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騎士団長クリストファーの決意
旅立ち
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城下町の入り口で2人の背中を見つけ、猛ダッシュで駆け寄った。
「ジークさん。魔王さん。待ってください」
声をかけると2人は立ち止まり振り返った。
「クリストファー!どうしたの?また何かあった?」
ジークは驚いた表情をした。
「いえ。私もお2人の旅に同行させてください。国王の許可は取ってきました」
ジークは更に驚いた表情をした。
「えぇ!じゃあ騎士団長は辞めちゃったの?」
「いえ、辞めてはいません。修行ということで一時休職させてもらいました」
「そんなことよりさ」
女魔王が口を開いた。
「お2人の旅にって言ってたけど、私と勇者が一緒に旅をすると思ってるの?私達は敵同士なの」
そう言われてみればそうだ。
昨日は一宿一飯の恩義のための一時休戦だと言っていた。
「確かに勇者と魔王が一緒に旅をするってのもおかしな話だな。でも今回に関しては目的が一緒だし、龍神族とかいう厄介そうな奴らもうろついてるから、一緒に行動した方がいいかもな?」
「びびってんのかい?」
女魔王はクスっと笑った。
「あぁ。多少はびびってるよ。魔王も昨日の戦いで気づいただろ?何故か分からないが、俺たちの魔力が半分以下になってて、全力を出して戦えていないことに。
しかも俺たちが使っていた愛用の武器もこの世界に飛ばされた際にどっかいっちまった。
騎士団達の剣を1本ずつもらったが、この剣じゃ半分以下になったうちらの力にも耐えきれない。」
「え!あれで全力を出しきれてないのですか?!!」
この人達の全力って一体どれほどのものなのだろうか。
「確かに……な。それにあの龍神族とかいう奴らの力も不気味だ。昨日戦った雑兵達だが、明らかに魔力による身体能力向上が全員に施されていた。あれだけの人数にしかも遠隔でそんなことが出来るなんて、余程莫大な魔力を持っているか、私達の世界にない魔法を駆使しているかだ。
……仕方ない。今は勇者を倒すことよりも元の世界に戻るのが最優先だ。元の世界に戻るまでは一時休戦。一緒に旅してあげるよ」
女魔王はそう言うと勇者に向けて右手を差し出し。
勇者は手をその手を取り、握手をした。
こうして、勇者と魔王の2人の大冒険が始まったのでした。
「ジークさん。魔王さん。待ってください」
声をかけると2人は立ち止まり振り返った。
「クリストファー!どうしたの?また何かあった?」
ジークは驚いた表情をした。
「いえ。私もお2人の旅に同行させてください。国王の許可は取ってきました」
ジークは更に驚いた表情をした。
「えぇ!じゃあ騎士団長は辞めちゃったの?」
「いえ、辞めてはいません。修行ということで一時休職させてもらいました」
「そんなことよりさ」
女魔王が口を開いた。
「お2人の旅にって言ってたけど、私と勇者が一緒に旅をすると思ってるの?私達は敵同士なの」
そう言われてみればそうだ。
昨日は一宿一飯の恩義のための一時休戦だと言っていた。
「確かに勇者と魔王が一緒に旅をするってのもおかしな話だな。でも今回に関しては目的が一緒だし、龍神族とかいう厄介そうな奴らもうろついてるから、一緒に行動した方がいいかもな?」
「びびってんのかい?」
女魔王はクスっと笑った。
「あぁ。多少はびびってるよ。魔王も昨日の戦いで気づいただろ?何故か分からないが、俺たちの魔力が半分以下になってて、全力を出して戦えていないことに。
しかも俺たちが使っていた愛用の武器もこの世界に飛ばされた際にどっかいっちまった。
騎士団達の剣を1本ずつもらったが、この剣じゃ半分以下になったうちらの力にも耐えきれない。」
「え!あれで全力を出しきれてないのですか?!!」
この人達の全力って一体どれほどのものなのだろうか。
「確かに……な。それにあの龍神族とかいう奴らの力も不気味だ。昨日戦った雑兵達だが、明らかに魔力による身体能力向上が全員に施されていた。あれだけの人数にしかも遠隔でそんなことが出来るなんて、余程莫大な魔力を持っているか、私達の世界にない魔法を駆使しているかだ。
……仕方ない。今は勇者を倒すことよりも元の世界に戻るのが最優先だ。元の世界に戻るまでは一時休戦。一緒に旅してあげるよ」
女魔王はそう言うと勇者に向けて右手を差し出し。
勇者は手をその手を取り、握手をした。
こうして、勇者と魔王の2人の大冒険が始まったのでした。
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