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心核の入手

010話

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 轟っ!
 そんな音が相応しいような、強烈極まりない一撃。
 それが自分に向かって振るわれたと判断した瞬間、アランは半ば反射的に後方に大きく跳んでいた。
 身長五メートルもの石の騎士が振るう長剣は、地面にぶつかると激しい音を立てて小さなクレーターを生み出す。
 そのような一撃を振るっても、石の騎士はゴーレムの一種だからか、特に表情も変えずに振り下ろした長剣を自分の手元に戻す。
 視線の先にあるクレーターを眺めつつ、アランは今の一撃を自分の長剣で受け止めるような真似をせずに回避した自分を褒めたくなった。
 もっとも、命懸けの戦いが行われている今の状況で、そんなことが出来るような余裕はどこにも存在しないが。
 激しく動く心臓の音を意識しながら、混乱しそうになる気持ちを何とか落ち着かせようと息を整える。
 凶悪と呼ぶに相応しい攻撃。
 だが、それでも攻撃を回避するだけなら何とか出来るのは、母親のリアと毎日訓練をしているおかげか。
 リアの攻撃は、間違いなく石の騎士よりも速い。
 それをずっと見続けているアランにとって、石の騎士の攻撃は回避に専念さえすれば、死ぬことはなかった。
 ……もっとも、それはあくまでも速度だけの話であって、一撃の威力という点では石の騎士の方がリアよりも圧倒的に上だ。
 リアは速度重視の戦い方である以上、一撃で床にクレーターを作るといった真似は出来ない。
 ましてや、自分だけでこの石の騎士と戦わなければならないということで、アランは強く緊張している。
 そのような状況で、普段通りの動きが出来るはずもなかった。
 振り下ろした長剣を、再び持ち上げる石の騎士。
 今の一撃の威力は相当に高かったが、それでも石の騎士にとっては全力といった訳でもなかったのだろう。

「畜生!」

 悔しさを言葉に出しながら、アランは石の騎士から離れすぎないように距離を取る。
 本音を言えば、それこそ石の騎士が動きを止めた一瞬でもっと距離を取りたいところなのだが、そのような真似をした場合、石の騎士がレオノーラの方に向かいかねない。
 ただでえさえレオノーラは二匹の石の騎士を相手にしているのだ。
 そこに三匹目が向かったりしたら、それこそ致命的だろう。
 だからこそ、石の騎士がアランへの攻撃を止めないように気をつけて距離を取りながら、様子を窺う。
 もっとも、それはあくまでもアランにとっての最善の行動であって、熟練の腕を持つ者にしてみれば、かなり甘いところがあるといった様子だったが。

「レオノーラ、早くしてくれ! こっちはそんなに保たないぞ!」

 まだ一撃を回避しただけなのだが、これが命の取り合いでもある実戦というのも関係してか、アランの精神的な消耗は激しい。
 だが、アランに呼ばれたレオノーラも、二匹の石の騎士を相手に苦戦しているのは間違いない。
 そもそも、本来ならアランが前衛に立って石の騎士の行動を防ぎ、レオノーラがアランの後ろから魔法や鞭で石の騎士と戦うといった予定だったのだ。
 だというのに、現在はそんな予定とはまるで違う状況になっていた。

「しっかりしなさい! 心核を守ってる相手なんだから、強いのは最初から予想出来ていたでしょ!」

 二匹の石の騎士の攻撃を回避しながら鞭を振るい、アランに叫び返す。
 その瞬間、石の騎士が攻撃に移り、レオノーラは素早い身のこなしでその攻撃を回避しつつ、同時に鞭による一撃を放つ。
 攻撃を回避するという動きでは、アランと同じなのだが……そこにある動きの鋭さ、何より回避行動がそのまま次の動きに繋がっているというのは、明らかにアランとは比べものにならない。
 いや、むしろその動きは踊っていると言われても、見ている者は納得出来るだろう。
 実際、アランは一瞬そんなレオノーラの動きに目を奪われ、その動きを見た瞬間、不思議と緊張で強張っていた身体から力が抜けたのを実感出来た。
 そして、アランの行動を隙と見たのか、石の騎士は再び長剣の一撃をアランに向けて振るうが……

「っと」

 普段通りの動きが出来るようになったアランにしてみれば、その攻撃を回避するのは決して難しい話ではなかった。
 石の騎士の攻撃を、何度か続けて回避することに成功し、このままなら倒すことは無理でも、時間を稼ぐことは出来る。
 そう確信した瞬間……アランを攻撃していた石の騎士は、不意に動きを止めて長剣を握っていた両手のうち、左手の掌をアランに向けてくる。
 その姿を見たアランは、一瞬向こうが何をしているのか全く分からなかった。
 だが、それでも……半ば本能的にその場から大きく跳ぶことが出来たのは、魔法を使った攻撃を得意としているニコラスとの模擬戦も何度となく経験していたからだろう。
 実際にその判断は間違っておらず、数秒前までアランがいた場所を、石の騎士が放った風の刃が姿を見せずに通りすぎていく。
 それを風の刃だと判断したのは、これもまたニコラスとの模擬戦のおかげか。

「っ!? マジか、こいつら魔法も使えるのかよ! レオノーラ、気をつけろ、こいつら物理攻撃だけじゃなくて、魔法も使うぞ!」

 咄嗟に叫ぶアラン。
 自分の驚きだけではなく、二匹の石の騎士を相手にしているレオノーラにまで石の騎士が魔法を使うというのを教えたのは、咄嗟の判断としては上出来だろう。
 事実、アランに向かって魔法が使われたのを切っ掛けとして、レオノーラに向かって二匹の石の騎士が魔法を放ち始めた。
 風の刃や石の槍、多数の石礫……それらの魔法が次々と放たれるが、レオノーラはそれらの攻撃を華麗な舞を思わせる動きで回避しつつ、魔力を纏わせた鞭により叩き落とす。

(不味い、不味い、不味い。このままだとレオノーラが倒すよりも、俺が倒される可能性の方が高い。となると、どうすればいい? どうすれば生き残ることが出来る? そもそも、ゴーレムが風とか土の魔法を使うって、狡くないか!?)

 緊張が解け、普段通りの動きが出来ていたからこそ、先程の風の刃は何とか回避することが出来た。
 だが、そのような状況であっても、現在のアランの中には強い混乱と焦燥で一杯になっている。
 そもそも、アランが知ってる限りではゴーレムの類で魔法を使うというのは聞いたことがない。
 もちろん全てのモンスターを知ってる訳ではない以上、そのようなゴーレムがいてもおかしくはない。
 ましてや、ここは古代魔法文明の遺跡である以上、現在に知られていないゴーレムがいても、おかしくはないのだ。
 だからといって、今このときに自分たちの前に現れなくてもいいだろというのが、アランの正直な思いだったが。
 風の刃に続いて飛んできた石の槍を何とか回避し、何とかこの絶体絶命の危機を切り抜ける方法を探す。
 ……だが、そのような方法が簡単に思いつくはずがない。
 いや、実を言えば、アランには一つだけこの現状をどうにかするような方法に心当たりがある。
 しかし、それはかなりの博打とも呼ぶべきものであり……

「アラン、心核よ! こうなったら、何とか心核を手に入れて、この場を切り抜けるしかないわ!」

 どうすべきかと迷っていると、レオノーラの声が周囲に響く。
 それは、アランの考えていた一か八かの方策と全く同じものだった。
 そう、この世界における最高の力の象徴たる、心核。
 その心核さえ手にすれば、アランたちの前に立ちはだかっている、圧倒的な強さを持つ石の騎士を敵にしても、どうにかなるはずだった。
 もちろん、心核を手に入れてもどのようなモンスターの力を得ることが出来るのかというのは、個人によって違う。
 場合によっては、ゴブリンになる……ということすら有り得るのだ。
 だが、それでも現在の状況よりはどうにか出来るのは間違いなかった。ただ、問題なのは……

(どうやって、心核を入手するかだな)

 石の騎士が長剣を振り上げて近寄ってきたのを見ると、後ろに下がりながら考える。
 少し油断をすれば命を失ってもおかしくないこの状況で、それでも今のアランは焦りつつ、それでいながら混乱して無意味な行動を取るといった真似はしていなかった。
 とにかく、今の状況をどうにかする必要がある。
 その一心で、目の前にいる石の騎士をどうにかして、心核を手に入れることだけを考えていた。
 本来なら、明らかにアランよりも強いレオノーラが心核を入手するのが最善なのだろう。
 だが、そのレオノーラはアランと違って二匹の石の騎士を相手にしている。
 明らかにアランよりも強いので何とかなっているが、その状況で心核のある台座まで行けというのは、無理があった。
 無理というのであれば、アランの実力でそのような真似をしろというのもかなり厳しいものがあるのだが、それでも石の騎士が一匹だけで、その動きは決して素早い訳ではない以上、回避に専念すれば何とかなるアランの方が心核を入手出来る可能性は高い。
 ……もっとも、石の騎士が魔法を使ってくる以上、危険さという意味ではアランもそう大差なかったりするのだが。
 ともあれ、自分が助かり……そしてレオノーラを助けるためには、どうにかしてその無茶を達成するしかない。
 自分に向かって振り下ろされた長剣の一撃を回避し、そのまま石の騎士の横を通りすぎ……一瞬前まえでアランの頭があった場所を石の騎士の拳が通りすぎていく。
 拳によって生まれた風圧に背筋を冷たくしながらも、とにかく今は走る。
 一心不乱に走ったのが功を奏したのだろう。石の騎士からの追撃は魔法を含めて存在しない。
 本来なら自分の攻撃が届かないとなれば、魔法を使って追撃をするはずだったのだが、それが行われなかった理由は、単純なものだった。
 アランの走っているのが心核が置かれている台座で、もし石の騎士が魔法を使って回避した場合、台座に被害を与える可能性があったためだろう。
 石の騎士は極めて強力なモンスターではあるが、結局のところはゴーレムの一種であるのは間違いない。
 それも、心核を守護するために古代魔法文明の時代に作られたゴーレムである以上、高性能ではあっても決められた行動から外れるといった真似は出来なかった。
 数秒の間動きを止め、最終的には魔法ではなく直接倒そうとして走り出す。
 背後でそのようなことになっているとは思わず、アランは半ばハイになって走り続け……その動きのまま、最後の一匹のゴーレムが放ってきた風の刃の魔法を身を低くして回避し、走り続ける。
 魔法では効果がないと判断したのか、石の騎士は長剣を構え……自分の危機と心核を手に入れられるという興奮、それ以外にも様々な理由からテンションの上がっているアランは、その一撃すら回避することに成功した。
 もっとも完全に回避するといったことは出来ず、長剣の切っ先が額にかすり傷を作ったが。
 ともあれ、興奮したアランは最後の石の騎士すら回避し、心核の乗っている台座に手を伸ばす。
 もし透明なカバーのような物が存在した場合、心核に触れることも出来なかったのだが……幸いなことにそのようなことはなく……アランの手は見事に心核の一つを台座から奪うことに成功するのだった。
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