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リガンの大冒険
リガン迷子になる
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波に揺られる小型船の船首に立ち、リガンは遠くに薄っすらと見える島を眺めていた。
僕達はトワイザランを出た後、ジャカンまでユウナさんを送り、その後にトゥラン山を目指した。
トゥラン山のある無人島はとても遠く、強力なモンスターの巣窟ともあって行きたがる船はなかった。
暫く色んな客船や漁船に頼み込んだが良い返事はなく、僕達は結局小型の船を買って、自分達だけでその島へとやってきた。
トゥラン山のある無人島は世界の最果てとも言えるような場所にある。
そして何よりトゥラン山はモンスターの最激戦区とも言える、強力なモンスターの巣窟。
僕達は少しでも自分の身は自分で護れるようにと、トゥラン山に向かう前にジークとマオさんに暫く修行をつけてもらい、到着までに3ヶ月もかかってしまった。
あれがトゥラン山か。
島に着くなり、その中心にそびえる巨大な山をリガンは見上げた。
ようやくここに来た。
リガンは強いモンスターに憧れていた。
最強のモンスターとなるためにはいつかこのトゥラン山も通らなければならない道だと思っていた。
「すげーでかい山だな。登るのめんどくさいからここで待っててもいいか?」
ジークもトゥラン山を見上げて言った。
「ダメに決まってるでしょ!
あんたも行くのよ」
マオさんがジークの耳を引っ張った。
「この山は標高5000メートルあります。
頂上に近づけば近づく程により強いモンスター、より上質な鉱石があると言われてます」
「5000メートルも!!
めんどくさいなぁ。」
そんなことをいいながらも、僕達は登山を始めた。
僕が最初に1人で修行をしていたニシノ山もそうだが、モンスターが多く集まり縄張り争いをする途中は自然資源が豊かだ。
このトゥラン山も木々には様々な果実が実り、山の中を流れる川には多くの魚が泳いでいる。
山を登っていると、所々にモンスターの足跡があったり、木々の爪痕があったりする。
登り始めて1時間程経った所で事件は起こった。
これまでの道のりで僕達は多くのモンスターに襲われたが、マオさんが殆ど魔法1発で撃退してくれていた。
「確かにここのモンスターはそこそこ強いなぁ。上に行くほどにどんどん強くなってくんだろ?体力持つかな?」
ジークさんが言った。
「さっきからあんたは何もしてないでしょ。
全部私が戦ってるんだから。
あんたも少しは働きなさいよ!」
マオさんがジークさんを説教する。
もうお馴染みの光景だ。
そんな風に山を歩いていると、一羽の巨大な鳥型のモンスターが空から急降下したきて、僕の両肩を掴み、空へと飛び上がった。
「うわぁーーぁーー!」
小さな獣人の僕を餌として連れ去ったのだろう。
あまりにも一瞬のことで、ジークさんやマオさんの救出も間に合わなかった。
このままじゃどんどんジーク達から離れてしまう。
僕はすぐに薙刀を手に持ち、巨大な鳥型モンスターの脚を突いた。
モンスターはその痛みから、僕を掴んでいた脚を離し、僕は山の中へと落ちていった。
僕達はトワイザランを出た後、ジャカンまでユウナさんを送り、その後にトゥラン山を目指した。
トゥラン山のある無人島はとても遠く、強力なモンスターの巣窟ともあって行きたがる船はなかった。
暫く色んな客船や漁船に頼み込んだが良い返事はなく、僕達は結局小型の船を買って、自分達だけでその島へとやってきた。
トゥラン山のある無人島は世界の最果てとも言えるような場所にある。
そして何よりトゥラン山はモンスターの最激戦区とも言える、強力なモンスターの巣窟。
僕達は少しでも自分の身は自分で護れるようにと、トゥラン山に向かう前にジークとマオさんに暫く修行をつけてもらい、到着までに3ヶ月もかかってしまった。
あれがトゥラン山か。
島に着くなり、その中心にそびえる巨大な山をリガンは見上げた。
ようやくここに来た。
リガンは強いモンスターに憧れていた。
最強のモンスターとなるためにはいつかこのトゥラン山も通らなければならない道だと思っていた。
「すげーでかい山だな。登るのめんどくさいからここで待っててもいいか?」
ジークもトゥラン山を見上げて言った。
「ダメに決まってるでしょ!
あんたも行くのよ」
マオさんがジークの耳を引っ張った。
「この山は標高5000メートルあります。
頂上に近づけば近づく程により強いモンスター、より上質な鉱石があると言われてます」
「5000メートルも!!
めんどくさいなぁ。」
そんなことをいいながらも、僕達は登山を始めた。
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このトゥラン山も木々には様々な果実が実り、山の中を流れる川には多くの魚が泳いでいる。
山を登っていると、所々にモンスターの足跡があったり、木々の爪痕があったりする。
登り始めて1時間程経った所で事件は起こった。
これまでの道のりで僕達は多くのモンスターに襲われたが、マオさんが殆ど魔法1発で撃退してくれていた。
「確かにここのモンスターはそこそこ強いなぁ。上に行くほどにどんどん強くなってくんだろ?体力持つかな?」
ジークさんが言った。
「さっきからあんたは何もしてないでしょ。
全部私が戦ってるんだから。
あんたも少しは働きなさいよ!」
マオさんがジークさんを説教する。
もうお馴染みの光景だ。
そんな風に山を歩いていると、一羽の巨大な鳥型のモンスターが空から急降下したきて、僕の両肩を掴み、空へと飛び上がった。
「うわぁーーぁーー!」
小さな獣人の僕を餌として連れ去ったのだろう。
あまりにも一瞬のことで、ジークさんやマオさんの救出も間に合わなかった。
このままじゃどんどんジーク達から離れてしまう。
僕はすぐに薙刀を手に持ち、巨大な鳥型モンスターの脚を突いた。
モンスターはその痛みから、僕を掴んでいた脚を離し、僕は山の中へと落ちていった。
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