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逃避行
242話
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イルゼンが案内した遺跡は、今までいた森からそれなりに離れていた場所にあった。
……それも、さらにドットリオン王国とは違う方向に。
そして、遺跡は遺跡なのだが、探索者はほとんどいない。
「これは……思ったよりも寂れてるな」
アランが馬車の中でカロを撫でながら、窓の外の景色を見て呟く。
「ピ?」
そんなアランの声を聞いたのか、カロは不思議そうに鳴き声を上げる。
アランはカロを手に持ち、窓の外を見せてやる。
少し大きな遺跡であれば、近くにある街や村から支店……というよりも出張所とも呼ぶべき存在があったりするのだが、この遺跡にはそのようなものは全く存在しない。
「だからこそ、私たちにとってはちょうどいいんでしょ」
一緒の馬車に乗っていたレオノーラが、アランに向かってそう告げる。
……正確には、レオノーラが乗っている馬車にアランが乗っているというのが正しいのだが。
特にこの馬車は、外見はともかく内部はかなり豪華な代物だ。
マジックアイテムといったほどではないが、乗っている者がリラックス出来るように、細かいところまで気を遣って作られている。
「そうだな。……ただ、少ないとはいえ、普通の探索者が何人かいるのが気になるけど」
アランにとって、寂れ具合よりもむしろそのことの方が気になるところだった。
何しろ、アランたちは恐らく似顔絵の類が張り出されているはずなのだから。
それを見て、ガリンダミア帝国軍にアランたちのことを知らせるといったようなことになれば……間違いなく、ガリンダミア帝国軍が派遣されてくる。
もっとも、それを言うのなら森の中に隠れていてもいずれ見つかっていた可能性が高いのだが。
「その辺は問題ないでしょ。イルゼンのことだし、間違いなく裏で手を打ってるはずよ。……それが一体、どういう手なのかは、私にも分からないけど」
レオノーラも、自分の実力には自信がある。
イルゼン率いる雲海と同等のクランを率いてきた……それも、雲海のメインがアランの両親たちや、その少し下の者たちであり、雲海というクランが結成されてから結構な時間が経過しているのに対して、黄金の薔薇は違う。
元々レオノーラが自国の貴族の中でも、次男、三男、四男といったような貴族の当主になれない者たち、もしくは女に生まれたというだけで政略結婚の駒として使われるのが嫌だった者たち。
そのような男女を集めて結成したのが、黄金の薔薇だ。
つまり、結成してからまだ五年かそこらでしかない。
にもかかわらず、雲海と同等のクランにまで成長しているのだから、雲海の者たちにしてみれば、それこそ黄金の薔薇が異様だと思うのは当然だろう。
それだけに、レオノーラの能力がイルゼンより劣っているからといって、責めるような者は黄金の薔薇にはいない。
……何より、心核使いになったのは最近の出来事であってとしても、純粋な戦闘力といった点ではイルゼンはレオノーラの足下にも及ばない。
そういう意味では、やはり能力の方向性の違いなのだろう。
「さて、じゃあ……ようやく到着ね」
馬車が停まったのを見て、レオノーラが呟く。
それにアランも頷き、二人は……そして他にも何人か馬車に乗っていた者たちは降りる。
黄金の薔薇の探索者としては、いくら自分たちのリーダーが腕利きだとはいえ、若い男と二人きりで馬車の中に一緒にするというのは、外聞が悪い。
ましてや、アランとレオノーラは何故か仲がいいのであれば、余計にだ。
もっとも、レオノーラの邪魔にならないように馬車の中では黙っていたのだが。
ともあれ、アランも含めて馬車から降りると……馬車の中から見たときもそうだったが、遺跡の周辺には非常に寂れている。
(改めて見ても、凄い寂れ具合だな。……ガリンダミア帝国とは思えない。それも帝都からそこまで離れているって訳じゃないのに)
アランが周辺の様子を眺めていると、イルゼンが何人かの探索者に話しかけているのが見えた。
いつものように胡散臭い笑みを浮かべて会話をしているが、それが一体どのような内容なのかは、アランにも聞こえない。
それでもイルゼンはともかく、話しかけられた探索者の方も笑みを浮かべているのを見れば、どちらにとっても悪い話ではないというのは予想出来る。
(悪くないというのは、あくまでも利益的にという意味で、モラル的な意味でとなれば、話は別だけど)
アランたちは、恐らく……いや、間違いなくガリンダミア帝国によって指名手配されている。
他の面々はともかくとして、アランの似顔絵は間違いなく配られているはずだ。
アランはかなりの長期間帝城にいたのだから、それこそ似顔絵を用意するような時間はいくらでもあったのだから。
(そう言えば、グヴィスとか大丈夫だよな?)
