際、もしレオノーラたちを雇うといったことになった場合、護衛の料金はかなりのものになるのは間違いないだろう。
それこそ、とてもではないがクラリスたちに払うことは不可能なような。
「ええ、護衛よ。ちょっとした成り行きでね。……ほら」
そうレノオーラが示した先にいたのは、ロルフたち。
中にはゴドフリーもいたのだが、様子を見にやって来た獣人たちにしてみれば、ロルフたちを見れば十分だった。
その上で……まるでタイミングを図っていたかのように――実際に図っていたのだろうが――馬車の扉が開き、クラリスが顔を出す。
クラリスの顔を知っていたのか、それともそのような人物がくるという話だけは聞いていたのか、豹の獣人はクラリスの顔を見て、驚いたように口を開く。
「クラリス様」
豹の獣人が一目見ただけで分かったということを考えると、クラリスの顔はそれなりに知られているというのは明らかだった。
もっとも、顔立ちは整っており、何よりも二本の尻尾を持つ狐の獣人なのだ。
そんな特徴的な外見だけに、顔が知られていてもおかしくはないのだが。
(ああ、それ以前にクラリスは姫様とか呼ばれているしな。……この豹の獣人は、姫様といったように扱ってはいなかったけど)
アランの目から見て、豹の獣人はクラリスを丁重に扱ってはいるが、それはあくまでも客人といったような相手でしかない。
それは姫様といったように話さなかったのを見れば、明らかだろう。
とはいえ、今の状況においてはそのような対応も仕方がないのだろうが。
クラリスはロルフたちからは姫様といったように扱われているが、関係者全体からそのように扱われているのなら、護衛がロルフたちだけといったことにはならないだろう。
それこそ獣牙衆がクラリスを襲撃するのではなく、護衛をしていてもおかしくはない。
そのようなことになっていない時点で、クラリスは色々と不利な状況にあるのは間違いのない事実なのだ。
(それだけゴールスって奴の方が強い影響力を持ってる訳か)
以前襲撃してきた獣人をクラリスの言霊によって尋問し、背後にいるのがゴールスという獣人であることはアランも知っている。
そしてこれから向かう街には、そのゴールスがいるのだ。
元々強い影響力を持っていたゴールスが、クラリスよりも前に街にいたと考えれば、当然のように根回しを含めてクラリスよりも圧倒的に有利な状況になっているのは間違いない。
(そうなると、俺たちも気を抜くような真似は出来ないな)
豹の獣人と話しているクラリスを見て、アランはこれから街の中でかなり力を入れて護衛しなければならないと、そう認識する。
それこそ、もし万が一何かがあったらビームサーベルやビームライフルの召喚……それ以外に、ゼオンの召喚もする必要があるだろうと思うのだった。
蛇の獣人……ナージャの襲撃が終わってからは、特に襲撃されることはないまま旅を進めることが出来たのだ。
そうして、ナージャの襲撃があった日から十日ほどが経過し……
「見えました、あそこが私たちの目的地です」
ゴドフリーが、道の先にある街を見てそう告げる。
そんなゴドフリーの言葉に、話を聞いていた者たちは全員が嬉しそうな声を上げる。
探索者として、野営には慣れている。
それに不満がある訳でもないが、それでもやはりたまにはしっかりとベッドのある場所で眠りたかったのだ。
特にそれは女の探索者に多い。
本来なら、ここまで来る途中にもいくつか村や街はあった。
しかし、獣牙衆の襲撃を考えると迂闊にそのような場所に泊まる訳にはいかない。
それこそ宿に泊まっている最中獣牙衆が襲ってくるといったようなことになった場合、それは確実に面倒なことになる。
ましてや、宿の従業員になりすまして暗殺を狙ってきたり、それどころか宿の従業員を買収して毒を盛るといったような手段も考えられた。
その辺の事情を考えると、やはり宿に泊まるのではなく野営をした方がいいという結論になる。
また、何より一行は雲海と黄金の薔薇の八割の戦力と、クラリスたち一行がいるのだ。
それだけの人数を泊められる宿となれば、その辺の村や小さな街にはないだろう。
であれば、誰が宿に泊まるかといったようなことで争ったりするよりは、こちらもまた野営の方がいいとレオノーラが考えるのは当然だった。
とはいえ、レオノーラも女だ。
それも王族である以上、野営を続けるのは厳しかったのだが。
「それで、あの街にいる訳だ。クラリスを狙ってきた相手が」
「……はい」
アランはクラリスの乗っている馬車に向け、そう尋ねる。
そんなアランの問いに返ってきたのは、真剣なクラリスの声。
クラリスにしてみれば、これから自分が向かうのは命を狙う相手だ。
そうである以上、真剣になるなという方が無理だった。
そんなクラリスの緊張を解くべく、アランは馬車の壁を軽く叩く。
「そこまで暗くなるなよ。何かあったら、俺たちが守ってやるから。俺もクラリスのお陰で、ビームサーベルだけじゃなくてビームライフルも召喚出来るようになったし」
「……アランさん。言うまでもないですけど、あのビームライフルという武器は街中で使わないで下さいね?」
数秒前とはまた違った真剣な視線をアランに向けるクラリス。
とはいえ、周囲でアランとクラリスの話を聞いていた者たちは、当然だと頷く。
何しろ、アランがビームサーベルを召喚出来るようになってから数日後、どうせならビームライフルも召喚出来るのでは? とアランは考え、そして召喚は見事に成功した。
だが、どうせならということで撃ったビームライフルは、近くにあったちょっとした丘を消滅させた。
不幸中の幸いだったのは、ビームライフルの試射を行った場所が、周囲に村や街のない場所だったということだろう。
だが、街道である以上は、いずれ丘が消滅したという噂が広まるのは確実だった。
だからこそ、アランたちはそそくさとその場から離れたという一面もあったのだが。
「あー……うん。分かった。出来るだけ使わないようにするから、それで勘弁してくれ」
アランに懐いているクラリスであっても、こうして念を押すほどの圧倒的な威力を持つビームライフル。
しかし、それでもアランはそれを使わないと断言するようなことは出来なかった。
今の状況を考えれば、それは当然のことだろう。
アランも別に好んで人を殺したり、建物を破壊したりといったようなことはするつもりがない。
だが、視線の先に存在する街は、クラリスの命を狙う相手が待ち構えている場所だ。
そのような場所である以上、これからそこで一体何が起こるのかは分からない。
いざというとき、アランがビームライフルを使うのを躊躇ったせいで、クラリスが死んだりしては目も当てられない。
アランとしては、絶対にそんなことはごめんだった
(まぁ、それでも大抵の敵はビームライフルじゃなくて、ビームサーベルでどうにかなるだろうけど)
アランはそんな風に自分に納得させる。
とはいえ、ビームサーベルも別に周囲に被害を与えないという訳ではない。
ビームライフルに比べると、その攻撃範囲は決まっている。
だが、決まっているからといって、その範囲が狭い訳ではない。
ビームサーベルのビームは、十メートル近くまで延びるのだから。
街中で十メートル近い攻撃範囲となれば、どうなるか。
当然だが、それは狙っていた敵以外にも被害を与えることになる。
街の外での戦いなら、その辺を気にする必要もないのだが。
ともあれ、一行は街に進む。
そして、当然の話だがそんな集団が街中に近付いてきているのは街からでも理解出来る。
クラリスが来るというのは知っていたのだろうが、それでもまさかこれだけの護衛が一緒に来るという情報はなかったのだろう。
クラリスたちが近付いてくるに従って、街の方でもざわめいているのがアランにも理解出来た。
「あら、向こうから来たわね」
そう言いながらレオノーラが視線を向けた方をアランも見る。
そちらでは、十人ほどの獣人がアランたちのいる方に向かって近付いてくるところだった。
見るからに緊張している様子は、アランたちの存在を敵であるかもしれないと、そう思っているのだろう。
実際、街を守る存在……警備兵や兵士、場合によっては傭兵や冒険者、探索者といった者たちにしてみれば、まだクラリスの存在を知らないアランたちは敵意ある存在と判断してもおかしくはかった。
獣人たちが集まっている街だけあって、近付いてくる者の大半が獣人だ。
(ロルフたちを見て分かってたけど、獣人って色々なのがいるんだな)
アランは近付いてくる相手を見ながら、そんな風に思う。
