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ルクスの惨劇
クリスの成長、リガンの成長
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ジークの後を追いかけていったが、ジークはとてつもないスピードで村に向かったので、全然追いつけなかった。
村の方は夜中なのにうっすらと明るくなっていて、黒い煙が立ち上っていた。
もう戦闘が始まっているのだろう。
リガンとマオさんとルクスの村に着くと、案の定ジークとパルさん達は敵と戦闘を始めていた。
敵の数は100人程度、モンスターの類はいなかった。
私は剣を抜いて、敵の1人に斬りかかった。
目の前の敵は私の攻撃を剣で受け止めた。
ふいを突いたつもりだったが、こんなにも簡単に止められるとは。
やはり龍神族の手下達は1人1人がかなりの強さを持っている。
クリスはすぐさま2撃目を繰り出そうとしたが、その瞬間に後ろから攻撃の気配がしたので、とっさに半身をズラした。
するとクリスの読み通り、背後から別の敵が攻撃を仕掛けてきていた。
クリスは半身をズラしたことによってその攻撃を見事に躱した。
しかも、その後ろからの攻撃は槍での突きだった。
クリスが避けたことで、目の前にいた男にその一撃は突き刺さった。
槍が刺さって、次の攻撃が出来ぬ間に、私は背後から攻撃をしてきた男を肘で殴りつけ倒した。
凄い。
トワイザランでの戦いでは、龍神族の手下を1人も倒すことの出来なかった私がこんなにあっさりと2人も!
多数相手でも、視界以外の敵の動きがなんとなく感じられる。
ジークとマオさんの修行のお陰だ!
ふと、遠方を眺めると
リガンが敵と戦っている。
敵の攻撃を避け、相手が攻撃を外した直後に出来た僅かなスキを狙って槍での攻撃を加えている。
リガンはそのヒットアンドアウェイのような戦法を取り続けていて、確実に攻撃を当てている。
あいつ。
いつの間にこんなに戦えるようになったんだ!!
初めて会った時のへっぽこからは想像も出来ない。
マオさんとの実践練習が実になっているのだろう。こんな奴ら、いくら強いと言ってもマオさんに比べたら全然たいしたことはない。
マオさんのスピードと攻撃の迫力を毎日体験しているうちに、知らずのうちに爆発的に成長を遂げていたのだ。
しかしリガンの動きは良いが、攻撃に威力が足りないのか敵を倒すには至らない。
流石にたった数週間では攻撃力を上げるための筋力は身につかなかったのだ。
リガンは次第に体力を消耗してゆき、動きが鈍くなってゆき少しずつ劣勢になっていた。
まずい!助けに行かないと。
すぐにリガンの救援に向かった。
リガンは敵に槍を弾かれ、素手で応戦し始めた。
徐々に底力の差が出始め、相手にいいようにやられ始めた。
だんだんと敵の攻撃も避けれなくなり、リガンの体に切り傷が増えてゆく。
敵ががとどめを刺そうと、剣を振りかぶり、大振りになった所で、ちょうど私が間に合い、腹部を横切りにした。
「リガン!大丈夫か?」
リガンはボロボロで立つことも出来ないでいた。
「せっかく修行してもらったのに、何もできなかったよ」
リガンは悔しそうに涙を浮かべた。
「何言ってるんだ!勝てなかったかもしれないけど、善戦してたじゃないか!?
ニシノ山にいた頃の動きとは別人みたいだったぞ!!
きっとこのまま鍛錬積めば、もっと強くなれるさ!
