261 / 422
逃避行
260話
しおりを挟む
「おや……ちょうどよかった。他の遺跡に通じる道を発見したと、報告があったところですよ」
アランとレオノーラが緑の石を見つけたと報告しにいったところ、イルゼンの口からはそんな言葉がかけられる。
「そうなんですか? ……じゃあ、どうします? 一応何か重要そうだったので、緑の石はそのままにしてきたんですけど。……出来れば、あっちをまず何とかした方がいいと思いますよ。もしかしたら、緑の石を取れば人形の製造が止められるかもしれませんし」
「そうですね。そちらにも興味があるのは間違いないですが……ふむ、ではまずそちらに案内してくれますか? そのあとで、アラン君には見つけた遺跡に通じる道の探索をして貰います」
「え? 俺がですか?」
「ええ。この遺跡の探索は、あくまでもアラン君の指示で行うと、そう決めていましたよね?」
「いや、それ……もう終わったようなものじゃ? そもそも、別の遺跡に通じてるって、イルゼンさんが言ってたじゃないですか。なら、そっちは俺が調べなくても……」
「別の遺跡というのは言葉の綾ですよ。一応、この遺跡と繋がっているのですから、同じ遺跡と考えてもいいでしょうし」
「それは……」
屁理屈もいいところなのでは?
そう言おうとしたアランだったが、いつもの胡散臭い笑みを浮かべているのを見れば、ここで自分が何を言っても恐らく話を効いて貰えないだろうというのは、容易に予想出来た。
そして、このようなイルゼンに対しては、自分が何を言っても全く効果がないのだということも。
「分かった……分かりましたよ。イルゼンさんは、なにをどうやっても俺にその新しい遺跡を探索させたい訳ですね。……でも、何だってそんなに俺に?」
「当然、アラン君にはしっかりとした探索者として成長して欲しいからに決まってるではないですか。今のアラン君はまだまだ未熟。ですが、いつまでも未熟なままでいい訳がありません。……僕が言うのもなんですが、アラン君がしっかりとしていれば、ガリンダミア帝国軍に連れ攫われることもなかった訳ですし」
そう言われると、アランも反論出来ない。
実際、敵の奇襲を許して自分が捕まってしまったのは、間違いのない事実なのだから。
……それ以外にも、イルゼンが情報戦で出し抜かれたという一面もあるのだが。
「それで? 探索するにしても、誰を連れて行けばいいんですか? ……それと、俺たちが見つけた緑の石はどうします?」
「そちらは僕がしっかりと見ておきますよ。……それと、誰が一緒に行くのかは、アラン君が決めて下さい。了承を得られるのなら、誰を連れていっても構いませんから」
イルゼンのその言葉は、アランにとって驚きをもたらすに十分であり……その視線は、自分の横にいるレオノーラに向けられる。
了解を得られるのなら誰を連れていってもいいということは、当然の話だがそのメンバーの中にはレオノーラが入っていても不思議ではない。
未知の遺跡を進むとなると、腕の立つ人物がいれば非常に心強い。
……もっとも、その手の人物が多ければ多いほどにいいのかと言われれば、その答えは否なのだが。
いくら腕利きの人数が多くても、遺跡には当然の話だが広さに限界がある。
腕利きであろうとも、並んで三人しか通れないような場所に十人で進めば当然身動きがとれなくなる。
腕利きであれば、そのような状態であってもすぐに殺されるといったようなことはないだろう。
だが、それでも大きな被害を受けるということに変わりはない。
そういう意味では、適切な人数を用意する必要があるのは間違いのない事実だった。
何より……
(この製造施設に繋がっていたのは、遺跡の最下層だった。つまり、他の遺跡も同様になっている可能性が高い。……あの亀の人形が相手なら、対処出来ない訳でもないだろうけど……他の遺跡でも同じ人形がいるとは限らないし)
いわゆるボス的な存在だけに、全く同じ存在がいるというのはアランにとっても少し考えにくい。
だが同時に、この場所から繋がっているということは、そのようなことになる可能性は十分にあるということを意味しているのも事実だ。
(結局行ってみるしかないか。それに考えようによっては、最初にボスを倒すことが出来れば、それから先に進むのは楽になるってことだし)
半ば自分に言い聞かせるように考えるアラン。
そうでもしなければ、やっていられないというのが正直なところなのだろう。
「で、アラン。誰を連れて行くのか決めたの?」
「……レオノーラ、頼めるか?」
