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武闘大会
武闘大会2日目
しおりを挟む 2日目第2試合はバンテリンVSフレアル期待の対決が組まれていた。
いきなりのこの対決に観客は自然と盛り上がりを見せ、フレアルのビジュアルからかなりの女性ファンが応援に押しかけていたが、バンテリンの応援に来たのは同じ数だけのマッチョ軍団が来ていた。
「「「きゃ~フレアル様~」」」
「「「うぉぉぉぉぉ!兄貴!!」」」
「ファイト フレアル様」と書かれた応援幕と「筋肉美 最強」と書かれた応援幕がにらみ合う場外乱闘の様相も見せていて会場は白熱していた。
武闘台ではスマートなフレアルと、筋肉を纏ったバンテリンの幻影がにらみ合い、試合開始を今か今かと待っていた。
「二日目第二試合開始っす」
開始の合図と共にバンテリンが拳を振りかぶり「ぬん!」と掛け声と共に拳を振りぬくと、ソニックウェーブがフレアルに迫る。
フレアルは軽いステップでそれを交わすとそのままジャブの嵐をバンテリンに叩き込む。
バンテリンは筋肉を閉め拳を受け止めると、拳の隙を縫ってジャブを打つと、フレアルは1メートルほど吹き飛び片膝をつく。
「爺さんやるな、こんな重い一撃ははじめてだ」
「若造もいいもん持ってるな」
二人は再び距離を詰めるとお互いに必殺のストレートを打ち合い、フレアルは体を浮かせてダメージを殺すが、当然それでは力がはいった一撃を打てるはずも無く、バンテリンはにやりと笑うと追撃をかけるために一歩前に出た。
「クソが!どんだけ硬てぇんだよ」
バンテリンを近づけさせないために拳の弾幕を張るが、バンテリンは腕を盾にして勢いを落とさずに突っ込んで行く。
「くそ!」
弾幕を諦めたフレアルはバックステップで距離を取ろうとするが。
「うおぉぉぉぉ」
バンテリンは再びソニックウェーブを放ち遠距離攻撃を放つ。
「ごあ」
ソニックウェーブを受けてそのまま舞台の端まで転がっていく。
観客の女性からは悲鳴が上がり、マッチョグループからは歓声が上がる。
「まだ、平気であろう?」
「ばれたか・・・しかしかなり効いたぜ・・・だがここからは俺の番だ!!」
フレアルは赤い龍の鱗を浮かび上がらせると、この試合最も早い速度でバンテリンに迫る。
バンテリンは筋肉を締めフレアルの拳を受ける瞬間腕をフレアルの腕に合わせ思い切りそらすと、物凄い衝撃がバンテリンの体を襲う。
「ぬぅ、良き衝撃だ、まともに受けてはダメージがあったであろうな」
「ち、俺のインパクトもさばけるのか」
「ははは、面白い技であるな」
バンテリンは腰を落としてフレアルの速度に迫る速さで一気に間合いを詰めると、腕をねじりストレートを放つ。
「な!」
フレアルはバンテリンと同じように腕を拳にあわせて受け流すが、腕に巻き込まれ投げ飛ばされる。
「がは」
再びバウンドして地面を転がるフレアルは驚愕の顔をしていた。
「あれは俺のインパクト?いや、それより強力な」
「ふふん、わしとて伊達に歳は取っておらぬよ」
バンテリンは筋肉をパンプアップすると、一気に突っ込む。
ふらふらと立ち上がるフレアルは必死に横に飛び転がるように逃げる。
「化け物か」
距離を取り、やっと体制を整えると拳に炎を纏わせバンテリンがしたように飛ばしてみせる。
「ぬん!」
気合一閃炎を弾くと驚きに目を見開いた。
「爺さんに出来て俺に進化できねぇわけがねぇ」
そう言うと、炎弾の弾幕を張りバンテリンに向けて飛び込んでいく。
「若造が良い目をするわ!」
バンテリンの必殺技トルネードランス、風を纏った拳を打ち出すことで、槍のように相手を巻き込み打ち抜く必殺技だ。
