21 / 24
1
エピローグ、もしくはエピローグ
しおりを挟む
6/5 13:00 ラーメン店、巣蹴機余、Tー3席
二人の男女がテーブル席で向かい合うように座っていた。
「で、私との下校をすっぽかした理由がそれと。」
「そうだよ。嘘はついてないこの俺の目を見てくれ」
「性犯罪者の目をしてるわ」
「どんな目だよ!」
「それにしてもこの店の名前はなんていうの?」
「スケキヨだ」
「ひっくり返そうな店ね」
「縁起悪いこと言うなよ…」
というか今の話で犬神家分かった人が何人いるのだろうか。
どうせ一人もいないだろう…ジェネレーションギャップを感じる。
「でも、初めての彼女との外出で、もといデートでラーメンって何よ。もうちょっとなんか無いの?」
ぐ…そこを突かれると何も言えない。いつも男子としか飯なんぞ食わないから難しいのだ、いろいろと。
「確かに一緒にお昼を食べる人がいない貴方に期待した方がわるかったわね、素直に謝るわ、ごめんなさい。」
「なんでわざわざ隠したのにバラすんだよ!意味ねぇじゃん!」
「ちょっと橘くんうるさいわよ。店にも私にも迷惑だわ。」
「ぐぅ…」
ぐうの音は出たが言い返せない。
「でもそのノリがいいところは好きよ。」
「ぐぅ…」
なんかさっきからぐぅしか言ってない気がするが今のは恥ずかしい方のぐぅだ。
フッ、万能だなこの言葉は。
「で、悦に浸るのは構わないけどこれからどこ行くのよ。」
「ぐぅ…」
「その言葉が万能だと思ってるのは貴方だけよ」
「なんだと!?」
マジか…
俺だけだったのか…
少し哀しい。悲しいではなく哀しい。
本当は何が違うのか知らないけどね。
「しかたないわね、無能な彼氏のために一肌脱いであげるわ」
「マジで!」
「三回まわって死になさい」
「三回まわってワンって言うから許して!」
「それじゃ、行くわよ。」
「うん、その前に頼んだラーメンくらい待とうか。」
味噌バターラーメン、美味しかったです。
ついでに南条は焼豚入り豚骨ラーメンだった。
南条氏はこってり系が好きなのね。
二人の男女がテーブル席で向かい合うように座っていた。
「で、私との下校をすっぽかした理由がそれと。」
「そうだよ。嘘はついてないこの俺の目を見てくれ」
「性犯罪者の目をしてるわ」
「どんな目だよ!」
「それにしてもこの店の名前はなんていうの?」
「スケキヨだ」
「ひっくり返そうな店ね」
「縁起悪いこと言うなよ…」
というか今の話で犬神家分かった人が何人いるのだろうか。
どうせ一人もいないだろう…ジェネレーションギャップを感じる。
「でも、初めての彼女との外出で、もといデートでラーメンって何よ。もうちょっとなんか無いの?」
ぐ…そこを突かれると何も言えない。いつも男子としか飯なんぞ食わないから難しいのだ、いろいろと。
「確かに一緒にお昼を食べる人がいない貴方に期待した方がわるかったわね、素直に謝るわ、ごめんなさい。」
「なんでわざわざ隠したのにバラすんだよ!意味ねぇじゃん!」
「ちょっと橘くんうるさいわよ。店にも私にも迷惑だわ。」
「ぐぅ…」
ぐうの音は出たが言い返せない。
「でもそのノリがいいところは好きよ。」
「ぐぅ…」
なんかさっきからぐぅしか言ってない気がするが今のは恥ずかしい方のぐぅだ。
フッ、万能だなこの言葉は。
「で、悦に浸るのは構わないけどこれからどこ行くのよ。」
「ぐぅ…」
「その言葉が万能だと思ってるのは貴方だけよ」
「なんだと!?」
マジか…
俺だけだったのか…
少し哀しい。悲しいではなく哀しい。
本当は何が違うのか知らないけどね。
「しかたないわね、無能な彼氏のために一肌脱いであげるわ」
「マジで!」
「三回まわって死になさい」
「三回まわってワンって言うから許して!」
「それじゃ、行くわよ。」
「うん、その前に頼んだラーメンくらい待とうか。」
味噌バターラーメン、美味しかったです。
ついでに南条は焼豚入り豚骨ラーメンだった。
南条氏はこってり系が好きなのね。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
―異質― 邂逅の編/日本国の〝隊〟、その異世界を巡る叙事詩――《第一部完結》
EPIC
SF
日本国の混成1個中隊、そして超常的存在。異世界へ――
とある別の歴史を歩んだ世界。
その世界の日本には、日本軍とも自衛隊とも似て非なる、〝日本国隊〟という名の有事組織が存在した。
第二次世界大戦以降も幾度もの戦いを潜り抜けて来た〝日本国隊〟は、異質な未知の世界を新たな戦いの場とする事になる――
日本国陸隊の有事官、――〝制刻 自由(ぜいこく じゆう)〟。
歪で醜く禍々しい容姿と、常識外れの身体能力、そしてスタンスを持つ、隊員として非常に異質な存在である彼。
そんな隊員である制刻は、陸隊の行う大規模な演習に参加中であったが、その最中に取った一時的な休眠の途中で、不可解な空間へと導かれる。そして、そこで会った作業服と白衣姿の謎の人物からこう告げられた。
「異なる世界から我々の世界に、殴り込みを掛けようとしている奴らがいる。先手を打ちその世界に踏み込み、この企みを潰せ」――と。
そして再び目を覚ました時、制刻は――そして制刻の所属する普通科小隊を始めとする、各職種混成の約一個中隊は。剣と魔法が力の象徴とされ、モンスターが跋扈する未知の世界へと降り立っていた――。
制刻を始めとする異質な隊員等。
そして問題部隊、〝第54普通科連隊〟を始めとする各部隊。
元居た世界の常識が通用しないその異世界を、それを越える常識外れな存在が、掻き乱し始める。
〇案内と注意
1) このお話には、オリジナル及び架空設定を多数含みます。
2) 部隊規模(始めは中隊規模)での転移物となります。
3) チャプター3くらいまでは単一事件をいくつか描き、チャプター4くらいから単一事件を混ぜつつ、一つの大筋にだんだん乗っていく流れになっています。
4) 主人公を始めとする一部隊員キャラクターが、超常的な行動を取ります。ぶっ飛んでます。かなりなんでも有りです。
5) 小説家になろう、カクヨムにてすでに投稿済のものになりますが、そちらより一話当たり分量を多くして話数を減らす整理のし直しを行っています。
病窓の桜
喜島 塔
現代文学
花曇りの空の下、薄桃色の桜の花が色付く季節になると、私は、千代子(ちよこ)さんと一緒に病室の窓越しに見た桜の花を思い出す。千代子さんは、もう、此岸には存在しない人だ。私が、潰瘍性大腸炎という難病で入退院を繰り返していた頃、ほんの数週間、同じ病室の隣のベッドに入院していた患者同士というだけで、特段、親しい間柄というわけではない。それでも、あの日、千代子さんが病室の窓越しの桜を眺めながら「綺麗ねえ」と紡いだ凡庸な言葉を忘れることができない。
私は、ベッドのカーテン越しに聞き知った情報を元に、退院後、千代子さんが所属している『ウグイス合唱団』の定期演奏会へと足を運んだ。だが、そこに、千代子さんの姿はなかった。
一年ほどの時が過ぎ、私は、アルバイトを始めた。忙しい日々の中、千代子さんと見た病窓の桜の記憶が薄れていった頃、私は、千代子さんの訃報を知ることになる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる