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24・確執2(セルシュ視点2)
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あいつらは俺が逃げた後も玄関で大騒ぎをしていた。
あいつらはグレアムが何を言っても話を聞かないだろう。よく他人の家でそんなに騒げるよな。
俺は怖くて震えていたけど遠くでそんな事を思った。
暫くして玄関の方が静かになった。
グレアムが根負けして客間にやつらを通したのだろう。あいつらは俺が出てくるまで駄々をこねて居座る気だ。
きっとやつらはもうすぐこの部屋にやって来て俺を連れ出す為に酷い事をするんだ。
出来るならこの居心地のいい家に居たい。あいつと楽しく過ごしたい。その為に俺は少しでも抵抗をしようと思った。今までの様に泣き寝入りはしたくない。
そう決心をした時、部屋の扉がバンと開いた。
「おっいたいた」
「よう、セルシュ。お前何隠れてんだよ」
「そんなんで隠れてるつもりか?」
「父上も母上もわざわざお前の事を迎えに来てやってんだぞ。さっさと部屋から出ろよ」
「ああ、そうか。お前いつもの様に楽しい事をされたいんだな。そりゃ期待に応えなきゃだよなぁ」
三人はにやにやしながら俺ににじりよってくる。
俺はこれから起こる事に身体が震える。先程の決心はあっという間に崩れ去った。
怖い、嫌だ。誰か助けて!
覆い被さる様に迫って来る三人から俺は少しでも身を守ろうと縮こまった。
その時、三人の後ろに剣の鞘を両手で水平に持つあいつの姿が見えた。
危ないから来るな!そう言いたいのだが恐ろしさのあまり声が出ない。身体が動かない。逃げろクルーディス!
しかし、俺の思いとは反対に、剣を水平に持ったままあいつはこちらに走ってきた。もう駄目だ!
「うわっ!」
「なんだ!?」
「わあっ!」
何が起こったのだろうか。三人は何故かその場に座り込んでいた。
「セルシュさまをいじめるなっ!」
「なんだ!?このガキ!」
「ふざけた事しやがって!」
「ぶっ飛ばす!」
三人は一斉にクルーディスに狙いを定めた。
その瞬間、俺はクルーディスの方に走り寄り身体ごと覆い被さった。クルーディスだけは守りたい。その一心だった。
「一体何やってんだ!くそガキども!!」
「お前らこそ俺ん家でふざけた事するんじゃないよ。」
俺の知ってるふたつの声がこの部屋に大きく響き渡った。
「ひっ!」
その声に三人は驚き、腰が砕けた様にへなへなと座り込んだ。
「てめぇら、俺の息子に何しようとしやがった!ぶっ飛ばすから覚悟しろ!」
拳を握りしめた親父はそのままやつらを1発ずつ殴っていった。やつらは簡単に吹っ飛ばされてうずくまる。
吹っ飛んだあいつらを放置して親父は俺を抱きしめた。
「悪かったなセルシュ。あいつらからお前を守る為に色々していて来るのが遅くなった。大丈夫か?」
そう言って俺の背中をさすってくれる。温かい大きな手だった。
俺はとうとう堪えきれなくなり、親父に抱きついてわんわんと大声で泣いた。
「来るの……おせぇ……っ。ばか親父っ……!」
親父はずっと俺の背中をさすり続けて悪かったなと優しい声で言った。その横でクルーディスはそっと俺の頭を撫でていた。
「トーランス……お前とうとうやっちゃったなぁ」
おっさんは親父に呆れた様に声をかける。
「すまんな、キプロス。どうしても我慢出来なくてな」
「……だろうな。まぁ気持ちはわかるよ。俺だって可愛いクルーディスを守る為ならなんだってするさ」
親父とおっさんは軽く笑っていた。
「父上。ぼくもセルシュさまをまもるためにがんばったんですよ」
「ああ見ていたよ、偉かったな。いい子だ」
おっさんは頑張ったクルーディスの頭を撫でてあげている。
「うん。でもね、セルシュさまもがんばってぼくをまもってくれたんですよ」
クルーディスはにこにこと嬉しそうに言った。
「ありがとうセルシュさま。セルシュさまもえらかったですね。いい子いい子」
クルーディスはおっさんがしたのと同じ様に俺の頭を撫でてくれた。その手の優しさに俺は止まりかけた涙がまた溢れてしまった。
おっさんが後から教えてくれたが、親父はあれでも手加減したそうだ。吹っ飛んで鼻血を流していたあいつらを思い出し、親父には逆らっちゃいけないとしみじみ思った。
