21 / 78
21・説教
しおりを挟む
なんですかね、これ。
わたしの目の前では、恐縮しているランディスとアイラヴェント。横にはセルシュ。
何で君がコートナー家の庭で我が物顔でお茶してるんですかね?セルシュくん?
「本日は私まで押し掛けてしまって申し訳ありません」
相変わらず爽やかな笑顔で二人に声を掛けるセルシュが今日は黒く見えるよ。何その負のオーラ。
「私はクルーディスの親友でして、彼が仲良くしている方達に是非ともお会いしてみたかったんですよ。世間知らずなこの大事な友人が心配でしてね……」
ちょっとセルシュ?父兄参観ですか!ってか、その言い方!
暗にそれってコートナー家がわたしを騙してる酷い家だと言ってない?
「セルシュちょっ……」
「そうなんですか。師匠のご友人なんですね」
「ええ」
「私、師匠には本当に感謝してまして、師匠のお陰で自分の迂闊さを猛省している所なんです」
ランディスの馬鹿!セルシュを止めようと思っていたのに何で人の話ぶったぎってくれてんのよ!
坊っちゃんの素直さはわかるけどせめて少しはセルシュの胡散臭さに警戒して欲しい。ほら、アイラなんて超警戒しているじゃない。
……本当にごめんね、アイラ。後でいくらでも文句は受け付けるからね。
相変わらずセルシュは目の奥を光らせた黒い笑顔のまま、二人を観察している様だった。
「へぇ、そうなんですか。クルーディスは師匠としてはどうなんですかね」
「師匠はとても優しく丁寧に私の事を指導して下さいまして、もう感謝しかありません」
今はわたしを称えるとかそーゆーのはいいから!ランディス、空気読んで!
「セルシュ、もうその辺にして?」
わたしが止めようとするとセルシュはこちらににっこりと笑顔を向けた。
「なんでだ?クルーディス。私は楽しくお前の話をしてるだけじゃないか」
『私』とか言ってる時点で腹に一物抱えてるのはバレてるよ!何でそんなにセルシュが二人を警戒してんのよ。今のところ全く楽しい話なんてしてないじゃない!
「そうですよねぇ?アイラヴェント嬢」
ちょっと!何でそこでその胡散臭い笑顔でアイラに話を振るの!警戒してる子をいじめるつもり?
「ちょっとセルシュ!アイラ、こいつの話は気にしなくていいからね!」
「いいえクルーディス様、大丈夫ですわ」
わたしにアイラは心配しないでと微笑んだ。
「セルシュ様は本当にクルーディス様の事、大好きでいらっしゃるんですね。……我が家に来てしまう程に」
アイラはセルシュにそう言ってにっこりと微笑んだ……けど、アイラも何か笑顔が怖い。
セルシュがアイラの言葉の裏を敏感に読み取って表情が一瞬歪む。しかしそれもすぐ元の胡散臭い笑顔に戻しアイラヴェントに微笑んだ。
「ええ、大事な親友ですからね。どんな所で何があるかわかりませんから」
「そうなんですのね。わたくしてっきり子供の成長を見守る事も出来ない過保護な親か何かかと思ってしまいましたのよ。……こちらはたかが伯爵家ですもの」
セルシュの挑発にアイラは更に挑発的な発言で答えた。その言葉にセルシュのこめかみがぴくりと動く。わたしはそんな二人の間ではらはらしながら見守った。
もう!何でそんなに二人とも攻撃的な訳!?
「そうですね、たかが伯爵家ですよね。侯爵家を後ろ楯にのし上がるにはクルーディスという世間知らずはぴったりですよね」
「まぁ恐ろしい。そんな事を考える事が出来る方なのですね。普段ご自分が考えていらっしゃる事を他人に当て嵌めるのはどうかと思いますわ」
二人の間には見えない火花が散っている。どちらも笑顔なもんだから余計に怖い。流石に不穏な空気に気が付いたランディスもおろおろし始めた。
「ちょっと……二人とも……」
止めようと間に入りたかったのに二人は邪魔するなとこちらを一瞥する。その視線が怖くてわたしは口を噤んでしまった。
「他人の家の事を知りもせず、自分の都合の言い様に貶めるなんて……そんな方がご友人だなんてクルーディス様のご迷惑になるんじゃありません?」
「……あなたは余り社交の場ではお見掛けしませんが、出てこない理由がなんなのか教えていただけませんかね」
「貴方様にお教えする理由は何一つございませんわ。……貴方様こそ強大な後ろ楯があるとお伺いしています。貴方様の方が余程何かを考えていらっしゃるのでは?」
……あぁもう!!