リアやニコラスといった両親も、アランにとっては頼れる相手なのは間違いない。
だが、それでも今のこの状況で両親に頼るのは少し違うと思えた。
何より、何だかんだとリアもニコラスもアランには甘い。
そんな両親と一緒に探索するとなれば、そちらに頼ってしまう可能性が高かったのだ。
だからこそ、今は何とか両親以外の者たちと共に遺跡を攻略しようと、そう考えたのだ。
……それで即座にレオノーラという、強力な戦力を手にする辺り、アランもある意味で手段を選んではいないのだろう。
「私? 別に構わないわよ。それに、この遺跡……少し興味があるし」
「そうなのか? ……それは少し意外だったな」
アランにしてみれば、まさかレオノーラからそのような言葉が出るとは思って射なかったのか、少しだけ驚いた様子を見せたものの、それならそれで遠慮なく頼らせて貰おうと判断する。
「なら、頼む。あとは……誰がいい?」
「そうね。出来れば何かあったときのために、心核使いは連れていきたいわ。……私とアランも心核使いだけど……ねぇ?」
その先は、レオノーラが何も言わなくてもアランにも理解出来た。
アランのゼオン、レオノーラの黄金のドラゴン。
双方共に非常に強力な存在ではあるが、強力であると同時に非常に巨大な存在だ。
そのような存在がこの遺跡の中で姿を現せば……それがどうなるのかは、考えるまでもなく明らかだった。
だからこそ、レオノーラの心核使いを連れて行くという言葉に、アランは反対をすることはない。……いや、むしろ積極的に賛成する。
「そうなると、誰を連れて行くかだな」
現在、雲海と黄金の薔薇にはアランとレオノーラ以外に心核使いは四人いる。
だが、そのうちの一人……ケラーノは、心核で変身するモンスターがトレントであるという関係から、真っ先に除外される。
基本的に自力では移動出来ない以上、待ち伏せや防衛戦といったように動かない戦いならまだしも、今回のように積極的に動いてとなると……少し頼りない。
それ以前に、ケラーノは心核を入手してからまだ日が浅いということも大きな問題だろう。
「ケラーノさんは外れて貰うとして……そうなると、残りは三人。ロッコーモさん、カオグルさん、ジャスパーさんか」
ロッコーモは言わずもがな、戦闘能力という点では非常に頼りになる。……それ以外は少し頼りないが。
カオグルは戦闘力はロッコーモに及ばないが、白猿は非常に機敏で汎用性が高い。また、本人も心核を使っていない状態で色々なことを広く浅くといったように出来る。
ジャスパーは、カオグルと同じように色々と出来るが、どちらかと言えば戦闘に偏っている感じか。
そんな三人の誰を選ぶかというのは、アランにとって大きな悩みだ。
(うーん……やっぱりロッコーモさんがこの中だと一歩リードか? 戦闘力だけってのはちょっと問題だけど、それでもこの遺跡を俺と一緒に攻略してきただけに、何となくノウハウも分かってるだろうし)
もちろん、カオグルやジャスパーもこの場にいる以上、この遺跡を通り抜けてきたのは間違いない。
だが、それはあくまでも昨日、一昨日とアランたちがモンスターや人形を倒した結果として、特に戦いらしい戦いはしないでここまできたのだ。
それは、現在の状況で考えると、アランとしては少しだけ……本当に少しだけだが、頼りないように思える。
「ロッコーモさんに頼みたいんだけど、どう思う?」
「それを私に聞くの? 今回の一件は、アランの勉強という意味もあるんでしょ? なら、人に聞くような真似をしないで、自分で考える必要があるんじゃない?」
「それは……」
アランもそう言われれば、納得せざるをえないのは事実だ。
そうして、これ以上レオノーラに聞いても意味はない……いや、教えて貰えないだろうと判断し、自分の能力で連れて行く面々を決めることにする。
もしレオノーラがこの場にいなければ、もちろんアランが最初から自分で一緒に行く面々を決めていたのだから、それは特におかしくはないことだったのだろうが。
(取りあえず、偵察が得意な人は必要だよな、かといって、そっちの人数ばっかりってのも色々と不味いだろうから……その辺、少し悩むな。食料の類も少しは持っていった方がいいだろうし)
泊まりがけで探索をするつもりはないが、遺跡の中というのは何が起きてもおかしくはない。
以前アランとレオノーラが引っかかったように、転移の罠といったような代物がある可能性は十分に存在する。
そうである以上、いざというときのために数日分の食料を持っていくのは当然だった。