親父は以前からあの親戚連中をなんとかしなければと色々と画策していたらしい。今回の仕事とは母を安全な土地に預け、親戚連中の悪事を全て洗いだした上で縁を切る為の準備だったそうだ。
迎えに来た連中は特に金に意地汚く、貴族相手に高利貸しまでしていたらしい。この邸にやつらが来たのは俺を預かるという口実で親父から金を搾り取ろうと準備していたという話だった。
そうなっていたら俺は一体どうなっていたんだろう。それを考えると背筋が凍る。本当に親父が間に合ってくれて良かったと思う。
俺はまだ暫くエウレン邸にいる事になった。親父が親戚連中の後始末をして母を迎えに行くので、戻って来るまではここで待ってろとの事だった。
まだここにいられるのは嬉しい。クルーディスは今日も俺の側をちょろちょろしている。今はそれがとても心地いい。
「あ、そういえば」
俺は疑問に思っていた事をクルーディスに聞いた。
「なぁ、クルーディスは最初あいつらをどうやって倒したんだ?」
気がついたらあいつらが膝をついていたけど、クルーディスがやった事があの時は全くわからなかったのだ。
「ふふっ、あれはねぇ」
そう言って俺を立たせてあの時の様にクルーディスは剣を水平に持つ。その鞘をそのまま後ろから……。
「うわっ!」
俺もあいつらと同じ様にへなへなとその場に崩れる。
「ひぎ!ひざかっくん!」
膝の後ろに鞘を水平に押し込まれると急に膝の力が抜け、膝から崩れ落ちてしまった。
俺が崩れ落ちたまま呆然としているとすごいでしょとクルーディスは自信満々に剣を立てる。
なんだこれ!?すげーっ!!
俺はこの気の抜ける技に笑ってしまった。剣を剣として使わなくてもこんな凄い事が出来るとは!
「なぁ、なんでそんな変な名前なんだ?」
「へんじゃないですよ?『ひざかっくん』ってみんなふつうにいいますよ」
「……俺、はじめて聞いたんだけど」
「えー?おかしいなぁ。ぜったいふつうにつかってるもん。」
クルーディスは何故か『普通に使っている』と譲らない。そんなの何処で使うんだよ。もしかしたら親父とかおっさんなら知ってる事なのかもしれない。
まぁそのネーミングセンスは兎も角、俺はあんなの見た事も聞いた事もない。あんなの思いつかねーよ。
「お前やっぱりスゲーな。敵わねぇわ」
「ほんと?ぼくすごい?セルシュさま!」
「『セルシュ』でいいよ」
「え?だって……」
俺の言葉にクルーディスは戸惑った。俺は年上だから普通なら呼び捨てにするのはおかしいもんな。でも俺は。
「いいんだ。クルーディスにはそう呼んで欲しいんだ」
「うん。わかった……セルシュ」
クルーディスにそう呼ばれるのはくすぐったいけど悪い気はしなかった。
◆ ◆ ◆
読んでいただきましてありがとうございます。
あいつらはグレアムが何を言っても話を聞かないだろう。よく他人の家でそんなに騒げるよな。
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きっとやつらはもうすぐこの部屋にやって来て俺を連れ出す為に酷い事をするんだ。
出来るならこの居心地のいい家に居たい。あいつと楽しく過ごしたい。その為に俺は少しでも抵抗をしようと思った。今までの様に泣き寝入りはしたくない。
そう決心をした時、部屋の扉がバンと開いた。
「おっいたいた」
「よう、セルシュ。お前何隠れてんだよ」
「そんなんで隠れてるつもりか?」
「父上も母上もわざわざお前の事を迎えに来てやってんだぞ。さっさと部屋から出ろよ」
「ああ、そうか。お前いつもの様に楽しい事をされたいんだな。そりゃ期待に応えなきゃだよなぁ」
三人はにやにやしながら俺ににじりよってくる。
俺はこれから起こる事に身体が震える。先程の決心はあっという間に崩れ去った。
怖い、嫌だ。誰か助けて!
覆い被さる様に迫って来る三人から俺は少しでも身を守ろうと縮こまった。
その時、三人の後ろに剣の鞘を両手で水平に持つあいつの姿が見えた。
危ないから来るな!そう言いたいのだが恐ろしさのあまり声が出ない。身体が動かない。逃げろクルーディス!
しかし、俺の思いとは反対に、剣を水平に持ったままあいつはこちらに走ってきた。もう駄目だ!
「うわっ!」
「なんだ!?」
「わあっ!」
何が起こったのだろうか。三人は何故かその場に座り込んでいた。
「セルシュさまをいじめるなっ!」
「なんだ!?このガキ!」
「ふざけた事しやがって!」
「ぶっ飛ばす!」
三人は一斉にクルーディスに狙いを定めた。
その瞬間、俺はクルーディスの方に走り寄り身体ごと覆い被さった。クルーディスだけは守りたい。その一心だった。
「一体何やってんだ!くそガキども!!」
「お前らこそ俺ん家でふざけた事するんじゃないよ。」
俺の知ってるふたつの声がこの部屋に大きく響き渡った。
「ひっ!」
その声に三人は驚き、腰が砕けた様にへなへなと座り込んだ。
「てめぇら、俺の息子に何しようとしやがった!ぶっ飛ばすから覚悟しろ!」
拳を握りしめた親父はそのままやつらを1発ずつ殴っていった。やつらは簡単に吹っ飛ばされてうずくまる。
吹っ飛んだあいつらを放置して親父は俺を抱きしめた。
「悪かったなセルシュ。あいつらからお前を守る為に色々していて来るのが遅くなった。大丈夫か?」
そう言って俺の背中をさすってくれる。温かい大きな手だった。
俺はとうとう堪えきれなくなり、親父に抱きついてわんわんと大声で泣いた。
「来るの……おせぇ……っ。ばか親父っ……!」
親父はずっと俺の背中をさすり続けて悪かったなと優しい声で言った。その横でクルーディスはそっと俺の頭を撫でていた。
「トーランス……お前とうとうやっちゃったなぁ」
おっさんは親父に呆れた様に声をかける。
「すまんな、キプロス。どうしても我慢出来なくてな」
「……だろうな。まぁ気持ちはわかるよ。俺だって可愛いクルーディスを守る為ならなんだってするさ」
親父とおっさんは軽く笑っていた。
「父上。ぼくもセルシュさまをまもるためにがんばったんですよ」
「ああ見ていたよ、偉かったな。いい子だ」
おっさんは頑張ったクルーディスの頭を撫でてあげている。
「うん。でもね、セルシュさまもがんばってぼくをまもってくれたんですよ」
クルーディスはにこにこと嬉しそうに言った。
「ありがとうセルシュさま。セルシュさまもえらかったですね。いい子いい子」
クルーディスはおっさんがしたのと同じ様に俺の頭を撫でてくれた。その手の優しさに俺は止まりかけた涙がまた溢れてしまった。
おっさんが後から教えてくれたが、親父はあれでも手加減したそうだ。吹っ飛んで鼻血を流していたあいつらを思い出し、親父には逆らっちゃいけないとしみじみ思った。
親父は以前からあの親戚連中をなんとかしなければと色々と画策していたらしい。今回の仕事とは母を安全な土地に預け、親戚連中の悪事を全て洗いだした上で縁を切る為の準備だったそうだ。
迎えに来た連中は特に金に意地汚く、貴族相手に高利貸しまでしていたらしい。この邸にやつらが来たのは俺を預かるという口実で親父から金を搾り取ろうと準備していたという話だった。
そうなっていたら俺は一体どうなっていたんだろう。それを考えると背筋が凍る。本当に親父が間に合ってくれて良かったと思う。
俺はまだ暫くエウレン邸にいる事になった。親父が親戚連中の後始末をして母を迎えに行くので、戻って来るまではここで待ってろとの事だった。
まだここにいられるのは嬉しい。クルーディスは今日も俺の側をちょろちょろしている。今はそれがとても心地いい。
「あ、そういえば」
俺は疑問に思っていた事をクルーディスに聞いた。
「なぁ、クルーディスは最初あいつらをどうやって倒したんだ?」
気がついたらあいつらが膝をついていたけど、クルーディスがやった事があの時は全くわからなかったのだ。
「ふふっ、あれはねぇ」
そう言って俺を立たせてあの時の様にクルーディスは剣を水平に持つ。その鞘をそのまま後ろから……。
「うわっ!」
俺もあいつらと同じ様にへなへなとその場に崩れる。
「ひぎ!ひざかっくん!」
膝の後ろに鞘を水平に押し込まれると急に膝の力が抜け、膝から崩れ落ちてしまった。
俺が崩れ落ちたまま呆然としているとすごいでしょとクルーディスは自信満々に剣を立てる。
なんだこれ!?すげーっ!!
俺はこの気の抜ける技に笑ってしまった。剣を剣として使わなくてもこんな凄い事が出来るとは!
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「ほんと?ぼくすごい?セルシュさま!」
「『セルシュ』でいいよ」
「え?だって……」
俺の言葉にクルーディスは戸惑った。俺は年上だから普通なら呼び捨てにするのはおかしいもんな。でも俺は。
「いいんだ。クルーディスにはそう呼んで欲しいんだ」
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