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プロローグ アリアン始動
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ここに一人の魂が有った。
享年97歳。死の間際でもその剣は山を割り、その魔法は天候を支配した。
その存在を誰もが恐怖し、彼の住む山に誰も近づかなかった。
大魔王も阿修羅王も彼を恐れ人間界を侵略する事を諦めたほどだった。
その魂は今天界の創造神の神殿に招かれていた。
「お前は十分に人の世に役立った、その褒美で何か願いを叶えてやろう」
豪奢な衣に身を包んだ創造神は白くて長いたくわえ髭を撫でながらニコヤカに声をかけた。
人間界の進行を80年に渡って防いだ功績を軽く見ていなかった。その偉業を称え、中級神位には取り立てようと思っていた。
魂はビクッと怯えたように部屋の隅に逃げると、ブツブツと何か言い始めた。
それを創造神は自分のオーラに怯えたと思い、殊更優しい声をかけた。
「怯えずともよいぞ。
ワシはお主を高く評価しておる。
さ、どんな願いがあるのかの?」
オズオズと話をし始めた魂は今まで溜まっていた不満を爆発させるようなものであった。
「元々私は寒村の生まれで将来を約束した幼馴染が居たんだ。
たまたま倒したブラックドラゴンを町に売りに行ったら英雄扱い。
無理やり王様に魔王軍の幹部を倒せと命じられ、村に幼馴染を置いておくのが不安で王城に住まわせてもらったんだ。
俺が幹部を討伐して帰ったら、幼馴染は王子に寝取られていたんだ・・・
そして、自暴自棄になった俺はレベルも上がったお陰で魔法も使えるようになって、それから冒険者になってあっちこっち回った。
そんな時に災害が起きて、俺が開発した天候魔法で災害を治めて回っていた時に知り合った男の冒険者達に騙されて、その国の敵対国を干ばつにしてしまって、両国に命を狙われることに成った。
そこから塔を立てて引きこもっていたら、生贄に幼子達を捧げられた。
仕方なく育てていたんだが、そいつらが冒険者に成る為に出て行った。
俺の育てた奴らだと解ると強制的に奴隷にして戦争の道具として遣い潰された。
助けに行った時に、レーシャが俺の腕の中で死んで行ったよ。
俺は両方の国を滅ぼして山に逃げた。
そこでも、やれ日照りだ、水害だ、作物が育たない等言っては子供を生贄にしようとしやがる。
直接育てるのは止めたが村を作ってそこで面倒は見たよ。
そうこうしている間に、俺は人と喋るのも関わるのも怖くなって孤独死だ。」
その独白に創造神は大泣きして魂を抱きしめると
「ぐず、辛かったのう、えぐえぐ。
悲しいのう、・・・ワシがお主に幸せな人生を約束しよう。
だから幸せな人生を過ごして次は中級神にすると約束しよう。」
「え?」
そう言うと光に包まれ、魂は人間界に降ろされた。
創造神は魂の生前の全ての能力と記憶を引き継がせた。
その上で、創造神の加護と絶対幸運を付け、更に性格を超ポジティブに変えた。
「次こそは幸せになるんじゃ・・・しかし、幼馴染と王子・・・罰が必要じゃな」
こうして創造神は地獄を作り始めた。
世界で最初の地獄送りはこの二人に決まった瞬間だった。
こうして最強の魂は再び地上に生を受けたのだった。
それから5年後・・・
生まれた魂はアリアン・フォン・エーデンブルグと名づけられた。
エーデンブルグ国の第二王子として生を受けてすくすくと育ち、5歳の誕生日に前世の記憶と今までの記憶が混ざり合い一つの人格となった。
「ラッキーだったな、創造神様が生まれ変わらせてくれたお陰で楽しい人生を過ごせそうだ」
レースのカーテンから柔らかい日が射し込む窓側に置かれたテーブルの上の真っ赤なりんごをひと齧りすると、皮の表紙のノートに何かをサラサラと書き込み始めた。
「先ずは配下と兵の調教からだな」
外で訓練している騎士を見ながら邪悪な笑みを浮かべた。
先ずアリアンに与えられた1000の騎士を訓練場に呼び出した。
