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「どこ触ってんだ…」
一馬が後ろから手を回してくる
「仕方ないだろう?こうしなきゃいけないんだから」
「やめっ、そんなに強くすんな…」
だが抵抗するごとにどんどん強くしてくる
「いいじゃん、その方が絶対いい感じになるから」
「ん゛、ん゛~!キツイって」
「もう少しで終わるからさ、ガマンガマン」
さっきほどからは想像もできないほどの強靭さだ
「限界だ!もうやめてくれぇ!」
「もう少し、もう少し!
…OK!」
「ん゛ん゛!ふぅ…終わったか?」
「ああ終わったよ」
終わった俺たちは汗だくだったがなんとも爽快な汗だった…。
「まさか、プロテクターってこんなに強く縛るとは思わなかったよ」
「そらゃ緩くして外れたり攻撃力が低くなったらダメじゃん」
そう、俺たちは固定用ベルトの調節をしていたのだ。決してやましいことはしていない。
「それもそうだが毎回これをやるのか…?」
「んや、ベルト調節は終わってるから次はもっと楽だよ。
もっとも、使うようなことが無いことが一番だけどね」
売る側がよく言えたもんだ
「ところで今何時?」
「急にどうしたんだ?まだ8時だぞ?」
「ダメじゃん!早くなおちゃん連れて帰った方がいい!
どうせまた東公園集合なんでしょ?
あそこの近くのバスは11時になったら全部終わるんだよ!!」
うそーん
って、そんなこと言ってる場合じゃない!急がねば!
「奈緒!もう時間だ!走るぞ!?」
「へ?え、あ、ちょ、ま」
なにかいいたげな奈緒を無視して手を引っ張るように走った。
『出発しまーす』
間に合え!
『プシュー、トン』
「はぁはぁ、なんとか間に合ったな」
「間に合ったじゃねえよ人になにも話さず全力疾走とかありえねぇよ…」
そんな言葉に俺は猛反発する
「これを逃したら約束の時間に間に合わなかったんだろ!?しかたないだろ!」
奈緒は誰がそんなこといったんだよといいこう続けた
「これに乗んなくても間に合ったつーの」
「なに言ってんだ!一馬から聞いたぞ!」
「お前がなに言ってんだよ。というかよく教えてもらったな。
あいつ気に入ったやつにしか名前教えないのに」
なんでこいつはこんなに悠長なんだ!まったく
「そもそも、バス以外にも私に手段があるっつうの」
「え、なんだよ」
「秘密、ついたら教えてやるよ」
*
相変わらず長い時間をかけて俺らは家に戻った
あとかなりカットされているが手抜きではない。
断じて違う!
「で、なにがあるってんだよ。
途中でラーメン食ったせいでどちらにしろバスは乗れないぞ」
「おいおい、私が悪いことしたみたいに言うなよ。というか美味かったろ?ラーメン。」
「ぐ…」
これはいつわれない。
確かに美味かったのだ。
「まあ、とりあえず今は移動の話をしよう」
「都合いいなお前」
そういい俺らは車庫まで来た
本当は車庫など借りられないものだと思うのだが、今は気にしないでおこう。
「よっしゃー出てこい私の愛車、サリー!」
車庫のシャッターを思い切り開けるつつそういった
というか、なにその俳優みたいな名前
無駄にかっこいいじゃん。
「ほれ、みてくれ!これが私の愛車だ!」
奈緒が見せつけたそれは…
バイクだった
黒を基調としたデザインで薄い紫のラインが入っている。
そしてメタルのパーツがゴールドに塗装されているというかなりオシャレな…いや同じ意味だがスタイリッシュという言葉が似合うデザインのバイクだった。
投げ渡されたヘルムをかぶり俺は後ろにまたがった
「よーし、ヘルムはしたか?はよ乗れ!ちょっと今日はスピード出すからしっかり捕まれよ!」
BrrrrLooooouuuu!