それにこの龍神族の手下達は龍神族から魔力で身体能力を強化されてるみたいでバカみたいに強いんだ。
ついこの間まで俺も全く太刀打ちできなかったんだよ。
それをたったこの数週間でここまで戦えるようになるなんて凄すぎるよ!」
同情なんかではなく、素直にそう思った。
ニシノ山にいた頃のリガンははっきり言ってヘッポコだった。
動きは遅く、槍もただ振り回しているだけで、威力も正確性もなかった。
それが、この龍神族の手下を相手に攻撃を何度も躱し、その隙に槍での攻撃を加えることで出来るまでになったんだ。
たった数週間でここまで成長するなんて、誰よりも真剣に修行をしていたという証だ。
案外こいつは本当に凄いモンスターになるかもしれないな。
村の方は夜中なのにうっすらと明るくなっていて、黒い煙が立ち上っていた。
もう戦闘が始まっているのだろう。
リガンとマオさんとルクスの村に着くと、案の定ジークとパルさん達は敵と戦闘を始めていた。
敵の数は100人程度、モンスターの類はいなかった。
私は剣を抜いて、敵の1人に斬りかかった。
目の前の敵は私の攻撃を剣で受け止めた。
ふいを突いたつもりだったが、こんなにも簡単に止められるとは。
やはり龍神族の手下達は1人1人がかなりの強さを持っている。
クリスはすぐさま2撃目を繰り出そうとしたが、その瞬間に後ろから攻撃の気配がしたので、とっさに半身をズラした。
するとクリスの読み通り、背後から別の敵が攻撃を仕掛けてきていた。
クリスは半身をズラしたことによってその攻撃を見事に躱した。
しかも、その後ろからの攻撃は槍での突きだった。
クリスが避けたことで、目の前にいた男にその一撃は突き刺さった。
槍が刺さって、次の攻撃が出来ぬ間に、私は背後から攻撃をしてきた男を肘で殴りつけ倒した。
凄い。
トワイザランでの戦いでは、龍神族の手下を1人も倒すことの出来なかった私がこんなにあっさりと2人も!
多数相手でも、視界以外の敵の動きがなんとなく感じられる。
ジークとマオさんの修行のお陰だ!
ふと、遠方を眺めると
リガンが敵と戦っている。
敵の攻撃を避け、相手が攻撃を外した直後に出来た僅かなスキを狙って槍での攻撃を加えている。
リガンはそのヒットアンドアウェイのような戦法を取り続けていて、確実に攻撃を当てている。
あいつ。
いつの間にこんなに戦えるようになったんだ!!
初めて会った時のへっぽこからは想像も出来ない。
マオさんとの実践練習が実になっているのだろう。こんな奴ら、いくら強いと言ってもマオさんに比べたら全然たいしたことはない。
マオさんのスピードと攻撃の迫力を毎日体験しているうちに、知らずのうちに爆発的に成長を遂げていたのだ。
しかしリガンの動きは良いが、攻撃に威力が足りないのか敵を倒すには至らない。
流石にたった数週間では攻撃力を上げるための筋力は身につかなかったのだ。
リガンは次第に体力を消耗してゆき、動きが鈍くなってゆき少しずつ劣勢になっていた。
まずい!助けに行かないと。
すぐにリガンの救援に向かった。
リガンは敵に槍を弾かれ、素手で応戦し始めた。
徐々に底力の差が出始め、相手にいいようにやられ始めた。
だんだんと敵の攻撃も避けれなくなり、リガンの体に切り傷が増えてゆく。
敵ががとどめを刺そうと、剣を振りかぶり、大振りになった所で、ちょうど私が間に合い、腹部を横切りにした。
「リガン!大丈夫か?」
リガンはボロボロで立つことも出来ないでいた。
「せっかく修行してもらったのに、何もできなかったよ」
リガンは悔しそうに涙を浮かべた。
「何言ってるんだ!勝てなかったかもしれないけど、善戦してたじゃないか!?
ニシノ山にいた頃の動きとは別人みたいだったぞ!!
きっとこのまま鍛錬積めば、もっと強くなれるさ!
それにこの龍神族の手下達は龍神族から魔力で身体能力を強化されてるみたいでバカみたいに強いんだ。
ついこの間まで俺も全く太刀打ちできなかったんだよ。
それをたったこの数週間でここまで戦えるようになるなんて凄すぎるよ!」
同情なんかではなく、素直にそう思った。
ニシノ山にいた頃のリガンははっきり言ってヘッポコだった。
動きは遅く、槍もただ振り回しているだけで、威力も正確性もなかった。
それが、この龍神族の手下を相手に攻撃を何度も躱し、その隙に槍での攻撃を加えることで出来るまでになったんだ。
たった数週間でここまで成長するなんて、誰よりも真剣に修行をしていたという証だ。
案外こいつは本当に凄いモンスターになるかもしれないな。
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