二人のやり取りを聞いているわたしにとうとう限界が来てしまった。
「うっ!!」
わたしは無言でセルシュの脇腹を殴った。
「こらセルシュ!何でそんなに敵視してんのさ!大人しくしてるって言うから仕方なく連れて来たのに!」
「だってよぅ、こいつが……」
「女の子にこいつとか言わない!」
脇腹を押さえながらぶつぶつ言ってるセルシュにぴしゃりといい放つ。普段は女の子には凄く優しいくせに何で今日に限って刺々しいのよ!
アイラもきっと怖かったのに頑張ったんだろうな……と、彼女を見たら怒られてるセルシュを見てざまぁ的な顔をしている。
……って、こら!
「アイラも!女の子なんだからそーゆー馬鹿な挑発しちゃダメでしょ!」
「う……だってさぁ……」
「だってじゃない!」
こちらにもぴしゃりと。
どうしてこうなった。
頭を抱えながら二人を見ると、さりげなく今も睨み合っていた。
……そーなんだ。わかったよ。
「……ずっとそーやってればいいよ。二人とももう絶交だから」
「えっ、おい!クルーディス!」
自分の声が腹立ちで思ったより低く重くなる。
「僕がいてもいなくても関係ないんでしょう?セルシュもアイラもいつまでも仲良く睨み合ってればいいんだ。じゃあね、さよなら」
「ちょっ……待って!クルーディス!」
もう知らない。腹も立ちすぎた。二人とも好きにすりゃいい。
わたしは立ちあがりその場を離れた。何だか怒りで涙も出て来そう。悔しいから泣かないけど。
「悪かった!クルーディス!」
「ごめんなさい!クルーディス!」
二人は慌てて駆け寄ってわたしに謝ってくる。二人して今更そんな泣きそうな顔しても駄目だよ!わたしは怒ってるんだからね!
「俺はただお前の事が心配で、つい悪態をついちまったんだ」
「わたしも……本当にごめんなさい」
「……じゃあ仲良くしてよ」
そんなんじゃわたしの気持ちは収まらない。大事な人達が仲が悪いのは嬉しくないんだから。
「あー……申し訳無かったアイラヴェント嬢。先入観だけで嫌な思いをさせた」
「いえ……こちらこそ申し訳ありませんでしたセルシュ様。わたしこそ令嬢にあるまじき発言で不快な思いをさせてしまいました事をお詫び致します」
お互いに丁寧に謝罪をして仲直りをしたようだ。今はもう二人ともあの怖い笑顔ではなかった。
「でも僕はまだ二人に怒ってるんだからね」
「……はい」
二人は怒りが収まらないわたしを見てしゅんと小さくなった。
「セルシュは僕の代わりにランディスに何か指導してあげて」
「へっ?何で俺が……」
「それでセルシュはランディスから素直さを学べばいいよ」
ついでにランディスに振り回されてしまえばいい。
「アイラはこっちで改めて説教。セルシュへの説教は帰りの馬車でゆっくりするからね」
「えっ?説教って……」
アイラのあの黒さは立派に説教案件よ。悪役令嬢に近付いちゃいそうな怖さがあるもの。
わたしは呆然とするアイラの手首を掴み逃げない様に捕獲して庭に面している部屋に引っ張って行く。
ちらりとセルシュを見ると、きらきらした目をして期待しているランディスに捕まって困っていた。
◆ ◆ ◆
読んでいただきましてありがとうございます。
わたしの目の前では、恐縮しているランディスとアイラヴェント。横にはセルシュ。
何で君がコートナー家の庭で我が物顔でお茶してるんですかね?セルシュくん?
「本日は私まで押し掛けてしまって申し訳ありません」
相変わらず爽やかな笑顔で二人に声を掛けるセルシュが今日は黒く見えるよ。何その負のオーラ。
「私はクルーディスの親友でして、彼が仲良くしている方達に是非ともお会いしてみたかったんですよ。世間知らずなこの大事な友人が心配でしてね……」
ちょっとセルシュ?父兄参観ですか!ってか、その言い方!
暗にそれってコートナー家がわたしを騙してる酷い家だと言ってない?
「セルシュちょっ……」
「そうなんですか。師匠のご友人なんですね」
「ええ」
「私、師匠には本当に感謝してまして、師匠のお陰で自分の迂闊さを猛省している所なんです」
ランディスの馬鹿!セルシュを止めようと思っていたのに何で人の話ぶったぎってくれてんのよ!
