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逆襲
139話
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ゼオンに乗って空を飛ぶアランは、数分もしないうちに目指すべき場所……オアシスを見つけた。
とはいえ、それはあくまでもゼオンに乗っての数分だ。
地上を注意深く確認するために、かなりゆっくり飛びながらの数分とはいえ、砂漠を歩いて移動するとなると、かなりの時間がかかるのは間違いない。
また、アランたちは砂漠を渡るための用意をしてきていないというのも大きい。
砂漠も、遺跡の中にある砂漠だというのに、しっかりと砂丘の類もあり、その砂丘を越えるのも苦労するだろう。
それでも、オアシスがあるとはっきり分かっているのは大きい。
何も目指すべき場所が分からない状況で移動するのと、オアシスがあると分かっている状況で移動するのとでは、大きく違うのだ。
それこそ、同じ距離を歩いても疲労度が大きく違うといったくらいには。
「それに、最悪の場合は俺がゼオンで全員を運ぶという方法もあるし。……かなり手間がかかるけど」
呟きながら、アランはオアシスを中心にして周囲の様子を探る。
砂漠らしく、砂一色といった感じの場所ではあったが、所々にサボテンが生えているのが分かる。
そのサボテンが食用、もしくは水を蓄えていて飲用として使えるのかどうかは、アランの知識では分からない。
(その辺はイルゼンさんにでも聞いてみればいいか。あの人なら、そういう知識もありそうだし)
イルゼンが一体どれだけの知識を持っているのかというのは、それこそ長い間一緒に行動しているアランにも分からない。
アランから見ても、イルゼンはある意味で謎の存在と言ってもよかった。
そんなイルゼンなら、砂漠でサボテンをどう扱えばいいのかという知識も持ってるだろうと判断し……
「うげ」
不意にアランの口からそんな声が漏れる。
そのような声を出した理由は、砂漠にあった。
大きい……それこそ、体長十メートル以上はあると思われる、ミミズのようなモンスターが砂漠から身体を持ち上げていたのだ。
砂から出ているだけで、体長十メートル以上もあるのだ。
それを考えると、頭から尻尾まで一体どれだけの大きさをもつミミズなのか。
「いや、ミミズじゃなくてサンドワームとか、そんな感じだったりするのか?」
そう呟くアランだったが、そのような巨大な相手を前にしてここまで余裕があるのは、ゼオンの飛んでいるのがかなり高い場所だからだろう。
それこそ、サンドワームでは攻撃出来ないような、そんな高度。
「取りあえず、迂闊に砂漠を歩くといった真似はしない方がいいな」
アランが見たところ、あのサンドワームはなかなかの強敵のように思えた。
基本的に、大きいというのはそれだけで強いのだ。
もちろん、雲海と黄金の薔薇が本気になればサンドワームを倒すことは出来るだろう。
だが、この砂漠の階層にサンドワームが一体どれだけいるのか分からない以上、積極的に戦うといった真似はしない方がよかった。
「俺とかレオノーラなら何とかなると思うけど、サンドワームがどう反応するのか分からないしな」
アランの中にあるのは、もしサンドワームが仲間意識といったものがあったらどうするかだ。
その上で。この砂漠の階層に数十匹単位、場合によっては数百匹単位で棲息している可能性もある。
何しろ、この砂漠の階層にはザッカランの探索者も入ったことがある者はいないのだ。
……少なくても、公式にはそのようなことになっている。
何らかの理由で、もしかしたら公にしていないだけで、どこかの探索者たちが入った可能性はある。
あくまでも地図がないのは、探索者がそれをギルドに報告していないためなのだから。
探索者にとって、ギルドへの報告というのはあくまでも自己申告だ。
もちろん、そうやってギルドに貢献すればギルドからも認められて優遇されたりするので、普通なら砂漠の階層に行ったという報告はする。