……この場合の食料というのは、焼き固めたパンや干し肉といったように、保存性を優先して味は二の次だったが。
それと、当然のように水も必要となるが……こちらは魔法で水を作れる者がいれば心配はいらない。
レオノーラと共に転移の罠に引っかかった経験があるだけに、食料は是非とも用意しておく必要があった。
「ロッコーモさん、ちょっといいですか! こっちに来て下さい!」
叫ぶアランの声に、少し離れた場所で周囲の警戒をしていたロッコーモは何かあったのかとアランの方に近付いてくる。
戦闘力に特化しているロッコーモだけに、他の者たちの邪魔にならないようにと自主的に警戒していたのだが……それでも暇だったのは間違いないのか、アランに向かって近付いてくる様子はかなり嬉しそうだ。
アランもそんなロッコーモなら遺跡の探索に喜んでついてきてくれるだろうと、笑みを浮かべるのだった。
アランとレオノーラが緑の石を見つけたと報告しにいったところ、イルゼンの口からはそんな言葉がかけられる。
「そうなんですか? ……じゃあ、どうします? 一応何か重要そうだったので、緑の石はそのままにしてきたんですけど。……出来れば、あっちをまず何とかした方がいいと思いますよ。もしかしたら、緑の石を取れば人形の製造が止められるかもしれませんし」
「そうですね。そちらにも興味があるのは間違いないですが……ふむ、ではまずそちらに案内してくれますか? そのあとで、アラン君には見つけた遺跡に通じる道の探索をして貰います」
「え? 俺がですか?」
「ええ。この遺跡の探索は、あくまでもアラン君の指示で行うと、そう決めていましたよね?」
「いや、それ……もう終わったようなものじゃ? そもそも、別の遺跡に通じてるって、イルゼンさんが言ってたじゃないですか。なら、そっちは俺が調べなくても……」
「別の遺跡というのは言葉の綾ですよ。一応、この遺跡と繋がっているのですから、同じ遺跡と考えてもいいでしょうし」
「それは……」
屁理屈もいいところなのでは?
そう言おうとしたアランだったが、いつもの胡散臭い笑みを浮かべているのを見れば、ここで自分が何を言っても恐らく話を効いて貰えないだろうというのは、容易に予想出来た。
そして、このようなイルゼンに対しては、自分が何を言っても全く効果がないのだということも。
「分かった……分かりましたよ。イルゼンさんは、なにをどうやっても俺にその新しい遺跡を探索させたい訳ですね。……でも、何だってそんなに俺に?」
「当然、アラン君にはしっかりとした探索者として成長して欲しいからに決まってるではないですか。今のアラン君はまだまだ未熟。ですが、いつまでも未熟なままでいい訳がありません。……僕が言うのもなんですが、アラン君がしっかりとしていれば、ガリンダミア帝国軍に連れ攫われることもなかった訳ですし」
そう言われると、アランも反論出来ない。
実際、敵の奇襲を許して自分が捕まってしまったのは、間違いのない事実なのだから。
……それ以外にも、イルゼンが情報戦で出し抜かれたという一面もあるのだが。
「それで? 探索するにしても、誰を連れて行けばいいんですか? ……それと、俺たちが見つけた緑の石はどうします?」
「そちらは僕がしっかりと見ておきますよ。……それと、誰が一緒に行くのかは、アラン君が決めて下さい。了承を得られるのなら、誰を連れていっても構いませんから」
イルゼンのその言葉は、アランにとって驚きをもたらすに十分であり……その視線は、自分の横にいるレオノーラに向けられる。
了解を得られるのなら誰を連れていってもいいということは、当然の話だがそのメンバーの中にはレオノーラが入っていても不思議ではない。
未知の遺跡を進むとなると、腕の立つ人物がいれば非常に心強い。
……もっとも、その手の人物が多ければ多いほどにいいのかと言われれば、その答えは否なのだが。
いくら腕利きの人数が多くても、遺跡には当然の話だが広さに限界がある。
腕利きであろうとも、並んで三人しか通れないような場所に十人で進めば当然身動きがとれなくなる。
腕利きであれば、そのような状態であってもすぐに殺されるといったようなことはないだろう。
だが、それでも大きな被害を受けるということに変わりはない。
そういう意味では、適切な人数を用意する必要があるのは間違いのない事実だった。
何より……
(この製造施設に繋がっていたのは、遺跡の最下層だった。つまり、他の遺跡も同様になっている可能性が高い。……あの亀の人形が相手なら、対処出来ない訳でもないだろうけど……他の遺跡でも同じ人形がいるとは限らないし)