ちょ、この音からしてこれって改造品じゃ…
「おしっ!行くぞ、守!」
「ちょ、ま_」
俺の正気度はこのあといかに…
一馬が後ろから手を回してくる
「仕方ないだろう?こうしなきゃいけないんだから」
「やめっ、そんなに強くすんな…」
だが抵抗するごとにどんどん強くしてくる
「いいじゃん、その方が絶対いい感じになるから」
「ん゛、ん゛~!キツイって」
「もう少しで終わるからさ、ガマンガマン」
さっきほどからは想像もできないほどの強靭さだ
「限界だ!もうやめてくれぇ!」
「もう少し、もう少し!
…OK!」
「ん゛ん゛!ふぅ…終わったか?」
「ああ終わったよ」
終わった俺たちは汗だくだったがなんとも爽快な汗だった…。
「まさか、プロテクターってこんなに強く縛るとは思わなかったよ」
「そらゃ緩くして外れたり攻撃力が低くなったらダメじゃん」
そう、俺たちは固定用ベルトの調節をしていたのだ。決してやましいことはしていない。
「それもそうだが毎回これをやるのか…?」
「んや、ベルト調節は終わってるから次はもっと楽だよ。
もっとも、使うようなことが無いことが一番だけどね」
売る側がよく言えたもんだ
「ところで今何時?」
「急にどうしたんだ?まだ8時だぞ?」
「ダメじゃん!早くなおちゃん連れて帰った方がいい!
どうせまた東公園集合なんでしょ?
あそこの近くのバスは11時になったら全部終わるんだよ!!」
うそーん
って、そんなこと言ってる場合じゃない!急がねば!
「奈緒!もう時間だ!走るぞ!?」
「へ?え、あ、ちょ、ま」
なにかいいたげな奈緒を無視して手を引っ張るように走った。
『出発しまーす』
間に合え!
『プシュー、トン』
「はぁはぁ、なんとか間に合ったな」
「間に合ったじゃねえよ人になにも話さず全力疾走とかありえねぇよ…」
そんな言葉に俺は猛反発する
「これを逃したら約束の時間に間に合わなかったんだろ!?しかたないだろ!」
奈緒は誰がそんなこといったんだよといいこう続けた
「これに乗んなくても間に合ったつーの」
「なに言ってんだ!一馬から聞いたぞ!」
「お前がなに言ってんだよ。というかよく教えてもらったな。
あいつ気に入ったやつにしか名前教えないのに」
なんでこいつはこんなに悠長なんだ!まったく
「そもそも、バス以外にも私に手段があるっつうの」
「え、なんだよ」
「秘密、ついたら教えてやるよ」
*
相変わらず長い時間をかけて俺らは家に戻った
あとかなりカットされているが手抜きではない。
断じて違う!
「で、なにがあるってんだよ。
途中でラーメン食ったせいでどちらにしろバスは乗れないぞ」
「おいおい、私が悪いことしたみたいに言うなよ。というか美味かったろ?ラーメン。」
「ぐ…」
これはいつわれない。
確かに美味かったのだ。
「まあ、とりあえず今は移動の話をしよう」
「都合いいなお前」
そういい俺らは車庫まで来た
本当は車庫など借りられないものだと思うのだが、今は気にしないでおこう。
「よっしゃー出てこい私の愛車、サリー!」
車庫のシャッターを思い切り開けるつつそういった
というか、なにその俳優みたいな名前
無駄にかっこいいじゃん。
「ほれ、みてくれ!これが私の愛車だ!」
奈緒が見せつけたそれは…
バイクだった
黒を基調としたデザインで薄い紫のラインが入っている。
そしてメタルのパーツがゴールドに塗装されているというかなりオシャレな…いや同じ意味だがスタイリッシュという言葉が似合うデザインのバイクだった。
投げ渡されたヘルムをかぶり俺は後ろにまたがった
「よーし、ヘルムはしたか?はよ乗れ!ちょっと今日はスピード出すからしっかり捕まれよ!」
BrrrrLooooouuuu!
ちょ、この音からしてこれって改造品じゃ…
「おしっ!行くぞ、守!」
「ちょ、ま_」
俺の正気度はこのあといかに…
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