痾は讥から

ショコラッテ。

文字の大きさ
2 / 2

作者による解説もどき

しおりを挟む
この作品の説明諸々をするページ。別に正解はないので、1つの見方として。



まず、タイトルについて 「やまいから」

痾=やまい。長い病気。重い病気。持病。こじれて治り にくい病気。

讥=責める。とがめる。

本来は“病は気から”と書きますが、タイトルでは上記の意を持った漢字を使用しております。その為、“病気は気持ちから”が“重い病気は責める事から”に意味が変わります。
ここでいう重い病気は主人公「私」のの事を指します。そしてそのうつ病は周り、はたまた自分から責められる事によりかかってしまった重い病気なのである。重い病気は責める事から。そんな感じです。




主人公「私」について

実はこの主人公、身体が男の子で心は女の子なのです。それを匂わせる箇所が幾つかあります。

・校則で男子はの上履き、女子はの上履きを履く。
→主人公は青色を履いている。
・水泳の授業の時の見せたくないの意味
→傷ももちろん、女心として胸を見られたくない。
・トイレ
→解説は後述

四肢に巻いている包帯は自傷行為を隠す為です。
(トイレの個室で自傷行為をしている文章がある通り)

そしてこの主人公「私」は虐めを受けているんです。虐めの原因としては性別ですかね。
「お前身体男なのに私とか言うの気持ち悪い」的なね。
虐めの内容としては
・下駄箱に虫等を入れられる(主人公はそんなの居ないとをしている)
・学校の机に落書きがされている
・制服が汚れている(何かしらの理由で泥がついた)
・教室を出る時悪口を言われる
・トイレに入る時悪口を言われる
(お前女子なのに男子トイレ入るのかよ)
(お前男子なのに女子トイレ入るのかよ)
です。(作品の中にある物)



虐めについて

気付いた方もいるかもしれませんが、作品内に出てくる“刃物”と言うのは“悪口”の暗喩なんです。よく悪口はと言われるので。
カッターや包丁、というのは悪口の度合いを、表しています。カッターはちょっとした悪口。包丁は過度な悪口。

トイレの中で出てきた“人気のコ”。
スクールカーストの高い子の発言力といったらとてつもないですよね。その為、そんな子から刃物を投げつけられる悪口を言われるのって、とても傷つくんです。

それに対して先生や周りはをしている訳です。



包帯について

主人公の心はボロボロ。心の傷は体の傷とリンクしてます。実際に刃物を投げつけられると傷が出来ますよね。その為、四肢が切り傷だらけになり包帯で隠しているのですが、実際のところこれって主人公が自傷行為で作った切り傷でしかないんです。それを認めたくなく、またをする主人公。
気の所為。これは気の所為。



その他について


・時間が早く感じる
主人公は時間が早く感じています。これは、考え事ばかりしているから。考え事をしていると、時間は早く感じますよね。え?自分だけ?そう…

・なんとなく
学校に行きたくない理由はなんとなくと主人公は言っていますが、実際のところ虐められたくないからなんです。然し、深く考えれば のでなんとなく、と軽く考えているんです。現実逃避です。

・家庭環境
気付きましたでしょうか。この作品には“父親”が出てきて居ません。実は母子家庭だったりするんですね。然し、母は育児放棄気味。その証拠に、洗濯をしない・朝御飯を真面に作らない(パンは賞味期限切れ、腐っている=不味い)等があります。朝、母が見つめていたプリント。性同一性障害について記載されているプリントとでも思っておいて下さい。そしてプリントをみながらぶつぶつと不安を零している。その事で母は主人公を気持ち悪がっているんです。(当たりが強い(すぐ怒る))
母に声を掛ける、になっているのは返事が来てないからです。(無視)

・うつ病
主人公はにかかってしまった。それはやまいと言った方がいいのだ。うつ病は1度なるとなかなか治りません。治っても完治することはないでしょう。食欲がない、睡眠障害等の症状が出ています。