帝城において、アランの見張り兼護衛をしていた、二人の騎士……グヴィスとクロス。
アランが軟禁されていた部屋から出たときには、両親によって気絶させられていた。
その状況を考えれば、二人の様子が気になるのは当然だろう。
初めて会ったときは険悪だったが、何だかんだと最終的には友人という関係を築けたのだから。
……ちなみに、アランからその辺の話を聞いたリアとニコラスが微妙な表情を浮かべていたのは、取りあえず見なかったことにしたらしい。
取りあえず死んでいないのは、部屋から出るときに確認してあるので、問題はない……と、そう思いたい。
実際には、アランを逃がしてしまったということで、何らかの罰を受けることになる可能性もあったが。
「今の俺がその辺を考えても仕方がないが。……とにかく、まずは遺跡だな。何だかんだと、遺跡に潜るのは随分と久しぶりだし」
アランが最後に遺跡に潜ったのは、ザッカランにある大樹の遺跡だ。
それからはザッカランをガリンダミア帝国軍から守るために戦い、最終的にアランは捕まり、その後はずっと帝城の中にいた。
そういう意味では、遺跡に挑戦するのは本当に久しぶりとなる。
「でも、これだけ探索者が少ないということは、この遺跡はそこまで美味しい場所じゃないと思うんだけど。美味しい場所なら、当然探索者も多いでしょうし、商店の出張所とかもあるでしょう?」
レオノーラのその言葉に、久しぶりの遺跡ということでやる気に満ちていたアランだったが、その言葉にがっかりしてしまう。
だが、実際に稼げる遺跡であれば、レオノーラの言う通りもっと探索者の数は多いだろう。
……そのような場所である場合、当然のようにガリンダミア帝国軍の軍人も多くなり、その結果としてアランたちは正体を隠すのに四苦八苦することになっていただろうが。
そういう意味では、やはりこのような遺跡でよかったのだ。
半ば自分に言い聞かせるようにしながら、アランは改めて遺跡を見る。
だが、レオノーラの言葉で現実に返ってしまっていたアランは、先程までと違って遺跡がどこか貧相に見えてしまう。
「馬鹿」
「痛っ!」
不意に馬鹿という言葉と共に殴られたアランは、頭を抑えながら後ろを見る。
仮にも探索者がこうも簡単に後ろをとられていいのかと、そう自分でも思わないでもなかったが、それを行ったのが自分の母親のリアであるとなれば、納得するしかない。
何しろ、リアの実力はアランとは比べものにならないくらいに強力なのだから。
帝城で……正確にはグヴィスとの模擬戦で多少は強くなったという自負のあるアランだったが、その自負はそれこそ帝城を脱出して森に潜んでいたときに行われた模擬戦で、木っ端微塵にされている。
もっとも、グヴィスはリアと戦ってあっさりと負けている。
奪われた子供を取り返すために本来の実力以上の力を発揮していたとはいえ、それでもリアとグヴィスの間にあった力の差は明らかだ。
それを考えれば、アランがリアにあっさりと後ろを取られるのはおかしな話ではない。
「何するんだよ、母さん」
「元々、アランが遺跡の大きさでがっかりするようなことが出来ると思ってるの? そういうのは、もっと実力をつけてから言いなさい」
「ぐう……それは……」
ぐうの音も出ないといった様子のアラン。……実際にはぐうの音は出ているが。
アランの実力は、心核使いに特化しており、生身の実力という点ではかろうじて平均程度といった能力だ。
もっとも、探索者とのしての平均である以上、一般人よりは明らかに強いのだが。
「全く、自信を持つのはいいけど自信と過信はちがうんだからね」
「……分かってるよ」
もしアランが見た目通りの年齢であれば、母親の言葉に反発するような真似もしただろう。
だが、幸いなことに……本当に幸いなことに、アランは転生を経験しており、見た目よりは精神年齢が高い。
かといって、前世で死んだ年齢とこの世界で生きてきた年齢の合計値通りかと言えば、そうでもないのだが。
もし本当にそのようなことが可能であれば、アランの精神年齢は三十代となるのだが……
(うん、取りあえずその辺は考えない方がいいな)
そう判断し、アランはリアから視線を逸らすように、改めて周囲の様子を確認する。
相変わらず探索者の数は少なく、見張りの兵士とイルゼンが何か話しており……袋に入った何かを渡す。
いや、それが何なのかというのは、考えるまでもなく明らかだろう。
レジスタンスの者であっても、何の利益もなしでアランたちに協力をするというのは考えられないのだから。
……もっとも、イルゼンが渡した革袋――正確にはそこに入っているだろう金貨や銀貨――が全てレジスタンスに渡るのか、それともある程度中身を抜いてからレジスタンスに渡るのかは、アランにも分からなかったが。
(多分、手を貸してくれる報酬だったり、それ以外にも水や食料を購入して貰う代金とか、そういうのが混ざってるんだろうな)
そんな風に思いつつ、アランは雲海や黄金の薔薇の面々は遺跡の近くに自分たちの拠点となる場所を作っていくのを手伝う。
この遺跡はすでに攻略はされている遺跡で、階層そのものも深くはない。
だからこそ、頻繁に戻っていることになるだろう拠点となるような場所はしっかりと準備しておく必要があった。
……それも、さらにドットリオン王国とは違う方向に。
そして、遺跡は遺跡なのだが、探索者はほとんどいない。
「これは……思ったよりも寂れてるな」
アランが馬車の中でカロを撫でながら、窓の外の景色を見て呟く。
「ピ?」
そんなアランの声を聞いたのか、カロは不思議そうに鳴き声を上げる。
アランはカロを手に持ち、窓の外を見せてやる。
少し大きな遺跡であれば、近くにある街や村から支店……というよりも出張所とも呼ぶべき存在があったりするのだが、この遺跡にはそのようなものは全く存在しない。
「だからこそ、私たちにとってはちょうどいいんでしょ」
一緒の馬車に乗っていたレオノーラが、アランに向かってそう告げる。
……正確には、レオノーラが乗っている馬車にアランが乗っているというのが正しいのだが。
特にこの馬車は、外見はともかく内部はかなり豪華な代物だ。
マジックアイテムといったほどではないが、乗っている者がリラックス出来るように、細かいところまで気を遣って作られている。
「そうだな。……ただ、少ないとはいえ、普通の探索者が何人かいるのが気になるけど」
アランにとって、寂れ具合よりもむしろそのことの方が気になるところだった。
何しろ、アランたちは恐らく似顔絵の類が張り出されているはずなのだから。
それを見て、ガリンダミア帝国軍にアランたちのことを知らせるといったようなことになれば……間違いなく、ガリンダミア帝国軍が派遣されてくる。
もっとも、それを言うのなら森の中に隠れていてもいずれ見つかっていた可能性が高いのだが。
「その辺は問題ないでしょ。イルゼンのことだし、間違いなく裏で手を打ってるはずよ。……それが一体、どういう手なのかは、私にも分からないけど」
レオノーラも、自分の実力には自信がある。
イルゼン率いる雲海と同等のクランを率いてきた……それも、雲海のメインがアランの両親たちや、その少し下の者たちであり、雲海というクランが結成されてから結構な時間が経過しているのに対して、黄金の薔薇は違う。
元々レオノーラが自国の貴族の中でも、次男、三男、四男といったような貴族の当主になれない者たち、もしくは女に生まれたというだけで政略結婚の駒として使われるのが嫌だった者たち。
そのような男女を集めて結成したのが、黄金の薔薇だ。
つまり、結成してからまだ五年かそこらでしかない。
にもかかわらず、雲海と同等のクランにまで成長しているのだから、雲海の者たちにしてみれば、それこそ黄金の薔薇が異様だと思うのは当然だろう。
それだけに、レオノーラの能力がイルゼンより劣っているからといって、責めるような者は黄金の薔薇にはいない。
……何より、心核使いになったのは最近の出来事であってとしても、純粋な戦闘力といった点ではイルゼンはレオノーラの足下にも及ばない。
そういう意味では、やはり能力の方向性の違いなのだろう。
「さて、じゃあ……ようやく到着ね」
馬車が停まったのを見て、レオノーラが呟く。
それにアランも頷き、二人は……そして他にも何人か馬車に乗っていた者たちは降りる。
黄金の薔薇の探索者としては、いくら自分たちのリーダーが腕利きだとはいえ、若い男と二人きりで馬車の中に一緒にするというのは、外聞が悪い。
ましてや、アランとレオノーラは何故か仲がいいのであれば、余計にだ。
もっとも、レオノーラの邪魔にならないように馬車の中では黙っていたのだが。
ともあれ、アランも含めて馬車から降りると……馬車の中から見たときもそうだったが、遺跡の周辺には非常に寂れている。
(改めて見ても、凄い寂れ具合だな。……ガリンダミア帝国とは思えない。それも帝都からそこまで離れているって訳じゃないのに)
アランが周辺の様子を眺めていると、イルゼンが何人かの探索者に話しかけているのが見えた。
いつものように胡散臭い笑みを浮かべて会話をしているが、それが一体どのような内容なのかは、アランにも聞こえない。
それでもイルゼンはともかく、話しかけられた探索者の方も笑みを浮かべているのを見れば、どちらにとっても悪い話ではないというのは予想出来る。
(悪くないというのは、あくまでも利益的にという意味で、モラル的な意味でとなれば、話は別だけど)
アランたちは、恐らく……いや、間違いなくガリンダミア帝国によって指名手配されている。
他の面々はともかくとして、アランの似顔絵は間違いなく配られているはずだ。
アランはかなりの長期間帝城にいたのだから、それこそ似顔絵を用意するような時間はいくらでもあったのだから。
(そう言えば、グヴィスとか大丈夫だよな?)
帝城において、アランの見張り兼護衛をしていた、二人の騎士……グヴィスとクロス。
アランが軟禁されていた部屋から出たときには、両親によって気絶させられていた。
その状況を考えれば、二人の様子が気になるのは当然だろう。
初めて会ったときは険悪だったが、何だかんだと最終的には友人という関係を築けたのだから。
……ちなみに、アランからその辺の話を聞いたリアとニコラスが微妙な表情を浮かべていたのは、取りあえず見なかったことにしたらしい。
取りあえず死んでいないのは、部屋から出るときに確認してあるので、問題はない……と、そう思いたい。
実際には、アランを逃がしてしまったということで、何らかの罰を受けることになる可能性もあったが。
「今の俺がその辺を考えても仕方がないが。……とにかく、まずは遺跡だな。何だかんだと、遺跡に潜るのは随分と久しぶりだし」
アランが最後に遺跡に潜ったのは、ザッカランにある大樹の遺跡だ。
それからはザッカランをガリンダミア帝国軍から守るために戦い、最終的にアランは捕まり、その後はずっと帝城の中にいた。
そういう意味では、遺跡に挑戦するのは本当に久しぶりとなる。
「でも、これだけ探索者が少ないということは、この遺跡はそこまで美味しい場所じゃないと思うんだけど。美味しい場所なら、当然探索者も多いでしょうし、商店の出張所とかもあるでしょう?」
レオノーラのその言葉に、久しぶりの遺跡ということでやる気に満ちていたアランだったが、その言葉にがっかりしてしまう。
