一振りの刃となって

69.宿にて２

「おーおー色男さんが女ぁ侍らせてうらやましーこったなぁ！俺らも混ぜてくれよ！」
「お前らが全部おごるならいいぞ混ざりたきゃ混ざれ」
　即座に許可を出す、最近無視しても無駄なことが多かったので流れに乗ってやることにした、俺も成長しているようだ。
「あん？舐めてんのか！てめえのおごりでこの女どもも俺らに献上するのがぺぎゃ・・・」
　食事中に唾が飛んできそうだったので早々に黙らせた・・・だが二皿ほど新しいのに変えてもらうかな、
「食事中に唾を飛ばすな、この皿もこの皿ももう駄目だな・・・お前が喰え」
　喰いもんで遊ぶ奴喰いもんを粗末にする奴そういった奴らを俺は許せない性質なので皿ごとチンピラに叩きつける、するとチンピラの連れだろうか？何やら喚きながら近づいてくるが言語が不自由らしいので何言ってるのかわかんない。
「てめぇ！俺のぷきゃっ」
　全く何を言ってるのかわかんないな、それから２匹ほどチンピラが湧いてきたので軽く小突いて外に放っておく、
「お客さん困りますよ、店の中であんまり暴れないでくださいね」
　店員っぽいおっちゃんに注意されてしまった、謝罪のために手持ちのお金全て渡す・・・チンピラのだけど、
「いえ！こんなもの受け取れませんよ！私たちまで彼らに恨まれるじゃないですか」
「そんな小さいこと気にすんなって！」
「気にしますよ！なんでこっちが被害被るリスクふやされらきゃいかんのですか！」
「男が取り出した金を受け取らないなんて失礼じゃないかね？」
「取り出した場所が問題なんですよ！」
　なかなかガードが固い店員だ仕方ないな、
「んじゃこのチンピラの身ぐるみ剥ぐからそいつで勘弁してくれないか？」
「状況が良くならないじゃあ無いですか！むしろわるくなってますよ！」
　この店員なかなかキャラたってたんだなモブのくせに、
「ししょー－”あーん”は～」
　ちっ！どさくさでうやむやに作戦は失敗か！
　ていうかなんかサラとニナまでスタンバってるんだがどうなっているんだ？あれか！これが有名な美人局か！まさか仲間と思っていた奴らにかけてこられるとは・・・
「兄さん食事時にそんなに暴れると埃が待って迷惑ですからいいかげんにしてください」
　わーい、ニコルに起こられたー・・・諦めるか。
　そして夜が更けていく、明日このシーフォートを出発するため早めに休むことにしていたのに少し遅くなってしまった、主に食事のせいで・・・