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「うわああああああ!」
少年は泣き叫びました。
「フゥー食った食った。オレ様は寝るぜ」
オオカミはそう言い残すと、泣き叫ぶ少年に見向きもせずに立ち去ろうとしました。
その時、突然少年は叫びました。
「流れ星よ! 僕にオオカミは退治する力をください!」
少年の言葉に反応し、流れ星がキラリと光ると、突然、少年の目の前に、まるで星々が輝きあっているかのような、それはとても美しい剣が舞い降りてきました。
「これでオオカミ退治することが……よし!」
少年はその剣をオオカミに向けて振り下ろしました。
その剣筋はとても美しく流れ星のように輝いていました。
「グォオオオオ! こんな人間ごときにオレ様が負けるなんてエエエ!」
オオカミはドサッと倒れて死んでしまいました。
「はは……やった……オオカミを倒した。……けど、サナを救うことはできなかった。うぐっ、えぐっ」
少年はあまりの辛さに、そして少女を救えなかった悔しさにその場で泣いてしまいました。
すると、夜空に輝いていた満天の星々はまるで流星群のようにいっせいに動き出しました。
少年は目に涙を浮かばせながら夜空を見上げました。
「……流れ星だ。ね、願い事しないと! えーと……」
あまりにも突然で美しい流れ星に戸惑いながらも、少年が願うものは1つだけでした。
「サナとこれからもずっと2人仲良く幸せに暮らしたい!」
そういうと、死んだはずのオオカミの中から光が飛び出して、形を作りはじめました。
その形はどんどん人の形へと形成されていき、光の中から少女が出てきました。
「……サナ……」
少年は急いで少女の元へと駆けつけると、優しくぎゅっと包み込むように手を少女の頭にやり、抱きました。
「サナ……サナだよね……」
「お兄……ちゃん。へへ……もう一度会えた」
「うん。お兄ちゃんだよ。さぁ、うちは帰ろう」
「……うん」
少年は泣き叫びました。
「フゥー食った食った。オレ様は寝るぜ」
オオカミはそう言い残すと、泣き叫ぶ少年に見向きもせずに立ち去ろうとしました。
その時、突然少年は叫びました。
「流れ星よ! 僕にオオカミは退治する力をください!」
少年の言葉に反応し、流れ星がキラリと光ると、突然、少年の目の前に、まるで星々が輝きあっているかのような、それはとても美しい剣が舞い降りてきました。
「これでオオカミ退治することが……よし!」
少年はその剣をオオカミに向けて振り下ろしました。
その剣筋はとても美しく流れ星のように輝いていました。
「グォオオオオ! こんな人間ごときにオレ様が負けるなんてエエエ!」
オオカミはドサッと倒れて死んでしまいました。
「はは……やった……オオカミを倒した。……けど、サナを救うことはできなかった。うぐっ、えぐっ」
少年はあまりの辛さに、そして少女を救えなかった悔しさにその場で泣いてしまいました。
すると、夜空に輝いていた満天の星々はまるで流星群のようにいっせいに動き出しました。
少年は目に涙を浮かばせながら夜空を見上げました。
「……流れ星だ。ね、願い事しないと! えーと……」
あまりにも突然で美しい流れ星に戸惑いながらも、少年が願うものは1つだけでした。
「サナとこれからもずっと2人仲良く幸せに暮らしたい!」
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その形はどんどん人の形へと形成されていき、光の中から少女が出てきました。
「……サナ……」
少年は急いで少女の元へと駆けつけると、優しくぎゅっと包み込むように手を少女の頭にやり、抱きました。
「サナ……サナだよね……」
「お兄……ちゃん。へへ……もう一度会えた」
「うん。お兄ちゃんだよ。さぁ、うちは帰ろう」
「……うん」
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