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新たな日常
ブラウンの怒り
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元辺境伯領にある知り合いの孤児院を訪ねたブラウンは、今子供達と遊び倒していた。
「おう、ブラウン助かったわ」
イカツイ神父服の中年の男が声をかけてきた。
「いつになったら神父らしくなるんだ、ヴェル」
「かっかっか、俺が神父らしくなったら世も末だろう、お前が領主らしくするのと同じぐらい」
「確かにな・・・ま、そんなもんか」
そう言って笑い合うと、子供達を引き連れて教会に入り、食堂で晩御飯を食べ始めると。
「しかし、ぼろいな」
「しかたねぇよ、ここでも300年ぐれぇ修繕も出来てねぇしな」
かかか、と笑うヴェルは天井を見上げて
「ここの屋根もそろそろやべぇから、狩りでも行ってきてぇんだが」
「・・・ここの管理如何するんだ?」
「そこなんだよなぁ、ブラウン暫く頼めねぇか?」
「それでも良いが、寄付もするし、後で渡したいものがある」
ブラウンがそう言うと、ヴェルが驚いた様に
「おいおい、良いのか?」
「街にも余裕があるからな」
そう言って子供達と騒がしい食事を終えると、教会の食料庫に無限収納の腕輪から大量の食料とブラン特製の巨大冷蔵庫を取り出して設置してその中に収めて行った。
「な、何だそれは?」
「はは、友人に貰った魔道具だ。今研究中だが再現が難しいものだ」
「そいつすげぇな、また手に入ったら俺にも分けてくれや」
「もしくは作れたらな」
「これで修繕費用にめどがついたぜ、ありがとうよ」
そう言ってブラウンの肩を抱き、笑い合うと
「俺達もこうして育ててもらったからな」
「確かに、あのじじぃあっと言う間に逝っちまったからな」
二人の育ての親の神父はブラウン達が独り立ちして直ぐにあの世に旅立ち、孤児院も閉鎖された。
「あの時駆け出しの俺達には何も出来なかったな」
「ああ、だからこそおらぁ引退した後ここに来た。
だが、孤児院ってぇのは中々にして厳しいもんだぜ。
ハンターの時の稼ぎが飛んでいかぁ」
ヴェルの呟きにブラウンはポソリと呟いた。
「俺が援助してやるよ」
キッとブラウンを睨み付けると
「お前が国中の孤児院に寄付して回ってるのは知ってんだよ、全部には手がまわらねぇのも解ってんだよ!
平等に同じぐれぇで良い、偶にこうして手伝ってくれりゃぁ良いんだよ」
ヴェルはそう言ってブラウンの背中をバン!と叩いた。
「なんだ、知っていたのか?」
「かっかっか、知らねぇ訳がねぇんだよ」
その日は遅くまで二人で飲み明かした。
ブラウンにとって久しぶりの友人との時間はとても楽しく気楽なものだった。
次の日、血塗れのヴェルがブラウン取っていた宿に転がり込んできた。
「何があった」
「すまねぇ、突然戦神って名乗るやろうが行き成り手下ときやがって・・・手も足も出なかった」
黙って立ち上がるブラウンの凄まじい空気にヴェルは頭を下げて。
「頼む子供達を守ってくれ」
「任せろ・・・」
ブラウンは空間転移を使って神界へやってきた。
「あれ~ブラウンじゃないか、久しぶり~」
「戦神は何処だ?」
創造神は首をかしげて、目を閉じると「う~ん」とうなり暫くすると目をカッと見開いた。
「なるほどね・・・戦神は此処の下に自分の空間を作って数人の子供達をいたぶっている様だね。
案内しよう、因みに戦神は仕留めても良いからね」
そう言って二人は戦神の空間に転移した。
そこには泣き喚く子供達を天使が槍で突いたり、殴りつけている地獄のような光景が広がっていた。
「そこまでだよ、君達ムカつくね」
創造神の声にハッと顔を上げると、天使達は武器や子供達を落とし逃げようとするが、身体が動かない。
ブラウンは一筋涙を流し、剣をかまえた。
「ブゥラァウゥン貴様をころーす」
戦神が斧を両手で持ち振り下ろして来るが、それを片手で弾き顔面に拳を叩き込む。
「ぶぅあぁ」
その間に創造神は子供達を癒し、地上に転移させていた。
