46 / 78
46・コートナー兄妹
しおりを挟む
王家の挨拶が終わり皆の緊張が解け、さわさわと周りが動き出した途端、セルシュが一人そわそわし出した。
「セルシュ?」
不思議に思いセルシュに声を掛けると、それはもうきらっきらな笑顔を向けられたので思わずたじろいでしまった。
「なっ、何?どしたのさセルシュ」
「あのな、王家の食事は本当に凄いんだぞ!ここでしか食べられない物が沢山あるんだ!ほらクルーディス、リーン行くぞ!」
早口て言いたい事を捲し立てたセルシュは、あっという間に食べ物のあるコーナーへと足早に移動していった。
「あっ、お待ち下さいセルシュ様っ」
リーンははぐれない様に慌ててセルシュを追い掛ける。
きっと料理がセルシュの今日の一番の目的なんだろう。どんだけ楽しみにしてたんだか。まぁ、セルシュがそんなに力説するんだから、きっと本当に美味しいんだろうな。そんな彼に思わず笑いも出てきてしまう。
折角なのでわたしもたまには何か食べようかと二人の後をゆっくり追った。
「素晴らしいですねセルシュ様。本当に美味しそうです」
「だろ?ほら、見てないでどんどん食べようぜ!」
浮かれているセルシュの横でリーンは素直に料理の豪華さに感動してほぅとため息をついていた。リーンの前にはきらびやかで美味しそうな料理達が鎮座していた。
二人に遅れてその場に着いたわたしはというと、そのきらびやかな料理達に感動はしたものの、それよりも圧倒される程の量に固まってしまった。こんなに人がいるんだからそれなりの量が必要なのはわかるんだけどさ。少食な自分には、見ているだけで胸焼けを起こしてしまいそうな程だ。
「すご……」
「な?凄いだろ!お前も好きなだけ食べろよ?」
呆然としたままこぼした言葉にすかさずセルシュが嬉しそうに答えてくれるが。
…凄いの意味が違う。
わたしはセルシュみたいに食欲旺盛じゃないからさ、ささやかにしか食べれないし、見ただけでお腹いっぱいな気分なんだよ。
そんな事を思っていたわたしの手にはいつの間にかお肉か山盛りになったお皿が渡されていた。
「ちょっ……こんなに食べられないからっ」
このお皿を渡してきたセルシュはにこにことしながらもわたしの肉山を返す事を許してはくれなかった。
「お前さー、普段あんまり食べてないから筋肉も付かねーんだ。たまにはこれ位食べてみろよ」
う、それを言われると…。それはもうまさに図星なのでわたしは何も言えなくなってしまう。
わたしは仕方なく持っている皿を返すのを諦めて、ため息をついた。男の子らしい肉ばかりのこの山は、見るだけでげんなりしてしまうんだけどなぁ…。
セルシュの言う通りさっさと全部食べて視界から消すべきなんだろうけど、この量を食べきれる自信も根性もわたしにはなかった。
……どうしよう、これ。
「セルシュ師匠!クルーディス師匠!」
その声に振り向くと見知った顔がこちらに向かって来た。
遠くから人を掻き分け手を振っているのはランディスだ。
セルシュといいランディスといい、この人混みの中でよく人を探す事ができるなぁと感心してしまう。満面の笑みで早足でやって来るランディスの後ろには普段とは違い、大人しく兄の後ろをついて来るアイラがいた。
今日のアイラはご令嬢らしくおしとやかに行動しているのがわかる。ドレスも髪型も今日は華やかでレイラの頑張りがうかがえた。
頑張ってご令嬢になろうとしているアイラも可愛らしくて、思わず笑みがこぼれてしまう。
「会えて良かったです。きっとこの辺りにいるだろうと思っていたんですよ」
笑顔のランディスにわたしもにっこりと笑顔を向けた。
なんてグッドタイミング!
「ランディスいいところに来たね。これあげるから頑張って筋肉と体力つけて稽古してね」
「えっ!?嬉しいですクルーディス師匠!そこまで私の事を考えて下さっていたのですね!ありがとうございます!」
ここぞとばかりにわたしがランディスに肉山を渡すと、素直に喜んでくれる。
良心が少し痛むけど、セルシュだってそんな理由でこれを渡してきたんだし、わたしも同じ理由でランディスに渡してもいいよね?