この色々というのは、獣人の種類が色々いるという訳ではなく、獣人の度合いとでも呼ぶべきものだ。
ロランたちのように、人間の頭に獣の耳が生えていたり、尻尾があったりといったような個体もいれば、二足歩行の獣といったような者もいる。
そのように色々な獣人がいるのを珍しそうに見ているアランの視線の先で、豹の獣人……人間ベースの獣人の男とレオノーラが向かい会う。
獣人と人間であっても、美醜の感覚は同じなのだろう。
豹の獣人の男は、レオノーラの美貌に目を奪われて口を開くことが出来ない。
「ちょっと!」
そんな豹の獣人の男に、隣の牛の獣人の女が嫉妬を込めた様子で背中を抓る。
「痛っ! ……悪いが、あんたたちは何者だ? 見たところ、随分腕利きが揃ってるみたいだが。かといって、盗賊って訳でもなさそうだし」
牛の獣人の女のお陰で我に返った豹の獣人は、レオノーラに見惚れていたのを誤魔化すように、そう尋ねる。
レオノーラにしてみれば、自分に目を奪われる相手というのは珍しくもないので、そんな相手の様子は特に気にせず、口を開く。
「私たちは護衛よ」
「護衛?」
豹の獣人の男は、あっさりとそう告げたレオノーラの言葉に何と反応すればいいのか迷う。
これだけの腕利きを護衛として引き連れるような相手が想像出来なかったのだろう。
実際、もしレオノーラたちを雇うといったことになった場合、護衛の料金はかなりのものになるのは間違いないだろう。
それこそ、とてもではないがクラリスたちに払うことは不可能なような。
「ええ、護衛よ。ちょっとした成り行きでね。……ほら」
そうレノオーラが示した先にいたのは、ロルフたち。
中にはゴドフリーもいたのだが、様子を見にやって来た獣人たちにしてみれば、ロルフたちを見れば十分だった。
その上で……まるでタイミングを図っていたかのように――実際に図っていたのだろうが――馬車の扉が開き、クラリスが顔を出す。
クラリスの顔を知っていたのか、それともそのような人物がくるという話だけは聞いていたのか、豹の獣人はクラリスの顔を見て、驚いたように口を開く。
「クラリス様」
豹の獣人が一目見ただけで分かったということを考えると、クラリスの顔はそれなりに知られているというのは明らかだった。
もっとも、顔立ちは整っており、何よりも二本の尻尾を持つ狐の獣人なのだ。
そんな特徴的な外見だけに、顔が知られていてもおかしくはないのだが。
(ああ、それ以前にクラリスは姫様とか呼ばれているしな。……この豹の獣人は、姫様といったように扱ってはいなかったけど)
アランの目から見て、豹の獣人はクラリスを丁重に扱ってはいるが、それはあくまでも客人といったような相手でしかない。
それは姫様といったように話さなかったのを見れば、明らかだろう。
とはいえ、今の状況においてはそのような対応も仕方がないのだろうが。
クラリスはロルフたちからは姫様といったように扱われているが、関係者全体からそのように扱われているのなら、護衛がロルフたちだけといったことにはならないだろう。
それこそ獣牙衆がクラリスを襲撃するのではなく、護衛をしていてもおかしくはない。
そのようなことになっていない時点で、クラリスは色々と不利な状況にあるのは間違いのない事実なのだ。
(それだけゴールスって奴の方が強い影響力を持ってる訳か)
以前襲撃してきた獣人をクラリスの言霊によって尋問し、背後にいるのがゴールスという獣人であることはアランも知っている。
そしてこれから向かう街には、そのゴールスがいるのだ。
元々強い影響力を持っていたゴールスが、クラリスよりも前に街にいたと考えれば、当然のように根回しを含めてクラリスよりも圧倒的に有利な状況になっているのは間違いない。
(そうなると、俺たちも気を抜くような真似は出来ないな)
豹の獣人と話しているクラリスを見て、アランはこれから街の中でかなり力を入れて護衛しなければならないと、そう認識する。
それこそ、もし万が一何かがあったらビームサーベルやビームライフルの召喚……それ以外に、ゼオンの召喚もする必要があるだろうと思うのだった。
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