「王子なんすか?」
副長のアルギンはダルそうに言うと背筋を曲げてため息をついた。
騎士は誰も鎧も武器も付けておらず、全員がダルそうだった。
第二王子の近衛騎士は次期国王の第一王子の近衛騎士と違い、大して期待されない我侭放題に育った貴族の3男4男であり、やる気が全く無かった。
「皆聞け!俺が太鼓を一回叩けば正面二回で右三回で左に向け!出来なければ殺す」
その言葉をニヤニヤと聞いていた騎士達は出来るものならやってみろと、ダルそうに整列を始めた。
”ドン”
だらだらと向きを変える。
”ドドン”
更に遅くなる。
”ドドドン”
ついに動かなくなってしまった。
それを見たアリアンは最上の笑顔を浮かべ、アルギンに手を突き出すと足元から首まで一気に氷漬けにしてしまう。
それを見た騎士達はざわめきだした。
「言っただろう?ちゃんと出来ないと殺すって」
そう言いながら練習場の周りをドーム状に氷で覆っていく。
完全に覆い尽くすと、近くにあった木をアルギンと同じように氷漬けにすると、軽く突いて雪のような粉に変える。
「俺はやるといったらやるぞ、子供だと思って舐めないことだな」
そう言って邪悪な笑顔を浮かべ、アルギンの近くに岩を出して座ると、怯えた様にアルギンが声を出した。
「わ、私もああなると・・・」
「そうだな、次に出来なければ500人ほど氷漬けにして、全員を粉にするか。
それでは続けるぞ」
”ドン”
一斉に正面を向く。
最後までキビキビと動き、全員がホッと息を吐き出した。
「では次、槍の練習をしよう。
あ、アルギン戻ってよいぞ」
そう言って指を鳴らすとアルギンの氷が消え、地面に放り出される。
そして、青い顔をしてアリアンを見上げ、
「ま、まだあるのですか?」
そう放心したように声を上げた。
「何を言ってるんだ?お前達は俺が言わないのを良い事に訓練もせず、武具を売り払ったりして酒池肉林を楽しんでいただろう?
俺はもう我慢することを止めたんだよ。
そして、お前らの腐った根性と腐った生活を締めなおす。
俺の近衛騎士になった時に生殺与奪権は俺に有るんだ、お前達の親父も書類にサインしているしな。
気に入らなければさっさと出て行け、どうせ行く所も無いだろう?」
そう言って氷のドームを消すと石で作った槍を山積みにしていく。
「ほら、やる気があるやつだけ取りに来い」
そう言って再び石に座り直した。
フラフラと出て行く者、槍を取りに行く者、ここで明暗が分かれたと言えた。
副官のアルギンも出ていく者の一人であった。
「イーシス、お前を副官に任命する。確り励め」
女性騎士を呼び寄せて副官に任命すると、イーシズは跪いてそれを了承した。
一ヵ月後、王の下に驚くべき報告が齎される。
「陛下!た、大変です!」
豪華なイスに座り、各大臣の報告を聞いていた国王は伝令兵に顔を向けると
「何事だ?シナエガンカでも攻めてきたのか?」
「い、いえ、第二王子の近衛騎士団とジュンキ将軍率いる騎士団が模擬戦を3戦行いました」
ジュンキ将軍はエーデンブルグ3将軍の筆頭で100戦100勝の将軍であった。
「ジュンキの圧勝であったのだろう」
「そ、それが近衛騎士団が3勝、3戦目は圧勝で有りました」
思わずイスから腰を浮かせて口をパクパクと動かす。
「ジュンキが手加減・・・いやそれは無いな・・・確かアリアンの近衛は200ほど減っていたと思ったが」
「は、ジュンキ将軍率いる騎士1000対アリアン王子率いる近衛500での戦でありました。
一回目ジュンキ将軍は何時ものように重装騎兵で突撃をいたしました。
アリアン様率いる近衛はそれに対し弓で応戦。激突直前、地面に隠した杭を連ねた柵をロープで引き上げ、それに激突した騎士達が後続を巻き込んで全滅。
二回目はジュンキ将軍が柵を警戒してジリジリと包囲を狭めていっておりましたが、アリアン様は油壷を付けた矢を放ち続け、それに気がついた将軍が逃げようとした瞬間を狙ったかのように火矢を放ち終了。
三回目はアリアン様が騎馬隊を率いてジュンキ将軍の陣を強襲。
防御を固めていた騎士団の側面を強襲されました。
二回目と同じように油壺を放ち続け、それを恐れた騎士達がバラバラに逃げ、ジュンキ将軍が近習衆を率いてアリアン様に接近戦を仕掛けた瞬間、後方より陣を守っていた騎士が強襲。
無数の火矢を放たれ、将軍が降伏されて終了いたしました。」
報告に国王は疲れたようにイスに深く座り、若干薄くなり始めた髪をなでた。
「アリアンはいったい何をしたのだ?あの役立たず達をそこまで鍛え上げるとは・・・」
疲れを解すようにコメカミを揉み解すと。
「アリアンを呼べ、副官もな」
「は!」
こうして、アリアンの転生一発目やらかしは国王に心労を齎したのだった。
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「怯えずともよいぞ。
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「元々私は寒村の生まれで将来を約束した幼馴染が居たんだ。
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そして、自暴自棄になった俺はレベルも上がったお陰で魔法も使えるようになって、それから冒険者になってあっちこっち回った。
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俺は両方の国を滅ぼして山に逃げた。
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そうこうしている間に、俺は人と喋るのも関わるのも怖くなって孤独死だ。」
その独白に創造神は大泣きして魂を抱きしめると
「ぐず、辛かったのう、えぐえぐ。
悲しいのう、・・・ワシがお主に幸せな人生を約束しよう。
だから幸せな人生を過ごして次は中級神にすると約束しよう。」
「え?」
そう言うと光に包まれ、魂は人間界に降ろされた。
創造神は魂の生前の全ての能力と記憶を引き継がせた。
その上で、創造神の加護と絶対幸運を付け、更に性格を超ポジティブに変えた。
「次こそは幸せになるんじゃ・・・しかし、幼馴染と王子・・・罰が必要じゃな」
こうして創造神は地獄を作り始めた。
世界で最初の地獄送りはこの二人に決まった瞬間だった。
こうして最強の魂は再び地上に生を受けたのだった。
それから5年後・・・
生まれた魂はアリアン・フォン・エーデンブルグと名づけられた。
エーデンブルグ国の第二王子として生を受けてすくすくと育ち、5歳の誕生日に前世の記憶と今までの記憶が混ざり合い一つの人格となった。
「ラッキーだったな、創造神様が生まれ変わらせてくれたお陰で楽しい人生を過ごせそうだ」
レースのカーテンから柔らかい日が射し込む窓側に置かれたテーブルの上の真っ赤なりんごをひと齧りすると、皮の表紙のノートに何かをサラサラと書き込み始めた。
「先ずは配下と兵の調教からだな」
外で訓練している騎士を見ながら邪悪な笑みを浮かべた。
先ずアリアンに与えられた1000の騎士を訓練場に呼び出した。
「王子なんすか?」
副長のアルギンはダルそうに言うと背筋を曲げてため息をついた。
騎士は誰も鎧も武器も付けておらず、全員がダルそうだった。
第二王子の近衛騎士は次期国王の第一王子の近衛騎士と違い、大して期待されない我侭放題に育った貴族の3男4男であり、やる気が全く無かった。
「皆聞け!俺が太鼓を一回叩けば正面二回で右三回で左に向け!出来なければ殺す」
その言葉をニヤニヤと聞いていた騎士達は出来るものならやってみろと、ダルそうに整列を始めた。
”ドン”
だらだらと向きを変える。
”ドドン”
更に遅くなる。
”ドドドン”
ついに動かなくなってしまった。
それを見たアリアンは最上の笑顔を浮かべ、アルギンに手を突き出すと足元から首まで一気に氷漬けにしてしまう。
それを見た騎士達はざわめきだした。
「言っただろう?ちゃんと出来ないと殺すって」