だが、もしこの砂漠に何らかの貴重な金儲けの何かがあって、それを自分だけ、もじくは自分たちだけで独占しようとしていた場合、ギルドに素直に話さないという可能性もあった。
「まぁ、そうであっても、それは今回の一件で終わるんだろうし」
アランが所属する雲海と黄金の薔薇は、探索した場所の情報についてはよっぽどのことがない限りは、ギルドに報告する。
だからこそ、大樹の遺跡の地下八階が砂漠であるということは、今回の探索が終わったあとはギルドに情報を提供することになるはずだった。
あるいは、砂漠で何らかの利益を得ていた者がいた場合は、それで雲海や黄金の薔薇を恨むかもしれないが……だからといって、実力のあるクランとして名前の知られている雲海や黄金の薔薇に、そう簡単にちょっかいを出すような真似が出来るはずもない。
とはいえ、それはあくまでも実力行使は出来ないということであって、それ以外の方法で何かをしてくるという可能性はあるのだが。
「んー……サンドワーム以外は特に目立った奴は……あ」
まるでアランのその言葉が切っ掛けだったかのように、ゼオンの映像モニタに新たなモンスターの姿が現れる。
現れたのだが……
「うわぁ」
その光景を見て、アランの口からは嫌そうな……本当に嫌そうな言葉が漏れた。
何故なら、新たに姿を現したのはサソリの群れだったから。
当然のことながら、サソリはサソリであっても、普通のサソリではなくモンスターとしてのサソリだろう。
実際に映像モニタに映し出されたところ、ハサミが四本あったり、尻尾が二本あったりする個体もいた。
それ以外にも、問題なのはその大きさと数だ。
まず、大きさ。
サンドワームと比べているから小さく思えるが、それでもアランが見た感じでは、全てのサソリが全長一メートルほどの大きさはあるように思えた。
そして、数。
最初に群れとアランが感じた通り、そのサソリはまるで蟻のように集団でサンドワームに襲いかかっている。
アランのイメージでは、サソリというのは基本的に単独行動をする生き物で、このように数百匹以上……場合によっては千匹を超えている数で一斉に獲物に襲いかかるといった真似をするというのは完全に予想外だった。
サンドワームも、自分に向かって襲ってくるサソリに対処はしているが、何と言っても数の差が大きい。
尻尾の先端にある毒針に刺される。
それも、一匹や二匹ではなく、サソリの群れの多くからだ。
「うわぁ」
まるで、蜂の群れに襲われたかのような、そんな状況。
最初こそ、サンドワームもその巨体から自分が襲われているというのには気が付いていなかったのだろう。
だが、いくら身体が大きくても、何十ヶ所も刺され続けていれば、当然のように痛みに気が付く。
暴れ始めるサンドワームだったが、下が砂であるということもあってか、サンドワームの重量に押し潰されても死ぬサソリはそこまで多くはない。
それどころか、サンドワームが暴れ始めたのを好機とでも考えたのか、より一層強力にサンドワームに尻尾の針を突き刺していく。
……それだけではなく、ハサミでサンドワームの皮膚を切り裂き、体内に侵入するようなサソリすらいた。
サンドワームの体内に入って、その肉を食っているのか、それとも単純にハサミで体内を攻撃しているのかは、上空からそれを見ているアランにも分からない。
だが、それでも……間違いなくサンドワームが傷みで暴れているのは明らかだった。
七転八倒という表現が相応しいかのように暴れているサンドワーム。
それを見ていたアランだったが、やがてその勝負は唐突に終了する。
最後にサンドワームが大きくのけぞったあと……やがて、砂の上に倒れ込んだのだ。
「終わったか」
映像モニタを見ながら呟くアランだったが、サソリの群れにとってはそこからが本番だったと言ってもいい。
倒れ込んだサンドワームで腹を満たそうと、サソリの無理が無数に集まり……
「うわぁ」
再度アランの口からそんな声が漏れる。
