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4話
しおりを挟む私が通路を地上につなげた瞬間管理室が「ごーー」と鳴りだした。
その音を聞いたサキさんが慌てて私に詰め寄って質問してくる・・・近い。
「ちょっと!もしかしてボス部屋から地上の扉に通路とかつなげちゃった?」
私はサキ嬢の言葉にそうだと頷いて答える。
「ちょっとーーーー!まだ何も準備できてないでしょう!なんでいきなりダンジョン開放してんのよ!一階層しか出来てないのに侵入者をどうやって迎撃するのよ!」
詰め寄って質問攻めをしてくるサキ嬢、顔が近くて照れてしまう。
「『ぽっ』じゃねぇーーーー!」
等とサキ嬢が叫んでいたら開かれていたダンジョンマップに青い点がどんどん増えていく。
「え?なんで?想定していた3倍の速度でモンスターがポップしてる?」
サキ嬢が何で何でとうるさかったのだが今度は地上の扉から赤い点が現れた。
「あっ!テイマーさん分かりますか?これが侵入者ですよ~っともう消えた・・・え?スライム強くない?」
何やらサキ嬢が一人ではしゃいでいるが消えた赤い点侵入者・・・これがダンジョンという事は冒険者的なものだと思うんだが残念ながら私に見えるのは赤い点でしかない、するとサキ嬢が。
「あーポイントが入ってる!って2ポイントってしょぼっ!あ~これってあれかな?きっと突然開かずの扉が開いたから近所の子供が興味本位で侵入したとかかな?」
と言うサキ嬢の言葉に私は背筋が凍るような思いをする・・・子供がダンジョンに、しかも私の作って開いてしまったダンジョンに入ってスライムに殺された・・・。
私は慌ててダンジョンを閉じようとしたが『それは出来ません』というふざけたメッセージしか出ない。
いら立つ私はメニューを叩きまくるが私の手が痛くなるだけでうんともすんとも言わない。
そんな私を見てサキ嬢が。
「慌てないで大丈夫だよ~、いったでしょ?新型ダンジョンだって」
サキ嬢の言葉に動きが止まる私・・・新型?何が?ダンジョンが?どういう意味?
「えっとね~テイマーさんに任せるこのダンジョンって侵入者が死んだりしたらその侵入者は外に自動的に転送・排出されるんだけど、その時についでに体の傷から何からを治して排出するの。
つまり死んでも外に出たら生き返ってるんだ」
私はサキ嬢の言葉に唖然としたが次の瞬間膝から崩れて安堵する・・・子供を殺してない、殺さないで済んだと言う安堵に・・・正確にはサキ嬢の説明からしたら一度死んでるようだが。
「ついでに言うと着ている服やつけてる防具も死んだら綺麗に新品同様にまで修復もされるよ!でも武器と所持しているお金や道具は全部没収だけどね!」
と言うサキ嬢の説明を聞いて私は買い占めた古着をダンジョンで新品にして売りまくるといいのではと思ったのだが・・・新品同様でも私の古着だと足もと見られるなと却下した。
「それから今は1層しかフロアがないけどフロアボスを新たに設定したら2層3層と増えるよ!後ダンジョンの最深部にあるボス部屋にダンジョンコアが隠されるようになってるからなるべく早くフロアボスを増やしてね!それから最下位モンスター以外ならフロアボスに出来るけど弱いとその分ポップモンスターが弱くなっちゃうから出来るだけ強いモンスターにしてね!それじゃあチャオ!」
サキ嬢は「チャオ」と言う謎の言葉を残し後の事は自分でやってねと去っていった、正確には『外に出る』を使ったんだろうが・・・。
というわけで私もさっさと『外に出る』をつかい元いた街に戻る、どうやら一連の出来事からすでに今は夜を跨いで昼になっていたようだ・・・気を失っている間に相当時間が流れたんだろうと思い早速町を出て新たなフロアボス候補を探しに出る事にした。
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