だが、実際に稼げる遺跡であれば、レオノーラの言う通りもっと探索者の数は多いだろう。
……そのような場所である場合、当然のようにガリンダミア帝国軍の軍人も多くなり、その結果としてアランたちは正体を隠すのに四苦八苦することになっていただろうが。
そういう意味では、やはりこのような遺跡でよかったのだ。
半ば自分に言い聞かせるようにしながら、アランは改めて遺跡を見る。
だが、レオノーラの言葉で現実に返ってしまっていたアランは、先程までと違って遺跡がどこか貧相に見えてしまう。
「馬鹿」
「痛っ!」
不意に馬鹿という言葉と共に殴られたアランは、頭を抑えながら後ろを見る。
仮にも探索者がこうも簡単に後ろをとられていいのかと、そう自分でも思わないでもなかったが、それを行ったのが自分の母親のリアであるとなれば、納得するしかない。
何しろ、リアの実力はアランとは比べものにならないくらいに強力なのだから。
帝城で……正確にはグヴィスとの模擬戦で多少は強くなったという自負のあるアランだったが、その自負はそれこそ帝城を脱出して森に潜んでいたときに行われた模擬戦で、木っ端微塵にされている。
もっとも、グヴィスはリアと戦ってあっさりと負けている。
奪われた子供を取り返すために本来の実力以上の力を発揮していたとはいえ、それでもリアとグヴィスの間にあった力の差は明らかだ。
それを考えれば、アランがリアにあっさりと後ろを取られるのはおかしな話ではない。
「何するんだよ、母さん」
「元々、アランが遺跡の大きさでがっかりするようなことが出来ると思ってるの? そういうのは、もっと実力をつけてから言いなさい」
「ぐう……それは……」
ぐうの音も出ないといった様子のアラン。……実際にはぐうの音は出ているが。
アランの実力は、心核使いに特化しており、生身の実力という点ではかろうじて平均程度といった能力だ。
もっとも、探索者とのしての平均である以上、一般人よりは明らかに強いのだが。
「全く、自信を持つのはいいけど自信と過信はちがうんだからね」
「……分かってるよ」
もしアランが見た目通りの年齢であれば、母親の言葉に反発するような真似もしただろう。
だが、幸いなことに……本当に幸いなことに、アランは転生を経験しており、見た目よりは精神年齢が高い。
かといって、前世で死んだ年齢とこの世界で生きてきた年齢の合計値通りかと言えば、そうでもないのだが。
もし本当にそのようなことが可能であれば、アランの精神年齢は三十代となるのだが……
(うん、取りあえずその辺は考えない方がいいな)
そう判断し、アランはリアから視線を逸らすように、改めて周囲の様子を確認する。
相変わらず探索者の数は少なく、見張りの兵士とイルゼンが何か話しており……袋に入った何かを渡す。
いや、それが何なのかというのは、考えるまでもなく明らかだろう。
レジスタンスの者であっても、何の利益もなしでアランたちに協力をするというのは考えられないのだから。
……もっとも、イルゼンが渡した革袋――正確にはそこに入っているだろう金貨や銀貨――が全てレジスタンスに渡るのか、それともある程度中身を抜いてからレジスタンスに渡るのかは、アランにも分からなかったが。
(多分、手を貸してくれる報酬だったり、それ以外にも水や食料を購入して貰う代金とか、そういうのが混ざってるんだろうな)
そんな風に思いつつ、アランは雲海や黄金の薔薇の面々は遺跡の近くに自分たちの拠点となる場所を作っていくのを手伝う。
この遺跡はすでに攻略はされている遺跡で、階層そのものも深くはない。
だからこそ、頻繁に戻っていることになるだろう拠点となるような場所はしっかりと準備しておく必要があった。
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