ランディスは師匠から渡されたお肉の山に感動し、私の為に有り難いですと舞い上がってくれた。ふぅ、いい仕事したな。
横でセルシュが呆れた顔をしてこちらを見ていたけれど、これ以上わたしに食事を勧める事は諦めたのか、すぐに自分のお皿のお肉に夢中になる。
ランディスはそんな自分の師匠に挨拶する為に側に向かっていった。
「ごきげんようクルーディス様。お久しぶりにございます」
アイラはドレスをつまんで腰を落として丁寧なお辞儀をし、貴族のご令嬢らしい挨拶をしてくれた。レイラは流石だな、と明後日の方向に考えがいってしまったのは内緒。
「久しぶりアイラ。今日はとてもおしとやかだね」
わたしがそう言うとアイラはにっこりと笑顔になった。
「今日の為にレイラに拘束されて大変だったんだから。でもまぁ、少し位はレイラの顔を立てないといけないしね」
「でも頑張っただけあってちゃんと可愛いご令嬢だよ。ドレスも髪型も似合ってる」
「ありがとうございます。クルーディス様」
褒めるとアイラは可愛らしく微笑み、もう一度ご令嬢としてお辞儀をしてくれた。
そういえば……。
アイラと初めてきちんと話をした時に、確か『外』が怖いって話をしていなかったっけ。普段のアイラのままに見えるけど、ここは屋敷の『外』ではある訳で。
大丈夫なのかな。
初めて会ったのはコートナー邸の『外』でもあるタランド公爵様のパーティーだったからなぁ。うーん、建物の中なら平気なのかな。……色々考えてみてもよくわからない。
「アイラ、『外』は平気なの?大丈夫?」
どうしても気になってしまい思わず聞いてみると、アイラは一瞬言葉に詰まって固まってしまった。
しまった、聞いて欲しくなかった事なのかもしれない。
「ごっ、ごめん!」
慌てて謝っても言葉として出てしまったものは取り消す事は出来ない。あぁもう、迂闊過ぎて自分を殴りたくなる。
「ん……馬車で来たし。クルーディスもいるから…平気だよ」
アイラは少し辛そうな顔をしながら小さく答えてくれた。
「本当にごめん……あのさ、無理はしないでね」
「…心配してくれてありがと」
アイラは何かを我慢している様な笑顔をわたしに向ける。そんな顔をさせたくはなかったのに。申し訳ない気持ちと心配な気持ちが混ざる。でも心配な気持ちの方が段々と強くなるのがわかった。
アイラの憂いはなんだろう。
アイラの話を深読みすると、馬車だと何とか大丈夫って事なのだろうか。そう考えるとコートナー邸の『外』と言うより『外の道を歩く』事が出来ないのかもしれない、と漠然と思う。
もしかしたら事故の事が記憶にあってそれを思い出してしまうのだろうか。
そんなトラウマになっていそうな事を流石に聞けず、アイラの辛さがわかってあげられない自分が歯痒い。
その辺の事は詳しくはわからないけど、いつかその話をしてもらえる位信頼してもらえたら嬉しい。でも、それにはわたしがもう少ししっかりしないといけないのに。
こんな風に、言いたくなかっただろう事を言わせてしまった自分が本当に情けない。ごめんね、アイラ。
その憂いをわたしがいつか何とか出来ればいいのに。
◆ ◆ ◆
読んでいただきましてありがとうございます。
「セルシュ?」
不思議に思いセルシュに声を掛けると、それはもうきらっきらな笑顔を向けられたので思わずたじろいでしまった。
「なっ、何?どしたのさセルシュ」
「あのな、王家の食事は本当に凄いんだぞ!ここでしか食べられない物が沢山あるんだ!ほらクルーディス、リーン行くぞ!」
早口て言いたい事を捲し立てたセルシュは、あっという間に食べ物のあるコーナーへと足早に移動していった。
「あっ、お待ち下さいセルシュ様っ」
リーンははぐれない様に慌ててセルシュを追い掛ける。
きっと料理がセルシュの今日の一番の目的なんだろう。どんだけ楽しみにしてたんだか。まぁ、セルシュがそんなに力説するんだから、きっと本当に美味しいんだろうな。そんな彼に思わず笑いも出てきてしまう。
折角なのでわたしもたまには何か食べようかと二人の後をゆっくり追った。
「素晴らしいですねセルシュ様。本当に美味しそうです」
「だろ?ほら、見てないでどんどん食べようぜ!」
浮かれているセルシュの横でリーンは素直に料理の豪華さに感動してほぅとため息をついていた。リーンの前にはきらびやかで美味しそうな料理達が鎮座していた。
二人に遅れてその場に着いたわたしはというと、そのきらびやかな料理達に感動はしたものの、それよりも圧倒される程の量に固まってしまった。こんなに人がいるんだからそれなりの量が必要なのはわかるんだけどさ。少食な自分には、見ているだけで胸焼けを起こしてしまいそうな程だ。
「すご……」
「な?凄いだろ!お前も好きなだけ食べろよ?」
呆然としたままこぼした言葉にすかさずセルシュが嬉しそうに答えてくれるが。
…凄いの意味が違う。
わたしはセルシュみたいに食欲旺盛じゃないからさ、ささやかにしか食べれないし、見ただけでお腹いっぱいな気分なんだよ。
そんな事を思っていたわたしの手にはいつの間にかお肉か山盛りになったお皿が渡されていた。
「ちょっ……こんなに食べられないからっ」
このお皿を渡してきたセルシュはにこにことしながらもわたしの肉山を返す事を許してはくれなかった。
