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引きこもり ??? 幕間1
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「う~ん、そうだわ!」
サーシャは転移魔法が自分以外に使えない事に不満を持っていた。
だが、空間属性の魔法は赤の写本の持ち主以外は覚えることの出来ない魔法であり、正確には亜法と言われる特殊魔法なのだから仕方が無いことだった。
それを転移魔法付与しても、付与した物が粉々になってしまう、かなり難しいものだった。
「先ずは魔法に親和性の高いミスリルと・・・・・・」
サーシャは製作室に篭って色々試行錯誤を繰り返した、その結果が出るのに一週間をようした。
「できた~!ミーちょっといい?」
大きな声でミーを呼び出して腕輪を渡すと、
「これは行き先のイメージをして魔力を流すとその場所に転移できる腕輪なの。腕輪にある12個の魔石が魔力量を補ってくれるから連続でなければ十分のはず、お使いついでに王城に転移する実験してもらってもいいかしら?」
「勿論です、これで転移可能になるのですね」
「そうよ、届け物はこの国王に渡す魔法の剣と魔法の盾ね」
そう言うと剣の柄と、盾の取ってを渡した。
「これも魔力を流せば魔力の剣と盾が生み出されるわ、とても軽くて頑丈、込めた魔力で強度も変わると伝えておいてね」
「かしこまりました」
優雅に一礼するとそのまま転移で姿を消した。
ミーは王城に転移するとすぐさま謁見の間に通された。
何時もと違い国王と宰相、セーハランと王妃、殿下が居るだけであった。
「今日はどうしたのじゃ?わしの武器が出来たのか?」
「陛下・・・あんまりがっつくと大人気ないですよ」
「わはは、良いではないか」
笑って話す夫婦の会話はとても穏やかなものであった。
「転移の腕輪の実験と陛下の装備をお届けに来ました」
「え~ついでか?って転移の腕輪?なにそれ?」
その国王の言葉に反応せずミーは剣の柄と盾の取っ手を取り出した。
「え?これ使えないよね?」
「これは魔力を流す量で強度が変わるそうです」
「なに?!」
そう言って柄に魔力を流すと白刃が生まれた
「おお、凄い!これは軽いな」
ぶんぶん振り回すと”ぱん”と言う音が聞こえ、近くの飾り柱が斜めにずれ落ちた。
「「「ぎゃ~!!」」」
「い、威力ありすぎだなこれ」
はははと笑いながら柄と取っ手をベルトに固定した。
「ところでその転移の腕輪・・・」
「確かにお渡しいたしました」
そう言って優雅に一礼すると転移して消えた。
一同は唖然とした顔をして、暫く沈黙が続いたが
「なな、あれも欲しい!宰相許可を出して、グリーンウッド卿に製作依頼を出すのじゃ」
「いいですね、複数人で転移できたら、家族旅行も行きやすいですわね」
「僕もサーシャ殿のお家に伺いやすくなります」
王族三人がわいわいと楽しそうに話しているのを聞き「このお気楽者が!!」と心の中で思いつつ
「では、陛下のコレクションから材料は出すとしましょう」
「良いよ、じゃよろしくね」
あっさりと許可を出した国王に驚きの顔を向ける宰相は「またやられた」と文句を呟いていた。
サーシャサイド
「おかえり~どうだった?」
転移で帰ってきたミーに実験結果を聞くが
「はい、国王陛下は大変満足されていました」
「じゃなくて、転移の腕輪はどうだった?」
「非常に使い勝手がよく、魔力の消費が少なくて良いですね。ただ、魔石の魔力の回復度が目に見えるとより良いかと」
「そうね!それも着けよう!」
ミーの言葉を聞いて楽しそうに製作室に駆け込むサーシャを笑顔で見送ったミーだった。
次の日にミー、フランソワ、隊長5人分の転移の腕輪を作って出てきたサーシャは皆に配って回った。
後で自分のはまだ作ってもらえてないと知った国王が、宰相に相談した所「何が必要だか聞かないといけないが、国王が召喚状を出していないから進まないのです」と切り捨てられた。
―――――――――――――――――――――――
幕間のこぼれ話です、国王のわがままは何処まで行くのでしょうね笑