いわゆるボス的な存在だけに、全く同じ存在がいるというのはアランにとっても少し考えにくい。
だが同時に、この場所から繋がっているということは、そのようなことになる可能性は十分にあるということを意味しているのも事実だ。
(結局行ってみるしかないか。それに考えようによっては、最初にボスを倒すことが出来れば、それから先に進むのは楽になるってことだし)
半ば自分に言い聞かせるように考えるアラン。
そうでもしなければ、やっていられないというのが正直なところなのだろう。
「で、アラン。誰を連れて行くのか決めたの?」
「……レオノーラ、頼めるか?」
リアやニコラスといった両親も、アランにとっては頼れる相手なのは間違いない。
だが、それでも今のこの状況で両親に頼るのは少し違うと思えた。
何より、何だかんだとリアもニコラスもアランには甘い。
そんな両親と一緒に探索するとなれば、そちらに頼ってしまう可能性が高かったのだ。
だからこそ、今は何とか両親以外の者たちと共に遺跡を攻略しようと、そう考えたのだ。
……それで即座にレオノーラという、強力な戦力を手にする辺り、アランもある意味で手段を選んではいないのだろう。
「私? 別に構わないわよ。それに、この遺跡……少し興味があるし」
「そうなのか? ……それは少し意外だったな」
アランにしてみれば、まさかレオノーラからそのような言葉が出るとは思って射なかったのか、少しだけ驚いた様子を見せたものの、それならそれで遠慮なく頼らせて貰おうと判断する。
「なら、頼む。あとは……誰がいい?」
「そうね。出来れば何かあったときのために、心核使いは連れていきたいわ。……私とアランも心核使いだけど……ねぇ?」
その先は、レオノーラが何も言わなくてもアランにも理解出来た。
アランのゼオン、レオノーラの黄金のドラゴン。
双方共に非常に強力な存在ではあるが、強力であると同時に非常に巨大な存在だ。
そのような存在がこの遺跡の中で姿を現せば……それがどうなるのかは、考えるまでもなく明らかだった。
だからこそ、レオノーラの心核使いを連れて行くという言葉に、アランは反対をすることはない。……いや、むしろ積極的に賛成する。
「そうなると、誰を連れて行くかだな」
現在、雲海と黄金の薔薇にはアランとレオノーラ以外に心核使いは四人いる。
だが、そのうちの一人……ケラーノは、心核で変身するモンスターがトレントであるという関係から、真っ先に除外される。
基本的に自力では移動出来ない以上、待ち伏せや防衛戦といったように動かない戦いならまだしも、今回のように積極的に動いてとなると……少し頼りない。
それ以前に、ケラーノは心核を入手してからまだ日が浅いということも大きな問題だろう。
「ケラーノさんは外れて貰うとして……そうなると、残りは三人。ロッコーモさん、カオグルさん、ジャスパーさんか」
ロッコーモは言わずもがな、戦闘能力という点では非常に頼りになる。……それ以外は少し頼りないが。
カオグルは戦闘力はロッコーモに及ばないが、白猿は非常に機敏で汎用性が高い。また、本人も心核を使っていない状態で色々なことを広く浅くといったように出来る。
ジャスパーは、カオグルと同じように色々と出来るが、どちらかと言えば戦闘に偏っている感じか。
そんな三人の誰を選ぶかというのは、アランにとって大きな悩みだ。
(うーん……やっぱりロッコーモさんがこの中だと一歩リードか? 戦闘力だけってのはちょっと問題だけど、それでもこの遺跡を俺と一緒に攻略してきただけに、何となくノウハウも分かってるだろうし)
もちろん、カオグルやジャスパーもこの場にいる以上、この遺跡を通り抜けてきたのは間違いない。
だが、それはあくまでも昨日、一昨日とアランたちがモンスターや人形を倒した結果として、特に戦いらしい戦いはしないでここまできたのだ。
それは、現在の状況で考えると、アランとしては少しだけ……本当に少しだけだが、頼りないように思える。
「ロッコーモさんに頼みたいんだけど、どう思う?」
「それを私に聞くの? 今回の一件は、アランの勉強という意味もあるんでしょ? なら、人に聞くような真似をしないで、自分で考える必要があるんじゃない?」
「それは……」
アランもそう言われれば、納得せざるをえないのは事実だ。
そうして、これ以上レオノーラに聞いても意味はない……いや、教えて貰えないだろうと判断し、自分の能力で連れて行く面々を決めることにする。