・母の話は聞くのに先生の話は聞かない
自分の事に意識がいっている為、自分に関することしか耳に入らない訳です。自分の事で、考え事
をしているのです。

・現実逃避
これ以上自分が辛くならないようにと現実逃避をしている箇所が何箇所かあります。下駄箱、教室に入った時の周りの反応、水泳の授業、トイレに入る時、自傷行為、トイレから出る時。これらを気の所為だと考えたり、無かったことにしたり明るく考えたりと、少しでも軽くなる様にをしています。悪口を言われていることに対し楽しいなんて普通思いませんから。

・ラスト屋上のシーン
簡潔に言えばする為に屋上へと向かったんです、主人公は。なんとなく、と言っているのも現実逃避に近いかもです。死ぬときって走馬灯が過ぎるとよくいいますよね。その為、最後は死が間近に迫っている為一日の出来事が一つ一つ書かれています。歩を進めながら、走馬灯が過ぎるをそんな感じの奴を表現したつもりです。死にたい、そして主人公は亡くなる訳です。
ここで最初の部分を思い出して欲しいのですが、
、お母さん」
とありましたが、これってって意味なんですよね。






痾は讥から。虐め、性別をテーマに書いた小説です。
偏見、差別が無くなる未来を。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)

MisakiNonagase
現代文学
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。

後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~

菱沼あゆ
キャラ文芸
 突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。  洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。  天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。  洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。  中華後宮ラブコメディ。

私に告白してきたはずの先輩が、私の友人とキスをしてました。黙って退散して食事をしていたら、ハイスペックなイケメン彼氏ができちゃったのですが。

石河 翠
恋愛
飲み会の最中に席を立った主人公。化粧室に向かった彼女は、自分に告白してきた先輩と自分の友人がキスをしている現場を目撃する。 自分への告白は、何だったのか。あまりの出来事に衝撃を受けた彼女は、そのまま行きつけの喫茶店に退散する。 そこでやけ食いをする予定が、美味しいものに満足してご機嫌に。ちょっとしてネタとして先ほどのできごとを話したところ、ずっと片想いをしていた相手に押し倒されて……。 好きなひとは高嶺の花だからと諦めつつそばにいたい主人公と、アピールし過ぎているせいで冗談だと思われている愛が重たいヒーローの恋物語。 この作品は、小説家になろう及びエブリスタでも投稿しております。 扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。

還暦の性 若い彼との恋愛模様

MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。 そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様を書いたストーリーです。

没落貴族か修道女、どちらか選べというのなら

藤田菜
キャラ文芸
愛する息子のテオが連れてきた婚約者は、私の苛立つことばかりする。あの娘の何から何まで気に入らない。けれど夫もテオもあの娘に騙されて、まるで私が悪者扱い──何もかも全て、あの娘が悪いのに。

壊れていく音を聞きながら

夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。 妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪 何気ない日常のひと幕が、 思いもよらない“ひび”を生んでいく。 母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。 誰も気づきがないまま、 家族のかたちが静かに崩れていく――。 壊れていく音を聞きながら、 それでも誰かを思うことはできるのか。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

裏切りの代償

中岡 始
キャラ文芸
かつて夫と共に立ち上げたベンチャー企業「ネクサスラボ」。奏は結婚を機に経営の第一線を退き、専業主婦として家庭を支えてきた。しかし、平穏だった生活は夫・尚紀の裏切りによって一変する。彼の部下であり不倫相手の優美が、会社を混乱に陥れつつあったのだ。 尚紀の冷たい態度と優美の挑発に苦しむ中、奏は再び経営者としての力を取り戻す決意をする。裏切りの証拠を集め、かつての仲間や信頼できる協力者たちと連携しながら、会社を立て直すための計画を進める奏。だが、それは尚紀と優美の野望を徹底的に打ち砕く覚悟でもあった。 取締役会での対決、揺れる社内外の信頼、そして壊れた夫婦の絆の果てに待つのは――。 自分の誇りと未来を取り戻すため、すべてを賭けて挑む奏の闘い。復讐の果てに見える新たな希望と、繊細な人間ドラマが交錯する物語がここに。

処理中です...