魔道具コレクターになりそうで怖いですね
サーシャは転移魔法が自分以外に使えない事に不満を持っていた。
だが、空間属性の魔法は赤の写本の持ち主以外は覚えることの出来ない魔法であり、正確には亜法と言われる特殊魔法なのだから仕方が無いことだった。
それを転移魔法付与しても、付与した物が粉々になってしまう、かなり難しいものだった。
「先ずは魔法に親和性の高いミスリルと・・・・・・」
サーシャは製作室に篭って色々試行錯誤を繰り返した、その結果が出るのに一週間をようした。
「できた~!ミーちょっといい?」
大きな声でミーを呼び出して腕輪を渡すと、
「これは行き先のイメージをして魔力を流すとその場所に転移できる腕輪なの。腕輪にある12個の魔石が魔力量を補ってくれるから連続でなければ十分のはず、お使いついでに王城に転移する実験してもらってもいいかしら?」
「勿論です、これで転移可能になるのですね」
「そうよ、届け物はこの国王に渡す魔法の剣と魔法の盾ね」
そう言うと剣の柄と、盾の取ってを渡した。
「これも魔力を流せば魔力の剣と盾が生み出されるわ、とても軽くて頑丈、込めた魔力で強度も変わると伝えておいてね」
「かしこまりました」
優雅に一礼するとそのまま転移で姿を消した。
ミーは王城に転移するとすぐさま謁見の間に通された。
何時もと違い国王と宰相、セーハランと王妃、殿下が居るだけであった。
「今日はどうしたのじゃ?わしの武器が出来たのか?」
「陛下・・・あんまりがっつくと大人気ないですよ」
「わはは、良いではないか」
笑って話す夫婦の会話はとても穏やかなものであった。
「転移の腕輪の実験と陛下の装備をお届けに来ました」
「え~ついでか?って転移の腕輪?なにそれ?」
その国王の言葉に反応せずミーは剣の柄と盾の取っ手を取り出した。
「え?これ使えないよね?」
「これは魔力を流す量で強度が変わるそうです」
「なに?!」
そう言って柄に魔力を流すと白刃が生まれた
「おお、凄い!これは軽いな」
ぶんぶん振り回すと”ぱん”と言う音が聞こえ、近くの飾り柱が斜めにずれ落ちた。
「「「ぎゃ~!!」」」
「い、威力ありすぎだなこれ」
はははと笑いながら柄と取っ手をベルトに固定した。
「ところでその転移の腕輪・・・」
「確かにお渡しいたしました」
そう言って優雅に一礼すると転移して消えた。
一同は唖然とした顔をして、暫く沈黙が続いたが
「なな、あれも欲しい!宰相許可を出して、グリーンウッド卿に製作依頼を出すのじゃ」
「いいですね、複数人で転移できたら、家族旅行も行きやすいですわね」
「僕もサーシャ殿のお家に伺いやすくなります」
王族三人がわいわいと楽しそうに話しているのを聞き「このお気楽者が!!」と心の中で思いつつ
「では、陛下のコレクションから材料は出すとしましょう」
「良いよ、じゃよろしくね」
あっさりと許可を出した国王に驚きの顔を向ける宰相は「またやられた」と文句を呟いていた。
サーシャサイド
「おかえり~どうだった?」
転移で帰ってきたミーに実験結果を聞くが
「はい、国王陛下は大変満足されていました」
「じゃなくて、転移の腕輪はどうだった?」
「非常に使い勝手がよく、魔力の消費が少なくて良いですね。ただ、魔石の魔力の回復度が目に見えるとより良いかと」
「そうね!それも着けよう!」
ミーの言葉を聞いて楽しそうに製作室に駆け込むサーシャを笑顔で見送ったミーだった。
次の日にミー、フランソワ、隊長5人分の転移の腕輪を作って出てきたサーシャは皆に配って回った。
後で自分のはまだ作ってもらえてないと知った国王が、宰相に相談した所「何が必要だか聞かないといけないが、国王が召喚状を出していないから進まないのです」と切り捨てられた。
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幕間のこぼれ話です、国王のわがままは何処まで行くのでしょうね笑
魔道具コレクターになりそうで怖いですね
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