何故なら、サンドワームを食べるために無数に集まっていたサソリを狙って、トカゲや虎のようなモンスターが多数姿を現したのだ。
サンドワームを狙ってサソリが、サソリを狙ってトカゲや虎が。
その上、サソリは一匹が体長一メートルほどもある巨大なサソリで、それを狙うトカゲや虎もまた相応の大きさを持つ。
「トカゲはともかくとして、何で虎? ……まぁ、モンスターにそういう疑問を抱くのがまずおかしいんだろうけど」
ここが剣と魔法のファンタジー世界である以上、日本で生きた前世の記憶を持つアランの常識が通じなくても、それはある意味で当然だろう。
それこそ、砂漠で生きる虎がいてもおかしくはない程に。
そもそも虎で云々と思うのであれば、体長一メートルのサソリや、十メートル以上はあるサンドワームの存在そのものが日本で生きたアランにとっては、常識の外なのだから。
「この件は確実に知らせた方がいいな」
この砂漠のある地下八階までやって来るまでにも、多くのモンスターと遭遇している。
それでも、この砂漠からはいきなり敵が強くなっているように思えてならない。
「砂漠だしなぁ」
砂漠という厳しい環境だからこそ、そこに生きるモンスターはその状況に適応するために、より高い能力を得ている……と、そう考えてもおかしくはない。
「取りあえずモンスターが危険なのは理解した。後は、ゴーレムとかなんだが……やっぱりこの階にもいないのか?」
古代魔法文明の遺跡では、大抵ゴーレムの類が護衛として配置されている。
ゴーレム以外にも魔法によって生み出された人形の類といった存在がいる可能性も多いのだが、この大樹の遺跡においては、地下八階までその手の存在は一度も現れていなかった。
これは遺跡としてはかなり珍しい。
……もっとも、唯一無二といったようなものではないのだが。
「もう少し見て回ったら、皆のところに戻りたいところだけど、出来れば地下に進む階段は見つけておきたいよな」
呟きつつ、アランはゼオンに乗って明らかに空間的におかしい砂漠の中を飛び回るのだが……結局階段を見つけることは出来なかったのだった。
とはいえ、それはあくまでもゼオンに乗っての数分だ。
地上を注意深く確認するために、かなりゆっくり飛びながらの数分とはいえ、砂漠を歩いて移動するとなると、かなりの時間がかかるのは間違いない。
また、アランたちは砂漠を渡るための用意をしてきていないというのも大きい。
砂漠も、遺跡の中にある砂漠だというのに、しっかりと砂丘の類もあり、その砂丘を越えるのも苦労するだろう。
それでも、オアシスがあるとはっきり分かっているのは大きい。
何も目指すべき場所が分からない状況で移動するのと、オアシスがあると分かっている状況で移動するのとでは、大きく違うのだ。
それこそ、同じ距離を歩いても疲労度が大きく違うといったくらいには。
「それに、最悪の場合は俺がゼオンで全員を運ぶという方法もあるし。……かなり手間がかかるけど」
呟きながら、アランはオアシスを中心にして周囲の様子を探る。
砂漠らしく、砂一色といった感じの場所ではあったが、所々にサボテンが生えているのが分かる。
そのサボテンが食用、もしくは水を蓄えていて飲用として使えるのかどうかは、アランの知識では分からない。
(その辺はイルゼンさんにでも聞いてみればいいか。あの人なら、そういう知識もありそうだし)
イルゼンが一体どれだけの知識を持っているのかというのは、それこそ長い間一緒に行動しているアランにも分からない。
アランから見ても、イルゼンはある意味で謎の存在と言ってもよかった。
そんなイルゼンなら、砂漠でサボテンをどう扱えばいいのかという知識も持ってるだろうと判断し……
「うげ」
不意にアランの口からそんな声が漏れる。
そのような声を出した理由は、砂漠にあった。
大きい……それこそ、体長十メートル以上はあると思われる、ミミズのようなモンスターが砂漠から身体を持ち上げていたのだ。
砂から出ているだけで、体長十メートル以上もあるのだ。