「子供達は無事だし、地上に戻したよ。
ついでにさっきの記憶消しておいたから、思い切りやっちゃって。
僕はこれ達とO・HA・NA・SI☆が有るから、後は任せたよ~」
そう言って天使の集団と転移して消えていった。
「あ、言い忘れたけど戦神、君草神にしておいたから。
死んだら草に生まれ変わるから気をつけてね。
ブラウン確り殺しておいてよ」
と声が響いた。
「なぜだ!俺は神だ!人を自由にする権利がある!」
そう叫ぶが、それに答える声は無く、ただ、死神の足音に聞こえる靴音が響き渡る。
「ま、まて!俺が死んだらどうするんだ!」
「・・・別に・・・草からやり直せ」
ブラウンが剣を一振りするごとに腕が足が飛び最後は原型が解らないほどバラバラになった。
その直後肉体の全てが光となって消え、綿毛の種が地上へと降りていった。
ブラウンは血振りをして納刀をすると、神界に転移した。
「お疲れ~子供達には一切後遺症は残してないから安心してね~」
転移した先には天使の背中に座り、別の天使の背中に熱い(煮え滾っている)お茶を載せて鷹揚に笑う創造神が居た。
他の天使も全員丸坊主になっていて、青い顔をして地面にひれ伏し、ただひたすら震えている。
「助かった」
「良いよ~、新たな戦神が誕生したわけだしね~」
「?では帰る」
「気をつけてね~」
少し不審そうに首を捻って、地上に戻って行ったブラウンにヒラヒラと手を振り見送った後、う~んと背伸びをして。
「あれは、完全に戦神に適応してるよね~この時代に技術神と戦神が誕生するとは・・・豊作だね~」
ノンビリと丁度いい温度のお茶を取り出して一口飲むと。
「でだ、おまえらさ~いつからそんなに偉くなったの?僕はイライラの頂点だよ?
暫くはこのままで、終ったら魂磨きね。そうそう、僕の気が済むまでテーブルとイスは使うから、その状態でついてくるようにね~」
ブラウンは孤児院につくと、何時もの変わらない子供達の様子にホッとした顔をして宿に戻り、ヴェルを連れてニンニルに癒してもらった。
「おう、ブラウン助かったわ」
イカツイ神父服の中年の男が声をかけてきた。
「いつになったら神父らしくなるんだ、ヴェル」
「かっかっか、俺が神父らしくなったら世も末だろう、お前が領主らしくするのと同じぐらい」
「確かにな・・・ま、そんなもんか」
そう言って笑い合うと、子供達を引き連れて教会に入り、食堂で晩御飯を食べ始めると。
「しかし、ぼろいな」
「しかたねぇよ、ここでも300年ぐれぇ修繕も出来てねぇしな」
かかか、と笑うヴェルは天井を見上げて
「ここの屋根もそろそろやべぇから、狩りでも行ってきてぇんだが」
「・・・ここの管理如何するんだ?」
「そこなんだよなぁ、ブラウン暫く頼めねぇか?」
「それでも良いが、寄付もするし、後で渡したいものがある」
ブラウンがそう言うと、ヴェルが驚いた様に
「おいおい、良いのか?」
「街にも余裕があるからな」
そう言って子供達と騒がしい食事を終えると、教会の食料庫に無限収納の腕輪から大量の食料とブラン特製の巨大冷蔵庫を取り出して設置してその中に収めて行った。
「な、何だそれは?」
「はは、友人に貰った魔道具だ。今研究中だが再現が難しいものだ」
「そいつすげぇな、また手に入ったら俺にも分けてくれや」
「もしくは作れたらな」
「これで修繕費用にめどがついたぜ、ありがとうよ」
そう言ってブラウンの肩を抱き、笑い合うと
「俺達もこうして育ててもらったからな」
「確かに、あのじじぃあっと言う間に逝っちまったからな」
二人の育ての親の神父はブラウン達が独り立ちして直ぐにあの世に旅立ち、孤児院も閉鎖された。
「あの時駆け出しの俺達には何も出来なかったな」
「ああ、だからこそおらぁ引退した後ここに来た。
だが、孤児院ってぇのは中々にして厳しいもんだぜ。
ハンターの時の稼ぎが飛んでいかぁ」
ヴェルの呟きにブラウンはポソリと呟いた。
「俺が援助してやるよ」
キッとブラウンを睨み付けると
「お前が国中の孤児院に寄付して回ってるのは知ってんだよ、全部には手がまわらねぇのも解ってんだよ!