坊っちゃんの素直さはわかるけどせめて少しはセルシュの胡散臭さに警戒して欲しい。ほら、アイラなんて超警戒しているじゃない。
……本当にごめんね、アイラ。後でいくらでも文句は受け付けるからね。
相変わらずセルシュは目の奥を光らせた黒い笑顔のまま、二人を観察している様だった。
「へぇ、そうなんですか。クルーディスは師匠としてはどうなんですかね」
「師匠はとても優しく丁寧に私の事を指導して下さいまして、もう感謝しかありません」
今はわたしを称えるとかそーゆーのはいいから!ランディス、空気読んで!
「セルシュ、もうその辺にして?」
わたしが止めようとするとセルシュはこちらににっこりと笑顔を向けた。
「なんでだ?クルーディス。私は楽しくお前の話をしてるだけじゃないか」
『私』とか言ってる時点で腹に一物抱えてるのはバレてるよ!何でそんなにセルシュが二人を警戒してんのよ。今のところ全く楽しい話なんてしてないじゃない!
「そうですよねぇ?アイラヴェント嬢」
ちょっと!何でそこでその胡散臭い笑顔でアイラに話を振るの!警戒してる子をいじめるつもり?
「ちょっとセルシュ!アイラ、こいつの話は気にしなくていいからね!」
「いいえクルーディス様、大丈夫ですわ」
わたしにアイラは心配しないでと微笑んだ。
「セルシュ様は本当にクルーディス様の事、大好きでいらっしゃるんですね。……我が家に来てしまう程に」
アイラはセルシュにそう言ってにっこりと微笑んだ……けど、アイラも何か笑顔が怖い。
セルシュがアイラの言葉の裏を敏感に読み取って表情が一瞬歪む。しかしそれもすぐ元の胡散臭い笑顔に戻しアイラヴェントに微笑んだ。
「ええ、大事な親友ですからね。どんな所で何があるかわかりませんから」
「そうなんですのね。わたくしてっきり子供の成長を見守る事も出来ない過保護な親か何かかと思ってしまいましたのよ。……こちらはたかが伯爵家ですもの」
セルシュの挑発にアイラは更に挑発的な発言で答えた。その言葉にセルシュのこめかみがぴくりと動く。わたしはそんな二人の間ではらはらしながら見守った。
もう!何でそんなに二人とも攻撃的な訳!?
「そうですね、たかが伯爵家ですよね。侯爵家を後ろ楯にのし上がるにはクルーディスという世間知らずはぴったりですよね」
「まぁ恐ろしい。そんな事を考える事が出来る方なのですね。普段ご自分が考えていらっしゃる事を他人に当て嵌めるのはどうかと思いますわ」
二人の間には見えない火花が散っている。どちらも笑顔なもんだから余計に怖い。流石に不穏な空気に気が付いたランディスもおろおろし始めた。
「ちょっと……二人とも……」
止めようと間に入りたかったのに二人は邪魔するなとこちらを一瞥する。その視線が怖くてわたしは口を噤んでしまった。
「他人の家の事を知りもせず、自分の都合の言い様に貶めるなんて……そんな方がご友人だなんてクルーディス様のご迷惑になるんじゃありません?」
「……あなたは余り社交の場ではお見掛けしませんが、出てこない理由がなんなのか教えていただけませんかね」
「貴方様にお教えする理由は何一つございませんわ。……貴方様こそ強大な後ろ楯があるとお伺いしています。貴方様の方が余程何かを考えていらっしゃるのでは?」
……あぁもう!!
二人のやり取りを聞いているわたしにとうとう限界が来てしまった。
「うっ!!」
わたしは無言でセルシュの脇腹を殴った。
「こらセルシュ!何でそんなに敵視してんのさ!大人しくしてるって言うから仕方なく連れて来たのに!」
「だってよぅ、こいつが……」
「女の子にこいつとか言わない!」
脇腹を押さえながらぶつぶつ言ってるセルシュにぴしゃりといい放つ。普段は女の子には凄く優しいくせに何で今日に限って刺々しいのよ!
アイラもきっと怖かったのに頑張ったんだろうな……と、彼女を見たら怒られてるセルシュを見てざまぁ的な顔をしている。
……って、こら!
「アイラも!女の子なんだからそーゆー馬鹿な挑発しちゃダメでしょ!」
「う……だってさぁ……」
「だってじゃない!」
こちらにもぴしゃりと。
どうしてこうなった。
頭を抱えながら二人を見ると、さりげなく今も睨み合っていた。
……そーなんだ。わかったよ。
「……ずっとそーやってればいいよ。二人とももう絶交だから」
「えっ、おい!クルーディス!」
自分の声が腹立ちで思ったより低く重くなる。
「僕がいてもいなくても関係ないんでしょう?セルシュもアイラもいつまでも仲良く睨み合ってればいいんだ。じゃあね、さよなら」
「ちょっ……待って!クルーディス!」
もう知らない。腹も立ちすぎた。二人とも好きにすりゃいい。
わたしは立ちあがりその場を離れた。何だか怒りで涙も出て来そう。悔しいから泣かないけど。
「悪かった!クルーディス!」
「ごめんなさい!クルーディス!」
二人は慌てて駆け寄ってわたしに謝ってくる。二人して今更そんな泣きそうな顔しても駄目だよ!わたしは怒ってるんだからね!
「俺はただお前の事が心配で、つい悪態をついちまったんだ」
「わたしも……本当にごめんなさい」
「……じゃあ仲良くしてよ」
そんなんじゃわたしの気持ちは収まらない。大事な人達が仲が悪いのは嬉しくないんだから。
「あー……申し訳無かったアイラヴェント嬢。先入観だけで嫌な思いをさせた」
「いえ……こちらこそ申し訳ありませんでしたセルシュ様。わたしこそ令嬢にあるまじき発言で不快な思いをさせてしまいました事をお詫び致します」
お互いに丁寧に謝罪をして仲直りをしたようだ。今はもう二人ともあの怖い笑顔ではなかった。
「でも僕はまだ二人に怒ってるんだからね」
「……はい」
二人は怒りが収まらないわたしを見てしゅんと小さくなった。
「セルシュは僕の代わりにランディスに何か指導してあげて」
「へっ?何で俺が……」
「それでセルシュはランディスから素直さを学べばいいよ」
ついでにランディスに振り回されてしまえばいい。
「アイラはこっちで改めて説教。セルシュへの説教は帰りの馬車でゆっくりするからね」
「えっ?説教って……」
アイラのあの黒さは立派に説教案件よ。悪役令嬢に近付いちゃいそうな怖さがあるもの。
わたしは呆然とするアイラの手首を掴み逃げない様に捕獲して庭に面している部屋に引っ張って行く。
ちらりとセルシュを見ると、きらきらした目をして期待しているランディスに捕まって困っていた。
◆ ◆ ◆
読んでいただきましてありがとうございます。
0
お気に入りに追加
709
あなたにおすすめの小説
【完結】伝説の悪役令嬢らしいので本編には出ないことにしました~執着も溺愛も婚約破棄も全部お断りします!~
イトカワジンカイ
恋愛
「目には目をおおおお!歯には歯をおおおお!」
どごおおおぉっ!!
5歳の時、イリア・トリステンは虐められていた少年をかばい、いじめっ子をぶっ飛ばした結果、少年からとある書物を渡され(以下、悪役令嬢テンプレなので略)
ということで、自分は伝説の悪役令嬢であり、攻略対象の王太子と婚約すると断罪→死刑となることを知ったイリアは、「なら本編にでなやきゃいいじゃん!」的思考で、王家と関わらないことを決意する。
…だが何故か突然王家から婚約の決定通知がきてしまい、イリアは侯爵家からとんずらして辺境の魔術師ディボに押しかけて弟子になることにした。
それから12年…チートの魔力を持つイリアはその魔法と、トリステン家に伝わる気功を駆使して診療所を開き、平穏に暮らしていた。そこに王家からの使いが来て「不治の病に倒れた王太子の病気を治せ」との命令が下る。
泣く泣く王都へ戻ることになったイリアと旅に出たのは、幼馴染で兄弟子のカインと、王の使いで来たアイザック、女騎士のミレーヌ、そして以前イリアを助けてくれた騎士のリオ…
旅の途中では色々なトラブルに見舞われるがイリアはそれを拳で解決していく。一方で何故かリオから熱烈な求愛を受けて困惑するイリアだったが、果たしてリオの思惑とは?
更には何故か第一王子から執着され、なぜか溺愛され、さらには婚約破棄まで!?
ジェットコースター人生のイリアは持ち前のチート魔力と前世での知識を用いてこの苦境から立ち直り、自分を断罪した人間に逆襲できるのか?
困難を力でねじ伏せるパワフル悪役令嬢の物語!
※地学の知識を織り交ぜますが若干正確ではなかったりもしますが多めに見てください…
※ゆるゆる設定ですがファンタジーということでご了承ください…
※小説家になろう様でも掲載しております
※イラストは湶リク様に描いていただきました
目が覚めたら夫と子供がいました
青井陸
恋愛
とある公爵家の若い公爵夫人、シャルロットが毒の入ったのお茶を飲んで倒れた。
1週間寝たきりのシャルロットが目を覚ましたとき、幼い可愛い男の子がいた。
「…お母様?よかった…誰か!お母様が!!!!」
「…あなた誰?」
16歳で政略結婚によって公爵家に嫁いだ、元伯爵令嬢のシャルロット。
シャルロットは一目惚れであったが、夫のハロルドは結婚前からシャルロットには冷たい。
そんな関係の二人が、シャルロットが毒によって記憶をなくしたことにより少しずつ変わっていく。
なろう様でも同時掲載しています。
ここは乙女ゲームの世界でわたくしは悪役令嬢。卒業式で断罪される予定だけど……何故わたくしがヒロインを待たなきゃいけないの?
ラララキヲ
恋愛
乙女ゲームを始めたヒロイン。その悪役令嬢の立場のわたくし。
学園に入学してからの3年間、ヒロインとわたくしの婚約者の第一王子は愛を育んで卒業式の日にわたくしを断罪する。
でも、ねぇ……?
何故それをわたくしが待たなきゃいけないの?
※細かい描写は一切無いけど一応『R15』指定に。
◇テンプレ乙女ゲームモノ。
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾もあるかも。
◇なろうにも上げてます。
婚約破棄ですか。ゲームみたいに上手くはいきませんよ?
ゆるり
恋愛
公爵令嬢スカーレットは婚約者を紹介された時に前世を思い出した。そして、この世界が前世での乙女ゲームの世界に似ていることに気付く。シナリオなんて気にせず生きていくことを決めたが、学園にヒロイン気取りの少女が入学してきたことで、スカーレットの運命が変わっていく。全6話予定
【完結】私ですか?ただの令嬢です。
凛 伊緒
恋愛
死んで転生したら、大好きな乙女ゲーの世界の悪役令嬢だった!?
バッドエンドだらけの悪役令嬢。
しかし、
「悪さをしなければ、最悪な結末は回避出来るのでは!?」
そう考え、ただの令嬢として生きていくことを決意する。
運命を変えたい主人公の、バッドエンド回避の物語!
※完結済です。
※作者がシステムに不慣れな時に書いたものなので、温かく見守っていだければ幸いです……(。_。///)
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
いじめられ続けた挙げ句、三回も婚約破棄された悪役令嬢は微笑みながら言った「女神の顔も三度まで」と
鳳ナナ
恋愛
伯爵令嬢アムネジアはいじめられていた。
令嬢から。子息から。婚約者の王子から。
それでも彼女はただ微笑を浮かべて、一切の抵抗をしなかった。
そんなある日、三回目の婚約破棄を宣言されたアムネジアは、閉じていた目を見開いて言った。
「――女神の顔も三度まで、という言葉をご存知ですか?」
その言葉を皮切りに、ついにアムネジアは本性を現し、夜会は女達の修羅場と化した。
「ああ、気持ち悪い」
「お黙りなさい! この泥棒猫が!」
「言いましたよね? 助けてやる代わりに、友達料金を払えって」
飛び交う罵倒に乱れ飛ぶワイングラス。
謀略渦巻く宮廷の中で、咲き誇るは一輪の悪の華。
――出てくる令嬢、全員悪人。
※小説家になろう様でも掲載しております。
誰からも愛されない悪役令嬢に転生したので、自由気ままに生きていきたいと思います。
木山楽斗
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢であるエルファリナに転生した私は、彼女のその境遇に対して深い悲しみを覚えていた。
彼女は、家族からも婚約者からも愛されていない。それどころか、その存在を疎まれているのだ。
こんな環境なら歪んでも仕方ない。そう思う程に、彼女の境遇は悲惨だったのである。
だが、彼女のように歪んでしまえば、ゲームと同じように罪を暴かれて牢屋に行くだけだ。
そのため、私は心を強く持つしかなかった。悲惨な結末を迎えないためにも、どんなに不当な扱いをされても、耐え抜くしかなかったのである。
そんな私に、解放される日がやって来た。
それは、ゲームの始まりである魔法学園入学の日だ。
全寮制の学園には、歪な家族は存在しない。
私は、自由を得たのである。
その自由を謳歌しながら、私は思っていた。
悲惨な境遇から必ず抜け出し、自由気ままに生きるのだと。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる