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引きこもり130日目
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引きこもり130日目
サーシャは王宮で行われている殿下の誕生日パーティーに招待されていた。
「やぁ、サーシャ様。今日はライトグリーンのドレスとてもお似合いですよ」
「殿下、誕生日おめでとう」
にこやかに笑うサーシャだが、内心は次々に話しかけられて疲れ、もはや帰りたくて仕方なかった。
でも、折角フランソワがドレスを選び着付けてくれたので、もう少し頑張ろうと思っていた。
「そうだ、これ誕生日プレゼントです」
サーシャが差し出した金の腕輪を手に取り、早速つけると嬉しそうな笑顔を浮かべた。
「ありがとうございます、一生の宝にしますね」
「大げさですよ。これは状態異常無効化と、初めて成功したのですが剣術がかなり上達しますよ」
「え?武技を付与できたんですか?」
この世界は魔法以外に戦闘技術は武技として存在しているが、付与されたアイテムは存在していなかった。
つまり、世界初のアイテムなのだった。
「ええ、因みに戦闘を行うことで記憶回路にデーターを集積して、ドンドン強くなっていきますよ。
実験のためにセーハラン用に着けていただいて戦闘訓練をしてもらったんですよ」
「え?ではこの中にセーハランの武技が?」
「殿下の身体を調べて、殿下用にカスタマイズしていますけど」
その言葉を聞いて更に驚愕が止まらない。王国最強の武人セーハランの武技を覚えたマジックアイテムが、自分に合わせて武技を発動させてくれる・・・恐ろしいアイテムだと感じてしまったが、自分の身を案じて作ってくれた事に胸が熱くなるのを押さえられない殿下は、思わずサーシャを抱きしめたが。
「まだまだ子供ですね」
サーシャの代わりにミーが抱きしめられていた。
「え・・・あ」
殿下は顔を赤くして俯いてしまい、ミーはしたり顔、サーシャはミーに
「殿下が好きなら応援するよ」
と囁き、ミーが大慌てする姿を楽しそうに見て笑うサーシャの姿があった。
食事も、各国の料理も並び、食べたことの無い料理をサーシャは食べ、ミーは興味深そうに味を覚えていく。
そんなのほほんとした空気が殿下の心を癒し、殿下を狙う令嬢たちは、サーシャに手を出したらダメだと親に厳重注意されていたため、遠巻きに見るしか出来なかった。
そして、国王の挨拶、殿下の挨拶と続き、パーティーも中ほどを過ぎた時事件が起こった。
「ナスティン嬢!貴様との婚約を今この場で破棄し、このドリア準騎士爵令嬢と婚約を発表する!」
騒ぎの中心に偉そうにふんぞり返った男と、それに抱きつく女、床に押さえつけられた女性がいた。
「貴様の悪事などドリアが確りと証言している!これに懲りたら二度と俺の前に姿を見せるな!!」
そう言い放つが、床に押さえつけられた女性は声を上げることも無くうつむいていた。
「あ~んキキさまぁわたしぃ怖かった~」
男キキ?に抱きついて身体をくねくねさせるドリア、その光景を見てサーシャはポソリと
「あ~、あの男アントニオに似てるわ、女はラフレシアか・・・」
と無表情で呟くと、それを聞いたミーが素早く、ナスティンを取り押さえてる男共を蹴り飛ばし、ナスティンを確保してサーシャの側に連れてくる。
「何だ貴様!この女を庇い立てする気か?」
「キキさまぁ、この女もドリアを虐めてたんですぅ」
そう言ってサーシャを指差すが、その指があらぬ方向へ曲がっていた。
「ほう~新緑の森のサーシャ様が貴方程度の蛆虫を虐める理由があると」
「ぎゃかぉう」
曲がった指を押さえて転がりまわるドリアと、汚いものに触れたかのようにハンカチで手を拭くミー。
キキは呆然として立ち尽くし、極上の笑顔の殿下はスッと前に出てくると。
「僕の誕生日に何をしてくれるのかな?
第一、君でも聞いたことがあると思うけど、此方サーシャ・グリーンウッド伯爵、僕のフィアンセだよ
彼女の事を知っていて同じことが言えるのかな、キキ・イッパツ・クロヒゲ次期男爵?」
殿下の極上の笑みが怖くて何もいえないキキ、ミーは転がるドリアの髪を掴み上げて何かを呟くとドリアは青ざめ恐怖に歪んだ顔で固まっていた。
因みにサーシャはナスティンの介抱のため一切聞いていなかった。
サーシャがナスティンに優しく声をかけ、慰めている姿を横目で確認すると、殿下は更に笑みを深め
「つまり、彼女はそこの女を虐める理由も時間も無いですよね?」
「そ、それは見間違いかもしれないですが・・・ナスティンが虐めた事実は・・・」
殿下の笑みが深くなるほど声が小さくなっていくキキ。
「殿下、確認したのですが、彼女はえっと・・・」
「ドリアンだったかな」
「・・・ドリアです・・・ひぃ」
訂正するキキだが、殿下の笑みを見て声を上げて震えだす。
「そうそう、ドリア?みたいです」
「顔を見たのも初めてらしいです、やっていないと言ってました。」
「そうか~サーシャ様嘘発見器って新しく出来た街にありましたよね?」
「ええ、持ってますが」
そう言うと殿下は顎に手をあて考え始める。
サーシャの後ろで怯えていたナスティンがサーシャに耳打ちをすると、前に出て
「キキ様、ワタクシはこの方を初めて見ました。婚約破棄は承りましたが、ワタクシは絶対に否定します」
「貴様・・・ごがぁ」
キキは怒りで立ち上がるが、ミーに顎を掴み上げ吊るされると、ジタバタもがき出す。
「マスターに唾がかかる、黙りなさい」
「まあまあミー降ろしてあげて」
「かしこまりました」
と言うと手をパッと離し床に落とすと、悶えるキキを冷たい目で見下ろし、キキにしか聞こえないように「ちっ」と舌打ちをして動かないように睨み付けた。
「そうだ!サーシャ様嘘発見器を舞台に置いていただいて良いですか?」
「ええ」
そう言って舞台に設置しに行く姿を確認すると、キキに向き直り殿下は
「もし、君達が言うことが正しければ、不問に付そう。だがウソだった場合、王国法に則った刑罰と、・・・」
「では廃嫡の上、辺境へ一兵士として送ることにしよう」
助け舟を出したのは国王だった。
「父上、イッパツ・クロヒゲとも話してな。こやつは廃嫡、バンブー準騎士爵も娘は死んだものとすると言っている」
「と言うことになった、良いね」
もはや確定の事を伝えると、二人は顔を青くして顔を横に振るばかりだった。
そして、ウソ発見機の前に引きずり出された。
「で、殿下ぁ、私ぃ記憶違いしてたかもぉなんで、やめませんかぁ」
「ははは、やめるわけ無いだろう」
そう、にこやかに笑うと兵士達は二人の手を嘘発見器に当てた。
青い水晶はウソの赤に変り、判決は決まった。
「い、いやだ、父上!!ちちうえぇぇぇ」
「私・・・悪気は無かったの・・・ゆるじでぇ」
声を残しながら牢に連れられていく二人を見送って殿下が振り返ると、サーシャの姿は無かった。
「あれ?サーシャ様?」
「マスターは「疲れたから帰るね」と言われお戻りになりました」
「そんな・・・ミー殿?」
「いやです」
「まだ何にも言っていない・・・」
「お屋敷へのご招待はいたしかねます」
そんな声をBGMにナスティンはサーシャの姿を思い浮かべて、頬を熱くさせていた。
「お姉さま・・・私いつかお側に」
こうしてサーシャのファンがまた一人増えた。
「サーシャ殿が関わると面白い事が起こるのう」
「陛下、あまり面白がられますな。イッパツ・クロヒゲ家からしたら災難でしかないのですから」
そう言って痛む頭を抱える宰相は「この置き去りのウソ発見機もらえないかなぁ~裁判に使えるよな」
と思っていた。