もしレオノーラがこの場にいなければ、もちろんアランが最初から自分で一緒に行く面々を決めていたのだから、それは特におかしくはないことだったのだろうが。
(取りあえず、偵察が得意な人は必要だよな、かといって、そっちの人数ばっかりってのも色々と不味いだろうから……その辺、少し悩むな。食料の類も少しは持っていった方がいいだろうし)
泊まりがけで探索をするつもりはないが、遺跡の中というのは何が起きてもおかしくはない。
以前アランとレオノーラが引っかかったように、転移の罠といったような代物がある可能性は十分に存在する。
そうである以上、いざというときのために数日分の食料を持っていくのは当然だった。
……この場合の食料というのは、焼き固めたパンや干し肉といったように、保存性を優先して味は二の次だったが。
それと、当然のように水も必要となるが……こちらは魔法で水を作れる者がいれば心配はいらない。
レオノーラと共に転移の罠に引っかかった経験があるだけに、食料は是非とも用意しておく必要があった。
「ロッコーモさん、ちょっといいですか! こっちに来て下さい!」
叫ぶアランの声に、少し離れた場所で周囲の警戒をしていたロッコーモは何かあったのかとアランの方に近付いてくる。
戦闘力に特化しているロッコーモだけに、他の者たちの邪魔にならないようにと自主的に警戒していたのだが……それでも暇だったのは間違いないのか、アランに向かって近付いてくる様子はかなり嬉しそうだ。
アランもそんなロッコーモなら遺跡の探索に喜んでついてきてくれるだろうと、笑みを浮かべるのだった。
0
お気に入りに追加
163
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす
黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。
4年前に書いたものをリライトして載せてみます。

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。
玉ねぎサーモン
ファンタジー
絶望スキル× 害悪スキル=限界突破のユニークスキル…!?
成長できない主人公と存在するだけで周りを傷つける美少女が出会ったら、激レアユニークスキルに!
故郷を魔王に滅ぼされたむっつりスケベな主人公。
この世界ではおよそ1000人に1人がスキルを覚醒する。
持てるスキルは人によって決まっており、1つから最大5つまで。
主人公のロックは世界最高5つのスキルを持てるため将来を期待されたが、覚醒したのはハズレスキルばかり。レベルアップ時のステータス上昇値が半減する「成長抑制」を覚えたかと思えば、その次には経験値が一切入らなくなる「無駄骨」…。
期待を裏切ったため育ての親に殺されかける。
その後最高レア度のユニークスキル「スキルスナッチ」スキルを覚醒。
仲間と出会いさらに強力なユニークスキルを手に入れて世界最強へ…!?
美少女たちと冒険する主人公は、仇をとり、故郷を取り戻すことができるのか。
この作品はカクヨム・小説家になろう・Youtubeにも掲載しています。

【完結】初級魔法しか使えない低ランク冒険者の少年は、今日も依頼を達成して家に帰る。
アノマロカリス
ファンタジー
少年テッドには、両親がいない。
両親は低ランク冒険者で、依頼の途中で魔物に殺されたのだ。
両親の少ない保険でやり繰りしていたが、もう金が尽きかけようとしていた。
テッドには、妹が3人いる。
両親から「妹達を頼む!」…と出掛ける前からいつも約束していた。
このままでは家族が離れ離れになると思ったテッドは、冒険者になって金を稼ぐ道を選んだ。
そんな少年テッドだが、パーティーには加入せずにソロ活動していた。
その理由は、パーティーに参加するとその日に家に帰れなくなるからだ。
両親は、小さいながらも持ち家を持っていてそこに住んでいる。
両親が生きている頃は、父親の部屋と母親の部屋、子供部屋には兄妹4人で暮らしていたが…
両親が死んでからは、父親の部屋はテッドが…
母親の部屋は、長女のリットが、子供部屋には、次女のルットと三女のロットになっている。
今日も依頼をこなして、家に帰るんだ!
この少年テッドは…いや、この先は本編で語ろう。
お楽しみくださいね!
HOTランキング20位になりました。
皆さん、有り難う御座います。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる