15 / 71
第二章 偽りの公爵令嬢
第十五話 殿下と海賊
しおりを挟む
セナの頭の中は後悔の一色で染められていた。
どうして本名を名乗ったのよ!
これから会場に入ってチェックを受け、そこで初めて名乗るべきなのに。
ミア・パルスティンです、と……。
しかし、名乗ったのはセナだ。
そこいらの酒に酔った紳士ならばともかく、まだ会場入りも果たしていない殿下に、二度の名乗りを行うのはさすがに怪しまれる。
下手をすれば、身分の追求をされて解雇という最悪の結果を招きかねない。
セナは自分の手の中にある、招待状の人物、ミア・パルスティンになりきらなければならなかった。
敢え無く最初の関門で落第してしまいそうになり、しっかりするのよ、と自分を鼓舞した。
まだ彼しか知らないのだ
自分の本名は。
ミアの厚意を予想しなかった形で裏切ってしまい、セナは更に心を落ち込ませた。
彼女の優しさは親戚や親友というものを抜きにしたとしても、あまりにも慈悲にあふれたものだった。
仮面舞踏会に出られるという夢のような現実に心を奪われてしまい、さらに美しいドレスと、奪われた正当な物を取り返すことができるという誘惑に、駆られたのが間違いだった。
たとえ、その誘惑が一瞬の、数時間だけの瞬きだと分かっていても、抗えない魅力を、このパーティーは秘めていた。
短い時間でもいい。
自由が欲しかったのだ。
スイートルームを利用する側に戻ってみたかった。
普段の顧客のベッドを整え、床を磨き、リネンを交換する、そんな終わりのない重労働から、一夜でもいい、解き放たれたかった。
もし父親が生きていたら、自分はこの仮面舞踏会にまっさきに招待されていたはずだ、とセナは思い直すことにした。
どのような手段を講じたか分からないが、高等学院の寮に入り、実家をでていたセナは父親の死によって、継母と義姉たちに、手にするべき遺産の全てを奪われた。
父親の遺した遺産相続書にはセナにたいする遺産配分はあったものの、その管理はすべて継母がセナが成人になる十八歳まで代理することになっていた。
本来、貴族の女性は夫を失ったとき、遺産を相続する権利を認められない。
しかし、それは古い時代の産物であって、いまは魔導列車や冷蔵庫までもが庶民の手に入る、近代だ。
時代は変わり、女の権利も強く認められた帝国では、女公爵として爵位を継承することにより、継母は夫の全遺産を我がものにしてしまった。
セナには遺産から必要な分だけ支援をしているとうそぶきながら、その実、彼女への学費の支払いは、たった半年で打ち切られてしまったのだ。
十四歳の少女は実家からの支援を失い、わずかな銀行預金と寮においていた身の回り品をまとめて、帝都から遠く離れた田舎の寮を追い出された。
そんな生い立ちの彼女はさまざまな苦労をして、このホテル・ギャザリックの清掃係をしている。
セナはそそくさと逃げて怪しまれるより、本当の自分のままにこの場を生きてみようと思った。
そして、殿下ともし踊れるならば……。
なんて、ささやかな希望を望みつつ、いまの状況を冷静に鑑みる。
殿下は私の正体に気づいた?