それを考えると、頭から尻尾まで一体どれだけの大きさをもつミミズなのか。
「いや、ミミズじゃなくてサンドワームとか、そんな感じだったりするのか?」
そう呟くアランだったが、そのような巨大な相手を前にしてここまで余裕があるのは、ゼオンの飛んでいるのがかなり高い場所だからだろう。
それこそ、サンドワームでは攻撃出来ないような、そんな高度。
「取りあえず、迂闊に砂漠を歩くといった真似はしない方がいいな」
アランが見たところ、あのサンドワームはなかなかの強敵のように思えた。
基本的に、大きいというのはそれだけで強いのだ。
もちろん、雲海と黄金の薔薇が本気になればサンドワームを倒すことは出来るだろう。
だが、この砂漠の階層にサンドワームが一体どれだけいるのか分からない以上、積極的に戦うといった真似はしない方がよかった。
「俺とかレオノーラなら何とかなると思うけど、サンドワームがどう反応するのか分からないしな」
アランの中にあるのは、もしサンドワームが仲間意識といったものがあったらどうするかだ。
その上で。この砂漠の階層に数十匹単位、場合によっては数百匹単位で棲息している可能性もある。
何しろ、この砂漠の階層にはザッカランの探索者も入ったことがある者はいないのだ。
……少なくても、公式にはそのようなことになっている。
何らかの理由で、もしかしたら公にしていないだけで、どこかの探索者たちが入った可能性はある。
あくまでも地図がないのは、探索者がそれをギルドに報告していないためなのだから。
探索者にとって、ギルドへの報告というのはあくまでも自己申告だ。
もちろん、そうやってギルドに貢献すればギルドからも認められて優遇されたりするので、普通なら砂漠の階層に行ったという報告はする。
だが、もしこの砂漠に何らかの貴重な金儲けの何かがあって、それを自分だけ、もじくは自分たちだけで独占しようとしていた場合、ギルドに素直に話さないという可能性もあった。
「まぁ、そうであっても、それは今回の一件で終わるんだろうし」
アランが所属する雲海と黄金の薔薇は、探索した場所の情報についてはよっぽどのことがない限りは、ギルドに報告する。
だからこそ、大樹の遺跡の地下八階が砂漠であるということは、今回の探索が終わったあとはギルドに情報を提供することになるはずだった。
あるいは、砂漠で何らかの利益を得ていた者がいた場合は、それで雲海や黄金の薔薇を恨むかもしれないが……だからといって、実力のあるクランとして名前の知られている雲海や黄金の薔薇に、そう簡単にちょっかいを出すような真似が出来るはずもない。
とはいえ、それはあくまでも実力行使は出来ないということであって、それ以外の方法で何かをしてくるという可能性はあるのだが。
「んー……サンドワーム以外は特に目立った奴は……あ」
まるでアランのその言葉が切っ掛けだったかのように、ゼオンの映像モニタに新たなモンスターの姿が現れる。
現れたのだが……
「うわぁ」
その光景を見て、アランの口からは嫌そうな……本当に嫌そうな言葉が漏れた。
何故なら、新たに姿を現したのはサソリの群れだったから。
当然のことながら、サソリはサソリであっても、普通のサソリではなくモンスターとしてのサソリだろう。
実際に映像モニタに映し出されたところ、ハサミが四本あったり、尻尾が二本あったりする個体もいた。
それ以外にも、問題なのはその大きさと数だ。
まず、大きさ。
サンドワームと比べているから小さく思えるが、それでもアランが見た感じでは、全てのサソリが全長一メートルほどの大きさはあるように思えた。
そして、数。
最初に群れとアランが感じた通り、そのサソリはまるで蟻のように集団でサンドワームに襲いかかっている。
アランのイメージでは、サソリというのは基本的に単独行動をする生き物で、このように数百匹以上……場合によっては千匹を超えている数で一斉に獲物に襲いかかるといった真似をするというのは完全に予想外だった。
