真神家龍神忌憚

 六歳の時、母親に捨てられた真神操は、強い霊力を宿す「破子」として生きてきた。
 破子は百年に一度、真神家に生まれ、強大な力が妖や怪異といったわざわいを招く存在として忌み嫌われてきた。
 一族から存在を疎まれた彼女を支えたのは、紅い髪と青い瞳を持つ少年・紅羽だった。
 操と紅羽は同じ屋根の下で十年間を過ごし、互いに唯一無二の存在となっていく。
 だが、高校入学を機に二人の運命は大きく動き出す。
 操をめぐり、結界師の名家たちの思惑や因縁が絡み合い、怪異や妖たちの襲撃が彼らを試練へと追い込む。
 さらに、紅羽が抱える秘密――彼が龍神の化身であるという真実が明らかになった時、二人の関係は複雑さを増していく。
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