「お前さー、普段あんまり食べてないから筋肉も付かねーんだ。たまにはこれ位食べてみろよ」
う、それを言われると…。それはもうまさに図星なのでわたしは何も言えなくなってしまう。
わたしは仕方なく持っている皿を返すのを諦めて、ため息をついた。男の子らしい肉ばかりのこの山は、見るだけでげんなりしてしまうんだけどなぁ…。
セルシュの言う通りさっさと全部食べて視界から消すべきなんだろうけど、この量を食べきれる自信も根性もわたしにはなかった。
……どうしよう、これ。
「セルシュ師匠!クルーディス師匠!」
その声に振り向くと見知った顔がこちらに向かって来た。
遠くから人を掻き分け手を振っているのはランディスだ。
セルシュといいランディスといい、この人混みの中でよく人を探す事ができるなぁと感心してしまう。満面の笑みで早足でやって来るランディスの後ろには普段とは違い、大人しく兄の後ろをついて来るアイラがいた。
今日のアイラはご令嬢らしくおしとやかに行動しているのがわかる。ドレスも髪型も今日は華やかでレイラの頑張りがうかがえた。
頑張ってご令嬢になろうとしているアイラも可愛らしくて、思わず笑みがこぼれてしまう。
「会えて良かったです。きっとこの辺りにいるだろうと思っていたんですよ」
笑顔のランディスにわたしもにっこりと笑顔を向けた。
なんてグッドタイミング!
「ランディスいいところに来たね。これあげるから頑張って筋肉と体力つけて稽古してね」
「えっ!?嬉しいですクルーディス師匠!そこまで私の事を考えて下さっていたのですね!ありがとうございます!」
ここぞとばかりにわたしがランディスに肉山を渡すと、素直に喜んでくれる。
良心が少し痛むけど、セルシュだってそんな理由でこれを渡してきたんだし、わたしも同じ理由でランディスに渡してもいいよね?
ランディスは師匠から渡されたお肉の山に感動し、私の為に有り難いですと舞い上がってくれた。ふぅ、いい仕事したな。
横でセルシュが呆れた顔をしてこちらを見ていたけれど、これ以上わたしに食事を勧める事は諦めたのか、すぐに自分のお皿のお肉に夢中になる。
ランディスはそんな自分の師匠に挨拶する為に側に向かっていった。
「ごきげんようクルーディス様。お久しぶりにございます」
アイラはドレスをつまんで腰を落として丁寧なお辞儀をし、貴族のご令嬢らしい挨拶をしてくれた。レイラは流石だな、と明後日の方向に考えがいってしまったのは内緒。
「久しぶりアイラ。今日はとてもおしとやかだね」
わたしがそう言うとアイラはにっこりと笑顔になった。
「今日の為にレイラに拘束されて大変だったんだから。でもまぁ、少し位はレイラの顔を立てないといけないしね」
「でも頑張っただけあってちゃんと可愛いご令嬢だよ。ドレスも髪型も似合ってる」
「ありがとうございます。クルーディス様」
褒めるとアイラは可愛らしく微笑み、もう一度ご令嬢としてお辞儀をしてくれた。
そういえば……。
アイラと初めてきちんと話をした時に、確か『外』が怖いって話をしていなかったっけ。普段のアイラのままに見えるけど、ここは屋敷の『外』ではある訳で。
大丈夫なのかな。
初めて会ったのはコートナー邸の『外』でもあるタランド公爵様のパーティーだったからなぁ。うーん、建物の中なら平気なのかな。……色々考えてみてもよくわからない。
「アイラ、『外』は平気なの?大丈夫?」
どうしても気になってしまい思わず聞いてみると、アイラは一瞬言葉に詰まって固まってしまった。
しまった、聞いて欲しくなかった事なのかもしれない。
「ごっ、ごめん!」
慌てて謝っても言葉として出てしまったものは取り消す事は出来ない。あぁもう、迂闊過ぎて自分を殴りたくなる。
「ん……馬車で来たし。クルーディスもいるから…平気だよ」
アイラは少し辛そうな顔をしながら小さく答えてくれた。
「本当にごめん……あのさ、無理はしないでね」
「…心配してくれてありがと」
アイラは何かを我慢している様な笑顔をわたしに向ける。そんな顔をさせたくはなかったのに。申し訳ない気持ちと心配な気持ちが混ざる。でも心配な気持ちの方が段々と強くなるのがわかった。
アイラの憂いはなんだろう。
アイラの話を深読みすると、馬車だと何とか大丈夫って事なのだろうか。そう考えるとコートナー邸の『外』と言うより『外の道を歩く』事が出来ないのかもしれない、と漠然と思う。
もしかしたら事故の事が記憶にあってそれを思い出してしまうのだろうか。
そんなトラウマになっていそうな事を流石に聞けず、アイラの辛さがわかってあげられない自分が歯痒い。
その辺の事は詳しくはわからないけど、いつかその話をしてもらえる位信頼してもらえたら嬉しい。でも、それにはわたしがもう少ししっかりしないといけないのに。
こんな風に、言いたくなかっただろう事を言わせてしまった自分が本当に情けない。ごめんね、アイラ。
その憂いをわたしがいつか何とか出来ればいいのに。
◆ ◆ ◆
読んでいただきましてありがとうございます。
0
お気に入りに追加
708
あなたにおすすめの小説

婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?
こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。
「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」
そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。
【毒を検知しました】
「え?」
私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。
※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです

村娘になった悪役令嬢
枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。
ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。
村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。
※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります)
アルファポリスのみ後日談投稿しております。


変な転入生が現れましたので色々ご指摘さしあげたら、悪役令嬢呼ばわりされましたわ
奏音 美都
恋愛
上流階級の貴族子息や令嬢が通うロイヤル学院に、庶民階級からの特待生が転入してきましたの。
スチュワートやロナルド、アリアにジョセフィーンといった名前が並ぶ中……ハルコだなんて、おかしな
十三回目の人生でようやく自分が悪役令嬢ポジと気づいたので、もう殿下の邪魔はしませんから構わないで下さい!
翠玉 結
恋愛
公爵令嬢である私、エリーザは挙式前夜の式典で命を落とした。
「貴様とは、婚約破棄する」と残酷な事を突きつける婚約者、王太子殿下クラウド様の手によって。
そしてそれが一度ではなく、何度も繰り返していることに気が付いたのは〖十三回目〗の人生。
死んだ理由…それは、毎回悪役令嬢というポジションで立ち振る舞い、殿下の恋路を邪魔していたいたからだった。
どう頑張ろうと、殿下からの愛を受け取ることなく死ぬ。
その結末をが分かっているならもう二度と同じ過ちは繰り返さない!
そして死なない!!
そう思って殿下と関わらないようにしていたのに、
何故か前の記憶とは違って、まさかのご執心で溺愛ルートまっしぐらで?!
「殿下!私、死にたくありません!」
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
※他サイトより転載した作品です。

【完結】ドアマットに気付かない系夫の謝罪は死んだ妻には届かない
堀 和三盆
恋愛
一年にわたる長期出張から戻ると、愛する妻のシェルタが帰らぬ人になっていた。流行病に罹ったらしく、感染を避けるためにと火葬をされて骨になった妻は墓の下。
信じられなかった。
母を責め使用人を責めて暴れ回って、僕は自らの身に降りかかった突然の不幸を嘆いた。まだ、結婚して3年もたっていないというのに……。
そんな中。僕は遺品の整理中に隠すようにして仕舞われていた妻の日記帳を見つけてしまう。愛する妻が最後に何を考えていたのかを知る手段になるかもしれない。そんな軽い気持ちで日記を開いて戦慄した。
日記には妻がこの家に嫁いでから病に倒れるまでの――母や使用人からの壮絶な嫌がらせの数々が綴られていたのだ。

悪役令嬢が美形すぎるせいで話が進まない
陽炎氷柱
恋愛
「傾国の美女になってしまったんだが」
デブス系悪役令嬢に生まれた私は、とにかく美しい悪の華になろうとがんばった。賢くて美しい令嬢なら、だとえ断罪されてもまだ未来がある。
そう思って、前世の知識を活用してダイエットに励んだのだが。
いつの間にかパトロンが大量発生していた。
ところでヒロインさん、そんなにハンカチを強く嚙んだら歯並びが悪くなりますよ?
悪役令嬢アンジェリカの最後の悪あがき
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【追放決定の悪役令嬢に転生したので、最後に悪あがきをしてみよう】
乙女ゲームのシナリオライターとして活躍していた私。ハードワークで意識を失い、次に目覚めた場所は自分のシナリオの乙女ゲームの世界の中。しかも悪役令嬢アンジェリカ・デーゼナーとして断罪されている真っ最中だった。そして下された罰は爵位を取られ、へき地への追放。けれど、ここは私の書き上げたシナリオのゲーム世界。なので作者として、最後の悪あがきをしてみることにした――。
※他サイトでも投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる