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作者による解説もどき
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この作品の説明諸々をするページ。別に正解はないので、1つの見方として。
まず、タイトルについて 「痾は讥から」
痾=やまい。長い病気。重い病気。持病。こじれて治り にくい病気。
讥=責める。とがめる。
本来は“病は気から”と書きますが、タイトルでは上記の意を持った漢字を使用しております。その為、“病気は気持ちから”が“重い病気は責める事から”に意味が変わります。
ここでいう重い病気は主人公「私」のうつ病の事を指します。そしてそのうつ病は周り、はたまた自分から責められる事によりかかってしまった重い病気なのである。重い病気は責める事から。そんな感じです。
主人公「私」について
実はこの主人公、身体が男の子で心は女の子なのです。それを匂わせる箇所が幾つかあります。
・校則で男子は青色の上履き、女子は赤色の上履きを履く。
→主人公は青色を履いている。
・水泳の授業の時の見せたくないの意味
→傷ももちろん、女心として胸を見られたくない。
・トイレ
→解説は後述
四肢に巻いている包帯は自傷行為を隠す為です。
(トイレの個室で自傷行為をしている文章がある通り)
そしてこの主人公「私」は虐めを受けているんです。虐めの原因としては性別ですかね。
「お前身体男なのに私とか言うの気持ち悪い」的なね。
虐めの内容としては
・下駄箱に虫等を入れられる(主人公はそんなの居ないと現実逃避をしている)
・学校の机に落書きがされている
・制服が汚れている(何かしらの理由で泥がついた)
・教室を出る時悪口を言われる
・トイレに入る時悪口を言われる
(お前女子なのに男子トイレ入るのかよ)
(お前男子なのに女子トイレ入るのかよ)
です。(作品の中にある物)
虐めについて
気付いた方もいるかもしれませんが、作品内に出てくる“刃物”と言うのは“悪口”の暗喩なんです。よく悪口は言葉の刃と言われるので。
カッターや包丁、というのは悪口の度合いを、表しています。カッターはちょっとした悪口。包丁は過度な悪口。
トイレの中で出てきた“人気のコ”。
スクールカーストの高い子の発言力といったらとてつもないですよね。その為、そんな子から刃物を投げつけられるのって、とても傷つくんです。
それに対して先生や周りは見て見ぬふりをしている訳です。
包帯について
主人公の心はボロボロ。心の傷は体の傷とリンクしてます。実際に刃物を投げつけられると傷が出来ますよね。その為、四肢が切り傷だらけになり包帯で隠しているのですが、実際のところこれって主人公が自傷行為で作った切り傷でしかないんです。それを認めたくなく、また現実逃避をする主人公。
気の所為。これは気の所為。
その他について
・時間が早く感じる
主人公は時間が早く感じています。これは、考え事ばかりしているから。考え事をしていると、時間は早く感じますよね。え?自分だけ?そう…
・なんとなく
学校に行きたくない理由はなんとなくと主人公は言っていますが、実際のところ虐められたくないからなんです。然し、深く考えれば 病が悪化してしまうのでなんとなく、と軽く考えているんです。現実逃避です。
・家庭環境
気付きましたでしょうか。この作品には“父親”が出てきて居ません。実は母子家庭だったりするんですね。然し、母は育児放棄気味。その証拠に、洗濯をしない・朝御飯を真面に作らない(パンは賞味期限切れ、腐っている=不味い)等があります。朝、母が見つめていたプリント。性同一性障害について記載されているプリントとでも思っておいて下さい。そしてプリントをみながらぶつぶつと不安を零している。その事で母は主人公を気持ち悪がっているんです。(当たりが強い(すぐ怒る))
母に声を掛ける、になっているのは返事が来てないからです。(無視)
・うつ病
主人公は重い病にかかってしまった。それは痾と言った方がいいのだ。うつ病は1度なるとなかなか治りません。治っても完治することはないでしょう。食欲がない、睡眠障害等の症状が出ています。
・母の話は聞くのに先生の話は聞かない
自分の事に意識がいっている為、自分に関することしか耳に入らない訳です。自分の事で、考え事
をしているのです。
・現実逃避
これ以上自分が辛くならないようにと現実逃避をしている箇所が何箇所かあります。下駄箱、教室に入った時の周りの反応、水泳の授業、トイレに入る時、自傷行為、トイレから出る時。これらを気の所為だと考えたり、無かったことにしたり明るく考えたりと、少しでも軽くなる様に現実逃避をしています。悪口を言われていることに対し楽しいなんて普通思いませんから。
・ラスト屋上のシーン
簡潔に言えば自殺する為に屋上へと向かったんです、主人公は。なんとなく、と言っているのも現実逃避に近いかもです。死ぬときって走馬灯が過ぎるとよくいいますよね。その為、最後は死が間近に迫っている為一日の出来事が一つ一つ書かれています。歩を進めながら、走馬灯が過ぎるをそんな感じの奴を表現したつもりです。死にたい、そして主人公は亡くなる訳です。
ここで最初の部分を思い出して欲しいのですが、
「いってきます、お母さん」
とありましたが、これって逝ってきますって意味なんですよね。
痾は讥から。虐め、性別をテーマに書いた小説です。
偏見、差別が無くなる未来を。
まず、タイトルについて 「痾は讥から」
痾=やまい。長い病気。重い病気。持病。こじれて治り にくい病気。
讥=責める。とがめる。
本来は“病は気から”と書きますが、タイトルでは上記の意を持った漢字を使用しております。その為、“病気は気持ちから”が“重い病気は責める事から”に意味が変わります。
ここでいう重い病気は主人公「私」のうつ病の事を指します。そしてそのうつ病は周り、はたまた自分から責められる事によりかかってしまった重い病気なのである。重い病気は責める事から。そんな感じです。
主人公「私」について
実はこの主人公、身体が男の子で心は女の子なのです。それを匂わせる箇所が幾つかあります。
・校則で男子は青色の上履き、女子は赤色の上履きを履く。
→主人公は青色を履いている。
・水泳の授業の時の見せたくないの意味
→傷ももちろん、女心として胸を見られたくない。
・トイレ
→解説は後述
四肢に巻いている包帯は自傷行為を隠す為です。
(トイレの個室で自傷行為をしている文章がある通り)
そしてこの主人公「私」は虐めを受けているんです。虐めの原因としては性別ですかね。
「お前身体男なのに私とか言うの気持ち悪い」的なね。
虐めの内容としては
・下駄箱に虫等を入れられる(主人公はそんなの居ないと現実逃避をしている)
・学校の机に落書きがされている
・制服が汚れている(何かしらの理由で泥がついた)
・教室を出る時悪口を言われる
・トイレに入る時悪口を言われる
(お前女子なのに男子トイレ入るのかよ)
(お前男子なのに女子トイレ入るのかよ)
です。(作品の中にある物)
虐めについて
気付いた方もいるかもしれませんが、作品内に出てくる“刃物”と言うのは“悪口”の暗喩なんです。よく悪口は言葉の刃と言われるので。
カッターや包丁、というのは悪口の度合いを、表しています。カッターはちょっとした悪口。包丁は過度な悪口。
トイレの中で出てきた“人気のコ”。
スクールカーストの高い子の発言力といったらとてつもないですよね。その為、そんな子から刃物を投げつけられるのって、とても傷つくんです。
それに対して先生や周りは見て見ぬふりをしている訳です。
包帯について
主人公の心はボロボロ。心の傷は体の傷とリンクしてます。実際に刃物を投げつけられると傷が出来ますよね。その為、四肢が切り傷だらけになり包帯で隠しているのですが、実際のところこれって主人公が自傷行為で作った切り傷でしかないんです。それを認めたくなく、また現実逃避をする主人公。
気の所為。これは気の所為。
その他について
・時間が早く感じる
主人公は時間が早く感じています。これは、考え事ばかりしているから。考え事をしていると、時間は早く感じますよね。え?自分だけ?そう…
・なんとなく
学校に行きたくない理由はなんとなくと主人公は言っていますが、実際のところ虐められたくないからなんです。然し、深く考えれば 病が悪化してしまうのでなんとなく、と軽く考えているんです。現実逃避です。
・家庭環境
気付きましたでしょうか。この作品には“父親”が出てきて居ません。実は母子家庭だったりするんですね。然し、母は育児放棄気味。その証拠に、洗濯をしない・朝御飯を真面に作らない(パンは賞味期限切れ、腐っている=不味い)等があります。朝、母が見つめていたプリント。性同一性障害について記載されているプリントとでも思っておいて下さい。そしてプリントをみながらぶつぶつと不安を零している。その事で母は主人公を気持ち悪がっているんです。(当たりが強い(すぐ怒る))
母に声を掛ける、になっているのは返事が来てないからです。(無視)
・うつ病
主人公は重い病にかかってしまった。それは痾と言った方がいいのだ。うつ病は1度なるとなかなか治りません。治っても完治することはないでしょう。食欲がない、睡眠障害等の症状が出ています。
・母の話は聞くのに先生の話は聞かない
自分の事に意識がいっている為、自分に関することしか耳に入らない訳です。自分の事で、考え事
をしているのです。
・現実逃避
これ以上自分が辛くならないようにと現実逃避をしている箇所が何箇所かあります。下駄箱、教室に入った時の周りの反応、水泳の授業、トイレに入る時、自傷行為、トイレから出る時。これらを気の所為だと考えたり、無かったことにしたり明るく考えたりと、少しでも軽くなる様に現実逃避をしています。悪口を言われていることに対し楽しいなんて普通思いませんから。
・ラスト屋上のシーン
簡潔に言えば自殺する為に屋上へと向かったんです、主人公は。なんとなく、と言っているのも現実逃避に近いかもです。死ぬときって走馬灯が過ぎるとよくいいますよね。その為、最後は死が間近に迫っている為一日の出来事が一つ一つ書かれています。歩を進めながら、走馬灯が過ぎるをそんな感じの奴を表現したつもりです。死にたい、そして主人公は亡くなる訳です。
ここで最初の部分を思い出して欲しいのですが、
「いってきます、お母さん」
とありましたが、これって逝ってきますって意味なんですよね。
痾は讥から。虐め、性別をテーマに書いた小説です。
偏見、差別が無くなる未来を。
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