今回は炎の弾を巻き込み炎の渦となりフレアルに迫る。
「くそ!!」
とっさに腕をクロスして防ごうと出来たのは天性の才能からだろう。
だが、それを貫いて体にダメージを与えたのはバンテリンの長年の勝負勘であった。
そして、トルネードが晴れると、バンテリンの拳がフレアルの顔面に決まり、リングアウトして試合は結した。
「勝者、バンテリンっす」
二人の健闘をたたえる様に、両応援団から歓声が上がり、バンテリンは幻影が消え気絶したフレアルを起こして、お互いをたたえた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
炎龍王の場合
今回の試合を見ていた炎龍王は青い顔をして龍妃を見た。
「あなた?どうしたのかしら?」
「いや、あの人間たちの中で勝ち抜いた者と闘うんだよな?」
「そうですわよ、今ドラゴニアの拳闘王と言われる者も、ブラウン殿も居ますからね」
「え?ブ、ブラウンも居るのか?」
「勿論各部門の優勝者と試合をするそうですわ」
「・・・マジカ・・・」
うな垂れる炎龍王に龍妃はニッコリと笑うと。
「当然勝ちますわよね?」
「モチロンジャナイカ、イヤダナ、ワシ、スコシツカレタカラ、ヤドニモドル」
そう言ってギクシャクと会場を後にする炎龍王を見送ると
「あの人ももう少し素直になってくれたらよろしいのに」
そうため息をついて、御付が持ってきたポップコーンをほおばるのであった。
宿に戻りながら炎龍王は
「やばいだろう、試合中に技を開発などわしはもう何年も出来ておらぬ。
もし、試合が続けば・・・あの老人ですらあそこまでの進化・・・恐ろしい」
その日炎龍王はとんでもない悪夢を見たという
―――――――――――――――――――――――――――――――――
お知らせ
たぬまるです、何時もご覧いただきありがとうございます。
この度、「森の引きこもり」と言う小説も始めました。
もしよろしければ、ご覧頂ければ嬉しいです
いきなりのこの対決に観客は自然と盛り上がりを見せ、フレアルのビジュアルからかなりの女性ファンが応援に押しかけていたが、バンテリンの応援に来たのは同じ数だけのマッチョ軍団が来ていた。
「「「きゃ~フレアル様~」」」
「「「うぉぉぉぉぉ!兄貴!!」」」
「ファイト フレアル様」と書かれた応援幕と「筋肉美 最強」と書かれた応援幕がにらみ合う場外乱闘の様相も見せていて会場は白熱していた。
武闘台ではスマートなフレアルと、筋肉を纏ったバンテリンの幻影がにらみ合い、試合開始を今か今かと待っていた。
「二日目第二試合開始っす」
開始の合図と共にバンテリンが拳を振りかぶり「ぬん!」と掛け声と共に拳を振りぬくと、ソニックウェーブがフレアルに迫る。
フレアルは軽いステップでそれを交わすとそのままジャブの嵐をバンテリンに叩き込む。
バンテリンは筋肉を閉め拳を受け止めると、拳の隙を縫ってジャブを打つと、フレアルは1メートルほど吹き飛び片膝をつく。
「爺さんやるな、こんな重い一撃ははじめてだ」
「若造もいいもん持ってるな」
二人は再び距離を詰めるとお互いに必殺のストレートを打ち合い、フレアルは体を浮かせてダメージを殺すが、当然それでは力がはいった一撃を打てるはずも無く、バンテリンはにやりと笑うと追撃をかけるために一歩前に出た。
「クソが!どんだけ硬てぇんだよ」
バンテリンを近づけさせないために拳の弾幕を張るが、バンテリンは腕を盾にして勢いを落とさずに突っ込んで行く。
「くそ!」
弾幕を諦めたフレアルはバックステップで距離を取ろうとするが。
「うおぉぉぉぉ」