平等に同じぐれぇで良い、偶にこうして手伝ってくれりゃぁ良いんだよ」
ヴェルはそう言ってブラウンの背中をバン!と叩いた。
「なんだ、知っていたのか?」
「かっかっか、知らねぇ訳がねぇんだよ」
その日は遅くまで二人で飲み明かした。
ブラウンにとって久しぶりの友人との時間はとても楽しく気楽なものだった。
次の日、血塗れのヴェルがブラウン取っていた宿に転がり込んできた。
「何があった」
「すまねぇ、突然戦神って名乗るやろうが行き成り手下ときやがって・・・手も足も出なかった」
黙って立ち上がるブラウンの凄まじい空気にヴェルは頭を下げて。
「頼む子供達を守ってくれ」
「任せろ・・・」
ブラウンは空間転移を使って神界へやってきた。
「あれ~ブラウンじゃないか、久しぶり~」
「戦神は何処だ?」
創造神は首をかしげて、目を閉じると「う~ん」とうなり暫くすると目をカッと見開いた。
「なるほどね・・・戦神は此処の下に自分の空間を作って数人の子供達をいたぶっている様だね。
案内しよう、因みに戦神は仕留めても良いからね」
そう言って二人は戦神の空間に転移した。
そこには泣き喚く子供達を天使が槍で突いたり、殴りつけている地獄のような光景が広がっていた。
「そこまでだよ、君達ムカつくね」
創造神の声にハッと顔を上げると、天使達は武器や子供達を落とし逃げようとするが、身体が動かない。
ブラウンは一筋涙を流し、剣をかまえた。
「ブゥラァウゥン貴様をころーす」
戦神が斧を両手で持ち振り下ろして来るが、それを片手で弾き顔面に拳を叩き込む。
「ぶぅあぁ」
その間に創造神は子供達を癒し、地上に転移させていた。
「子供達は無事だし、地上に戻したよ。
ついでにさっきの記憶消しておいたから、思い切りやっちゃって。
僕はこれ達とO・HA・NA・SI☆が有るから、後は任せたよ~」
そう言って天使の集団と転移して消えていった。
「あ、言い忘れたけど戦神、君草神にしておいたから。
死んだら草に生まれ変わるから気をつけてね。
ブラウン確り殺しておいてよ」
と声が響いた。
「なぜだ!俺は神だ!人を自由にする権利がある!」
そう叫ぶが、それに答える声は無く、ただ、死神の足音に聞こえる靴音が響き渡る。
「ま、まて!俺が死んだらどうするんだ!」
「・・・別に・・・草からやり直せ」
ブラウンが剣を一振りするごとに腕が足が飛び最後は原型が解らないほどバラバラになった。
その直後肉体の全てが光となって消え、綿毛の種が地上へと降りていった。
ブラウンは血振りをして納刀をすると、神界に転移した。
「お疲れ~子供達には一切後遺症は残してないから安心してね~」
転移した先には天使の背中に座り、別の天使の背中に熱い(煮え滾っている)お茶を載せて鷹揚に笑う創造神が居た。
他の天使も全員丸坊主になっていて、青い顔をして地面にひれ伏し、ただひたすら震えている。
「助かった」
「良いよ~、新たな戦神が誕生したわけだしね~」
「?では帰る」
「気をつけてね~」
少し不審そうに首を捻って、地上に戻って行ったブラウンにヒラヒラと手を振り見送った後、う~んと背伸びをして。
「あれは、完全に戦神に適応してるよね~この時代に技術神と戦神が誕生するとは・・・豊作だね~」
ノンビリと丁度いい温度のお茶を取り出して一口飲むと。
「でだ、おまえらさ~いつからそんなに偉くなったの?僕はイライラの頂点だよ?
暫くはこのままで、終ったら魂磨きね。そうそう、僕の気が済むまでテーブルとイスは使うから、その状態でついてくるようにね~」
ブラウンは孤児院につくと、何時もの変わらない子供達の様子にホッとした顔をして宿に戻り、ヴェルを連れてニンニルに癒してもらった。
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