国王は「はよミー殿が持ち帰らぬかな、あれやこれやばれると・・・」と怯えた表情で嘘発見器を見つめていた。
サーシャは王宮で行われている殿下の誕生日パーティーに招待されていた。
「やぁ、サーシャ様。今日はライトグリーンのドレスとてもお似合いですよ」
「殿下、誕生日おめでとう」
にこやかに笑うサーシャだが、内心は次々に話しかけられて疲れ、もはや帰りたくて仕方なかった。
でも、折角フランソワがドレスを選び着付けてくれたので、もう少し頑張ろうと思っていた。
「そうだ、これ誕生日プレゼントです」
サーシャが差し出した金の腕輪を手に取り、早速つけると嬉しそうな笑顔を浮かべた。
「ありがとうございます、一生の宝にしますね」
「大げさですよ。これは状態異常無効化と、初めて成功したのですが剣術がかなり上達しますよ」
「え?武技を付与できたんですか?」
この世界は魔法以外に戦闘技術は武技として存在しているが、付与されたアイテムは存在していなかった。
つまり、世界初のアイテムなのだった。
「ええ、因みに戦闘を行うことで記憶回路にデーターを集積して、ドンドン強くなっていきますよ。
実験のためにセーハラン用に着けていただいて戦闘訓練をしてもらったんですよ」
「え?ではこの中にセーハランの武技が?」
「殿下の身体を調べて、殿下用にカスタマイズしていますけど」
その言葉を聞いて更に驚愕が止まらない。王国最強の武人セーハランの武技を覚えたマジックアイテムが、自分に合わせて武技を発動させてくれる・・・恐ろしいアイテムだと感じてしまったが、自分の身を案じて作ってくれた事に胸が熱くなるのを押さえられない殿下は、思わずサーシャを抱きしめたが。
「まだまだ子供ですね」
サーシャの代わりにミーが抱きしめられていた。
「え・・・あ」
殿下は顔を赤くして俯いてしまい、ミーはしたり顔、サーシャはミーに
「殿下が好きなら応援するよ」
と囁き、ミーが大慌てする姿を楽しそうに見て笑うサーシャの姿があった。
食事も、各国の料理も並び、食べたことの無い料理をサーシャは食べ、ミーは興味深そうに味を覚えていく。
そんなのほほんとした空気が殿下の心を癒し、殿下を狙う令嬢たちは、サーシャに手を出したらダメだと親に厳重注意されていたため、遠巻きに見るしか出来なかった。
そして、国王の挨拶、殿下の挨拶と続き、パーティーも中ほどを過ぎた時事件が起こった。
「ナスティン嬢!貴様との婚約を今この場で破棄し、このドリア準騎士爵令嬢と婚約を発表する!」
騒ぎの中心に偉そうにふんぞり返った男と、それに抱きつく女、床に押さえつけられた女性がいた。
「貴様の悪事などドリアが確りと証言している!これに懲りたら二度と俺の前に姿を見せるな!!」
そう言い放つが、床に押さえつけられた女性は声を上げることも無くうつむいていた。
「あ~んキキさまぁわたしぃ怖かった~」
男キキ?に抱きついて身体をくねくねさせるドリア、その光景を見てサーシャはポソリと
「あ~、あの男アントニオに似てるわ、女はラフレシアか・・・」
と無表情で呟くと、それを聞いたミーが素早く、ナスティンを取り押さえてる男共を蹴り飛ばし、ナスティンを確保してサーシャの側に連れてくる。
「何だ貴様!この女を庇い立てする気か?」
「キキさまぁ、この女もドリアを虐めてたんですぅ」
そう言ってサーシャを指差すが、その指があらぬ方向へ曲がっていた。
「ほう~新緑の森のサーシャ様が貴方程度の蛆虫を虐める理由があると」
「ぎゃかぉう」
曲がった指を押さえて転がりまわるドリアと、汚いものに触れたかのようにハンカチで手を拭くミー。
キキは呆然として立ち尽くし、極上の笑顔の殿下はスッと前に出てくると。
「僕の誕生日に何をしてくれるのかな?
第一、君でも聞いたことがあると思うけど、此方サーシャ・グリーンウッド伯爵、僕のフィアンセだよ
彼女の事を知っていて同じことが言えるのかな、キキ・イッパツ・クロヒゲ次期男爵?」
殿下の極上の笑みが怖くて何もいえないキキ、ミーは転がるドリアの髪を掴み上げて何かを呟くとドリアは青ざめ恐怖に歪んだ顔で固まっていた。
因みにサーシャはナスティンの介抱のため一切聞いていなかった。
サーシャがナスティンに優しく声をかけ、慰めている姿を横目で確認すると、殿下は更に笑みを深め
「つまり、彼女はそこの女を虐める理由も時間も無いですよね?」
「そ、それは見間違いかもしれないですが・・・ナスティンが虐めた事実は・・・」
殿下の笑みが深くなるほど声が小さくなっていくキキ。
「殿下、確認したのですが、彼女はえっと・・・」
「ドリアンだったかな」
「・・・ドリアです・・・ひぃ」
訂正するキキだが、殿下の笑みを見て声を上げて震えだす。
「そうそう、ドリア?みたいです」
「顔を見たのも初めてらしいです、やっていないと言ってました。」
「そうか~サーシャ様嘘発見器って新しく出来た街にありましたよね?」
「ええ、持ってますが」
そう言うと殿下は顎に手をあて考え始める。
サーシャの後ろで怯えていたナスティンがサーシャに耳打ちをすると、前に出て
「キキ様、ワタクシはこの方を初めて見ました。婚約破棄は承りましたが、ワタクシは絶対に否定します」
「貴様・・・ごがぁ」
キキは怒りで立ち上がるが、ミーに顎を掴み上げ吊るされると、ジタバタもがき出す。
「マスターに唾がかかる、黙りなさい」
「まあまあミー降ろしてあげて」
「かしこまりました」
と言うと手をパッと離し床に落とすと、悶えるキキを冷たい目で見下ろし、キキにしか聞こえないように「ちっ」と舌打ちをして動かないように睨み付けた。
「そうだ!サーシャ様嘘発見器を舞台に置いていただいて良いですか?」
「ええ」
そう言って舞台に設置しに行く姿を確認すると、キキに向き直り殿下は
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「で、殿下ぁ、私ぃ記憶違いしてたかもぉなんで、やめませんかぁ」
「ははは、やめるわけ無いだろう」
そう、にこやかに笑うと兵士達は二人の手を嘘発見器に当てた。
青い水晶はウソの赤に変り、判決は決まった。
「い、いやだ、父上!!ちちうえぇぇぇ」
「私・・・悪気は無かったの・・・ゆるじでぇ」
声を残しながら牢に連れられていく二人を見送って殿下が振り返ると、サーシャの姿は無かった。
「あれ?サーシャ様?」
「マスターは「疲れたから帰るね」と言われお戻りになりました」
「そんな・・・ミー殿?」
「いやです」
「まだ何にも言っていない・・・」
「お屋敷へのご招待はいたしかねます」
そんな声をBGMにナスティンはサーシャの姿を思い浮かべて、頬を熱くさせていた。
「お姉さま・・・私いつかお側に」
こうしてサーシャのファンがまた一人増えた。
「サーシャ殿が関わると面白い事が起こるのう」
「陛下、あまり面白がられますな。イッパツ・クロヒゲ家からしたら災難でしかないのですから」
そう言って痛む頭を抱える宰相は「この置き去りのウソ発見機もらえないかなぁ~裁判に使えるよな」
と思っていた。
国王は「はよミー殿が持ち帰らぬかな、あれやこれやばれると・・・」と怯えた表情で嘘発見器を見つめていた。
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