サンドワームも、自分に向かって襲ってくるサソリに対処はしているが、何と言っても数の差が大きい。
尻尾の先端にある毒針に刺される。
それも、一匹や二匹ではなく、サソリの群れの多くからだ。
「うわぁ」
まるで、蜂の群れに襲われたかのような、そんな状況。
最初こそ、サンドワームもその巨体から自分が襲われているというのには気が付いていなかったのだろう。
だが、いくら身体が大きくても、何十ヶ所も刺され続けていれば、当然のように痛みに気が付く。
暴れ始めるサンドワームだったが、下が砂であるということもあってか、サンドワームの重量に押し潰されても死ぬサソリはそこまで多くはない。
それどころか、サンドワームが暴れ始めたのを好機とでも考えたのか、より一層強力にサンドワームに尻尾の針を突き刺していく。
……それだけではなく、ハサミでサンドワームの皮膚を切り裂き、体内に侵入するようなサソリすらいた。
サンドワームの体内に入って、その肉を食っているのか、それとも単純にハサミで体内を攻撃しているのかは、上空からそれを見ているアランにも分からない。
だが、それでも……間違いなくサンドワームが傷みで暴れているのは明らかだった。
七転八倒という表現が相応しいかのように暴れているサンドワーム。
それを見ていたアランだったが、やがてその勝負は唐突に終了する。
最後にサンドワームが大きくのけぞったあと……やがて、砂の上に倒れ込んだのだ。
「終わったか」
映像モニタを見ながら呟くアランだったが、サソリの群れにとってはそこからが本番だったと言ってもいい。
倒れ込んだサンドワームで腹を満たそうと、サソリの無理が無数に集まり……
「うわぁ」
再度アランの口からそんな声が漏れる。
何故なら、サンドワームを食べるために無数に集まっていたサソリを狙って、トカゲや虎のようなモンスターが多数姿を現したのだ。
サンドワームを狙ってサソリが、サソリを狙ってトカゲや虎が。
その上、サソリは一匹が体長一メートルほどもある巨大なサソリで、それを狙うトカゲや虎もまた相応の大きさを持つ。
「トカゲはともかくとして、何で虎? ……まぁ、モンスターにそういう疑問を抱くのがまずおかしいんだろうけど」
ここが剣と魔法のファンタジー世界である以上、日本で生きた前世の記憶を持つアランの常識が通じなくても、それはある意味で当然だろう。
それこそ、砂漠で生きる虎がいてもおかしくはない程に。
そもそも虎で云々と思うのであれば、体長一メートルのサソリや、十メートル以上はあるサンドワームの存在そのものが日本で生きたアランにとっては、常識の外なのだから。
「この件は確実に知らせた方がいいな」
この砂漠のある地下八階までやって来るまでにも、多くのモンスターと遭遇している。
それでも、この砂漠からはいきなり敵が強くなっているように思えてならない。
「砂漠だしなぁ」
砂漠という厳しい環境だからこそ、そこに生きるモンスターはその状況に適応するために、より高い能力を得ている……と、そう考えてもおかしくはない。
「取りあえずモンスターが危険なのは理解した。後は、ゴーレムとかなんだが……やっぱりこの階にもいないのか?」
古代魔法文明の遺跡では、大抵ゴーレムの類が護衛として配置されている。
ゴーレム以外にも魔法によって生み出された人形の類といった存在がいる可能性も多いのだが、この大樹の遺跡においては、地下八階までその手の存在は一度も現れていなかった。
これは遺跡としてはかなり珍しい。
……もっとも、唯一無二といったようなものではないのだが。
「もう少し見て回ったら、皆のところに戻りたいところだけど、出来れば地下に進む階段は見つけておきたいよな」
呟きつつ、アランはゼオンに乗って明らかに空間的におかしい砂漠の中を飛び回るのだが……結局階段を見つけることは出来なかったのだった。
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