そう言いながら練習場の周りをドーム状に氷で覆っていく。
完全に覆い尽くすと、近くにあった木をアルギンと同じように氷漬けにすると、軽く突いて雪のような粉に変える。
「俺はやるといったらやるぞ、子供だと思って舐めないことだな」
そう言って邪悪な笑顔を浮かべ、アルギンの近くに岩を出して座ると、怯えた様にアルギンが声を出した。
「わ、私もああなると・・・」
「そうだな、次に出来なければ500人ほど氷漬けにして、全員を粉にするか。
それでは続けるぞ」
”ドン”
一斉に正面を向く。
最後までキビキビと動き、全員がホッと息を吐き出した。
「では次、槍の練習をしよう。
あ、アルギン戻ってよいぞ」
そう言って指を鳴らすとアルギンの氷が消え、地面に放り出される。
そして、青い顔をしてアリアンを見上げ、
「ま、まだあるのですか?」
そう放心したように声を上げた。
「何を言ってるんだ?お前達は俺が言わないのを良い事に訓練もせず、武具を売り払ったりして酒池肉林を楽しんでいただろう?
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俺の近衛騎士になった時に生殺与奪権は俺に有るんだ、お前達の親父も書類にサインしているしな。
気に入らなければさっさと出て行け、どうせ行く所も無いだろう?」
そう言って氷のドームを消すと石で作った槍を山積みにしていく。
「ほら、やる気があるやつだけ取りに来い」
そう言って再び石に座り直した。
フラフラと出て行く者、槍を取りに行く者、ここで明暗が分かれたと言えた。
副官のアルギンも出ていく者の一人であった。
「イーシス、お前を副官に任命する。確り励め」
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一ヵ月後、王の下に驚くべき報告が齎される。
「陛下!た、大変です!」
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「何事だ?シナエガンカでも攻めてきたのか?」
「い、いえ、第二王子の近衛騎士団とジュンキ将軍率いる騎士団が模擬戦を3戦行いました」
ジュンキ将軍はエーデンブルグ3将軍の筆頭で100戦100勝の将軍であった。
「ジュンキの圧勝であったのだろう」
「そ、それが近衛騎士団が3勝、3戦目は圧勝で有りました」
思わずイスから腰を浮かせて口をパクパクと動かす。
「ジュンキが手加減・・・いやそれは無いな・・・確かアリアンの近衛は200ほど減っていたと思ったが」
「は、ジュンキ将軍率いる騎士1000対アリアン王子率いる近衛500での戦でありました。
一回目ジュンキ将軍は何時ものように重装騎兵で突撃をいたしました。
アリアン様率いる近衛はそれに対し弓で応戦。激突直前、地面に隠した杭を連ねた柵をロープで引き上げ、それに激突した騎士達が後続を巻き込んで全滅。
二回目はジュンキ将軍が柵を警戒してジリジリと包囲を狭めていっておりましたが、アリアン様は油壷を付けた矢を放ち続け、それに気がついた将軍が逃げようとした瞬間を狙ったかのように火矢を放ち終了。
三回目はアリアン様が騎馬隊を率いてジュンキ将軍の陣を強襲。
防御を固めていた騎士団の側面を強襲されました。
二回目と同じように油壺を放ち続け、それを恐れた騎士達がバラバラに逃げ、ジュンキ将軍が近習衆を率いてアリアン様に接近戦を仕掛けた瞬間、後方より陣を守っていた騎士が強襲。
無数の火矢を放たれ、将軍が降伏されて終了いたしました。」
報告に国王は疲れたようにイスに深く座り、若干薄くなり始めた髪をなでた。
「アリアンはいったい何をしたのだ?あの役立たず達をそこまで鍛え上げるとは・・・」
疲れを解すようにコメカミを揉み解すと。
「アリアンを呼べ、副官もな」
「は!」
こうして、アリアンの転生一発目やらかしは国王に心労を齎したのだった。
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