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僕たちのこじれた関係②
22. side Y ➍
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「ミンジェ……無理しないで。あの、あの、僕はまた今夜にでも出来れば…。むしろ…いつでも、全然。だから、もう少し眠りますか?」
ウンウン唸って、シーツにうつ伏せになったままのミンジェの背中を擦った。こうしてると、よくマッサージしてた事を思い出し懐かしくなる。
「………ん。……う、やっぱり、シャワー浴びてくる。酒臭いし頭スッキリしたい…」
ミンジェはそう言って、ボクサーパンツだけで部屋を出て行こうとするから慌てて止めた。ズボッと頭からTシャツを被せる。
「な、なんだよ?」
「えっと…、誰かにミンジェの裸を見られたくないので?」
「はあ?なんで?」
「……………キ、スマークが、付いてるので」
「つ、付けたらダメって、いつも言ってるじゃんかぁ///」
「はい。ごめんなさい…」
ミンジェが真っ赤になって僕を叩こうとするから、笑いながら避けた。
ミンジェがシャワーを浴びに行ってる間に、歯を磨く。昨夜脱ぎ散らかした服を集めて、洗える物はランドリールームに持って行き、洗濯機に入れてスイッチを押す。
キッチンに行って、冷蔵庫からミネラルウォーターのペットボトルを取り出し、半分程飲む。なんとなく、昨夜のミンジェを思い出しながら。
昨夜の事を覚えてないと言うミンジェに、正直不安になりそうだったけど……。
「ミンジェだって……!ずっと我慢してたんじゃーん♡あぁもう!
ミンジェが二日酔いじゃなかったら今頃は……ぅわぁぁーっ!」
ミンジェの分のペットボトルを冷蔵庫から取り出し振り返ると、スヒョンが真顔で立っていた。
「ヨング、ずっとニヤニヤしてて気持ち悪いんだけど?」
「い、いつからいました?」
「5分くらい前だよ」
それでは、完全に一人言をスヒョンに聞かれたということだ!
僕はびっくりして、持っていたペットボトルを落としてしまっていた。転がっていくそれを、しゃがんで拾おうとすると、愛しい人の声が聞こえた。
「スヒョナ~!おっはよう!」
ミンジェから僕は、キッチンの作業台の死角になっていて見えないらしい。わっ!と言っておどかそうとそっと覗き見ると、ミンジェがスヒョンにバックハグをしていた。
その光景に頭をがんっと殴られたような気持ちになり、凍りついた。
「おはよ。二日酔いなんだって?大丈夫?」
「え?誰から?」
「ヨング」
スヒョンはミンジェだけに向ける甘い微笑を称えて、振り返ってミンジェの頬にキスした。慌てて離れるミンジェ……。
え。何この空気。
僕はもう、隠れているのが耐えられなくなって、ゆっくりと作業台の影から立ち上がった。
ミンジェの驚く顔とは対象的な、スヒョンのいたずらっ子みたいな表情を見れば、ふざけてキスしたのはわかっている。それでも、たとえ冗談でも二人のそんな光景を見たくはなかった。
「あ、あれ?え?ヨング、いたんだ…」
あぁ、どうしよう。ミンジェと最後までセックスして繋がれたら、嫉妬なんてしなくなるなんて、そんな訳なかったんだ。むしろ、ミンジェの全てをもらった今、別の感情が生まれてしまった。
キスマークを付けたって、誰にも見せられない。この関係を、公けに出来ない限り、貴方が僕の物だってどうやって他人に解ってもらえるの?
「シャワーで少しはスッキリしましたか?」
僕は笑顔がひきつらないよう、努力が必要だった。
たとえ相手がスヒョンでも、僕のミンジェに触らないで……!
ウンウン唸って、シーツにうつ伏せになったままのミンジェの背中を擦った。こうしてると、よくマッサージしてた事を思い出し懐かしくなる。
「………ん。……う、やっぱり、シャワー浴びてくる。酒臭いし頭スッキリしたい…」
ミンジェはそう言って、ボクサーパンツだけで部屋を出て行こうとするから慌てて止めた。ズボッと頭からTシャツを被せる。
「な、なんだよ?」
「えっと…、誰かにミンジェの裸を見られたくないので?」
「はあ?なんで?」
「……………キ、スマークが、付いてるので」
「つ、付けたらダメって、いつも言ってるじゃんかぁ///」
「はい。ごめんなさい…」
ミンジェが真っ赤になって僕を叩こうとするから、笑いながら避けた。
ミンジェがシャワーを浴びに行ってる間に、歯を磨く。昨夜脱ぎ散らかした服を集めて、洗える物はランドリールームに持って行き、洗濯機に入れてスイッチを押す。
キッチンに行って、冷蔵庫からミネラルウォーターのペットボトルを取り出し、半分程飲む。なんとなく、昨夜のミンジェを思い出しながら。
昨夜の事を覚えてないと言うミンジェに、正直不安になりそうだったけど……。
「ミンジェだって……!ずっと我慢してたんじゃーん♡あぁもう!
ミンジェが二日酔いじゃなかったら今頃は……ぅわぁぁーっ!」
ミンジェの分のペットボトルを冷蔵庫から取り出し振り返ると、スヒョンが真顔で立っていた。
「ヨング、ずっとニヤニヤしてて気持ち悪いんだけど?」
「い、いつからいました?」
「5分くらい前だよ」
それでは、完全に一人言をスヒョンに聞かれたということだ!
僕はびっくりして、持っていたペットボトルを落としてしまっていた。転がっていくそれを、しゃがんで拾おうとすると、愛しい人の声が聞こえた。
「スヒョナ~!おっはよう!」
ミンジェから僕は、キッチンの作業台の死角になっていて見えないらしい。わっ!と言っておどかそうとそっと覗き見ると、ミンジェがスヒョンにバックハグをしていた。
その光景に頭をがんっと殴られたような気持ちになり、凍りついた。
「おはよ。二日酔いなんだって?大丈夫?」
「え?誰から?」
「ヨング」
スヒョンはミンジェだけに向ける甘い微笑を称えて、振り返ってミンジェの頬にキスした。慌てて離れるミンジェ……。
え。何この空気。
僕はもう、隠れているのが耐えられなくなって、ゆっくりと作業台の影から立ち上がった。
ミンジェの驚く顔とは対象的な、スヒョンのいたずらっ子みたいな表情を見れば、ふざけてキスしたのはわかっている。それでも、たとえ冗談でも二人のそんな光景を見たくはなかった。
「あ、あれ?え?ヨング、いたんだ…」
あぁ、どうしよう。ミンジェと最後までセックスして繋がれたら、嫉妬なんてしなくなるなんて、そんな訳なかったんだ。むしろ、ミンジェの全てをもらった今、別の感情が生まれてしまった。
キスマークを付けたって、誰にも見せられない。この関係を、公けに出来ない限り、貴方が僕の物だってどうやって他人に解ってもらえるの?
「シャワーで少しはスッキリしましたか?」
僕は笑顔がひきつらないよう、努力が必要だった。
たとえ相手がスヒョンでも、僕のミンジェに触らないで……!
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