バンテリンは再びソニックウェーブを放ち遠距離攻撃を放つ。
「ごあ」
ソニックウェーブを受けてそのまま舞台の端まで転がっていく。
観客の女性からは悲鳴が上がり、マッチョグループからは歓声が上がる。
「まだ、平気であろう?」
「ばれたか・・・しかしかなり効いたぜ・・・だがここからは俺の番だ!!」
フレアルは赤い龍の鱗を浮かび上がらせると、この試合最も早い速度でバンテリンに迫る。
バンテリンは筋肉を締めフレアルの拳を受ける瞬間腕をフレアルの腕に合わせ思い切りそらすと、物凄い衝撃がバンテリンの体を襲う。
「ぬぅ、良き衝撃だ、まともに受けてはダメージがあったであろうな」
「ち、俺のインパクトもさばけるのか」
「ははは、面白い技であるな」
バンテリンは腰を落としてフレアルの速度に迫る速さで一気に間合いを詰めると、腕をねじりストレートを放つ。
「な!」
フレアルはバンテリンと同じように腕を拳にあわせて受け流すが、腕に巻き込まれ投げ飛ばされる。
「がは」
再びバウンドして地面を転がるフレアルは驚愕の顔をしていた。
「あれは俺のインパクト?いや、それより強力な」
「ふふん、わしとて伊達に歳は取っておらぬよ」
バンテリンは筋肉をパンプアップすると、一気に突っ込む。
ふらふらと立ち上がるフレアルは必死に横に飛び転がるように逃げる。
「化け物か」
距離を取り、やっと体制を整えると拳に炎を纏わせバンテリンがしたように飛ばしてみせる。
「ぬん!」
気合一閃炎を弾くと驚きに目を見開いた。
「爺さんに出来て俺に進化できねぇわけがねぇ」
そう言うと、炎弾の弾幕を張りバンテリンに向けて飛び込んでいく。
「若造が良い目をするわ!」
バンテリンの必殺技トルネードランス、風を纏った拳を打ち出すことで、槍のように相手を巻き込み打ち抜く必殺技だ。
今回は炎の弾を巻き込み炎の渦となりフレアルに迫る。
「くそ!!」
とっさに腕をクロスして防ごうと出来たのは天性の才能からだろう。
だが、それを貫いて体にダメージを与えたのはバンテリンの長年の勝負勘であった。
そして、トルネードが晴れると、バンテリンの拳がフレアルの顔面に決まり、リングアウトして試合は結した。
「勝者、バンテリンっす」
二人の健闘をたたえる様に、両応援団から歓声が上がり、バンテリンは幻影が消え気絶したフレアルを起こして、お互いをたたえた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
炎龍王の場合
今回の試合を見ていた炎龍王は青い顔をして龍妃を見た。
「あなた?どうしたのかしら?」
「いや、あの人間たちの中で勝ち抜いた者と闘うんだよな?」
「そうですわよ、今ドラゴニアの拳闘王と言われる者も、ブラウン殿も居ますからね」
「え?ブ、ブラウンも居るのか?」
「勿論各部門の優勝者と試合をするそうですわ」
「・・・マジカ・・・」
うな垂れる炎龍王に龍妃はニッコリと笑うと。
「当然勝ちますわよね?」
「モチロンジャナイカ、イヤダナ、ワシ、スコシツカレタカラ、ヤドニモドル」
そう言ってギクシャクと会場を後にする炎龍王を見送ると
「あの人ももう少し素直になってくれたらよろしいのに」
そうため息をついて、御付が持ってきたポップコーンをほおばるのであった。
宿に戻りながら炎龍王は
「やばいだろう、試合中に技を開発などわしはもう何年も出来ておらぬ。
もし、試合が続けば・・・あの老人ですらあそこまでの進化・・・恐ろしい」
その日炎龍王はとんでもない悪夢を見たという
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