いいえ、そんなはずはない。
もしそうならば、この男性のことだ。
すぐにでも、両隣にいる警護にセナを突き出すだろう。
詐欺師がいる、と。
今夜、限られた従業員以外はこの場にいたら、即解雇だ。
けれども、ロバートがセナに気づいた様子はなかった。
よくよく考えてみたら、セナとロバートの接点など、ほとんどないのだ。
むしろ、セナが解雇を危惧して自意識過剰になっていた節がある。
王太子は、ホテルの中ならどこにでもいる客室係としてしか、それまで見てこなかっただろう。
今夜は特別、目立つ装いをしているから、目に留まっただけで、貧乏くさいドレスなど着ていたら、彼は微塵にも興味を示さなかっただろう。
このホテルだけで数百人の従業員がいる、その中に銀髪の客室係が何人いると思うのか。
帝国ならばまだしも、王国のこの土地では、銀色の髪はたいして珍しくもない。
セナの髪色は混じり気のない美しいものだが、それでも立場は重要な要素だ。
ホテルの従業員にはそれぞれ相応しいサービスの場所が与えられている。
富裕層に接する者には、それなりの上等な装いが普段から用意されているのだ。
ところが、セナはそのピラミッドの最下層に位置する。
なるだけ目立たないようにスイートルームを清掃し、顧客の目を汚さないように配慮して、動き回るだけなのだ。
そんな普段の自分に、ロバートのような身分の最上位に属する王太子が、興味を示すとは考えにくい。
動悸が高まり、鼓動の激しさが耳の奥をじんじんと叩きつけてくる中、セナはそう思い直すことで、自分を落ち着かせた。
焦りを隠し、口元に優雅な笑みを浮かべて、彼の腕へと手を通す。
断る理由はどこにもなかった。
ロバートは長身で、そばで見るとその碧い髪色は、空よりも波打つ大海を思わせた。
彼は大学を卒業して一時期、騎士団に入っていたと聞く。
そのせいか、髪は短く整えられて、前髪ごと後ろに流すように、撫でつけられていた。
鼻は王国男性のなかではかなり高い方で、舞台の一流役者のような長い睫毛はそれだけで華やかさがあった。
優しいが、気分屋で傲慢な気質を感じさせる真紅の瞳には、これまで幾度か見かけた彼にはない、深い愛情に満ちたものがうかがえる。
華奢な男性がこのまれる昨今、彼は古いタイプのハンサムだといえた。
横目にも、目元に浮かぶ余裕を笑みがいまの場を楽しもうとしていることが分かる。
それは彼の魅力であったし、大いに周囲を惹き付ける、人望のようなものがあった。
最初にロバートをこの会場で見た瞬間。
いやもしかしたらもっと前。
ホテルで客室係として通り過ぎたあのころから、セナの関心は彼に向いていた。
ロバートの顔にはそれまで生きてきた人生の苦労の一端を垣間見ることができる。
まだ若いのに、眉尻には深い皺が寄せられていて、目尻も微笑むことで軽くなっているものの、王族ならではの気疲れによるものだろう、細やかな皺が見て取れた。
身を包む黒革の燕尾服を貴公子然として着こなしている彼は、いつのまにか、胸の内側から仮面を取り出して、それで整った顔の上半分を覆い隠してしまっていた。
これで素顔を見納めにするのには若干の勿体なさが感じられたが、仕方ない。
彼の仮面は一枚の布をうまく加工して、かつての航海時代に暴れまわったといわれる海賊のような危険めいた雰囲気を漂わせている。
セナはその横顔にうっとりとなってしまい、ついつい見入ってしまいそうになってしまった。
どうして本名を名乗ったのよ!
これから会場に入ってチェックを受け、そこで初めて名乗るべきなのに。
ミア・パルスティンです、と……。
しかし、名乗ったのはセナだ。
そこいらの酒に酔った紳士ならばともかく、まだ会場入りも果たしていない殿下に、二度の名乗りを行うのはさすがに怪しまれる。
下手をすれば、身分の追求をされて解雇という最悪の結果を招きかねない。
セナは自分の手の中にある、招待状の人物、ミア・パルスティンになりきらなければならなかった。
敢え無く最初の関門で落第してしまいそうになり、しっかりするのよ、と自分を鼓舞した。
まだ彼しか知らないのだ
自分の本名は。
ミアの厚意を予想しなかった形で裏切ってしまい、セナは更に心を落ち込ませた。
彼女の優しさは親戚や親友というものを抜きにしたとしても、あまりにも慈悲にあふれたものだった。
仮面舞踏会に出られるという夢のような現実に心を奪われてしまい、さらに美しいドレスと、奪われた正当な物を取り返すことができるという誘惑に、駆られたのが間違いだった。
たとえ、その誘惑が一瞬の、数時間だけの瞬きだと分かっていても、抗えない魅力を、このパーティーは秘めていた。
短い時間でもいい。
自由が欲しかったのだ。
スイートルームを利用する側に戻ってみたかった。
普段の顧客のベッドを整え、床を磨き、リネンを交換する、そんな終わりのない重労働から、一夜でもいい、解き放たれたかった。
もし父親が生きていたら、自分はこの仮面舞踏会にまっさきに招待されていたはずだ、とセナは思い直すことにした。
どのような手段を講じたか分からないが、高等学院の寮に入り、実家をでていたセナは父親の死によって、継母と義姉たちに、手にするべき遺産の全てを奪われた。
父親の遺した遺産相続書にはセナにたいする遺産配分はあったものの、その管理はすべて継母がセナが成人になる十八歳まで代理することになっていた。
本来、貴族の女性は夫を失ったとき、遺産を相続する権利を認められない。
しかし、それは古い時代の産物であって、いまは魔導列車や冷蔵庫までもが庶民の手に入る、近代だ。
時代は変わり、女の権利も強く認められた帝国では、女公爵として爵位を継承することにより、継母は夫の全遺産を我がものにしてしまった。
セナには遺産から必要な分だけ支援をしているとうそぶきながら、その実、彼女への学費の支払いは、たった半年で打ち切られてしまったのだ。
十四歳の少女は実家からの支援を失い、わずかな銀行預金と寮においていた身の回り品をまとめて、帝都から遠く離れた田舎の寮を追い出された。
そんな生い立ちの彼女はさまざまな苦労をして、このホテル・ギャザリックの清掃係をしている。
セナはそそくさと逃げて怪しまれるより、本当の自分のままにこの場を生きてみようと思った。
そして、殿下ともし踊れるならば……。
なんて、ささやかな希望を望みつつ、いまの状況を冷静に鑑みる。
殿下は私の正体に気づいた?
いいえ、そんなはずはない。
もしそうならば、この男性のことだ。
すぐにでも、両隣にいる警護にセナを突き出すだろう。
詐欺師がいる、と。
今夜、限られた従業員以外はこの場にいたら、即解雇だ。
けれども、ロバートがセナに気づいた様子はなかった。
よくよく考えてみたら、セナとロバートの接点など、ほとんどないのだ。
むしろ、セナが解雇を危惧して自意識過剰になっていた節がある。
王太子は、ホテルの中ならどこにでもいる客室係としてしか、それまで見てこなかっただろう。
今夜は特別、目立つ装いをしているから、目に留まっただけで、貧乏くさいドレスなど着ていたら、彼は微塵にも興味を示さなかっただろう。
このホテルだけで数百人の従業員がいる、その中に銀髪の客室係が何人いると思うのか。
帝国ならばまだしも、王国のこの土地では、銀色の髪はたいして珍しくもない。
セナの髪色は混じり気のない美しいものだが、それでも立場は重要な要素だ。
ホテルの従業員にはそれぞれ相応しいサービスの場所が与えられている。
富裕層に接する者には、それなりの上等な装いが普段から用意されているのだ。
ところが、セナはそのピラミッドの最下層に位置する。
なるだけ目立たないようにスイートルームを清掃し、顧客の目を汚さないように配慮して、動き回るだけなのだ。
そんな普段の自分に、ロバートのような身分の最上位に属する王太子が、興味を示すとは考えにくい。
動悸が高まり、鼓動の激しさが耳の奥をじんじんと叩きつけてくる中、セナはそう思い直すことで、自分を落ち着かせた。
焦りを隠し、口元に優雅な笑みを浮かべて、彼の腕へと手を通す。
断る理由はどこにもなかった。
ロバートは長身で、そばで見るとその碧い髪色は、空よりも波打つ大海を思わせた。
彼は大学を卒業して一時期、騎士団に入っていたと聞く。
そのせいか、髪は短く整えられて、前髪ごと後ろに流すように、撫でつけられていた。
鼻は王国男性のなかではかなり高い方で、舞台の一流役者のような長い睫毛はそれだけで華やかさがあった。
優しいが、気分屋で傲慢な気質を感じさせる真紅の瞳には、これまで幾度か見かけた彼にはない、深い愛情に満ちたものがうかがえる。
華奢な男性がこのまれる昨今、彼は古いタイプのハンサムだといえた。
横目にも、目元に浮かぶ余裕を笑みがいまの場を楽しもうとしていることが分かる。
それは彼の魅力であったし、大いに周囲を惹き付ける、人望のようなものがあった。
最初にロバートをこの会場で見た瞬間。
いやもしかしたらもっと前。
ホテルで客室係として通り過ぎたあのころから、セナの関心は彼に向いていた。
ロバートの顔にはそれまで生きてきた人生の苦労の一端を垣間見ることができる。
まだ若いのに、眉尻には深い皺が寄せられていて、目尻も微笑むことで軽くなっているものの、王族ならではの気疲れによるものだろう、細やかな皺が見て取れた。
身を包む黒革の燕尾服を貴公子然として着こなしている彼は、いつのまにか、胸の内側から仮面を取り出して、それで整った顔の上半分を覆い隠してしまっていた。
これで素顔を見納めにするのには若干の勿体なさが感じられたが、仕方ない。
彼の仮面は一枚の布をうまく加工して、かつての航海時代に暴れまわったといわれる海賊のような危険めいた雰囲気を漂わせている。
セナはその横顔にうっとりとなってしまい、ついつい見入ってしまいそうになってしまった。
21
お気に入りに追加
2,407
あなたにおすすめの小説
公爵閣下の契約妻
秋津冴
恋愛
呪文を唱えるよりも、魔法の力を封じ込めた『魔石』を活用することが多くなった、そんな時代。
伯爵家の次女、オフィーリナは十六歳の誕生日、いきなり親によって婚約相手を決められてしまう。
実家を継ぐのは姉だからと生涯独身を考えていたオフィーリナにとっては、寝耳に水の大事件だった。
しかし、オフィーリナには結婚よりもやりたいことがあった。
オフィーリナには魔石を加工する才能があり、幼い頃に高名な職人に弟子入りした彼女は、自分の工房を開店する許可が下りたところだったのだ。
「公爵様、大変失礼ですが……」
「側室に入ってくれたら、資金援助は惜しまないよ?」
「しかし、結婚は考えられない」
「じゃあ、契約結婚にしよう。俺も正妻がうるさいから。この婚約も公爵家と伯爵家の同士の契約のようなものだし」
なんと、婚約者になったダミアノ公爵ブライトは、国内でも指折りの富豪だったのだ。
彼はオフィーリナのやりたいことが工房の経営なら、資金援助は惜しまないという。
「結婚……資金援助!? まじで? でも、正妻……」
「うまくやる自信がない?」
「ある女性なんてそうそういないと思います……」
そうなのだ。
愛人のようなものになるのに、本妻に気に入られることがどれだけ難しいことか。
二の足を踏むオフィーリナにブライトは「まあ、任せろ。どうにかする」と言い残して、契約結婚は成立してしまう。
平日は魔石を加工する、魔石彫金師として。
週末は契約妻として。
オフィーリナは週末の二日間だけ、工房兼自宅に彼を迎え入れることになる。
他の投稿サイトでも掲載しています。
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
幼妻は、白い結婚を解消して国王陛下に溺愛される。
秋月乃衣
恋愛
旧題:幼妻の白い結婚
13歳のエリーゼは、侯爵家嫡男のアランの元へ嫁ぐが、幼いエリーゼに夫は見向きもせずに初夜すら愛人と過ごす。
歩み寄りは一切なく月日が流れ、夫婦仲は冷え切ったまま、相変わらず夫は愛人に夢中だった。
そしてエリーゼは大人へと成長していく。
※近いうちに婚約期間の様子や、結婚後の事も書く予定です。
小説家になろう様にも掲載しています。
追放された悪役令嬢は辺境にて隠し子を養育する
3ツ月 葵(ミツヅキ アオイ)
恋愛
婚約者である王太子からの突然の断罪!
それは自分の婚約者を奪おうとする義妹に嫉妬してイジメをしていたエステルを糾弾するものだった。
しかしこれは義妹に仕組まれた罠であったのだ。
味方のいないエステルは理不尽にも王城の敷地の端にある粗末な離れへと幽閉される。
「あぁ……。私は一生涯ここから出ることは叶わず、この場所で独り朽ち果ててしまうのね」
エステルは絶望の中で高い塀からのぞく狭い空を見上げた。
そこでの生活も数ヵ月が経って落ち着いてきた頃に突然の来訪者が。
「お姉様。ここから出してさし上げましょうか? そのかわり……」
義妹はエステルに悪魔の様な契約を押し付けようとしてくるのであった。
美人すぎる姉ばかりの姉妹のモブ末っ子ですが、イケメン公爵令息は、私がお気に入りのようで。
天災
恋愛
美人な姉ばかりの姉妹の末っ子である私、イラノは、モブな性格である。
とある日、公爵令息の誕生日パーティーにて、私はとある事件に遭う!?
女嫌いな辺境伯と歴史狂いの子爵令嬢の、どうしようもなくマイペースな婚姻
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
恋愛
「友好と借金の形に、辺境伯家に嫁いでくれ」
行き遅れの私・マリーリーフに、突然婚約話が持ち上がった。
相手は女嫌いに社交嫌いな若き辺境伯。子爵令嬢の私にはまたとない好条件ではあるけど、相手の人柄が心配……と普通は思うでしょう。
でも私はそんな事より、嫁げば他に時間を取られて大好きな歴史研究に没頭できない事の方が問題!
それでも互いの領地の友好と借金の形として仕方がなく嫁いだ先で、「家の事には何も手出し・口出しするな」と言われて……。
え、「何もしなくていい」?!
じゃあ私、今まで通り、歴史研究してていいの?!
こうして始まる結婚(ただの同居)生活が、普通なわけはなく……?
どうやらプライベートな時間はずっと剣を振っていたい旦那様と、ずっと歴史に浸っていたい私。
二人が歩み寄る日は、来るのか。
得意分野が文と武でかけ離れている二人だけど、マイペース過ぎるところは、どこか似ている?
意外とお似合いなのかもしれません。笑
婚姻初日、「好きになることはない」と宣言された公爵家の姫は、英雄騎士の夫を翻弄する~夫は家庭内で私を見つめていますが~
扇 レンナ
恋愛
公爵令嬢のローゼリーンは1年前の戦にて、英雄となった騎士バーグフリートの元に嫁ぐこととなる。それは、彼が褒賞としてローゼリーンを望んだからだ。
公爵令嬢である以上に国王の姪っ子という立場を持つローゼリーンは、母譲りの美貌から『宝石姫』と呼ばれている。
はっきりと言って、全く釣り合わない結婚だ。それでも、王家の血を引く者として、ローゼリーンはバーグフリートの元に嫁ぐことに。
しかし、婚姻初日。晩餐の際に彼が告げたのは、予想もしていない言葉だった。
拗らせストーカータイプの英雄騎士(26)×『宝石姫』と名高い公爵令嬢(21)のすれ違いラブコメ。
▼掲載先→アルファポリス、小説家になろう、エブリスタ
お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。
下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。
またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。
あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。
ご都合主義の多分ハッピーエンド?
小説家になろう様でも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる